• 更新日 : 2023年4月14日

自己評価シートとは?適正な人事評価につなげる書き方や例文を紹介!

自己評価シートとは?適正な人事評価につなげる書き方や例文を紹介!

人事制度の一つに評価制度があり、評価の結果によって昇給や昇進などの処遇に反映される仕組みになっています。

またの名を「人事考課」「人事評価」などと呼ばれますが、通常は直属の上司が部下を査定します。これとは別に自己評価という仕組みがあります。

今回は自己評価の意義と、その際に使用される自己評価シートの書き方や例文を解説していきましょう。

自己評価シートとは?

本来、評価制度は処遇を決定する仕組みです。しかし、直属の上司が一方的に部下を評価して昇給や昇進が決まるのであれば、人材育成の効果はあまり期待できません。

自己評価は、本人自身が現状で何を満たしていないか、また今後どのような課題があるかを確認する仕組みです。通常は上司との面談によって認識を共有します。最近は、目標管理制度と連動させるケースもよく見受けられます。

かつては自己評価を導入している企業は少数派でしたが、現在は7割以上の企業が実施しています。

※参照:内閣官房「民間における人事評価制度の目的・役割の変遷」

自己評価シートとは、本人が課題や目標に対する達成状況や反省点などを記入し、人材の育成に活用する用紙のことです。

人事評価シートとの違い

処遇を決定するための評価制度で使用される用紙の名称は、人事考課表や人事評価表、人事評価シートなど、企業によって異なります。ここでは、人事評価シートという名称を使います。

自己評価シートは本人が自身の現状や課題、あるいは目標を記入し、自ら到達度などを記入して人材育成に活用するものであるのに対し、人事評価シートは直属の上司が評価項目に従って部下を評価し、その結果を処遇に反映させるという点が異なります。

自己評価シートを書く目的やメリット

ここでは、改めて自己評価シートを書く目的やメリットを整理します。

社員の努力や成長を会社にアピールできる

自己評価シートには本人の課題を記入し、一般的には半期ごとに達成状況を自己評価して記入します。課題をクリアしていれば本人が努力して成長したことを意味し、自己評価シートを提出することでそれを会社にアピールすることができます。

仕事の課題や問題点を見つける機会になる

自己評価シートを記入するには、現在抱えている仕事の課題や問題点を本人が把握する必要があります。

自己評価シートを記入することによって、人材育成・成長のために不可欠な「気づき」を得られることも大きなメリットといえるでしょう。

社員が過小評価や過大評価をしていないか確認できる

誰しも自分を客観的に見つめることはなかなかできないものです。本人が自分に自信がなければ過小評価したり、逆に自信過剰で過大評価したりすることもあります。

自己評価シートに本人が記入した結果を上司が見ることで、本人の活動内容や成果を客観的に確認することができます。

会社の方向性と一致しているか可視化できる

企業には経営理念があり、それを実現するために経営戦略が立てられます。個々の社員もこれらに沿って業務を進めなければなりません。

しかし、経営理念や経営戦略が個々の社員に浸透しているとは限らず、社員と会社の方向性と一致していないこともあります。

自己評価シートを活用することで、企業や部門の方針が浸透しているかを可視化できます。

社員の成長やモチベーションの向上につながる

自己評価シートによって社員が自ら課題を確認し、解決することによって人材の育成ができ、モチベーションの向上につながります。

社員が仕事を通じて自分の成長を実感するためにも自己評価シートは重要なツールであるといえるでしょう。

自己評価シートの書き方のポイント

ここからは、自己評価シートの書き方を解説します。自己評価シートのフォーマットは会社の人事施策によって異なりますが、ここでは参考としてフォーマットの一例を挙げておきます。

自己評価シートの書き方のポイント

自社の人事評価制度に沿って記入する

一般的に、評価制度の項目は「態度意欲」「能力」「業績」の3つで構成されています。

自己評価シートもこの3項目で構成されることになりますが、目標管理制度も導入している場合、特に業績の項目には具体的な目標と達成状況を記入することになるでしょう。

目標に対して記載する

各項目には半期の目標が記載されます。態度意欲の項目であれば、その企業が重視する評価項目によって「積極性」「規律性」「協調性」などがあらかじめ記載されおり、それに対して半期でどの程度、達成できたかを自分で評価します。

