- 更新日 : 2025年12月24日
定額減税とは?給付金・所得税・住民税についてわかりやすく解説!
2024年は所得税と個人住民税において、一律の金額が控除される定額減税が実施されます。減税額は1人あたり所得税3万円、住民税1万円の合計4万円です。会社は6月給与から減税処理を開始し、2024年中の給与支払いにおいて減税分を控除するまで処理を続けなければなりません。例年の所得税計算とは16歳未満の取り扱いなどが違う点もあるため、詳しく解説していきます。
目次
定額減税とは?
定額減税とは所得税と住民税から一定額を減税する制度のことです。2024年税制改正に伴い、2024年分所得税・住民税について、定額による特別控除が行われることが決定しました。給与所得者に対しては原則として2024年6月1日以降に支払われる給与等において、源泉徴収される税額から定額減税分が控除されます。
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定額減税の対象者
定額減税は、以下の要件を満たす人を対象に行われます。
- 2024年分の納税者であること
- 日本に居住していること
- 2024年分の所得税にかかる合計所得金額が1,805万円以下であること
会社員で他に所得がない場合は、給与収入2,000万円(子供や特別障害者を扶養するなど所得金額調整控除の適用を受ける者は2,015万円)以下であると対象となります。
定額減税の減税額
定額減税の額は、以下の通りです。
- 所得税
本人につき 3万円
同一生計配偶者または扶養親族1人につき 3万円 - 住民税
本人につき 1万円
同一生計配偶者または扶養親族1人につき 1万円
所得税・住民税を合わせて、本人とその同一生計配偶者または扶養親族1人につき4万円が控除されます。
家族の人数による世帯単位の減税額は、以下の通りです。
- 単身者の減税額 4万円
- 2人家族の減税額 8万円
- 4人家族の減税額 16万円
ただし、満額の定額減税が受けられるのは、納税額が減税額を超えている場合です。減税額を超えていない場合には、その納税額が限度となります。
定額減税について企業・担当者が行うこと
定額減税を正確に行うために、企業や担当者がどのようなことをしたらよいかを詳しく説明します。
所得税の定額減税
所得税の定額減税は、毎月の給与で支給額から源泉徴収額を減額し、給与支給額を多くします。6月1日以降に支払われる給与・賞与から本人分として3万円、配偶者や扶養親族がいる場合は、さらに1人につき3万円を源泉徴収額から控除します。6月分で控除できない場合には、翌月へ順次控除され、控除額が定額減税額に達したところで終了となります。
12月の給与まで毎月減税が行われても控除額に達しない場合には、年末調整で精算されます。

引用:令和6年分所得税の定額減税について(給与所得者の方へ)
企業・担当者には従業員ごとに各月の給与での減税額と、順次控除額の把握が求められます。基準日に在職している従業員の氏名や減税額の控除実績等を記録した「確認別控除事績簿」を作成し、記録・管理しなければなりません。
住民税の定額減税
住民税の定額減税は6月給与で住民税の源泉徴収を行わず、本人分の1万円と配偶者や扶養親族がいる場合には、1人につき1万円を差し引いた2024年度分の住民税を残りの11ヵ月で支払う形で行われます。

企業・担当者には、所得税分とともに各月に行った定額減税について金額の表示を行う義務が課せられています。従業員に交付する給与支払い明細書に欄を設けて実際に行った減税の金額を表示しなければなりません。
企業に所属していない方、パート・アルバイトの方の定額減税の仕方
次に、企業に所属していない方や、パート・アルバイトの方の定額減税がどのように行われるか説明します。
年金受給者の場合
年金受給者の場合には、所得税は6月の年金支給から、源泉徴収額が減税されます。住民税は10月の年金支給から、特別徴収住民税が減税されます。どちらも2024年度中に支払われる年金において、定額減税分がすべて控除されるまで、順次控除されます。
自営業者や個人事業主の場合
