• 更新日 : 2026年6月22日

福利厚生とは?種類・人気ランキング・メリット・導入手順をわかりやすく解説

Point福利厚生にはどのような種類があるのでしょうか?

福利厚生は、法律で義務付けられた「法定福利厚生」と企業が任意で設ける「法定外福利厚生」に大別されます。

  • 法定福利厚生は健康保険や厚生年金など6種類で構成される
  • 法定外福利厚生は住宅手当や食事補助など企業が独自に設計する
  • 制度の充実は採用力を高め、離職率の低下につながる

自社の課題と従業員のニーズを踏まえ、優先度の高い制度から導入しましょう。

福利厚生とは、企業が従業員の働きやすさや生活を支援するために提供するさまざまな制度やサービスです。企業にとっては人材の採用や定着、生産性の向上につながり、従業員にとっては経済的負担の軽減やワークライフバランスの充実など、多くのメリットをもたらします。

本記事では、福利厚生の基本的な知識や法定福利厚生と法定外福利厚生の違い、人気のある具体的な制度、近年のトレンドを解説します。福利厚生を理解し、自社に最適な制度を導入するための参考にしてください。

目次

福利厚生とは?

福利厚生とは、企業が従業員に対して給与や賞与以外に提供するサービスや制度のことです。

住宅手当や通勤手当などの金銭的なサポートをはじめ、健康診断やレジャー施設利用割引など、従業員の生活や働きやすさを支援するための制度を指します。

福利厚生の目的

福利厚生の目的としては、主に以下のようなことが挙げられます。

  • 従業員の経済的負担の軽減
  • 従業員の健康維持・増進
  • ワークライフバランスの向上
  • 従業員のモチベーション向上や職場環境の改善
  • 優秀な人材の採用・定着促進

このように、福利厚生は従業員の働く環境を整えるだけでなく、企業としても人材の採用や定着を促進するために非常に重要な役割を果たしています。

福利厚生が注目されている背景

近年、福利厚生は単なる従業員へのサービスから、経営戦略の重要な柱として位置づけられるようになっています。

人手不足と採用競争の激化により、給与条件だけでは優秀な人材の確保が難しくなっています。

求職者が企業を選ぶ際には福利厚生の充実度を重視する傾向が強まっており、制度の内容が採用競争力に直結する時代です。

また、働き方改革や健康経営の推進により、従業員のウェルビーイング(心身の健康と幸福)への注目も高まっており、健康で働きやすい環境を整えることが生産性の向上や企業イメージの強化に直結するという認識が広がっています。

さらに、従業員の価値観やライフスタイルの多様化もあり、画一的な制度ではなく個人の状況に合わせて選択できる柔軟な福利厚生の設計が求められています。

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法定福利厚生の種類と具体例

法定福利厚生は、企業が法律にもとづいて従業員に提供することが義務付けられている制度です。

ここでは、福利厚生の各制度について、わかりやすく解説します。

健康保険

健康保険とは、業務外での病気・ケガ・出産・死亡などに対して医療費の一部を補助し、従業員の経済的負担を軽減するための制度です。

企業で働く従業員が安心して医療を受けられるように、法律で加入が義務付けられています。

健康保険の主な特徴は以下のとおりです。

  • 医療費の3割負担
    病気やケガで病院にかかった際、医療費の自己負担は原則として3割であり、残りの7割は健康保険から支払われます。
  • 高額療養費制度
    入院や手術などで医療費が高額になった場合、自己負担の上限が設けられ、それを超えた分はあとで還付されます。
  • 傷病手当
    病気やケガで長期間仕事ができなくなった場合、最長1年6ヶ月間にわたり給料の一部が支給されます。
  • 出産手当金・出産育児一時金
    出産前後に仕事を休んだ場合の手当(出産手当金)や、出産時に支給される一時金(出産育児一時金)があります。

