- 更新日 : 2024年10月30日
自己肯定感を高める方法を解説!高めるための行動習慣や低い人の特徴
自己肯定感とはありのままの自分を受け入れ、認めることを指します。自己肯定感が高いと自信が持て、自分自身を尊重できます。会社では承認し、傾聴して、自己肯定感の低い人と付き合うことが大切です。付き合い方のポイントには信頼を伝えたり応援や支援をしたり、失敗を容認したりすることが挙げられます。
目次
自己肯定感とは?
自己肯定感とは、ありのままの自分を受け入れることをいいます。長所や好きな部分はもちろんのこと、短所や嫌いな部分も自分を構成している一部分であると受け止めて、そのままで良いと認めてあげる感覚を指します、自己肯定感は自分自身の良いところ・悪いところ全部を肯定することで生まれます。自己肯定感を持つことによって自信が生まれ、他人と比べることなく現在の自分を尊重できるようになります。
自己肯定感の高い人には失敗を恐れずにチャレンジできる、失敗したときも客観的にプレッシャーの原因を振り返ることができる、ストレスやプレッシャーに強い、健全な人間関係を構築できるといった特徴があります。自信を持って何事にも前向きに取り組めるため、ビジネスで望み通りの成果を出すために必要とされます。
自己肯定感を高めるための方法・行動 – 6つの手法
自己肯定感が低いと自分自身を好きになれず、自信が持てなくなります。何事に対しても後ろ向きになり、仕事に対するモチベーションも下がります。与えられた課題や業務に前向きに取り組むには、自己肯定感を高めなければなりません。自己肯定感は次の6つの手法で高められるでしょう。
自分自身の感情や状態を時系列で書き出す
自己肯定感は自分の感情やそのときの状態を時系列で紙などに書き出すことで高められます。文字にすることで自分がどのような感情や状態を経験しているかが客観視でき、自己認識が深まります。自分の成長を確認し達成感を認識することで、自己肯定感を高められます。
特に不安な気持ちを書き出すと、自分が何を恐れているかを明確化できます。不安や恐怖に感じていたことを客観視することで冷静に判断でき、それほど恐れる必要がないことに気づけたり適正に対応できたりします。
成功体験を思い出す
過去の成功体験を思い出すことでも、自己肯定感は高められます。何かに成功したりうまくできたりした体験は、自信につながります。また、成功体験は過去に成功したときの感情を思い出すことで、失いかけていた自信を取り戻したり、自分を認めてあげたりする効果があります。
成功体験は自分の能力や価値を実感するきっかけや手助けとなり、自己肯定感の向上に役立ちます。
仕事以外の趣味・やりたいことを見つける
仕事以外の趣味・やりたいことを見つけても、自己肯定感は高められます。趣味・やりたいことに没頭している間は、幸福感に包まれた時間を過ごせます。また、極めようとすることで自己成長もでき、達成する喜びを感じたり満足感を得られたりします。
自分の好きだという気持ちを尊重することは自分を尊重することにもつながり、自分を認めて肯定しようとする気持ちも高められます。
肯定的な雰囲気のあるグループに所属する
自己肯定感を高めるには、全ての物事・人物に対して肯定的な雰囲気のあるグループに所属することも効果的です。
自分や家族以外の人から肯定してもらったり存在を認めてもらったりすることは、自己肯定感を高めるのに非常に効果的です。自分で成長に気づき、前向きなメッセージを自分に投げかけられ、自己肯定感を高めることができます。
カウンセラーなどから心理的サポートを受ける
カウンセラーなどから心理的サポートを受けることも、自己肯定感を高めるのに役立ちます。カウンセラーは心理学などの専門的知識があり、相談者の悩みに寄り添って適切にアドバイスできます。
自分では気づけない強みや能力が発見でき、それらを高めるためにすべき行動などのレクチャーも受けられます。自己理解や成長が促され、自己肯定感を向上させることができます。
音楽など気持ちを切り替えられる手法を見つける
自己肯定感は音楽を聴くなど、気持ちを切り替えられる方法を見つけて実践することでも高められます。音楽は感情に対して直接的に影響を与え、ポジティブな気分を引き出す力があるからです。好きな曲を聴くなどすると心地よい感情が呼び起こされ、自己肯定感を高めることができます。
