• 更新日 : 2021年9月21日

労働保険料の納付のしかた

労働保険料の納付のしかた

労働保険料の納付のしかたをご存知でしょうか。ここでは、労働保険料の納付の基本的な方法や、例外が認められる場合とその納付方法について説明します。

労働保険料とは

労働保険とは、労災保険と雇用保険を合わせたもので、労働者を雇う場合には加入が義務付けられています。労働保険料はこれらの保険料を指し、労災保険料は雇用主が、雇用保険料は雇用主と労働者の双方が負担します。なお、労働保険料は労働者に対して支払った賃金に雇用保険、労災保険それぞれの保険料率を乗じて計算します。

労働保険料の基本的な納付方法

上記で説明した労働保険料の納付に関する項目について、はじめに一般的な場合を解説します。

年度更新(納付)の時期と回数

労働保険に関しては、年度更新と呼ばれる事務処理を行なわなければならず、それにより、毎年6月1日から7月10日(7月10日が土日に当たる場合は翌月曜日)の間に申告と納税がなされます。
後ほど説明する分割納付が認められる場合を除いては、原則として、この時期に一括で納付します。この年度更新においては、前年度の調整分と今年度における概算労働保険料を申告、納付します。以下で、年度更新の流れについて説明します。

1.前年度の労働保険料を確定し過不足分を調整する

労働保険料は、年度(4月1日から3月31日分)に支払いが確定した賃金をもとに計算され、6月1日から7月10日までの間に概算額を前払いする仕組みです。
労働保険の場合、対象となる賃金は年度内に支払った金額ではなく、年度内に発生した金額で集計します。当月分の賃金を翌月に支払いする企業は、特に注意が必要です。

年度更新時には、前年度に概算払いした労働保険料を、実際に支払った賃金をもとに確定します。その結果、前年に支払った保険料のほうが少なければ不足分を支払い、多ければ新年度の保険料に充当します。
例えば、X2年6月(もしくは7月)に、X1年4月1日からX2年3月31日の間に確定した賃金をもとにX1年の労働保険料を確定し、X1年の6月(もしくは7月)に概算払いしていた保険料との過不足を調整します。

2.今年度の労働保険料の概算

今年度分の労働保険料は概算保険料となっているため、4月1日から3月31日までの賃金見込み額から算定します。ただし、見込み額が前年の2分の1~2倍となる予定であれば、前年の確定賃金額と同額で計算することとなっています。

3.納付・申告の手続き

年度更新の手続きは、6月1日から7月10日の間に「労働保険概算・確定保険料申告書」に記入し、保険料と共に提出することで、労働保険料の申告、納付を行います。
申告書は保険料とともに、所轄都道府県労働局か所轄労働基準監督署に提出します。銀行や郵便局などの金融機関でも提出できますが、口座振替にした場合、申告書だけを金融機関に提出することはできません。
なお、手続きが遅れて申告期限までにに納付・申告が行われなかった場合は、労働局によって一方的に保険料が決定されます。さらに、保険料の10%にあたる追徴金が課せられることもありますので、注意しましょう。

例外的な納付方法

ここでは、労働保険料の納付について、上記で説明した基本的な納付方法以外のものについて解説します。

賃金が大幅に変動する場合

前述の通り、労働保険料は1年分の賃金総額を予想し決定しますが、年度の途中で実際の賃金総額がその予定額を大幅に超える(予定額の2倍以上かつ概算保険料が13万円以上増える)場合には、「増加概算保険料」を増加した日から30日以内に申告、納付する必要があります。

分割納付について

労働保険料の納付は通常、6月1日から7月10日の間に一括で行います。しかし、以下の条件のどちらかを満たす場合には、分割して納付することも可能です。

  • 概算保険料が40万円以上である場合
  • 労災保険と雇用保険のいずれか片方のみ加入しており、かつ、その保険料が20万円以上である場合

これらの場合、概算保険料を3回(事業開始時期により異なる)に分割して納付することができます。新規設立や従業員の雇用などでその年の5月31日までに適用関係が成立した場合は、7月10日(もしくは事業開始後50日以内)、10月31日、1月31日が期限日です。なお、6月1日から9月30日の間に事業を開始した場合の分割は2回のみ可能で、10月1日以降に事業を開始した場合、分割納付はできません。

口座振替納付について

口座振替納付とは、窓口へ保険料を支払いに行くのではなく、指定した自分の口座から保険料を自動的に引き落としてもらう納付方法です。
口座振替納付のためには、「労働保険 保険料等口座振替納付書送付(変更)依頼書兼口座振替依頼書」に記入し、期限日(一括払いと分割の1回目支払いの場合は2月25日)までに口座がある金融機関に提出してください。
依頼書の記入、提出という手間はかかりますが、一度行うと「口座振替の解除」を行うまで継続して口座振替を利用でき、納付に出向く手間が省けます。また、納付日の期限が通常より遅い(例えば、第一期の納付期限は通常は7月10日ですが、口座振り替え納付の場合9月6日)といったメリットもあります。

納付方法を理解し、労働保険料を正しく申告しましょう

労働保険料の納付のしかたについて説明しました。金融機関や労働局で一括納付が原則ではありますが、分割納付、口座振り替え納付などの方法もあるので、うまく利用するとよいでしょう。

よくある質問

労働保険料とは?

雇用保険と労災保険を合わせたもので、労働者を雇う場合には加入が義務付けられています。詳しくはこちらをご覧ください。

年度更新(納付)の時期は?

原則として、毎年6月1日から7月10日(7月10日が土日に当たる場合は翌月曜日)の間に一括で納付を行います。詳しくはこちらをご覧ください。

例外的な納付方法とは?

「賃金が大幅に変動する場合」や「分割納付」、「口座振替納付」の場合に例外的な納付方法となります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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