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  • 更新日 : 2021年9月27日

扶養控除等(異動)申告書の書き方を一から丁寧に解説

扶養控除等(異動)申告書の書き方を一から丁寧に解説

年末調整は原則として企業などの給与の支払者に対して、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」(以下、扶養控除等申告書)を提出した人の全員について行います。
扶養控除制度は扶養対象者がいる人にとっては節税面でとても重要な書類です。ここではこの書類の書き方と、書類中の項目についてそれぞれ解説します。

扶養控除等申告書の上段の書き方

令和3年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の画像

出典:令和3年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書|国税庁
扶養控除等申告書の上段は給与の支払者と給与所得者自身の基本的な情報を記入する欄です。

「所轄税務署長等」の「税務署長」の欄には企業などの給与支払者の所在地等の所轄税務署の名称を、「市区町村長」の欄には給与所得者の住所地等の名称を記入します。

「給与の支払者の名称(氏名)」には企業などの名前を書き、「給与の支払者の所在地」も給与所得者が記入して問題ありません。

また「給与支払者の法人(個人)番号」と「あなたの個人番号」は原則として記入する必要がありますが、給与の支払者が従業員やその配偶者、扶養親族のマイナンバーを記載した帳簿を備え付けていれば省略することができます。

なお給与の支払者が法人の場合は、その法人番号をあらかじめ記載(または印字)して給与所得者に渡しても構いません。

一番右にある「従たる給与についての扶養控除等申告書の提出」は、2カ所以上から給与の支払を受けている人が、他の給与の支払者に対して「従たる給与についての扶養控除等申告書」を提出している場合に○をつける欄です。

「従たる給与についての扶養控除等申告書」は主たる給与からだけでは配偶者控除や扶養控除、障害者控除などの全額が控除できないと考えられる場合のみ提出できる書類となっています。

なお、扶養控除等申告書を提出する給与の支払者から受け取る給与を「主たる給与」と呼び、それ以外の給与を「従たる給与」と呼びます。

扶養控除等申告書の中段の書き方

令和3年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の画像
出典:令和3年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書|国税庁

扶養控除等申告書の中段は、控除対象配偶者や控除対象扶養親族についての情報を書く欄です。書き方を見る前に「源泉控除対象配偶者」および「控除対象扶養親族」の定義を明確にしておきましょう。

源泉控除対象配偶者とは?

源泉控除対象配偶者とは、配偶者控除の対象となる配偶者です。次の4つ全てに当てはまる場合に、控除対象配偶者となることができます。

  1. 民法上の配偶者であること(したがって内縁関係にある人は該当しません)。
  2. 納税者と生計を一にしていること。
  3. 年間の合計所得金額が95万円以下(所得が給与のみの場合は給与収入が150万円以下)であること。
  4. 青色事業専従者給与をその年を通じて一度も受け取っていないこと又は白色申告の事業専従者でないこと。

ただし、令和2年分以後については、控除を受ける納税者本人の合計所得金額が900万円を超える場合は、源泉控除対象配偶者には該当しません。
また合計所得金額が95万円超133万円以下の場合は、配偶者特別控除の対象配偶者となります。配偶者特別控除の申告は別途「給与所得者の配偶者控除等申告書」の提出が必要です。

控除対象扶養親族とは?

控除対象扶養親族とは扶養親族のうち、16歳以上の年齢の人を指します。さらにこのうち次の4つの条件を全て満たしている必要があります。

  1. 配偶者を除いた親族(6親等内の血族および3親等内の姻族)もしくは都道府県知事から養育を委託された児童(里子)、市町村長から養護を委託された老人であること。
  2. 納税者と生計を一にしていること。
  3. 年間の合計所得金額が48万円以下(所得が給与のみの場合は給与収入が103万円以下)であること。
  4. 青色事業専従者給与をその年を通じて一度も受け取っていないこと又は白色申告の事業専従者でないこと。

