• 作成日 : 2022年3月18日

退職後の年末調整のやり方 – 無職なら確定申告が必要?

退職後の年末調整のやり方- 無職の場合は確定申告が必要?

退職後、12月時点で離職中である場合、年末調整をおこなう必要はありません。しかし、所得税を払いすぎている可能性があるため、退職した会社から発行された源泉徴収票をもとに、退職した翌年に確定申告をするとよいでしょう。今回は、退職後の年末調整の必要性について、ケース別に解説します。

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退職後に無職になったら年末調整できる?

通常、年末調整は12月の給与を支払う勤務先がおこなうことになっています。そのため、年の途中で退職後、しばらく無職の場合には年末調整を受けることができません。しかし、所得税が還付される可能性があるため、翌年に自分で確定申告をする必要があります。

ここでは、自分でおこなう確定申告と、そもそもどんな時に年末調整を受けられるのかに関して説明します。

代わりに確定申告を行う必要がある

その年の途中に退職し12月時点で離職中の場合には、自分で退職した翌年に実施される確定申告をしましょう。確定申告の期間は原則2月16日から3月15日までですが、還付申告は1月1日から申請できます。なお確定申告、還付申告ともに、退職された会社から発行された給与所得の源泉徴収票が必要です。

確定申告とは、年間の所得額に対する所得税を納め、払いすぎていた税金を還付してもらうために必要な手続きです。サラリーマンに関しては、勤務先の会社が毎月の給与から所得税を源泉徴収し、年末調整で精算する手続きを取ってくれるため、原則として確定申告の必要はありません。

しかし、その年の途中で退職した場合、年末調整がおこなわれないため、給与から源泉徴収されていたのにも関わらず精算がされないという状況になります。源泉徴収額は税金の見込額であるため、実際よりも多く支払っていることが一般的です。そのため、退職後再就職していない方は、自分で確定申告をすることによって、払いすぎていた所得税を取り戻すことができるというわけです。

ちなみに、退職金を受け取っていた場合でも、退職金は年末調整の対象ではないことを覚えておきましょう。退職金は支給される際に税金が差し引かれます。それにより、すでに納税が完了されているため、確定申告をする必要もありません。

そもそもどんな時に年末調整を受けられる?

年の途中で退職し、無職である場合には年末調整を受けられないことを説明してきましたが、そもそもどんな時にどんな方が年末調整を受けられるのかを確認しましょう。

年末調整を受けるためには次の条件を満たしている必要があります。

  • 1年間を通じて勤務した方
  • 年度途中で退職したが転職し、年末まで継続して勤務した方
  • 死亡によって退職した方
  • 心身の障害により年の途中で退職し、その年中の再就職が見込めない方
  • 12月中に給与が支払われ、その後退職した方
  • パートタイムで勤務していた方が退職し、その年の給与の総額が103万円を超えないケース(退職後その年中に新たな勤務先から給与を受け取る場合を除く)
  • 年の途中で海外の支社や子会社に転勤し、非居住者となったケース(非居住者とは、国内に住所を持たず、または1年以上居所を有しない方のこと)

これらの条件に該当しない退職者は年末調整の対象者になりません。そのため、自分で確定申告をしましょう。

また、退職後に給与支払いがない場合でも、株式売買による譲渡所得や不動産所得など、給与収入以外の合計の所得が20万円以上ある場合は、年末調整済の源泉徴収票とあわせて確定申告が必要です。

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年末調整を受けるときの対応例

退職したときの年末調整の対応

上記の表のように、退職後の年末調整は、再就職の見込みの有無などで対応が異なります。ここでは、このうちの次の3つのケースについて確認していきましょう。

  • 退職後に再就職・転職した場合
  • 退職後、アルバイトをした場合
  • 退職後にフリーランスになった場合

退職後に再就職・転職した場合

退職後に再就職し、年内に再就職先の会社から給与を受ける場合、再就職先の会社で年末調整を受けます。その際、前述のとおり退職した会社から交付される源泉徴収票が必要になります。

しかし、たとえば11月に退職し12月に再就職するような場合、年末調整時期に、まだ前の会社から源泉徴収票が交付されていない可能性もあります。

特に月末締めで翌月支払いの会社の場合、11月末退社であっても11月の給与の支払いは12月であり、そこから源泉徴収票の作成が始まるため、12月の年末調整には間に合わないことがほとんどです。そのような場合は、自分で翌年の確定申告をおこなうようにしましょう。

退職後、アルバイトをした場合

それまで正社員などで勤務していた方が退職し、その後アルバイトをした場合、アルバイト先が1社であれば、基本的に前職のときの収入と合算し年末調整をしてくれます。

退職後にアルバイトをしていて、アルバイト先で年末調整をしてもらえる場合は、自分で確定申告をする必要はありません。

年末調整を受けるためには、アルバイト先に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している必要があります。アルバイト先は、この申告書をもとに毎月差し引く源泉徴収額を決めています。

また、退職後に2社以上の会社でアルバイトをする場合は、前職の給与所得に2社以上のアルバイトの給与所得を合計して確定申告をする必要があることを覚えておきましょう。

退職後にフリーランスになった場合

退職後に再就職せず、フリーランスになった場合には、翌年に自分で確定申告の手続きをしましょう。年末調整は、12月の給与を支払う勤務先がおこなうことになっているため、退職後にフリーランスになった場合は年末調整を受けられません。

確定申告では、会社員時代の「給与所得」と、フリーランスになってからの「事業所得」の2つの所得を合算し、合計額に対して課税されます。

給与所得の欄には、退職した会社から交付された源泉徴収票に記載されている「給与所得控除後の金額」を給与所得の欄に記入します。そして、事業所得の欄にはフリーランスとして得た収入から必要経費を除いた所得を記入しましょう。

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退職後の年末調整はケースに応じて適切に対応しよう

退職後、12月時点で無職である場合は年末調整を受けられないため、自分で確定申告を行う必要がある点に注意しましょう。一方で、退職後に転職する場合は、基本的に再就職先で年末調整を受けられます。

また、退職後にアルバイトをする場合は、アルバイト先が1社であればアルバイト先で年末調整を受けられます。フリーランスになった場合は、自分で確定申告をしなければなりません。

年末調整の対応は、退職後の状況によって異なります。自分が当てはまるケースに応じて適切に対処するようにしましょう。

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よくある質問

退職後に無職になったら年末調整できますか?

退職後に12月時点で無職の場合、年末調整の対象とはなりません。詳しくはこちらをご覧ください。

そもそもどんな時に年末調整を受けられますか?

1年間を通じて勤務した方や、年度途中で退職したが転職し、年末まで継続して勤務した方などです。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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