自己肯定感の低い人の特徴
自己肯定感が高いか低いかどうか、自分では分からない場合も少なくありません。次の特徴が見られる場合は、自己肯定感の低い人だと考えられます。
何事に関しても否定的に捉える
自己肯定感の低い人には、何事も否定的に捉えやすいという特徴があります。自分を能力の低い人間・価値のない人間だと過小評価し、身に起こった出来事もマイナスのものとして認識しやすいためです。成功したことよりも失敗や間違いが強く記憶に残り、ネガティブな思考を繰り返してしまう傾向も見られます。
評価基準がない・他人の評価を気にする
確かな評価基準を持っていなかったり他人の評価を必要以上に気にしたりする点も、自己肯定感が低い人の特徴です。自信のなさから自分のものさしで物事が図れず、他人のものさしによる評価が気になるようになります。主体性を失いがちで、何事に関しても決定が自分でできない傾向も見られます。また、自分と他人を頻繫に比べてしまったり、他人からの承認欲求が強まったりします。
ちょっとした賞賛では満足できない
少し褒められるだけでは満足できない傾向も、自己肯定感が低い人にはよく見られます。自己肯定感が低い人は自分で信じられる基準を持ち合わせていないため他人からどう見られているかを気にしがちですが、良い評価を得られても素直には信じられない、受け入れられない傾向にあります。
自己肯定感が低い原因
自己肯定感は先天性のものではなく、生まれつき高いか低いかが決まっているわけではありません。後天的に、何らかの要因で低くなったと考えられます。自己肯定感が低い原因には、以下のようなことが挙げられます。
不当な扱いを受けることが多い
不当な扱いを受けることが多いと、自己肯定感が低くなります。人は自分の価値を、他人がどう評価するのかによって決めている側面があります。そのため、不当な扱いを受けるとそれが合理性を欠いていても、自分が低く評価されたものと判断してしまい、自己肯定感を低下させてしまいます。
評価基準に入らないことに注力しがち
評価基準に入らないことに注力する傾向があることも、自己肯定感が低い原因になります。評価基準でないところでいくら努力しても、評価は上がりません。どのような人でも注力できる範囲は限られているため、優先的に評価基準に入っていることに力を尽くした方が、高評価が得られます。
自分のやりたい施策・行動をためらってしまう
自己肯定感を低くする原因には、自分のやりたい施策・行動をためらってしまうことも挙げられます。自分の欲求を抑制したり意見を述べずに押しとどまったりしていると、自分が価値のある人間だと思いにくくなります。自尊心を自ら傷つけることにつながり、自己肯定感を低めます。
偏見によって不当な扱いを受けた過去がある
偏見によって不当な扱いを受けた過去がある場合、自己肯定感の低下が引き起こされます。偏見により正当な理由なく差別を受けることで自尊心が大きく傷つけられ、自分を過小評価するようになります。自分に自信が持てなくなり、自己肯定感が低くなります。
会社における自己肯定感の低い人との接し方
組織では所属メンバーがそれぞれ良好な人間関係を築き、一丸となって目標達成に向かっての取り組む必要があります。社内で自己肯定感の低い人の取り扱いは、どのような点に注意しなければならないのでしょうか。会社における自己肯定感の低い人との接し方を紹介します。
承認や褒める機会を増やす
会社で自己肯定感の低い人と付き合うには、相手を承認したり褒めたりする機会を増やすことが大切です。自己肯定感の低い人は自信がなく、自分の能力を十分に活かせない傾向にあります。承認したり褒めたりする機会を増やすことで、自己肯定感の低い人に仕事で能力を発揮して満足のいくパフォーマンスができるようになると期待できます。
話を聞く・傾聴する
話を聞いたり傾聴したりすることも、会社で自己肯定感の低い人とうまく付き合うポイントです。話を聞くことは相手の存在を認めていることを意味します。自分の価値を認められない人にとって相手から話を聞いてもらえることは、自己肯定感を高めるのに非常に効果的です。傾聴は相手の話に耳を傾け、理解し、さらに共感する行動です。
話を聞く以上に相手に寄り添おうとするため、より良い付き合い方ができるようになります。
信頼を置いていることを伝える
