• 更新日 : 2026年3月31日

福利厚生の健康診断とは?導入方法やメリット、会社負担の費用まで解説

PDFダウンロード

従業員の健康管理は、企業にとって重要な責務の一つです。特に福利厚生としての「健康診断」は、従業員が安心して働ける環境づくりや健康リスクの早期発見につながるだけでなく、生産性の向上や企業イメージの強化にも役立ちます。

この記事では、福利厚生として健康診断を導入するメリット、法的義務、実際の導入手順や費用目安、注意点、受診率を高めるための具体策、そして最新のトレンドまでを詳しく解説します。

目次

福利厚生の健康診断とは?

企業における福利厚生とは、従業員が安心して働ける環境づくりや満足度向上を目的として企業が提供するサービスや制度のことを指します。その中でも健康診断は、従業員の健康維持に欠かせない重要な福利厚生の一つとなっています。

健康診断の実施義務

日本の企業は、労働安全衛生法により、従業員に対する健康診断の実施が義務付けられています。これは、従業員が健康を損なうことなく、安全に働けるようにすることが目的です。具体的には以下のようなルールが定められています。

  • 従業員を雇用するとき(雇入時)に健康診断を実施すること
  • その後も、原則として年に1回以上の定期健康診断を実施すること
  • 一定の有害業務(深夜業務、粉じん作業、化学物質を扱う業務など)に従事する従業員には、特別な健康診断を実施すること

健康診断の種類と対象となる従業員

以下は、企業に義務付けられている代表的な健康診断の種類です。

種類 実施のタイミング 対象となる従業員
雇入時健康診断 採用時 新たに雇い入れる全従業員
(パート・アルバイト含む)
定期健康診断
(法定)
年1回以上 常時使用する従業員
(パート・アルバイトも要件次第で対象)
特定業務従事者健康診特定健康診断 6ヶ月に1回 特定の業務(深夜業など)に従事する従業員

※検査項目は定期健康診断と同様

特殊健康診断 6ヶ月に1回 一定の有害業務(高気圧業務など)に従事する従業員

※特別な検査項目についての検診が必要

健康診断の必須検査項目

法定の定期健康診断で企業が必ず行うべき項目は以下の通りです。

分類 検査項目 内容
身体測定 身長・体重・BMI・腹囲
※腹囲は40歳未満(35歳除く)は省略可
身体的な健康状況を評価
視力・聴力 視力検査・聴力検査 日常業務への影響を評価
血圧測定 血圧値測定 高血圧や循環器疾患リスクの評価
尿検査 尿糖・尿蛋白の測定 糖尿病・腎臓疾患のスクリーニング
胸部X線検査 胸部レントゲン撮影 呼吸器疾患のスクリーニング
血液検査 血中脂質・血糖・肝機能(AST・ALT・γ-GTP)・貧血(赤血球数・血色素量) 生活習慣病や内臓疾患の早期発見
心電図検査 安静時心電図(35歳と40歳以上必須) 心臓疾患のスクリーニング
医師の診察・問診 既往歴・自覚症状などの確認 総合的な健康状態を評価

企業はこれらの検査を最低でも年に1回実施し、結果を本人に通知するとともに、必要に応じて医師から健康指導を受けさせることも義務付けられています。

健康診断の任意(オプション)検査項目

法定項目以外にも、従業員の健康管理をさらに充実させるため、企業が任意で追加できる検査項目があります。特に「人間ドック」や「がん検診」などは多くの企業が福利厚生として取り入れています。

主な任意検査項目と内容は次の通りです。

任意項目 内容や特徴 対象となる従業員
人間ドック 全身の詳しい検査(胃カメラ・腹部超音波検査など) 役職者や一定年齢以上の従業員
ストレスチェック メンタルヘルスを評価する検査(従業員50人以上の企業は実施義務あり) 全従業員
がん検診 胃がん、大腸がん、乳がん、前立腺がんなどの検査 一定年齢以上や希望する従業員
婦人科検診 子宮がん検査(子宮頸がん検診)など 女性従業員全般
歯科検診 虫歯や歯周病など口腔内健康のチェック 全従業員
肺機能検査 肺活量や換気機能の検査 喫煙者や高齢の従業員

健康診断の項目を決める際には、法定義務を満たしたうえで、次のような視点で検討するとよいでしょう。

  • 従業員の年齢層や性別などに合わせて必要な検査を追加する
  • 企業内でよく見られる健康課題や、業務内容に特化したリスクを考慮する
  • 従業員の希望を調査し、ニーズに合った検査項目を追加する

例えば、女性従業員が多い企業であれば婦人科検診を取り入れたり、中高年が多い場合は人間ドックやがん検診を導入したりといった工夫が効果的です。

健康診断の費用目安

健康診断にかかる費用は、検査の項目数や内容によって変動しますが、おおよその目安として以下を参考にしてください。

  • 法定健康診断のみ(一般的な検査内容)
    1人あたり 約5,000円〜10,000円
  • 人間ドックやがん検診など任意検査を追加した場合
    1人あたり 約15,000円〜50,000円

企業の規模や予算に合わせて検査内容を設定することで、無理なく健康診断を実施できます。

福利厚生の健康診断費用は経費に計上できる?

