• 更新日 : 2026年9月3日

産休の社会保険料免除はいつからいつまで?期間の数え方と手続きの注意点を解説

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Point産休中の社会保険料免除はいつから?

産休の社会保険料免除は、産休開始月から終了日翌日が属する月の前月まで適用されます。

  • 従業員・会社の両負担分が免除対象
  • 免除期間も年金算定の加入期間に算入
  • 出産日がずれた場合は変更届の提出が必要

Q. 出産日が予定日とずれた場合、免除期間はどうなる?

A. 実際の出産日を基準に免除期間が再計算されます。月をまたぐ変動がある場合は「産前産後休業取得者変更(終了)届」の提出が必要です。

産休(産前産後休業)を取得している間、申請することで会社と従業員双方の社会保険料(健康保険・厚生年金保険)が一定期間免除されます。これは従業員と企業の負担を軽減するための制度で、免除された期間も社会保険の加入期間として扱われます。本記事では、産休中の社会保険料免除の期間や計算方法、出産日がずれた場合の対応、手続きの流れまで、担当者が実務でつまずきやすいポイントを整理して解説します。

産休の社会保険料免除はいつから始まっていつまで続く?

産休の社会保険料免除は、産前産後休業を開始した月から、休業終了日の翌日が属する月の前月まで適用されます。健康保険・厚生年金保険の両方について、従業員負担分・事業主負担分がともに免除されます。

産前産後休業の定義と対象期間

産前産後休業とは、出産日(出産が予定日より後になった場合は出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から、出産日後56日までの間で、妊娠または出産を理由に労務に従事しなかった期間を指します。この期間、従業員が申請書を提出することで社会保険料の支払いが免除されます。

出産予定日を基準とした具体例は以下のとおりです。

項目 内容
出産予定日 8月16日
産前休業 7月6日~8月16日
産後休業 8月17日~10月11日
社会保険料免除期間 7月分~9月分(3か月分)

この場合、産前休業に入った7月から、終了日の翌日が属する月の前月にあたる9月まで、3か月分の社会保険料が免除されます。

参考:従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が産前産後休業を取得したときの手続き|日本年金機構

免除される保険料の範囲

免除対象となるのは健康保険料と厚生年金保険料(厚年)で、従業員本人が負担する分だけでなく、会社(事業主)が負担する分も免除されます。免除期間中も被保険者資格に変更はなく、将来の年金額を計算する際は保険料を納めた期間として扱われるため、年金額が減ることはありません。

なお、日本年金機構の案内によれば、出産とは妊娠85日(4カ月)以上の分娩を指し、早産・死産・流産・人工妊娠中絶も含まれます。想定外の経過となった場合でも、この定義に該当すれば産休の社会保険料免除の対象になる点は押さえておきたいポイントです。

参考:従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が産前産後休業を取得したときの手続き|日本年金機構

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産休の社会保険料免除は給与にいつ反映される?

社会保険料免除は産休開始月から適用されますが、実際の給与への反映タイミングは、会社の控除ルール(当月控除か翌月控除か)によって変わります。免除される「月」と、給与から天引きされなくなる「支払月」がずれるため、両者を混同しないよう注意が必要です。

社会保険料の控除が翌月の場合

多くの企業では社会保険料を翌月控除としています。この場合、「産休の開始=社会保険料免除スタート」が給与の支給額に反映されるのは、産休がスタートする月に支払われる給与ではなく、翌月に支払われる給与です。

前述の「出産予定日8月16日」「社会保険料免除は7月分からスタート」の例では、免除月と給与への反映タイミングは以下のようになります。

社会保険料の給与控除が翌月となる場合は、産休に入った月の給与ではなく、翌月の給与から天引きされなくなる点に注意しましょう。

給与の締め日(15日締め・月末締めなど)は関係する?

結論として、給与の締め日が月の途中であっても、社会保険料免除の計算には影響しません。社会保険料はあくまで月単位で計算されるため、「15日締め」「20日締め」など会社独自の給与計算ルールとは切り離して考える必要があります。

例えば15日締めの給与計算ルールで、7月11日と7月30日からそれぞれ産休に入る2人の従業員がいた場合、両者とも7月分の社会保険料が免除対象です。給与の締めのタイミングではなく、産休に入った月を基準に免除月を判定します。

出産日が予定日とずれた場合、産休の社会保険料免除期間はどうなる?

出産日が予定日より早まったり遅れたりした場合、産前産後休業の期間そのものが変わるため、社会保険料免除の対象月も変動する可能性があります。免除期間は実際の出産日を基準に再計算される点を理解しておく必要があります。

出産予定日よりも早く出産した場合

出産予定日より早く出産した場合、産前休業の起算日は実際の出産日を基準に42日前まで遡って計算し直されます。例えば出産予定日が8月16日で実際の出産日が8月2日だった場合、産前休業は出産日基準で6月22日~8月2日となります。

このとき、本人が6月中旬からすでに妊娠・出産を理由に休業していれば、6月分から遡って社会保険料の免除を受けられます。一方、本人が実際に休業を開始したのが7月に入ってからで、当初の産休開始予定日より前に労務に従事しなかった期間がない場合は、産休開始日は繰り上げられず、免除の開始月も変更されません。

出産予定日よりも遅く出産した場合

出産予定日より遅く出産した場合は、産前休業の期間に「出産予定日から出産日までの日数」が加算されます。例えば出産予定日が8月16日で実際の出産日が8月19日だった場合、産前休業は7月6日から8月19日、産後休業は8月20日から10月14日に延びます。

参考:産前産後休業期間中の保険料免除が始まります|日本年金機構

出産日が予定日とずれたときの届出

産休の社会保険料免除の申出自体は、産休期間中に行えば出産前・出産後どちらのタイミングでも構いません。ただし、出産前に出産予定日ベースで届け出ており、実際の出産日が月をまたいでずれた場合は、「産前産後休業取得者変更(終了)届」の提出が必要です。

出産後に届出を行う場合や、出産予定日と実際の出産日が同日だった場合は、届出は1回で問題ありません。すでに給与から多く社会保険料を控除されていたケースでも、変更届の提出後にさかのぼって調整される仕組みになっているため、担当者は差額の清算漏れがないか確認しましょう。

産休の社会保険料免除を受けるための手続きはどう進める?

