• 作成日 : 2022年9月16日

2022年版 – シフト管理とは?方法や管理システム導入のメリットを解説

2022年版 - シフト管理とは?方法や管理システム導入のメリットを解説

シフト制は、従業員を交代で業務に当たらせるための手法で、シフト制運用のために必要な業務がシフト管理です。シフト管理はエクセルを使っても可能ですが、シフト管理システムを利用すると大幅な効率化が図れます。工数が少なくなる、配置ミスが防げる、人員配置が最適化できるといった点が、シフト管理システムを用いるメリットです。

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シフト管理とは?

シフト管理とは、従業員の勤務シフトを作成したり調整を加えたりといった、シフト制の運用に必要な管理業務のことです。複数の従業員が交代で当たる業務のうち、曜日や時間帯で働く従業員が固定されていないものをシフト制といいます。

シフト制は、医療や介護をはじめ、飲食、物品販売など、長時間にわたって対応することが必要な多くの業種で取り入れられています。シフト管理に問題があると対応する従業員が存在しない時間が発生し、正常な業務が行えなくなります。

またシフト管理には、人件費の管理も含まれます。業務の量や難易度に応じて適正な従業員を投入することがシフト管理には求められます。従業員が多すぎたり、必要を超える高スキルの人材を配置したりすると、人件費がオーバーしてしまいます。人件費が予算内に収まるよう、適切に管理することも、シフト管理の重要な業務の1つです。

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シフト管理の目的

シフト管理は、生産性の向上を目的に行われます。シフト管理が適正に行われている場合は人員不足が起こらず、業務ができなかったり滞ったりすることもありません。業務に必要な作業なども無駄が生じることなくスムーズに行われるようになり、従業員の負担も軽減されます。このため従業員のモチベーションアップも期待でき、生産性の向上が期待できます。

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シフト管理の仕事内容

シフト管理の仕事内容には、まずシフト表の作成があります。シフト表は交代で働く従業員の勤務予定をまとめた表で、業務に必要な人数がきちんと確保できるように作成しなければなりません。従業員不在となったり作業に必要なスキルを有した従業員がいなかったりすると、業務に支障が生じてしまいます。

シフト作成時には、従業員から勤務についての希望を聞くことも大切です。従業員の希望をできるだけ叶えるようなシフト表作成ができなければ、モチベーション低下、さらには退職にもつながりかねません。

またいつも希望が叶う従業員がいる一方で希望がいつも叶わない従業員がいることのないよう、勤務希望が平等に叶うように配慮してシフト表を作成することも求められます。

予定されている作業に相当するスキルを有した従業員の配置も、シフト管理には求められます。とくに有資格者や経験者でなければ行えない作業や、高い技術や熟練度が求められる作業は、遂行可能な従業員がシフトに入っていることが必要です。予定作業に見合った人員の配置も、シフト管理の重要な仕事です。

さらに従業員をバランスよくシフトに入れることも、シフト管理では求められます。経験の浅い従業員ばかりの組み合わせでは、難しい作業をこなしたり突発的な出来事に対応したりできません。また訓練・教育の機会も失われます。

反対に経験値の高い従業員ばかりの組み合わせでは人件費が高くなります。単純な作業や軽作業に必要以上の費用をかけることになり、コスト管理上の問題が生じます。

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シフト管理の方法

シフト管理の仕事は、いくつかの段階に分けられます。それぞれの段階で正しい方法、やり方で業務を進めなければ、適正なシフト管理はできません。それぞれの段階でやるべきことをきちんと把握した上で、シフト管理の仕事に当たることが重要です。

従業員の勤務時間を目標から算出

シフト管理ではまず、従業員の勤務時間の算出を行います。従業員の勤務時間の算出基礎に用いられるのは目標です。1カ月や1週間といったシフト管理期間の目標について、達成に必要な時間を求めます。この時間は、該当するシフト期間に勤務するすべての従業員の勤務時間の合計で、MH(Man hour)と呼ばれます。

例えば、1カ月(30日間)のシフト期間に3人ずつが24時間働くことで達成可能な目標に対するMHは、以下の計算式で求められます。

3(人)×24(時間)×30(日間)=2,160

このシフト期間の従業員の勤務時間(MH)は、2,160時間です。

従業員の希望シフトを確認

実際にシフトを組む際に必要不可欠なのが、従業員の希望シフトの確認です。勤務日と休日の希望をはじめ、入りやすかったり避けたかったりする曜日、時間帯などを各従業員に確認します。

妊娠中や育児中の従業員、家族の介護をしている従業員がいる場合は、相応の配慮も必要になります。また希望を聞いた後に必要になる調整作業では、従業員間で不公平が生じないよう、細心の注意を払わなくてはなりません。