従業員の健康診断を福利厚生として行う場合、その費用は会社の経費として計上することができます。ただし、福利厚生費として認められるためには、一定の要件を満たす必要があります。ここでは、健康診断費用を経費計上するための条件や注意点について詳しく解説します。

福利厚生費として経費に計上するための要件

健康診断の費用を福利厚生費として経費に計上するためには、主に以下の条件を満たしている必要があります。

  • 全従業員を対象とした健康診断であること
    役職や勤務形態などで差をつけることなく、公平にすべての従業員が受診できるようにすることが重要です。
  • 社会通念上妥当な範囲内の金額であること
    通常の健康診断(法定健診)であれば1人あたり5,000円〜10,000円程度、人間ドックや任意検査を追加した場合でも、一般的に15,000円〜50,000円程度であることが妥当な範囲とされています。
  • 費用は企業から医療機関へ直接支払う
    受診者全員の費用を企業が一括して負担するか、または企業から直接医療機関へ支払いを行うことが必要です。

上記の条件を満たしていれば、健康診断の費用は法人税の計算上、福利厚生費として経費に算入することができます。これは法人税の節税効果もあります。

福利厚生費として経費に計上できないケース

一方で、福利厚生としての健康診断費用であっても、次のような場合には経費として認められず、課税対象になることがあります。主な事例を以下に示します。

  • 特定の役員や管理職のみを対象としている場合
    役職や階級、特定の部署に限定した健康診断の場合、福利厚生費ではなく給与や役員報酬として取り扱われます。
  • 社会通念上過度に高額な費用がかかる場合
    一般的な健康診断の費用を大幅に超える金額で実施された場合、妥当性を超える分については福利厚生費と認められず、給与扱いになり課税対象となります。
  • 従業員に健康診断費用を支給する場合
    企業が直接医療機関に健康診断費用を支払うことが必要なため、事前に従業員に健康診断費用を支給するような場合には、課税の対象として扱われます。

会社として福利厚生費として認められるためには、原則としてすべての従業員を公平に対象とし、一般的に妥当とされる金額の範囲内でなくてはなりません。費用を従業員に支給したり、極端に高額な費用がかかったりする場合には注意が必要です。

福利厚生として健康診断を導入する流れ

福利厚生として健康診断を企業が導入するためには、具体的な手順や実施方法を知っておく必要があります。

健康診断の導入には一定の準備期間が必要です。以下で具体的な手順を確認しましょう。

1. 健康診断の内容や予算の決定

まずは、法律で定められている法定健康診断に加え、企業が任意で実施したい検査項目(人間ドックやストレスチェック、がん検診など)を選定し、どこまで費用を負担するかを決定します。

この段階で決定すべきことは、以下の通りです。

  • 法定健診のみか、任意項目も追加するかの決定
  • 対象となる従業員の範囲(正社員のみか、パート・アルバイトも含むか)
  • 一人あたりの予算目安(一般的には5,000円〜15,000円程度)

2. 健康診断機関(サービス提供企業)の選定

次に、健康診断を実施する医療機関や専門業者を選定します。

選定時には、以下の内容を比較検討しましょう。

  • 検査内容の充実度(検査項目やオプションの豊富さ)
  • 費用の明確さや価格競争力
  • 予約の取りやすさや利便性(施設の場所、巡回健診の有無)
  • 結果通知の早さやアフターフォローの充実度

3. 実施スケジュールの作成と従業員への案内

健康診断を行う日時や場所を設定し、早めに従業員へ周知します。実施時期としては、毎年同じ時期に定期的に行うことが推奨されます。

従業員には以下のような情報を明確に伝えましょう。

  • 健康診断の日時・場所・受診方法
  • 検査内容や注意事項(事前の飲食制限など)
  • 結果の通知方法や再検査時の対応について

4. 健康診断の実施と結果管理

健康診断の実施当日は、円滑に受診できるよう担当者を配置し、トラブルや混乱が生じないようサポート体制を整えておきます。受診後の結果は迅速に本人へ通知し、要再検査や要精密検査の場合には、速やかに適切な指示を行います。

