- 更新日 : 2026年9月11日
源泉徴収票の再発行はどうすればいい?即日対応や依頼先・必要な期間を解説
源泉徴収票は紛失しても、勤務先に依頼すれば通常は再発行してもらえます。
- 再発行は勤務先の給与・人事担当に依頼
- 即日対応は困難、通常1〜2週間かかる(目安)
- 公的年金は日本年金機構へ申請する
Q. 前職が倒産して連絡が取れない場合は?
A. 破産管財人に問い合わせるか、管轄の税務署に相談しましょう。
源泉徴収票は紛失しても再発行が可能です。会社の経理担当者に依頼すれば発行し直してもらえるほか、転職後に前職の分を紛失した場合も、前の勤務先に再交付を依頼できます。ただし、依頼してから手元に届くまでには一定の期間がかかるため、即日での再発行を希望する場合は注意が必要です。本記事では、源泉徴収票の再発行にかかる時間や費用、状況別の対処法、公的年金等の源泉徴収票の再交付方法までまとめて解説します。
なくした源泉徴収票は再発行できる?
源泉徴収票はなくしても再発行してもらえます。発行回数に法律上の制限はなく、依頼すれば再交付を受けられるのが原則です。
給与や退職金、公的年金等の支払者には、源泉徴収票を作成し受給者へ交付する義務が所得税法で課されています。すでに交付済みの源泉徴収票を紛失した場合であっても、、給与・人事担当者に事情を伝えれば再発行してもらえるのが通常です。
参考:所得税法 第226条(源泉徴収票)|e-Gov法令検索
即日での再発行は難しい
源泉徴収票を即日で再発行してもらうのは基本的に難しいと考えておきましょう。給与計算システムや過去のデータから再作成する作業が発生するため、依頼から受け取りまで数日から2週間程度かかるケースが一般的です。
一方、給与計算ソフトやクラウド型の年末調整サービスを導入している企業では、担当者がデータを参照してPDFなどの形式で即日発行できる場合もあります。急ぎで必要な場合は、まず電子交付に対応しているかどうかを担当者に確認するとよいでしょう。
再発行を依頼する方法
源泉徴収票の再発行依頼は、在職中であれば自社の経理・人事担当者に、退職済みであれば前の勤務先の担当者に連絡するだけで手続きが進みます。
電話やメールで「源泉徴収票を紛失したため再発行してほしい」旨を伝えれば、多くの場合はそのまま対応してもらえます。転職先や税務署へ提出する期限が決まっている場合は、その期限も併せて伝えておくとスムーズです。
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源泉徴収票が手元にない場合、状況別の確認事項と対処法は?
源泉徴収票が届いていない・見当たらない場合の対応は、退職からの経過期間によって異なります。まずは自分の状況がどのケースに当てはまるかを確認しましょう。
退職直後で届いていない場合
退職直後であれば、源泉徴収票がまだ発行されていない可能性が高いため、慌てる必要はありません。所得税法では、給与所得者が年の中途で退職した場合、退職の日から1か月以内に源泉徴収票を交付することが義務付けられています。これは正社員に限らず、アルバイトやパートタイマーでも同様です。
1か月を過ぎても届かない場合は、前の勤務先の経理担当者やアルバイト先の責任者に問い合わせてみましょう。
退職や紛失から時間が経っている場合
退職してから時間が経過している場合や、転職後に紛失に気づいた場合でも、前職に相談すれば再発行してもらえるのが原則です。
現在の勤務先で受け取った源泉徴収票をなくした場合は、現職の担当者に紛失した旨を伝えます。発行されたかどうか不明な場合や、会社側で紛失してしまった場合も、まずは在籍していた(している)会社に確認するのが基本です。
問い合わせ先と問い合わせ方法
源泉徴収票の再発行は、基本的に給与や報酬の支払者である会社に問い合わせます。税務署や市区町村役場に相談しても、源泉徴収票そのものを発行してもらうことはできません。
問い合わせ方法は電話・メールのいずれでも構いませんが、急いでいる場合は電話のほうが緊急性が伝わりやすいでしょう。派遣社員の場合は、就業先ではなく雇用契約を結んでいる派遣元に依頼します。
電子データとして確認できる場合もある
会社が給与計算システムやクラウド型の年末調整サービスを導入している場合、源泉徴収票がデータとして保管されており、自分のアカウントから直接ダウンロードできることがあります。
電子化に対応している企業であれば、担当者に依頼しなくても、従業員向けのマイページなどからPDF形式で確認・出力できるケースが増えています。ただし、退職によってアカウントが削除されている場合はデータを確認できないため、その際は前職への再発行依頼が必要です。
源泉徴収票の再発行にかかる時間と費用は?
