- 更新日 : 2024年12月25日
2025年最新 – 勤怠管理システムおすすめ比較!機能・料金・クラウド対応など
勤怠管理システムを導入すると、タイムカード(打刻)機能により従業員の労働時間を正確に把握することができます。シフト管理機能など、その他にも多くの機能が備わっているため、勤怠管理業務の大幅な効率化に役立ちます。さまざまな勤怠管理システムがあり、企業規模などに合わせたシステム選びが必要です。
目次
勤怠管理システムとは?
勤怠管理システムとは、従業員の勤怠状況の把握や集計、管理までを自動で行うシステムのことです。従来は、タイムカード打刻で行っていた始業時間・終業時間の記録、用紙記入で行っていた有給休暇取得の記録をパソコンやスマートフォン、専用デバイスで行い、転記や集計などの作業を省略し管理できるようまとめてくれるソフトやアプリケーションのことをいいます。
企業が従業員について行わなければばらない勤怠管理には次のようなものがあります。
- 労働者ごと、日ごとの労働時間・時間外労働・深夜労働時間・休日労働時間の管理
- 有給休暇取得状況管理
これらについて自動で行うシステムが、勤怠管理システムです。
勤怠管理システムの機能一覧
企業が従業員に対して行わなければならない勤怠管理は多く、内容は多様です。必要な勤怠管理を網羅するよう、勤怠管理システムはさまざまな機能を備えています。勤怠管理システムのほとんどに備わっている、代表的な機能は以下の通りです。
タイムカード(打刻)機能
従業員ごとに毎日の始業開始時刻と就業開始時刻を記録する機能です。勤怠管理システムでない場合は、タイムカードを使ったり帳簿などに記入したりして始業時間や終業時間を記録しますが、勤怠管理システムでは専用デバイスやパソコン、スマートフォンを用いて打刻します。専用デバイスを用いる打刻には、ICカード利用、顔認証、指紋認証、静脈認証などの方法があります。
勤怠承認機能
従業員からの勤怠に関する申請に対して、必要な承認を付与するための機能です。残業や休日出勤、あるいは有給休暇取得といった申請を従業員が行った場合に、承認者に申請を回して承認を得ます。承認者や順番はあらかじめ設定しておくことが可能です。申請した従業員は承認状況が閲覧できるため、必要に応じて承認を促すことで承認が得られないことで起こる不都合をなくすことが可能です。
シフト管理機能
シフト制の職場において欠かせないシフト表を作成する機能です。配置もれで人員がいない状況を引き起こすことなく、必要な人員を配置できます。人員欠落だけでなく過剰配置もチェックできるシステムもあり、ムダのないシフト表完成が図れます。
休暇管理機能
従業員の休暇について管理する機能です。有給休暇をはじめとして、産前・産後の休暇、育児のための休暇、介護のための休暇などについて、付与日数や残日数、取得状況を管理し、取得状況を把握することができます。法律で定められた休暇だけでなく、慶弔休暇や永年勤続表彰休暇といった企業独自の休暇も、あらかじめ設定しておくことで管理することができます。
残業管理機能
従業員の残業時間を管理する機能です。労働者ごと・日ごとの残業時間を把握し、長時間労働の是正を行うことができます。残業による時間外労働に対する割増賃金支払額の削減を図り、人件費の削減が図れます。給与計算システムと連携することで、自動計算で正確に残業代を計算することも可能になります。
ワークフロー申請・承認機能
従業員から行われる申請に対し、必要な承認を得るための機能です。会社の就業規則などの規定に従い、定められた承認者から、指定した順番で承認を得ることができます。
Web給与明細機能
従来の紙に印刷された形式ではなく、パソコンやスマートフォンで見る形式で受け取る給与明細をWeb給与明細といいます。ペーパーレスで環境にも良く、印刷や封入、配布と行った手間を省くことができます。紛失した従業員から再発行依頼を受けることもなくなり、給与明細に関する作業の大幅なカットができます。
アラート機能
設定の条件時にアラートを発する機能です。労働者の時間外労働時間が一定時間を超えた場合、始業時間を過ぎても出社の打刻が行われなかった場合などにアラームを鳴らし、注意や確認、是正を促すことができます。
勤怠管理システムを導入するメリットは?
