• 作成日 : 2022年12月9日

厚生年金の第3号被保険者とは?扶養との関係は?

厚生年金の第3号被保険者とは?扶養との関係は?

厚生年金の被保険者に扶養されている配偶者は、国民年金第3号被保険者に該当します。第3号被保険者は、国民年金保険料も厚生年金保険料も納付する必要がありません。第3号被保険者に該当する旨の手続きを行うことで、国民年金保険料を納めなくても、年金額の算出においては保険料納付済期間と見なされます。

厚生年金の第3号被保険者とは?

第1号被保険者・第2号被保険者・第3号被保険者と被保険者を分けているのは、厚生年金ではなく国民年金です。そのため「厚生年金の第3号被保険者」ではなく、「国民年金の第3号被保険者」が正しい呼び方です。どのような人が、国民年金の第3号被保険者になるのでしょうか。国民年金被保険者の種類とそれぞれの違いを理解しましょう。

そもそも年金における「号」とは?

日本の公的年金制度は国民年金を1階、厚生年金を2階とする2階建て構造になっています。1階部分の国民年金は基礎年金と呼ばれ、すべての国民が加入するものです。これに対して厚生年金には適用事業所に勤める75歳までの、ある程度以上の働き方で勤務する従業員が加入します。厚生年金加入者などを区分するために設けられているのが、国民年金の「号」です。「第1号」「第2号」「第3号」の3種類があり、対象者は以下のとおりです。

  • 第1号被保険者
    20歳以上60歳未満で国内に居住する自営業者・農林漁業者・学生・無職の人など
  • 第2号被保険者
    厚生年金に加入している人(会社員や公務員など)
  • 第3号被保険者
    20歳以上60歳未満の第2号被保険者に扶養される配偶者

第1号・第2号・第3号の違い

国民年金第1号被保険者・第2号被保険者・第3号被保険者の違いは以下の表のとおりです。

第1号被保険者第2号被保険者第3号被保険者
加入年金国民年金のみ国民年金と厚生年金国民年金のみ
保険料納付義務ありありなし
金額一律報酬に応じた額の1/2
(1/2は会社負担)
方法自分自身で行う給料から天引きされ、
会社が納付する
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第3号被保険者の対象者は?

国民年金第3号被保険者になることができるのは、第2号被保険者に扶養される配偶者です。第2号被保険者とは厚生年金保険の加入者のことで、具体的には会社員や公務員が該当します。第1号被保険者に扶養される場合は配偶者と同じく国民年金第1号被保険者となり、国民年金第3号被保険者になることはできません。扶養されている点は同じでも、扶養者である配偶者の種別によって異なる点に注意が必要です。

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どういった場合に第3号被保険者になる?

以下のすべてに該当する人が、国民年金第3号被保険者になります。

  • 国民年金第2号被保険者である配偶者に扶養されること
  • 20歳以上60歳未満であること
  • 年収が130万円未満かつ配偶者の年収の1/2未満であること

具体的には以下のようなケースが考えられます。

  • 勤めを辞めて第2号被保険者と結婚する
  • 第2号被保険者の配偶者が子の出産や育児、親の介護のために勤めを辞める
  • 育児休業や介護休業取得のため、収入が減少する
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第3号被保険者になった場合の手続き

国民年金第3号被保険者になった場合は、届出が必要です。国民年金第3号被保険者関係届で「該当」の届出をします。届出の準備や提出といった手続きは、第2号被保険者の勤務する会社が行います。届出用紙は日本年金機構HP、および厚生労働省HPでダウンロードできます。

国民年金第3号被保険者関係届|日本年金機構
国民年金第3号被保険者関係届|厚生労働省

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従業員の配偶者が第3号被保険者になる場合は速やかに届け出よう

厚生年金加入者に扶養される配偶者は、国民年金第3号被保険者に該当します。国民年金の被保険者には第1号・第2号・第3号があり、厚生年金に加入する会社員や公務員は第2号、第2号の被扶養配偶者は第3号になります。第3号には保険料納付義務がありません。

会社は従業員の配偶者が国民年金第3号被保険者になった場合、届出を行う必要があります。忘れることのないよう、速やかに手続きを行いましょう。

よくある質問

厚生年金の第3号被保険者とは何ですか?

第3号被保険者は国民年金の被保険者区分の一つで、厚生年金加入者に扶養される配偶者が該当します。詳しくはこちらをご覧ください。

第3号被保険者の対象者は誰ですか?

20歳以上60歳未満で会社員や公務員に扶養される、年収130万円未満の配偶者です。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:坪 義生(社会保険労務士)

じんじ労務経営研究所代表(社会保険労務士登録)、労働保険事務組合 鎌ヶ谷経営労務管理協会会長、清和大学法学部非常勤講師、「月刊人事マネジメント」(㈱ビジネスパブリッシング)取材記者。社会保険診療報酬支払基金、衆議院議員秘書、㈱矢野経済研究所、等を経て、91年、じんじ労務経営研究所を開設。同年より、企業のトップ・人事担当者を中心に人事制度を取材・執筆するほか、中小企業の労働社会保険業務、自治体管理職研修の講師など広範に活動。著書に『社会保険・労働保険の実務 疑問解決マニュアル』(三修社)、『管理者のための労務管理のしくみと実務マニュアル』(三修社)、『リーダー部課長のための最新ビジネス法律常識ハンドブック』(日本実業出版社、共著)などがある。

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