信頼を置いていると伝えることも、自己肯定感の低い人と会社でうまく付き合うのに大切です。他人からの信頼があることは自分の価値が認められているということを意味します。自信につながり、自己肯定感が高められます。
応援する・適宜支援を行う
会社で自己肯定感の低い人と付き合うには、応援したり適宜支援を行ったりすることも重要です。自己肯定感の低い人は他人とコミュニケーションを取ることや環境に馴染むことが苦手であるため、仕事でも自分の能力やスキルを十分に活かせていないことが少なくありません。
応援したり適宜支援を行ったりすることで仲間意識を芽生えさせ、職場でより良いパフォーマンスができるように導けます。
失敗を容認する
自己肯定感の低い人と会社で接する際は、失敗を容認することも重要です。失敗すると自己肯定感の低い人は必要以上に落ち込んだり自分を責めたりしがちです。他人の目も気にして萎縮するようになり、その後の仕事にも支障を来す恐れがあります。
パフォーマンス低下や周囲への悪影響を防ぐためには、失敗したからといって非難したり責任を負わせたりしないことが大切です。
自己評価シートのテンプレート(無料)
以下より無料のテンプレートをダウンロードしていただけますので、ご活用ください。
社員が自己肯定感を高められるように積極的な支援を行おう
自己肯定感はありのままの自分を受け入れる感覚です。自己肯定感が高い人は自分を認められている状態で、自信があります。自己肯定感が低い人はありのままの自分を認めることができず、自信がありません。自己肯定感は自分の感情や身体の状態を書き出してしっかり認識したり、成功体験を思い出したりすることで高められます。また、趣味を見つける、雰囲気の良いグループに所属する、カウンセリングを受ける、気持ちを切り替えられるものを見つけるといったことも自己肯定感を高めます。
会社では自己肯定感の低い人と接する方法に注意し、上手に付き合うことが求められます。カウンセリングの機会を設けるなどの積極的な支援も行いましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
雇用契約書で必須の記載事項は?労働基準法に基づいた作成方法を解説
雇用契約書には終業場所や労働時間、賃金、休憩・休日など、労働基準法で定められた記載事項を明記する必要があります。 本記事では、労働基準法に基づいた正確な作成方法と必須記載事項を解説します。契約内容を明確にすることで、労使間でのトラブルを防ぎ…
詳しくみる入社誓約書とは?テンプレートを基に必要項目や書き方、法的効力を解説
入社誓約書は、内定者が企業の規則や方針を理解し、遵守することを約束する重要な文書です。人事担当者は、入社誓約書の意義や必要性を深く理解し、適切な内容で作成することが求められます。 この記事では、入社誓約書の基本的な概念から、テンプレートを活…
詳しくみるリファレンスチェックとは?メリットや質問内容、拒否された時の対応
リファレンスチェックとは、中途採用を行う企業が、応募者の以前の勤め先での実績や勤務状況などを、前職の上司や同僚に確認するための調査のことです。本記事では、リファレンスチェックの意味や実施の流れ・タイミングのほか、実施を拒否された場合の対処法…
詳しくみるインクルージョンとは?意味や近年推進されている背景を紹介
インクルージョンは包括性の意味で、誰しもが社会・組織の一員として包括されるべきことを指します。ダイバーシティ(多様性)やエクイティ(公平)とともにDE&Iとして、労働力不足解消や企業価値向上の必要性を背景に、企業に推進が求められています。D…
詳しくみるブラック企業とは?特徴や見分けるポイントを解説
ブラック企業とは、労働者を劣悪な環境のもとで働かせる企業です。この記事ではブラック企業の定義や特徴、労働者によるブラック企業の見分け方とともに、対義語のホワイト企業について解説します。自社がブラック企業にみなされると人材確保に大きな支障が生…
詳しくみる有給休暇は繰越できる?上限や規程などをわかりやすく解説!
従業員が有給休暇を付与されてから1年間で消化しきれなかった場合には、残日数の繰り越しが可能です。しかし、繰り越されるからといっても、有給休暇には時効があり、最大保有日数にも限度があります。 有給休暇はいつまでに取得しなければ消滅してしまうの…
詳しくみる