源泉徴収票の再発行には、依頼から受け取りまで1週間から2週間ほどかかるのが一般的です。データでの交付に対応している企業であれば、数日程度で受け取れることもあります。
再発行にかかる時間の目安
担当者が依頼を受けてから過去の給与データを参照し、書類を作成・郵送するまでに一定の日数を要します。以下は交付方法別の目安です。
| 交付方法 | 受け取りまでの目安 |
|---|---|
| 電子データ(PDF等)で交付 | 数日程度 |
| 書面を郵送で交付 | 1〜2週間程度 |
| 窓口での手渡し(対応している場合) | 即日〜数日 |
新しい勤務先や提出先に期限が決まっている場合は、郵送にかかる日数も見込んだうえで早めに依頼しましょう。
再発行にかかる費用の目安
企業によっては数百円程度の事務手数料や郵送実費を求められることもあります。
郵送での再発行を希望する場合は、返信用封筒と切手を用意して同封すると、担当者の負担を減らせるため対応もスムーズになりやすいでしょう。
源泉徴収票が再発行できない・応じてもらえない場合の対処法
前の勤務先と連絡が取れない場合や再発行を拒否された場合でも、状況に応じた対処法があります。ここでは代表的な3つのケースを紹介します。
会社が倒産した・連絡が取れない場合
前の勤務先が倒産している場合は、破産管財人に問い合わせるのが基本です。破産管財人とは、裁判所によって選任され、破産した会社の財産の管理・処分を行う弁護士等のことを指します。
倒産の有無が不明で連絡が取れない場合は、管轄の税務署に相談するか、提出先に給与明細での代用が可能かどうかを確認してみましょう。
前の勤務先に再発行を拒否された場合
前の勤務先が正当な理由なく源泉徴収票の交付に応じない場合は、まず継続して勤務先へ交付を求めたうえで、それでも改善しないときに税務署へ相談するのが基本の流れです。
税務署には「源泉徴収票不交付の届出書」という手続きが用意されています。これは本来、源泉徴収票が一度も交付されていない場合に使う書類で、届出を受けた税務署が勤務先に対して交付するよう行政指導を行う仕組みです。ただし、この行政指導には法律上の強制力はなく、あくまで勤務先の自主的な対応を促すものである点には注意しましょう。
なお、一度受け取った源泉徴収票を紛失した場合の再発行については、この届出書の対象外とされているため、まずは勤務先への再依頼を続けることが基本になります。
業務委託の場合は発行義務がない
業務委託契約で働いていた場合、そもそも源泉徴収票の発行義務は会社側にありません。業務委託の報酬は「給与所得」ではなく「事業所得」に区分されることが多く、給与所得者向けの源泉徴収票や給与明細を交付する義務が発生しないためです。
ただし、原稿料や講演料など一部の報酬については、実務上、支払った側が「支払調書」を作成することが多く、これが給与所得の源泉徴収票の代わりとして使える場合があります。前職が業務委託だった人は、支払調書の発行状況を確認しておくとよいでしょう。
なお、業務委託から会社員に転職した年は、年末調整だけでは所得を一本化できません。会社員として勤務した期間分は年末調整の対象になりますが、業務委託期間中の事業所得については、自身で確定申告を行い、給与所得と合算して申告する必要があります。
源泉徴収票が必要になる主な場面は?