5. フォローアップ体制の整備

診断後、健康上の問題が発見された従業員については、医師の指示に従って治療や再検査を勧める必要があります。さらに、健康診断のデータを元に職場環境改善や健康増進施策などを企画・実施することで、従業員の健康維持・向上につながります。

福利厚生として健康診断を導入する企業側のメリット

企業が福利厚生として健康診断を導入することは、従業員の健康管理を支援するだけでなく、企業経営にも直接的・間接的に多くのメリットをもたらします。ここでは企業側のメリットを詳しく説明します。

従業員の疾病リスクを軽減できる

企業が定期的な健康診断を行うことで、従業員の健康状態を正確に把握できるようになります。疾病を早期に発見し、病気の進行や長期休業などを防ぐことが可能です。結果として、企業の医療費や休職に伴う費用の削減にもつながります。

企業の生産性向上につながる

健康な従業員は、病気や体調不良による欠勤・休業が減り、集中力やモチベーションを高く維持できるため、業務効率が改善されます。全体としての企業の生産性向上にもつながります。

企業イメージを向上できる

福利厚生として健康診断を積極的に提供する企業は、「従業員を大切にする企業」として評価されます。健康経営を推進する企業としての認定や表彰を受けることができれば、企業のブランドイメージが向上し、採用活動でも優秀な人材を集めやすくなります。

税務上の優遇措置が受けられる

企業が負担する健康診断の費用は、一定の条件を満たせば税務上の福利厚生費として損金に算入できます。結果として法人税の節税につながるため、経済的なメリットも得られます。

福利厚生として健康診断を導入する従業員側のメリット

従業員が企業から福利厚生として健康診断を受けることには、個人の健康管理面だけでなく、精神的・経済的にもさまざまなメリットがあります。ここでは従業員側のメリットを具体的に解説します。

病気の早期発見と治療ができる

定期的な健康診断を受けることで、自覚症状のない段階から病気や健康上の異常を発見でき、治療が早く開始できます。そのため病気の重症化を防ぐことができ、健康への深刻な影響を最小限に抑えられます。

健康意識の向上や生活習慣の改善ができる

健康診断の結果を受け取ることで、自分自身の健康状態を具体的に知ることができます。これをきっかけに、生活習慣や食生活などを改善しようとする意識が高まり、健康的なライフスタイルの定着につながります。

仕事への集中力が高まる

企業が健康診断を提供することで、従業員は自分の健康状態に対する不安を抱えずに済みます。企業が健康をサポートしているという安心感を持つことができ、仕事にも集中しやすくなります。

経済的負担を軽減できる

企業が健康診断の費用を負担するため、従業員は個人で診断費用を負担する必要がありません。特に人間ドックや専門的な検査など、高額になりやすい検査費用の負担が軽減されることは、従業員にとって大きな経済的メリットとなります。

企業が福利厚生として健康診断を導入する際の注意点

健康診断を福利厚生として導入する際には、企業が注意すべきいくつかのポイントや課題があります。導入を円滑に進め、従業員の健康管理を効果的に支援するためにも、以下の内容を十分に理解しておくことが重要です。

健康診断における公平性の確保

福利厚生として健康診断を実施する際には、公平性を確保することが重要です。例えば特定の役職者や部署だけを対象とするような場合は、福利厚生費として認められないことがあります。すべての従業員が公平に受診できるよう配慮する必要があります。

費用負担に関するルール設定

健康診断の費用は原則として企業が負担しますが、人間ドックや特別な検査など高額になるオプション検査を導入する場合、費用負担については従業員との間で明確なルールを定めておく必要があります。また、福利厚生費として計上するためには、社会的に妥当な範囲内の費用にとどめる必要があります。高額すぎる場合は福利厚生費として認められず、課税対象となる可能性もあります。

健康診断結果に関するプライバシーの配慮

健康診断で得られた結果は、従業員個人のプライバシーに深く関わる情報であるため、その取り扱いには細心の注意が求められます。企業は適切な情報管理体制を構築し、従業員本人の同意なく第三者に情報を開示したり、人事評価など別の目的に使用したりすることは避けなければなりません。健康診断結果の取り扱い規程を明確に定め、全従業員に周知することが望ましいです。

