- 更新日 : 2026年3月31日
アグリゲーターとは?企業での役割や重要性、育成方法を解説
アグリゲーター(aggregator)とは、集める人・事業者、といった意味を持つ言葉です。活躍する分野に応じて言葉の意味が異なるため、注意しましょう。
今回は、注目を集めているアグリゲーターと呼ばれる人材・職種について詳しく解説します。あわせて、アグリゲーターの企業での役割や重要性、育成方法をわかりやすく紹介するので、参考にしてください。
目次
アグリゲーターとは?
アグリゲーター(aggregator)とは、集める人・事業者、といった意味を持つ言葉です。「集める」という意味では共通していますが、ビジネス上やIT業界、電力事業など、各業界に応じて意味する内容がそれぞれ異なるため、注意しましょう。ここでは、アグリゲーターの概要について解説します。
アグリゲーターのビジネスでの意味
ビジネスにおけるアグリゲーターの意味は、プロジェクトの中核として、人材・資材・企業などプロジェクト遂行のために必要な情報や人材などを集めて適所に配置し、統制を取る人材や職種のことです。
また、個人の持つ潜在能力を最大限引き出しつつ、複数の企業を変革に導く新しい働き方としても、脚光を浴びています。
アグリゲーターの提唱者
アグリゲーターという言葉自体は、グロービズ経営大学院の教員であり、経営コンサルタントでもある柴沼俊一氏が、瀬川明秀氏とともに執筆した著書「知られざる職種 アグリゲーター 5年後に主役になる働き方」の中で提唱されました。
アグリゲートについて、「短期間に社内外の多様な能力を集め、掛け合わせて、徹底的に差別化した商品・サービスを市場に負けないスピードで作り上げるやり方」と同書では定義され、それを成し遂げる人材をアグリゲーターと呼んでいます。
アグリゲーターのITでの意味
幅広い分野で使われるようになった「アグリゲーター」という言葉ですが、元々はIT業界で「コンテンツ・アグリゲーター」という意味で使われていました。コンテンツ・アグリゲーターを略して「アグリゲーター」と呼び、インターネット上に存在している商品やサービスなどの情報を収集し、まとめたものをWebサイト上に公開して利用者に提供する事業者のことを指します。
ある商材に関する製品情報をまとめて、ユーザーがその商材について比較検討できるサイトをイメージすると理解しやすいでしょう。
アグリゲーターの電力での意味
アグリゲーターは、電力業界では別の意味で用いられている言葉です。電力業界では、電力会社と企業や家庭との間に立ち、エネルギーリソースをたばねて電力の需要と供給のバランスをコントロールする役割を担う事業者のことをアグリゲーターと呼んでいます。また、特定卸供給事業者とも呼ばれます。
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アグリゲーターの主な役割
ここでは、ビジネスにおけるアグリゲーターの役割について解説します。アグリゲーターの主な役割は、経営者、管理者、実務者の3つです。また、これらをバランスよく進めることもアグリゲーターには求められています。各役割について、順番に解説します。
経営者
1つめが、経営者としての役割です。経営者としてのアグリゲーターは、経営課題を分析し課題解決に必要な人材や技術、リソースなどを集め、目標達成に向けたチームを作り上げます。
管理者
2つめが、管理者としての役割です。アグリゲーターは管理者として広い視野でプロジェクト全体を見渡し最適化を図る必要があります。
チームが機能するように連携を図ったり、仕事を適材適所に振ったり、ときには問題が発生した場合、解決に向けて行動したりすることもあるでしょう。従業員をたばねて統括する、高い管理能力が求められます。
実務者
3つめが、実務者としての役割です。プロジェクトを成功に導くために、リーダーシップのもとでプロジェクトを推し進めます。
マーケティング戦略や人材活用術、最新のテクノロジーなどを駆使しながら結果を追い求めることもアグリゲーターに課された役割です。
なぜ企業でアグリゲーターは重要なのか
アグリゲーターは、企業においてなぜ重要なのでしょうか。ここでは、アグリゲーターが企業にとって欠かせない理由を解説します。主な理由は、次の3点です。
- 複雑化するビジネス環境
- ビジネスの迅速化
- 新たなイノベーション