勤怠管理システムは従業員の勤怠状況の管理が、効率的に行えるシステムです。新システムの導入には費用がかかる、導入のための準備が必要、操作を覚えなければならない、といったデメリットがありますが、勤怠管理システムの導入には、次のようなメリットがあります。
打刻時間を正確に記録できる
タイムカード(打刻)機能は、勤怠管理システムの代表的な機能です。専用デバイスやパソコン、スマートフォンを使用した打刻により、正確始業時間や終業時間を記録することができます。筆記用具で書く場合には記入ミスが起こる可能性がありますが、勤怠管理システムにおける打刻にはミスが発生せず、従業員の労働時間が正確に記録できます。また不正や改ざんも防ぐことができます。
業務の工数やコストを削減できる
勤怠管理システムでは集計作業は自動計算によるため、計算ミスは起こりません。また帳簿・帳票の転記も自動的に行われます。計算・転記といった単純作業は不要になり、業務の手間が大幅にカットできます。その分の人件費もかからず、コストカットが図れます。
労働基準法違反を防止できる
残業や深夜労働、休日労働に対しては割増賃金の支払いが必要ですが、勤怠管理システムでは始業時間や終業時間の打刻により割増賃金が必要な労働時間は自動で判別・集計が行われます。法律で決められている割増賃金が求められている労働と通常の労働はきちんと区別され、法律違反の発生を防ぐことができます。また長時間労働に対しても法律で認められている範囲を超える労働時間には警告が発せられ、未然に防ぐことができます。
法改正に対応できる
長時間の時間外労働に対する割増賃金率のアップ、時間外労働の上限規制など、近年は働き方改革により労働時間に対する規制がたびたび強化されています。勤怠管理はこうした法改正に対応する必要があり、非対応の場合は法律違反になってしまいます。勤怠管理システムでは、法改正にも自動で対応するため、法律違反の心配がありません。
給与計算ソフトなどと連携できる
勤怠管理システムには給与計算システムと連携可能なものが多くあります。勤怠管理システムと給与計算システムを連携することで、勤怠情報を自動的に給与計算システムのデータとして活用できるようになり、給与計算の効率化も図ることができます。同シリーズのものであれば連携はより簡単で、さらに経理システム・会計システムと連携させることで一層の業務効率化を目指すことができます。
勤怠管理システムの料金比較
勤怠管理システムにはクラウド型・オンプレミス型・インストール型の3種類があります。特徴は次の表の通りです。
クラウド型 | オンプレミス型 | インストール型 | |
---|---|---|---|
利用に必要なもの | インターネット | 自社サーバー | パソコン |
導入しやすさ | ◎ | △ | ○ |
導入が可能な企業 | 幅広く導入可能 | 大企業で導入可能 | 幅広く導入可能 |
クラウド型
システムがクラウド上に存在するものをクラウド型といいます。インターネットでアクセスして利用するため、費用は使用料という形で発生します。システムを購入しないので初期費用は抑えられ、導入しやすい点がメリットとされています。
オンプレミス型
システムを自社に合わせて構築するものがオンプレミス型です。オーダーメイドであるため、細かいところまでマッチした使いやすいシステムになります。費用は高額で、導入には数十万円を超える費用負担が必要です。メンテナンスも費用がかかる場合があります。
インストール型
システムを購入し、パソコンにインストールして利用するものがインストール型です。基本的にかかる費用は導入時のシステム代だけで、予算が組みやすい点をメリットとしています。
勤怠管理システムの選び方は?
どんなシステムでもそうですが、勤怠管理システムを導入する際は、自社に合うものを選ぶことが大切です。従業員の働き方に合っていなければ、いくら良い勤怠管理システムを導入しても業務の効率化にはつながりません。使いやすく、自社の状況に合う勤怠管理システムを選ぶためには、次のポイントを確認することが不可欠です。
企業規模に合ったサービスか
例えば、大企業が利用することを想定しているシステムを中小企業が利用しても、十分に活用することはできません。大企業向けの制度に対応していたり、中小企業向きではない細かな設定ができるようになっていたりしても中小企業には不要なだけでなく、操作がそれだけ面倒で煩わしいものになっているからです。反対に小規模企業向けの勤怠管理システムを大企業が利用しようとすると、キャパオーバーとなります。勤怠管理システムは企業規模に合ったものから選ぶようにしましょう。
従業員にとって使いやすいか
勤怠管理システムのタイムカード(打刻)機能や、休暇の申請などは、労働者が広く使う機能です。分かりやすく誰でも使いやすく設計されている必要があります。
既存のシステムと連携できるか
勤怠管理システムは、給与計算システムと連携させることで、より一層の業務効率化が期待できます。同シリーズであればもちろん連携可能ですが、違っても連携してデータのやり取りができるものもあります。すでに使用している給与計算システム、またはこれから導入予定である給与計算システムを確認して、連携可能な勤怠管理システムを選びましょう。
スマホ・タブレットのアプリに対応しているか