従業員の総勤務時間から人件費を算出

従業員の希望を元にシフト表が出来上がったら、次に行うのは人件費の算出です。各従業員の賃金額と勤務時間から、人件費を算出します。

シフト管理で活用できるサービス

シフト管理は、今のようにパソコンが普及していない時代では、紙と手計算で行われてきました。現在はエクセルやシフト管理システムを用いて、自動的に計算させて行うことができます。シフト管理システムには、オンプレミス型と、クラウド型・SaaS型があります。

エクセル

エクセルは、主にWindowsパソコンで用いられている表計算ソフトで、ほとんどの人が使用できます。多くの機能があり、難しい表・グラフの作成も可能です。シフト管理にエクセルを用いることには、次のようなメリットがあります。

  • 日付や曜日の入力が簡単にできる
  • 勤務時間の計算が自動でできる
  • 関数を使って給与計算まで行うことができる

しかし、エクセルでのシフト管理には次のようなデメリットもあります。

  • フォーマットを一から作成しなければならない
  • 設定した計算式や関数は操作ミスで使えなくなる可能性がある

シフト管理システム(オンプレミス)

シフト管理システムを用いると、紙やエクセルで行うよりも高度なシフト管理が可能です。シフト管理システムにはフォーマットがあらかじめ作成されているため、エクセルのように一から作る必要はありません。また必要な計算式などが使えなくなることは起こらず、安心です。

オンプレミス型は管理・運用を自社内で行うシステムです。システムを購入する必要があり、導入時の費用が高額になります。ただし自由度が高く、使いやすいようにカスタマイズすることができます。

シフト管理システム(クラウド・SaaS)

クラウド・SaaS型は、インターネットを通じてシステムにアクセスし利用します。支払うのは使用料金のみで、自社システムであるオンプレミス型や購入して利用するシステムとは違い、導入コストがかかりません。手軽に、少ない予算での利用が可能です。

また、データもクラウドに保存され、パソコンの故障による消失の恐れもありません。オンプレミス型のように自由にカスタマイズすることはできませんが、多くのフォーマットが備わっているため、その中から自社に合うものを選んで使用することができます。

シフト管理をソフトを使用して効率化することによるメリット

シフト管理は、エクセルでも可能で、紙で行うよりも効率的です。計算式や関数で勤務時間をミスなく計算することができ、給料計算までエクセルで自動的にさせることができます。しかしシフト管理システムを使うと、さらにシフト管理を効率化することができます。シフト管理システムの使用には、次のようなメリットがあります。

シフト管理に必要な工数を大幅に削減できる

シフト管理にはさまざまな作業が含まれ、それだけ多くの工数を要します。シフト管理システムを使うと多くの作業が自動的に行われ、工数を大幅に削減することができます。

配置ミスを防ぐことができる

シフト管理システムでは、シフト表作成が自動的に行われ、配置ミスを防ぐことが可能になります。

より適した人員配置が可能になる

シフト管理システムのシミュレーション機能を用いることで実現できるのが、より適した人員配置です。最適な人員配置をシミュレーションによって導き、人件費削減へとつなげることができます。

シフト管理システムを使って効率的に適正なシフト管理をしよう!

シフト制を円滑に運用するためには従業員の希望を取り入れ、各業務に適材適所の人員を配置したシフト表の作成が欠かせません。またシフト表を作成する際には、さまざまな従業員がバランス良く組み合わさるよう、配慮する必要があります。こうしたシフト表の作成だけでなく人件費を正しく管理して、コスト削減を目指すこともシフト管理を行う上で重要です。

シフト管理は、紙ではなくエクセルやシフト管理システムを使って行うと、効率化できます。特にシフト管理の大幅な業務負担軽減を可能にするツールが、シフト管理システムです。現状のシフト管理で悩みや不都合な点がある場合は、シフト管理システムの導入を検討してみましょう。

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よくある質問

シフト管理とは何ですか?

シフト制について業務に支障が生じないよう、また人件費予算をオーバーすることのないように、適正に人員配置を行うことです。詳しくはこちらをご覧ください。

シフト管理の目的について教えてください。

適正にシフトを組むことで従業員の負担軽減を図ったり、人件費の削減を目指したりすることです。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

執筆:坪 義生(社会保険労務士)

じんじ労務経営研究所代表(社会保険労務士登録)、労働保険事務組合 鎌ヶ谷経営労務管理協会会長、清和大学法学部非常勤講師、「月刊人事マネジメント」(㈱ビジネスパブリッシング)取材記者。社会保険診療報酬支払基金、衆議院議員秘書、㈱矢野経済研究所、等を経て、91年、じんじ労務経営研究所を開設。同年より、企業のトップ・人事担当者を中心に人事制度を取材・執筆するほか、中小企業の労働社会保険業務、自治体管理職研修の講師など広範に活動。著書に『社会保険・労働保険の実務 疑問解決マニュアル』(三修社)、『管理者のための労務管理のしくみと実務マニュアル』(三修社)、『リーダー部課長のための最新ビジネス法律常識ハンドブック』(日本実業出版社、共著)などがある。

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