源泉徴収票が必要になる代表的な場面は、転職・確定申告・ローン契約の3つです。
- 転職したとき:前職の源泉徴収票を新しい勤務先に提出することで、1年分の収入を通算した年末調整を受けられます。雇用形態にかかわらず、パートやアルバイトの人も提出が必要です。
- 確定申告をするとき:源泉徴収票に記載された収入額や源泉徴収税額をもとに申告書を作成します。確定申告書への添付は不要ですが、正確な金額を転記するために保管しておくことが重要です。
- ローンを申し込むとき:住宅ローンやマイカーローンなどの審査で、安定した収入を証明する書類として提出を求められることがあります。
ローン審査では、直近2〜3年分の源泉徴収票の提出を求められることも多いため、契約予定がある人は複数年分を保管しておくと安心です。
源泉徴収票の代わりに使える書類はある?
源泉徴収票が手元になくても、場面によっては代わりの書類で対応できることがあります。
| 源泉徴収票が必要な場面 | 代替できる書類の例 |
|---|---|
| 転職したとき(前職が業務委託だった場合) | 支払調書で代用できる場合がある |
| 転職したとき(業務委託以外の場合) | 代用不可。再発行の依頼が必要 |
| ローンに申し込むとき | 給与明細で代用できる場合がある |
業務委託契約だった人は、支払調書があれば代用できるケースがあります。またローン審査でも、業者によっては給与明細での代替を認めている場合があるため、事前に提出先へ確認しておくと二度手間になりません。
給与所得以外の源泉徴収票の問い合わせ先は?
源泉徴収票には給与所得・退職所得・公的年金等の3種類があり、それぞれ発行元と再交付の問い合わせ先が異なります。会社に依頼しても対応できないケースがあるため、種類ごとの窓口を把握しておきましょう。
公的年金等の源泉徴収票の場合
公的年金等の源泉徴収票は、勤務先ではなく日本年金機構が発行しています。老齢年金・退職年金を受け取っている人が対象で、原則として過去5年分まで再交付の申請が可能です。
再交付の申請方法は複数あり、それぞれ受け取りまでの目安期間が異なります。
| 申請方法 | 交付方法 | 受け取りまでの目安 |
|---|---|---|
| ねんきんネット(マイナポータル連携) | 電子データ | 3〜5営業日 |
| ねんきんネットからの郵送依頼 | 郵送 | 1週間程度 |
| ねんきんダイヤル・自動音声サービスへの電話 | 郵送 | 2週間程度 |
| 年金事務所・街角の年金相談センターの窓口 | 窓口交付または郵送 | 窓口交付は即日、郵送は1〜2週間程度 |
急ぎで必要な場合は、マイナポータルと連携した「ねんきんネット」からの電子交付か、年金事務所の窓口で相談することをお勧めします。
退職所得や株式等の法定調書の場合
退職所得の源泉徴収票は、退職金を支払った会社が発行するため、再発行も退職金の支払元に依頼します。
また、株式や投資信託などの取引に関わる法定調書(特定口座年間取引報告書、上場株式配当等の支払に関する通知書など)は、取引先の証券会社や金融機関が発行元です。これらは源泉徴収票とは別の書類ですが、確定申告や収入証明の場面で求められることがあるため、口座を持つ証券会社やネット銀行のマイページから電子データとしてダウンロードできるかどうかも確認しておくとよいでしょう。
源泉徴収票は再発行できる。慌てず勤務先へ相談を
源泉徴収票は法律で交付が義務付けられた書類であり、紛失した場合も基本的には再発行してもらえます。即日での受け取りは難しいことが多く、通常は1〜2週間ほどかかるため、必要な時期から逆算して早めに依頼するのがポイントです。状況に応じて前職・現職の担当者、あるいは日本年金機構などへ落ち着いて問い合わせ、確定申告や年末調整に支障が出ないよう準備しておきましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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