数値化して具体的に書く

業績の項目には、具体的な数値目標を書きます。半期が終了した時点で、達成状況を記入します。

反省点とともに対策や改善点を書く

目標を達成できなかった場合は、その原因を分析することが大切です。反省点とともに、今後の対策や改善点も記入しましょう。

未達成のことも報告する

未達成の部分についても明確に記載しましょう。未達成を自覚するためだけでなく、記録として残すためでもあります。

能力や自己啓発をアピールする

自己評価は人材育成・成長のための制度なので、「半期の成果として何を得られたのか」という成長部分についても記入します。

また、3つの評価項目に関してビジネス書などを読んで自己啓発に努めていた場合、そのことも記入するとよいでしょう。

自己評価が高い人や低い人の特徴

前述の通り、自己評価は人によっては過大評価や過小評価になることがあります。このような評価をする人には、どのような特徴があるのでしょうか。

自己評価が高い人(過大評価)の特徴

一般的に、自分を過大評価している人は自己評価でも評価が高くなる傾向があります。

業績の項目で数値化されている目標については、結果が悪ければ高く評価できませんが、態度意欲と能力の項目については、実際よりも高く評価することになるでしょう。

このような人は自分の非を認めない、人の注意を受け入れられないという特徴があります。自分が弱いことを認めると自身の存在意義が揺らぐため、自分にとって都合の良いように思い込み、それによって認識が偏重するのです。認知心理学では、これを「認知バイアス」と呼びます。

業績の項目での達成状況が良くないにもかかわらず、態度意欲と能力の項目の評価が高い場合は「認知バイアス」がかかっている可能性があります。その場合、上司は本人が業績の項目で目標を達成できなかった理由として態度意欲や能力がそれほど高くないことを挙げ、それを本人に自覚させる必要があるでしょう。

自己評価が低い人(過小評価)の特徴

自分を過小評価し、本来よりも自己評価が低い人も「認知バイアス」がかかっている可能性があります。

過去に成功体験があったが周囲からあまり褒められなかった、調子に乗っていると思われたくないなど、さまざまな理由が考えられます。

しかし、業績の項目で達成率が高い場合は、態度意欲と能力も優れている可能性が高いのです。上司はこのことを本人に認識させて、自信を持たせるとよいでしょう。

自己評価シートの例文

自己評価シートは、どのように記入すればよいのでしょうか。ここでは営業職・事務職の業績の項目にスポットを当て、フォーマットに沿って書き方を紹介します。

営業職の場合

営業職の場合は目標を数値化できるため、売上目標は必ず金額を記入します。

業績の目標欄

新規商品Aの売上目標:○○円/6カ月

内訳:顧客A(新規売上目標○○円/6カ月)、顧客B(新規売上目標○○円/6カ月)、その他(新規売上目標○○円/6カ月)

達成状況

新規商品Aの売上:○○円/6カ月(達成率○○%)

内訳:顧客A(新規売上○○円/6カ月:達成率○○%)、顧客B(新規売上○○円/6カ月:達成率○○%)、その他(新規売上○○円/6カ月:達成率○○%)

※顧客Aと顧客Bについては達成できたが、その他については未達成だったため、定期的に訪問して信頼関係を築きたい。

事務職の場合

事務職は営業職と異なり、成果を定量的に表しにくいといえますが、可能なものについては数値化して記入します。

業績の目標欄

  • 作業効率を○○%以上向上させる
  • 月の残業時間を○○時間削減

達成状況

  • 作業効率を○○%向上させた(達成率○○%)
  • 月の残業時間を○○時間削減(達成率○○%)

    ※業務マニュアルをチーム全員で見直したことで、作業効率は目標を達成できた。また、結果的に月の残業時間削減についても目標を達成できた。

自己評価シートのテンプレート

自己評価シートのテンプレートは以下のページからダウンロードできます。
自社の状況に合わせて改変も問題ないので、ぜひご活用ください。

▼ 自己評価シートのテンプレートはこちらから無料でダウンロードできます

自己評価シートの書き方を知っておこう!

自己評価の意義と、その際に使用される自己評価シートの書き方について解説しました。

自己評価シートのフォーマットによって書き方は異なりますが、基本的にどのようなことを記入するべきなのかを知っておきましょう。

よくある質問

自己評価シートとは、どのようなものですか?

自己評価シートとは、本人が課題や目標に対する達成状況や反省点などを記入し、人材育成に活用する用紙のことです。詳しくはこちらをご覧ください。

自己評価シートと人事評価シートは何が違いますか?

自己評価シートは人事育成に、人事評価シートは処遇に反映させるという違いがあります。詳しくはこちらをご覧ください。


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