健康保険の保険料は企業と従業員が労使折半で負担しますが、健康保険組合に加入する場合には、負担割合が異なることもあります。

厚生年金保険

厚生年金保険とは、企業に勤める従業員が加入する公的な年金制度です。

定年後の生活や万が一障害を負った場合、または加入者が亡くなった際にその家族に対しても一定の保障を提供するための制度です。

厚生年金保険の主な特徴を簡単に紹介します。

  • 老齢厚生年金
    一定の年齢(原則65歳)に達した際に受け取れる年金です。国民年金(基礎年金)に上乗せして支給されます。
  • 障害厚生年金
    病気やケガで障害状態になった場合に支給されます。障害の程度に応じて支給額が異なります。
  • 遺族厚生年金
    加入者が亡くなった場合、その遺族(配偶者や子ども)に年金が支給されます。

厚生年金保険の保険料は従業員の給与額に応じて決まり、企業と従業員が半分ずつ負担します。

介護保険

介護保険は、高齢化社会に対応するために、介護が必要になった際に経済的負担を軽減する制度です。40歳以上の従業員の加入が法律で義務付けられています。

介護保険の主な特徴は以下のとおりです。

  • 介護サービス
    65歳以上の高齢者、または40歳〜64歳の特定疾病により介護が必要と認定された人が、介護施設への入所や自宅での介護サービスを受ける際、費用の一部が介護保険から補助されます。
  • 住宅改修
    介護が必要な方の住宅改修(バリアフリー化など)費用の一部が補助されます。

介護保険料は、健康保険料と同じく企業と従業員が半分ずつ負担します。

雇用保険

雇用保険は、従業員が失業した際の生活支援や再就職活動を支えるための制度です。また、育児休業や介護休業時の給付金なども提供されます。

雇用保険の主な特徴は以下のとおりです。

  • 失業給付(基本手当)
    従業員が離職した際に、一定の要件を満たす場合に生活費として一定期間給付されます。
  • 育児休業給付金・介護休業給付金
    育児や介護を理由に休業した際に給付金が支給されます。
  • 教育訓練給付金
    資格取得やスキルアップのための研修を受講した際に、その費用の一部が支給されます。

雇用保険料は業種や状況によりますが、原則的に企業と従業員がそれぞれの割合に応じて負担します。

労災保険

労災保険とは、従業員が業務中や通勤途中に起きた事故によるケガ・病気・障害、または死亡に対して補償を行う制度です。

主な給付内容には以下のようなものがあります。

  • 療養補償給付
    治療にかかる医療費を全額補償します。
  • 休業補償給付
    ケガや病気で仕事を休んだ場合、給与の約8割が給付されます。
  • 障害補償給付
    後遺障害が残った場合、その程度に応じて一時金または年金が支給されます。

労災保険料は全額企業負担です。

子ども・子育て拠出金

子ども・子育て拠出金は、子育て支援のための財源を企業が拠出する制度です。従業員の給与額にもとづいて算出され、全額企業が負担します。

拠出金は以下のような用途に充てられます。

  • 児童手当の支給
  • 地域の子育て支援事業の実施

子育て支援に社会全体で取り組むための財源として位置づけられています。

これらの法定福利費は、保険料率の改定などにより増加傾向にあります。とくに、社会保険料の負担増は、予算に限りがある中小企業にとっては大きな課題です。

固定費の増加により、賃上げや設備投資、そして法定外福利厚生への投資余力に直接影響を与えるため、企業は人件費全体の効率的な管理と戦略的な計画立案を迫られています。

そのため、法定福利厚生は単なる義務ではなく、企業の財務戦略や人事戦略にも関わる重要な要素なのです。

法定外福利厚生の種類と具体例

法定外福利厚生は、法律で定められた最低限の保障ではなく、企業が従業員の満足度向上や人材確保・定着などを目的に、任意で導入する制度です。

法律による規定がないため、企業は自社の経営状況や企業文化、従業員のニーズに合わせて、内容や提供方法を自由に設計・導入できます。

この自由度の高さこそが、法定外福利厚生の最大の特徴であり、企業が他社との差別化を図り、独自の魅力を打ち出すための重要な手段です。

従業員の多様な価値観やライフスタイルに対応した制度を提供することで、従業員のモチベーション向上や優秀な人材の獲得・定着に繋げることが期待されます。

法定外福利厚生の種類は多岐にわたりますが、主なものをカテゴリー別に整理すると以下のようになります。

住宅関連(家賃補助など)

