- 更新日 : 2026年10月5日
源泉徴収票に印鑑(社印)は必要?押印なしでの発行可否とシャチハタ対応を解説
源泉徴収票への押印は法律上不要ですが、収入証明として金融機関へ提出する場合は社印を求められることがあります。
- 法律・税務署提出時は押印不要
- 手書きの場合は社印を求める金融機関あり
- シャチハタは提出先によって不可の場合も
Q. 源泉徴収票にシャチハタは使える?
A. 法的な規定はありませんが、提出先によってはシャチハタ不可の場合があるため、事前確認が必要です。
企業が発行する源泉徴収票は、押印がなくても法的に問題ない書類です。しかし住宅ローンやクレジットカードの収入証明として提出する際は、社印や訂正印を求められることがあります。本記事では、源泉徴収票の印鑑・社印の要否や、シャチハタで代用できるかどうかを、国税庁の最新の手引きをもとに解説します。
源泉徴収票に印鑑(社印)は必要?
源泉徴収票への押印は、法律上も税務署への提出時も基本的に不要です。国税庁が公表する法定調書の手引きには、源泉徴収票に記載すべき項目が示されていますが、印鑑や社印についての規定はありません。発行元の企業が任意で押印するかどうかを判断できます。
発行・交付時に押印が不要な理由
企業は年末調整後、従業員へ源泉徴収票を交付し、税務署へも提出する義務があります。国税庁の作成手引きに印鑑・社印の記載義務はなく、年末調整で提出する源泉徴収票に押印は求められていません。
参考:令和8年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引|国税庁
転職時に前職の源泉徴収票を提出する場合も押印不要
源泉徴収票は個人の収入を証明する書類のため、転職した場合は前職の会社から受け取った源泉徴収票を転職先へ提出します。この際も、基本的に源泉徴収票に押印は必要ありません。
確定申告での提出省略後も押印は求められない
以前は確定申告の際に源泉徴収票の提出が必要でしたが、2019年4月より国税関係の手続きが簡素化され、現在は提出を省略できます。この簡素化後の源泉徴収票にも、社印などの押印は求められていません。
参考:国税関係手続が簡素化されました|国税庁、税務署窓口における押印の取扱いについて|国税庁
法律上も源泉徴収票への印鑑は規定されていない
所得税法施行規則の第93条を確認すると、給与支払いにもとづく源泉徴収票について「載せなければいけない」とされているのは、事業所の所在地・電話番号、そして給与の支払いを受ける者の氏名です。
一 次に掲げる源泉徴収票の区分に応じそれぞれ次に定める事項
イ 所轄税務署長に提出する源泉徴収票 その給与等の支払を受ける者の氏名、住所又は居所及び個人番号並びにその給与等の支払をする者の氏名又は名称、住所若しくは居所又は本店若しくは主たる事務所の所在地、個人番号又は法人番号及び電話番号
退職にともない発行する源泉徴収票について定めた第94条でも、同様の記載がされています。つまり、支払者については、氏名または名称、住所または本店・主たる事務所の所在地、電話番号などの記載が必要ですが、発行元の社印や代表者の印鑑といった押印は法律上必要ありません。
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源泉徴収票に印鑑(社印)が必要になるのはどんなケース?
源泉徴収票そのものについて、法律上、押印が必要となるケースはありません。ただし、銀行やクレジットカード会社などに収入証明書として提出する場合は、提出先のルールによって社印を求められることがあります。
また、源泉徴収票の記載内容に誤りがあった場合は、単に訂正印を押して訂正するのではなく、正しい内容の源泉徴収票を作成し、必要に応じて「再交付」と表示して改めて交付します。提出先ごとに社印の要否条件が異なるため、事前の確認が欠かせません。
銀行・カード会社への収入証明提出時に求められる社印
賃貸契約や住宅ローンの申し込みで源泉徴収票を収入証明書類として提出する際、「手書きの場合は社印が必要」と定める金融機関があります。提出先ごとの条件は次のとおりです。
| 提出先 | 社印が必要となる条件 |
|---|---|
| 三井住友カード | 手書きの場合は社印の押印が必要 |
| アプラス | 手書き(複写)の源泉徴収票・給与明細書は社印(社判)の押印が必須 |
| auじぶん銀行 | 源泉徴収票の全部または一部が手書きの場合のみ社印が必要(勤務先の社印・社判は原則不要) |
このように押印が求められる場合は、源泉徴収票の支払者の欄に押してもらうのが一般的です。支払者の「所在地」「氏名または名称」が記載されている箇所に社印を押します。
参考:年収証明書類の種類と内容|三井住友カード、「収入額を証明できる書類」ご提出に関するお願い|株式会社アプラス、源泉徴収票に「社印(会社の印鑑)」がありません。どのように対応したらいいですか|auじぶん銀行
印鑑が必要な場合、シャチハタでも大丈夫?