スマホやタブレットは、自在に持ち運べ、場所を選ばずに業務・作業を行うことができます。また社外での利用も可能で、出先でも使えます。専用のアプリを入れることで勤怠管理システムがどこでも使えるようになり、出社しない従業員の勤怠も管理できるようになります。社外でも使用する場合は、スマホ・タブレットのアプリでも使える勤怠管理システムを選びましょう。
サポート体制は充実しているか
勤怠管理システムを初めて導入する際は、サポート体制の充実しているものを選ぶようにしましょう。勤怠管理システムは毎日使うものです。トラブルがあって打刻できないという場合に、サポートが遅れればそれだけ影響が大きくなります。何かあった場合にすぐにサポートが受けられるような、しっかりとした体制の勤怠管理システムを選ぶようにしましょう。
無料でお試しできるか
自社に合う勤怠管理システムかどうかは、実際に使って確かめなくては分かりません。導入する勤怠管理システムを決定する際は、実際に製品を使って試してみる必要があります。無料トライアル期間があれば使い勝手、備わっている機能、操作性、他システムとの連携のしやすさなどを実際に使って確かめることができます。無料のお試し期間があることや、期間が長く十分な確認ができることなどにも注意して、勤怠管理システムを選ぶことが重要です。
2022年最新!おすすめの勤怠管理システム
勤怠管理システムは、サービスによってそれぞれ特徴があります。代表的な勤怠管理システムは次の通りです。
- マネーフォワード クラウド勤怠
- freee 勤怠管理Plus
- ジョブカン勤怠管理
- KING OF TIME
- HRMOS 勤怠 by IEYASU
- TeamSpirit
- ジンジャー勤怠
- kincone
- Touch On Time
- KING OF TIME for ビジネスプラス
- COMPANY 勤怠管理システム
- AKASHI
それぞれの機能を理解して、自社に最適な勤怠管理システムを選ぶことが重要です。情報の収集には比較サイトを活用すると便利です。
参考:【2022年11月】勤怠管理システム人気ランキング|満足度や口コミ・評判を調査|ボクシルSaaS
※記載されている会社名および商品・製品・サービス名(ロゴマーク等を含む)は、各社の商標または各権利者の登録商標です。
勤怠管理システムの導入時に失敗しないための注意点は?
勤怠管理システムを導入しても、失敗して使えなかった例は少なくありません。失敗を防いで自社に合う勤怠管理システムを選ぶためには、注意点をしっかりと抑えておくことが不可欠です。
勤務体系に対応しているか確認する
勤務体系にはさまざまなものがあります。特殊な勤務体系となっている場合には、きちんと対応可能な勤怠管理システムを選ぶ必要があります。
予算に合うものを選ぶ
勤怠管理システム選びでは、予算に合うかどうかの確認も欠かせません。高価な勤怠管理システムはそれだけ多くの機能があり、さまざまなことができます。しかし勤怠管理システムにどれだけ多くの機能があっても、使用しなければないのと同じです。自社にとって必要な機能・不要な機能をきちんと見極め、予算に合う勤怠管理システムを選ぶようにしましょう。
トライアルをしっかり行う
勤怠管理システム選びで失敗しないためには、無料のトライアル期間中にさまざまなことを、しっかり確認する必要があります。起こり得るケースをきちんと想定し、対応可能かどうかや対応方法などを確認しましょう。
マネーフォワード クラウド勤怠の導入事例
マネーフォワード クラウド勤怠の導入事例をご紹介します。
創業後すぐの頃から使用し、勤怠管理の効率化を実現
創業して間もない頃は少ない人員で事業を回す必要があり、経理などにあまり時間を割くことはできません。マネーフォワード クラウドシリーズを導入し、バックオフィス業務の効率化を実現しました。
従業員の意識の変わり、テレワークへの移行もスムーズ
働き方改革による規制強化に対応するため、マネーフォワード クラウド勤怠を導入しました。従業員の意識変革ができ、新型コロナウイルス感染症拡大防止のためのテレワークへの移行も、スムーズに行えました。
勤怠管理システムを活用して業務の大幅な効率化を図ろう
勤怠管理システムは、従業員の勤怠状況の把握・管理ができるシステムです。導入するとタイムカードを使って行っていた始業・終業時刻の記録、紙で行っていた休暇の申請や、帳簿への記入で行っていた有給休暇取得状況の把握などが、システム上で行えるようになります。労働時間の把握や、給与計算への勤怠情報の反映も自動ででき、業務の大幅な効率化につながります。
勤怠管理システムを導入する際は、自社に合ったものを選ぶことが重要です。クラウド型・オンプレミス型・インストール型といった種類の特徴を理解し、必要な機能を備えた勤怠管理システムを選びましょう。
よくある質問
勤怠管理システムとは?
授業員の勤怠状況を管理するシステムのことで、導入すると勤怠管理業務が効率化できます。詳しくはこちらをご覧ください。
2022年最新!おすすめの勤怠管理システムは?
クラウド型のマネーフォワード クラウド勤怠管理がおすすめです。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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