健康診断後のフォローアップの実施

健康診断は単に実施するだけでなく、診断結果に基づいた適切なフォローアップが重要です。再検査や精密検査を必要とする従業員に対しては、受診勧奨や保健指導を実施し、必要に応じて産業医との面談機会を提供することも効果的です。これらの措置を講じることで、健康診断の目的である従業員の健康維持や増進の効果を最大限に高めることができます。

従業員の健康診断受診率を向上させるための施策

従業員が健康診断を積極的に受診できるようにするためには、受診を妨げる要因を取り除き、受診意識を高める工夫が必要です。ここでは、受診率向上につながる具体的な施策を詳しく紹介します。

受診しやすい環境づくり

従業員が健康診断を受診しやすい環境を整えることは、受診率向上の基本となります。職場内で健康診断を実施するオンサイト健診を導入すると、従業員の移動時間や手間を省けるため、特に有効です。また、従業員の自宅や勤務地の近くに複数の提携医療機関を用意し、利便性を高めることも重要です。

さらに、オンラインで簡単に予約ができる予約システムを導入すれば、手続きにかかる手間を削減できます。就業時間内に受診可能な時間を確保したり、健康診断専用の特別休暇を付与したりすることも検討するとよいでしょう。

費用補助の実施

健康診断の費用が受診の障害にならないよう、企業が費用面でサポートする施策も重要です。定期健康診断に加え、人間ドックやがん検診などのオプション検査の費用を企業が一部または全額補助することで、経済的な負担を軽減できます。

また、医療機関への交通費を企業が負担することで、従業員が安心して健康診断を受診できるようになります。

インセンティブ制度の導入

健康診断受診に対する動機付けとして、インセンティブ制度を導入することも効果的です。健康診断を受診した従業員に対してポイントを付与し、貯まったポイントを商品券やギフトと交換できる仕組みを作ることで、受診に対する意欲を高めることができます。

また、受診率の高い部署やチームを表彰する制度を設けることで、組織全体で健康診断を推進する雰囲気を醸成できます。

情報提供と啓発活動の推進

健康診断の重要性について理解を深めてもらうためには、継続的な情報提供と啓発活動が不可欠です。企業が定期的に健康セミナーを開催し、健康診断の意義や検査結果の見方、生活習慣病の予防法などについてわかりやすく説明することで、従業員の健康意識を向上させることができます。

社内報やメールマガジンなどを通じて健康診断に関する情報や健康増進に役立つ知識を継続的に発信するほか、職場内に受診を促すポスターやチラシを掲示することも効果的です。また、健康診断の受診を従業員の義務として就業規則に明記することも、受診の重要性を強調する手段として有効です。

外部サービスを活用した健康管理体制の強化

健康管理システムや健康相談窓口など、外部の専門サービスを活用することで、従業員一人ひとりの健康状態を効率的に管理できます。外部サービスを通じて健康相談やフォローアップ体制を整えることにより、従業員は健康に関する不安や疑問を気軽に解決でき、健康診断への関心や受診率を向上させることが可能になります。

これらの施策を総合的に展開することで、従業員の健康診断受診率を大幅に向上させ、企業全体の健康管理を効果的に進めることができます。

健康診断に関する制度改正や最新のトレンド

健康診断に関する制度やトレンドは、社会情勢や医療技術の進展に伴い絶えず変化しています。企業が適切な健康管理を行うためには、最新の動向を把握しておくことが重要です。ここでは、健康診断に関する制度改正や最新のトレンドについて詳しく解説します。

2025年度の健康診断項目の見直し

厚生労働省では2025年度を目途に、定期健康診断の検査項目の見直しを進めています。これは社会情勢や疾病リスクの変化を反映させ、より効果的で必要性の高い検査内容とすることを目的としています。

具体的には、従来行われてきた胸部X線検査や空腹時血糖検査を廃止する一方で、新たにうつ病やC型肝炎のスクリーニング、女性特有の健康リスクに対応した検査項目の追加が検討されています。企業としては、こうした制度変更を事前に把握し、対応を準備することが求められます。

オンライン問診の普及

近年、健康診断においてオンライン問診を導入する企業や医療機関が増えています。オンライン問診を事前に実施することで、健康診断当日の所要時間を短縮できるほか、受診者の健康状態や既往歴などをより正確に収集できるメリットがあります。

このようなデジタル化は、健康診断業務の効率化だけでなく、受診者の利便性向上にもつながっています。

AIを活用した診断サービスの登場

人工知能(AI)の発展に伴い、AIを活用した健康診断サービスが普及しつつあります。AI技術を利用することで、診断結果のデータをもとに将来的な疾病リスクを予測したり、受診者一人ひとりに合わせた健康改善アドバイスを提供したりするサービスが登場しています。