源泉徴収票の印鑑の種類に明確な決まりはありませんが、シャチハタは既製品であるため提出先によっては認められないことがあります。用途に合わせて、なるべく書類の正当性を証明できる印鑑を選ぶのが望ましいといえます。
印鑑の主な種類(実印・銀行印・認印)
印鑑の種類は、主に「実印(代表者印)」「銀行印」「認印」に分けられます。実印は、個人が役所に印影の印鑑登録を行った印鑑で、公的証明など大きな手続きの際に使用され、本人を証明する法的な有効性があります。実印のように、法人が法務局に印鑑登録を行ったものは代表者印とも呼ばれます。
銀行印は一般的に金融機関に届け出た印鑑を指し、必ずしも実印である必要はありません。定期の解約など銀行印が求められる手続きでは、金融機関が印影を登録した印鑑以外は受け付けてもらえません。認印は、印鑑証明が不要な手続きで使用される印鑑で、法人の場合、この認印にあたるのが社印と考えられます。
シャチハタとは?既製品ゆえの注意点
シャチハタとはインクが内蔵されたハンコのことをいい、朱肉を押す手間がないため事務作業に適しています。大量生産されている既製品であることから、実印や代表者印の印鑑登録には用いられず、銀行印の届出でも不可とされるのが一般的です。「シャチハタの代表者印」は存在しませんが、「シャチハタの社印」「シャチハタの認印」は事務作業で使われています。
シャチハタの問題点は既製品である点にあり、同様の印影の印鑑が他にも存在するため、本人であることを証明する有効性に弱いと考えられます。また素材がゴムであることから、使っているうちに印影が歪んでしまう可能性もあります。
源泉徴収票に適した印鑑の選び方
源泉徴収票に押印が必要な場合、一般的に使用されるのは社印です。代表者印のような法的有効性はありませんが、民間企業へ提出する源泉徴収票の押印としては問題がないと考えられます。訂正印を押す場合も、源泉徴収票に押印した同じ社印、または修正を行った者の印鑑を使うのが基本です。
もともと法的に源泉徴収票へ印鑑が必要という記載はないため、どのような印鑑を使用しても本来は問題ありません。しかし提出先によっては「シャチハタは不可」と定めている場合があるため、社印がある源泉徴収票を提出する際は、印鑑の種類について事前に規定を確認しておくと安心です。
源泉徴収票の押印は提出先のルールに合わせて柔軟に対応しよう
源泉徴収票の作成・交付・税務署への提出において、印鑑や社印は法的に不要です。ただし住宅ローンやカード会社への収入証明として提出する場合や、記載内容を訂正する場合は、社印や訂正印を求められることがあります。提出先ごとの条件を確認したうえで、源泉徴収票への押印に柔軟に対応しましょう。
よくある質問
源泉徴収票に印鑑は必要ですか?
源泉徴収票への印鑑は基本的に不要です。従業員に交付する際も、税務署に提出する際も法的には押印は求められていません。ただし銀行の住宅ローン申請など民間企業に提出する際、印鑑が必要となる場合があります。詳しくはこちらをご覧ください。
印鑑が必要な場合、シャチハタでも大丈夫ですか?
源泉徴収票の印鑑の種類について明確な規定はありません。ただしシャチハタはその性質上、書類の押印として企業や役所が認めない場合があるので注意が必要です。社印や認印が望ましいといえます。 詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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