住宅関連の福利厚生は、従業員の住居費の負担を軽減し、経済的な安定をサポートする制度であり、人気の高い福利厚生のひとつです。

具体的な制度
  • 住宅手当(家賃補助・住宅ローン補助)
  • 借り上げ社宅
  • 社員寮・独身寮
  • 引っ越し費用の補助

住宅関連の支援は従業員の日常生活に直結するため、とくに若手・中堅層の採用・定着に効果が高く、優先度の高い法定外福利厚生といえます。

食事関連(社員食堂、食事補助など)

食事関連の福利厚生は、従業員の健康促進や、コミュニケーション活性化を目的に広く導入されています。

具体的な制度
  • 社員食堂の設置
  • 食事代の補助
  • 弁当の提供・割引
  • 提携飲食店での割引
  • 食事券・食事カードの配布
  • フリードリンク・無料スナックコーナー

食事の補助は毎日利用できる制度として、コストパフォーマンスの面でも従業員満足度に貢献しやすい福利厚生です。

健康・医療関連

健康・医療関連の福利厚生は、従業員の健康維持や増進を目的として、生産性向上にもつながる重要な施策として注目されています。

具体的な制度
  • 定期健康診断(人間ドックなど)
  • インフルエンザ予防接種費用の補助
  • 産業医・カウンセラーによる相談窓口設置
  • フィットネスクラブ・スポーツジム利用料の補助
  • 健康食品・サプリメント支給
  • マッサージ・整体サービスの提供

健康経営の観点からも、こうした医療・健康支援への投資は生産性の向上と長期的なコスト削減に直結します。

休暇制度

休暇制度は、従業員が心身のリフレッシュを図り、ワークライフバランスを向上するための制度です。

具体的な制度
  • リフレッシュ休暇
  • 誕生日休暇・アニバーサリー休暇
  • ボランティア休暇
  • 夏季・冬季特別休暇

法定休暇に加えた特別休暇制度は、導入のハードルが比較的低い施策でありながら、従業員のリフレッシュとエンゲージメント向上に効果的です。

通勤・交通関連

通勤・交通関連の福利厚生は、従業員が通勤する際の経済的負担を軽減する制度です。

具体的な制度
  • 通勤手当
  • マイカー通勤者へのガソリン代補助
  • 駐車場・駐輪場の提供や補助
  • 社用車の貸与

通勤コストの負担軽減は日常的な恩恵として従業員に実感されやすく、継続的な満足度向上に寄与します。

育児・介護支援

育児・介護支援制度は、少子高齢化や共働き家庭の増加を背景に、働く環境の整備が重視されています。

具体的な制度
  • 法定を超える育児・介護休業期間の設定
  • 短時間勤務制度の充実
  • 社内託児所の運営
  • ベビーシッターや介護サービスの費用補助
  • 育児・介護相談窓口の設置

仕事と育児・介護の両立を支援する制度の充実は、さまざまな人材が長期にわたって活躍できる職場環境の基盤となります。

自己啓発・スキルアップ支援

従業員が自身の能力を伸ばし、キャリアを構築するためのサポート制度です。

具体的な制度
  • 資格取得の費用補助・報奨金
  • 外部研修やセミナー参加費の補助
  • 語学学習サポート
  • 書籍購入の支援
  • 自己啓発費用の補助
  • 外部研修・セミナー参加の補助
  • eラーニングシステムの提供
  • MBAなどの学位取得の支援

人材育成支援は従業員のエンゲージメント向上と企業の競争力強化の双方に寄与し、中長期的なリターンが見込まれる分野です。

職場環境・働き方支援

働きやすい職場環境を作り、生産性の高い働き方を支援する制度です。

具体的な制度
  • フレックスタイム制度
  • ノー残業デー、プレミアムフライデー導入
  • 社員旅行・イベントの充実
  • クラブ活動の支援
  • リゾート施設の利用割引