控除対象となる扶養親族には4種類あります。

  1. 一般の扶養控除対象扶養親族…16歳以上の人
  2. 特定扶養親族…上記1.のうち19歳以上23歳未満の人
  3. 老人扶養親族…70歳以上の人
  4. 同居老親等…上記3.のうち同居している人

同居老親等とは納税者またはその配偶者の父母や祖父母などの直系尊属のうち、納税者(またはその配偶者)と日常的に同居している人のことです。

ここでいう「同居」とは、「同居を常況としている」ことが要件になります。
例えば、ケガや病気のため一時的に入院し納税者等と別居している場合は、その期間が1年以上の長期にわたるケースであっても、同居しているものとして取り扱います。

また、老人ホーム等へ入所し住民票も移しているようなケースは、老人ホームが居所となりますので、同居しているとはいえません。

控除対象扶養親族の種類
条件
一般の扶養親族
16歳以上
特定扶養親族
19歳以上23歳未満
同居老親等
70歳以上で、かつ納税者またはその配偶者の父母や祖父母などの直系尊属のうち、納税者(またはその配偶者)と常に同居している人
同居老親等以外の者
70歳以上で、同居老親等ではない控除対象扶養親族

扶養控除申告書の中段の書き方

それでは実際の書き方を見ていきましょう。「氏名および個人番号」は控除対象配偶者および控除対象扶養親族に該当する人の名前と個人番号を記載する欄です。

「老人控除対象配偶者または老人扶養親族」の欄は先ほど見た内容に従って該当する方に○をつけます。「特定扶養親族」に該当する場合も○をつけます。

「令和3年中の所得の見積額」はその人の所得の見積額を記載する欄です。これが48万円を超える場合は控除対象扶養親族には該当しないということになります。

Cの「障害者、寡婦、寡夫又は勤労学生」のうち給与所得者や扶養親族等の中に障害者がいる場合は「1. 障害者」の表にその旨を記載します。給与所得者が2.〜5.に該当する場合は、該当するものに○をつけます。

「左記の内容」は障害者等に該当する場合に、該当する事実や氏名等を記載する欄です。

扶養控除等申告書の下段の書き方

令和3年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の画像
出典:令和3年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書|国税庁

扶養控除等申告書の下段は「他の所得者が控除を受ける扶養親族等」と「住民税に関する事項」についてです。まず「他の所得者が控除を受ける扶養親族等」の欄の書き方について見ておきましょう。

1つの生計内に給与所得者が2人以上いる場合、その扶養親族等をどちらか任意の給与所得者の扶養親族等としたり、その生計内の扶養親族等を給与所得者で分けて控除を受けることができます。

例えば扶養親族等に該当する子供が2人いる共働きの夫婦が、1人ずつ扶養親族等として申告書に記載するような場合です。このような時に左側の氏名・住所等の欄に扶養親族等の情報を記載し、右側にその人を扶養親族等として扶養控除申告書に記載する給与所得者の情報を記載します。

「住民税に関する事項」には「16歳未満の扶養親族」の欄には、該当する扶養親族等の情報を記入するだけです。

扶養控除を理解して正確な税額計算を

扶養控除は扶養親族等1人につき最低でも38万円もの控除が受けられる制度です。
したがって給与所得者が扶養している人が扶養親族等に該当するかどうかも含め、扶養控除等申告書は非常に重要な書類と言えます。書類の書き方だけでなく、扶養親族等の定義をよく理解し、自分に該当する項目は確実に埋めるようにしましょう。

よくある質問

扶養控除等申告書の上段の書き方は何を記載する?

給与の支払者と給与所得者自身の基本的な情報を記入する欄です。詳しくはこちらをご覧ください。

扶養控除等申告書の中段の書き方は何を記載する?

控除対象配偶者や控除対象扶養親族についての情報を書く欄です。詳しくはこちらをご覧ください。

扶養控除等申告書の下段の書き方は何を記載する?

「他の所得者が控除を受ける扶養親族等」と「住民税に関する事項」について記載する欄です。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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