ビジネス環境が多様化・複雑化することにともない、企業は市場ニーズへの柔軟な対応が求められています。また、ICT技術が発達する中、競合他社に勝ち抜くためには迅速な対応も必要不可欠です。
そのような状況において、明確なビジョンを持ちつつ、最新の情報を収集・分析しながら組織の枠を超えてプロジェクトを適切かつ迅速に推し進められるアグリゲーターは、企業にとって重要な存在といえます。
また、アグリゲーターは複数の企業や部署をマネジメントするために最適な方法を日頃から模索しており、迅速な対応が求められるビジネスにおいて、企業に必要な最新知識や技術を素早く導入できる点も魅力です。
さらに、競合他社に勝つためには他社にない強みを追求したり、外部のビジネスパートナーと協働して新たなビジネスチャンスを開拓したりするイノベーションも欠かせません。企業間に立って、互いの企業価値向上をめざすアグリゲーターは、まさに変革の激しい今の時代の企業にとって旗振り役としてうってつけの存在といえるでしょう。
アグリゲーターに必要とされる能力
重要性の高まるアグリゲーターに必要とされる能力について紹介します。アグリゲーターに必要とされる能力は、以下の4つです。
- リーダーシップ
- プロジェクトの推進力
- 企業や人材とのつながり
- 公平な視点
各能力について見ていきましょう。
リーダーシップ
アグリゲーターはプロジェクトをスピーディかつ着実に推し進めていくことが求められるため、リーダーシップが欠かせません。
進捗状況を確認して経営層へ支援を求めたり、共同プロジェクトを行う場合は、さまざまな意見を集約したりすることも求められます。また、トラブルが発生した場合でも平常心を失わず、善後策を打ち出せる力もアグリゲーターとしては重要な資質です。
プロジェクトの推進力
プロジェクト全体を俯瞰して利益につながる方向へプロジェクトを推進させる力もアグリゲーターには必要です。複数の企業の間に立って働く場合、さまざまな意見が集まることもあるでしょう。
そのようなときでも、コミュニケーション力を駆使して意見を集約し、強い意志を持って成功に導く推進力がアグリゲーターには要求されます。
企業や人材とのつながり
アグリゲーターは、自らプロジェクトに適した企業や人材を選定することになります。そのため、多くの企業や人材とのつながりを持っていることも重要です。
また、仕事をともにする企業やメンバーから信頼され、再び仕事をしたいと思われるような人物であることも、優秀なアグリゲーターとしての大切な要因といえるでしょう。
公平な視点
アグリゲーターは仕事柄、さまざまな企業や部署と一緒に働くことになりますが、その際、仕事を適材適所に分配する必要があります。そのため、アグリゲーターには公平な視点が求められます。
もし、アグリゲーターの偏った視点だけで仕事や役割の分配がされると、不平不満を持つ企業も出てくるでしょう。公平な視点で状況を見極め、客観的な事実に基づいて分配できれば、互いの信頼関係も深まり、プロジェクトも成功に近づくでしょう。
アグリゲーターを育成するには?
アグリゲーターを育成するためには、経営者視点をもたせることが大切です。加えて、新規事業立ち上げのように自主的に考えて行動する機会を与えることも欠かせません。
ただし、そのような機会が多くないのが現実です。会社として一人前のアグリゲーターに育てるためには、社内やアグリゲーターそれぞれの目標を明確にし、会社で管理しつつアグリゲーターとして有効活用する必要があります。
アグリゲーターの意味を正しく理解して使い分けよう
アグリゲーター(aggregator)とは、集める人・事業者、といった意味を持つ言葉です。ビジネスにおいては、プロジェクトの中核として人材・資材・企業などプロジェクト遂行のために必要な情報や人材などを集めて適所に配置し、統制を取る人材や職種を指します。IT業界や電力業界など、分野に応じて意味が異なるため、注意しましょう。
また、アグリゲーターには経営者や管理者、実務者としての役割があります。ビジネスの迅速化に適応しつつ、新たなイノベーションを推進し競合他社に勝ち抜くことが求められる企業においては、今後ますます欠かせない人材となるでしょう。
目標をしっかり立て、アグリゲーターとしての研修に時間をかけられるのであれば、アグリゲーター育成にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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