自営業者や個人事業主の場合には、所得税は7月の第1期分予定納税で行われます。同一生計配偶者または扶養親族分の定額減税も、申請手続きを行うことで予定納税から控除されます。住民税は自治体から送付される2024年度分住民税決定通知書において、すでに定額減税が実施されています。本人分と同一生計配偶者・扶養親族分の減税が行われた金額が記載されるため、定額減税を受けた金額で納税できます。
パートやアルバイトの方の場合
パートやアルバイトの方の場合には、以下の2つの方法で定額減税が受けられます。
- 本人の給与で定額減税が行われる
- 被扶養者である場合には、扶養者の給与から定額減税が行われる
パート・アルバイトの方でも1年間の合計所得額が103万円を越えている場合には、納税者となり、毎月の給与から源泉所得税額が差し引かれています。そのため、定額減税も正社員と同じように、本人が控除を受けます。
一方、1年間の合計所得額が103万円を越えていない場合には、配偶者や親族の扶養親族となります。その中でも、合計所得額が48万円以下の場合には、扶養者の給与で定額減税が行われます。しかし、合計所得額が48万円超の場合(配偶者特別控除の対象者)には、本人自身が減税の対象となるため、扶養者の給与では控除されないため、注意が必要です。
複数の所得がある場合
複数の所得がある場合には、それぞれで定額減税が行われて重複することが考えられます。例えば、年金受給中の高齢者が働いていると、年金支給と給与支払いの両方での定額減税が行われ、重複控除されるケースが発生します。こうした場合には確定申告で精算されますが、定額減税の重複控除されていることだけのために、確定申告は不要です。
定額減税に関する注意点
定額減税では他の税負担軽減制度との関係、給与での減税ができない方への対応方法といった疑問点が生じます。以下で定額減税に関する注意点を説明します。
住宅ローン控除との関係
住宅ローン控除は、年末時点のローン残高の0.7%が所得税額から控除される制度で、定額減税より前に控除が行われます。そのため、定額減税により住宅ローン控除額が影響されることはありません。
ふるさと納税との関係
定額減税とふるさと納税はそれぞれ別の制度であり、両方の利用が可能です。ただし、定額減税とふるさと納税は、どちらも税額から控除して税負担の軽減を図る制度のため、所得税額が0(ゼロ)になると、それ以上の恩恵は受けられないので、注意が必要です。
住民税非課税世帯・低所得者の場合の給付金
住民税非課税者や低所得者には、給付金の交付が行われます。
- 住民税非課税世帯の場合
世帯主に対して1世帯あたり7万円と18歳以下の児童1人あたり5万円が給付されます。 - 住民税均等割のみ課税世帯の場合
世帯主に対して1世帯あたり10万円と、18歳以下の児童1人あたり5万円が給付されます。 - 低所得者の場合
住民税・所得税を納付していても納税額が少なく、定額減税しきれないことが見込まれない場合には、給付金が受けられます。給付金額は控除しきれないと見込まれる金額(1万円単位)です。
企業が定額減税に対応できなかったら?
企業が定額減税に対応できなかった場合には給与として支給すべき金額を支払わなかったとして、労働基準法違反となる恐れがあります。全額払いの原則を定めた労働基準法第24条第1項に違反するとされ、30万円以下の罰金の処分を受ける可能性があります。
個人・自営業の方が定額減税に対応できなかったら?
個人や自営業の方でも人を雇っている場合、給与支払いにおいて定額減税に対応しなければなりません。対応できない場合には企業と同じように、労働基準法違反が問われる恐れがあります。
定額減税の正確な対応に向けて複雑な仕組みを理解しよう
2024年定額減税では1人につき所得税3万円、住民税1万円の合計4万円が控除されます。給与所得者には給与支払いにおいて、源泉所得税額・住民税特別徴収額が減額される形で行われます。6月給与から実施しなければならず、対応しないと労働基準法違反として処罰される可能性もあります。
定額減税については年末調整時に行う年調減税処理も必要とされます。住宅ローン控除やふるさと納税といった他の税負担軽減制度との関係も、よく理解しておかなければなりません。きちんと理解し、正確に定額減税に対応しましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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