企業においても、このようなサービスを導入することで従業員の健康管理をより効果的かつ精密に行えるようになっています。

健康経営優良法人認定制度の普及

健康経営優良法人認定制度は、従業員の健康管理を経営的な視点から積極的に取り組んでいる企業を認定する制度であり、近年ますます注目されています。健康診断の実施状況や健康改善への取り組みが評価対象となっており、認定を受けることで企業イメージの向上や採用活動に有利になる可能性があります。

このため、多くの企業が健康診断を含めた健康管理施策の充実に取り組み始めています。

特定保健指導の多様化・ICTの活用推進

特定健康診査(メタボ健診)の結果、生活習慣病のリスクが高いと判定された人に対して行われる特定保健指導も、近年ICTの活用によって多様化しています。オンラインでの保健指導やスマートフォンアプリを使った継続的な健康管理サポートなど、新しい手法が登場しています。

企業もこうした最新手法を導入することで、従業員の健康改善をより効果的に推進することが可能になっています。

福利厚生の健康診断についてよくある質問

福利厚生としての健康診断を実施する際、企業担当者や従業員からよく寄せられる質問をまとめました。健康診断に関する具体的な疑問について、わかりやすく解説します。

パートやアルバイトにも健康診断を受診させる義務はある?

パートやアルバイトでも一定の要件を満たす場合は、健康診断の対象になります。具体的には、以下の条件を満たす従業員には健康診断を受診させる義務があります。

  • 期間の定めのない契約、または契約期間が1年以上の労働者
  • 週の所定労働時間が、正社員の4分の3以上である労働者

この条件を満たさない場合でも、企業が福利厚生として任意で健康診断を提供することは可能で、従業員の満足度や健康管理意識を高めることにつながります。

人間ドックの費用はどこまで会社負担になる?

任意で実施される人間ドックについて、会社が負担できる範囲や認められる条件には一定のルールがあります。ここでは人間ドック費用の会社負担に関する具体的な基準や注意点を解説します。

健康診断を実施しない場合の企業側のリスクは?

企業が健康診断を怠った場合には、法的な罰則が科される可能性があります。労働安全衛生法に違反すると、以下のようなリスクが考えられます。

  • 労働基準監督署からの是正勧告や指導を受ける可能性がある
  • 改善命令に従わない場合、罰金や刑事罰(50万円以下の罰金など)が科される可能性がある
  • 従業員が健康を害した場合、損害賠償責任が発生する可能性がある

実際には、健康診断未実施が企業の社会的な信用失墜にもつながることから、法律に従って適切な対応をとることが重要です。

健康診断の受診を従業員が拒否した場合はどうする?

従業員が健康診断を受けることは法律で義務付けられており、企業も実施させる義務があります。そのため、従業員が健康診断を拒否した場合は、まず丁寧に健康診断の目的や重要性を説明し、理解を求めることが重要です。

それでも拒否が続く場合は、就業規則に基づき健康診断受診を業務の一環として命令することもできます。ただし、強制的に受診させる場合は労務上のトラブルに発展する可能性もあるため、丁寧なコミュニケーションを心がけてください。

SEO効果をさらに高めるために、指定いただいたキーワードを使った見出しを以下のように追加できます。
これらを元の記事に組み込むことで、ユーザーの検索意図を的確に捉え、SEO順位向上が期待できます。

健康診断の再検査の費用は企業負担になる?

法定健康診断後に再検査や精密検査が必要になった場合の費用は、法的には企業に負担義務がありません。そのため、再検査費用は原則として本人負担となります。

ただし、企業の福利厚生制度として再検査や精密検査の費用を全額または一部負担する制度を設けている場合もあります。特に、健康経営を推進する企業では、再検査費用を一部または全額負担することも増えています。

福利厚生の健康診断は企業の競争力を高める

本記事では、福利厚生としての健康診断について、導入のメリットや具体的な手順、注意点、最新トレンドまで幅広く解説しました。健康診断は従業員の健康維持・増進だけでなく、企業の生産性向上やイメージアップ、人材確保にもつながる重要な施策です。

今後、健康経営が企業の競争力を左右する重要な要素となる中で、福利厚生として健康診断を適切に導入・活用することは、企業成長の鍵となります。自社の状況に合わせて導入を検討し、積極的に取り組んでいきましょう。

福利厚生や健康診断についてお困りの場合やさらに詳しい情報が知りたい場合は、専門機関への相談や専門サービスの活用を検討することもおすすめします。

PDFダウンロード

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。

関連記事