産休の社会保険料免除を受けるには、事業主が「産前産後休業取得者申出書」を日本年金機構へ提出する必要があります。申出書は産休期間中、または産休終了日の翌日から起算して1か月以内に提出しなければなりません。

STEP1:従業員から産休取得の申し出を受ける

被保険者(従業員)は、産前産後休業の取得にあたり、まず事業主へ休業期間を申し出ます。このとき、産休中の給与が有給か無給かは、申出書の提出可否に影響しません。

STEP2:産前産後休業取得者申出書を作成する

事業主は、従業員から申し出を受けた内容をもとに産前産後休業取得者申出書を作成します。添付書類は不要で、日本年金機構のサイトからエクセル形式の様式をダウンロードできます。

STEP3:管轄の年金事務所または事務センターへ提出する

作成した申出書は、電子申請・郵送・窓口持参(年金事務所のみ)のいずれかの方法で、管轄の年金事務所または事務センターへ提出します。提出期限(産休中、または終了日翌日起算1か月以内)を過ぎないよう、社内のスケジュール管理に組み込んでおくと安心です。

参考:従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が産前産後休業を取得したときの手続き|日本年金機構

STEP4:出産日が予定と異なった場合は変更・終了届を提出する

実際の出産日が当初の届出内容と異なる場合は、速やかに「産前産後休業取得者変更(終了)届」を提出します。届出が遅れると、免除期間の再計算や給与の調整が後ろ倒しになるため、従業員から出産の報告を受けたタイミングで速やかに対応しましょう。

産休中の社会保険料免除で担当者が見落としやすい注意点は?

産休の社会保険料免除には、育休との優先関係や役員の扱いなど、担当者が見落としやすい細かなルールがあります。基本ルールに加えてこれらの例外を押さえておくことで、申請漏れや二重手続きのミスを防げます。

育休の免除期間と重複する場合は産休が優先される

産前産後休業の免除期間と育児休業(育休)の免除期間が重複する場合、産休期間中の免除が優先されます。産休と育休の免除ルールは基本的な考え方(開始月から終了日翌日の属する月の前月まで)は共通していますが、対象となる休業の種類によって適用される届出様式が異なるため、混同しないよう注意が必要です。

役員であっても被保険者であれば免除対象になる

会社の代表者や役員であっても、健康保険・厚生年金保険の被保険者であれば、産前産後休業期間中の保険料免除を受けられます。ただし、育児休業期間中の保険料免除については、役員は対象外とされている点が産休免除との違いです。

参考:従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が産前産後休業を取得したときの手続き|日本年金機構

産休の社会保険料免除の手続き負担とテンプレートの活用

株式会社マネーフォワードが自社において従業員の産休・育休に関する実務に携わっている主担当者や管理職を対象に実施した調査によると、産休や育休に関する実務において多くの担当者が手続きに負担を感じていることがわかりました

特に工数がかかるのは「社会保険料免除」などの行政手続き

育児休業に関する一連の手続きの中で、特に工数がかかる、または判断が難しい業務として最も割合が高かったのは「育児休業給付金の申請書類作成と提出」で43.2%、次いで「社会保険料免除(産休・育休中)に関する手続き」で42.3%でした。産休中の社会保険料免除手続きは、担当者にとって工数がかかりやすい業務であることが読み取れます。

負担軽減に求められるのは「そのまま使えるテンプレート」

また、今後の手続き負担を軽減するために最も必要な支援を尋ねた結果、最も割合が高かったのは「従業員への説明や個別試算にそのまま使えるテンプレート」で35.6%でした。社内でのやり取りや手続きをスムーズに進めるために、実務に直結するテンプレートの需要が高いことがわかります。こうした負担を減らすためにも、すぐに使える申請書のテンプレートなどを積極的に活用しましょう。

出典:マネーフォワード クラウド、特に工数がかかる、または判断が難しい業務、手続き負担を軽減するために最も必要な支援【産休・育休に関する調査データ】(回答者:産休・育休に関する実務に関与している674名、集計期間:2026年3月実施)

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以下より無料のテンプレートをダウンロードしていただけますので、ご活用ください。

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産休の社会保険料免除は出産日の変動と届出タイミングに注意

産前産後休業中は、届出を行うことで社会保険料の納付が事業主・従業員ともに免除されます。免除期間は産休開始月から終了日翌日の属する月の前月までが原則ですが、実際の出産日が予定日と前後した場合は免除期間が変わるため、変更・終了届の提出を忘れないようにしましょう。社会保険料は月単位で計算されるため、月をまたぐ変動がある場合には特に注意が必要です。

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よくある質問

産休期間の社会保険料免除はいつから適用開始になりますか?

産前休業が開始した日の属する月から適用開始になります。たとえば5月11日から産前休業に入った場合、5月分の社会保険料から免除されます。給与の控除は翌月ですので6月支給の給与から免除が反映されます。詳しくはこちらをご覧ください。

産休期間の社会保険料免除が適用される期間について教えてください。

産休期間の社会保険料免除は、産休を開始した月から終了を予定する日の翌日が属する月の前月までの期間です。実際の出産日が前後し、産休期間に月をまたぐ変動が生じた際には免除期間も変更になることがあります。詳しくはこちらをご覧ください。


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