柔軟な働き方と職場環境の整備は、さまざまなライフスタイルを持つ従業員が長く働き続けられる環境の実現につながります。

慶弔・災害関連

慶弔・災害関連の福利厚生は、従業員のライフイベントや緊急時に金銭的・休暇的なサポートを提供する制度です。

具体的な制度の例
  • 結婚祝い金・出産祝い金・入学祝い金などの慶事見舞金
  • 忌引休暇・弔慰金などの弔事サポート
  • 天災・火災などの被災時の災害見舞金・特別休暇

支給額の目安は、中小企業では結婚祝い金が1〜5万円、出産祝い金が1〜3万円程度を支給するケースが一般的です。忌引休暇は親族の続柄に応じて1〜10日程度が多く見られます。

比較的低コストで導入でき、従業員満足度への効果が高いことから、法定外福利厚生の入口として取り組む企業が多い分野です。

文化・体育・レクリエーション関連

文化・体育・レクリエーション関連の福利厚生は、従業員の交流促進やリフレッシュを支援する制度です。エンゲージメント向上や離職防止にも寄与する効果が期待されています。

具体的な制度の例
  • 社員旅行・社内イベント・運動会などの集団活動支援
  • 社内クラブ活動(スポーツ・文化系)への補助
  • スポーツジム法人会員・フィットネス施設利用補助
  • 映画・テーマパーク・スポーツ観戦などのチケット優待・割引

福利厚生倶楽部やベネフィット・ステーションなどのアウトソーシングサービスを利用すれば、自社で個別契約をせずにレクリエーション系の特典を従業員に提供できます。

コミュニティの活性化や離職防止に寄与しやすく、若手社員のエンゲージメント向上にも効果的です。

コロナ禍以降は対面イベントの代替としてオンライン懇親会や、オンラインクラブ活動を導入する企業も増えています。

財産形成関連

財産形成関連の福利厚生は、従業員の長期的な資産形成をサポートする制度です。

老後の生活設計を支援するという性質から、勤続年数が長い従業員や中高年層に評価されやすい福利厚生です。

具体的な制度の例
  • 財形貯蓄制度(一般財形貯蓄・財形住宅貯蓄・財形年金貯蓄)
  • 確定拠出年金(企業型DC)
  • 従業員持株会

税制優遇のメリットがあり、企業側も損金算入による節税効果が期待できます。

企業型DCは2024年12月の法改正によって拠出限度額が整理されており、第2号被保険者(厚生年金加入者)の企業型DC拠出限度額は月額55,000円に統一されました。

財産形成関連の福利厚生が導入されたことで、従業員の資産形成の選択肢が広がっています。

福利厚生の種類

福利厚生は「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類に大別されます。

どちらも従業員の生活や就労をサポートする制度ですが、導入の義務・目的・設計の自由度が大きく異なります。

法定福利厚生とは

法定福利厚生とは、法律によって企業が導入を義務付けられている福利厚生のことです。

すべての企業(および要件を満たす従業員)に加入・拠出が義務付けられており、たとえば以下のようなものが該当します。

  • 健康保険
  • 厚生年金保険
  • 介護保険
  • 雇用保険
  • 労災保険
  • 子ども・子育て拠出金

未加入や加入漏れは法令違反となり、罰則の適用を受ける場合があります。

パートタイムやアルバイトも労働時間等の条件によっては加入対象となるため、対象者の把握を徹底することが重要です。

法定外福利厚生とは

法定外福利厚生とは、法律による義務はなく、企業が独自に任意で導入する福利厚生のことです。

住宅手当・食事補助・育児支援・自己啓発支援など、企業が自社の経営状況や従業員のニーズに合わせて自由に設計できる特徴があります。

制度の充実度や独自性が採用や人材定着の競争力に直結するため、各社の工夫で差が出る領域でもあります。

法定福利厚生と法定外福利厚生の違い

以下に、法定福利厚生と法定外福利厚生の主な違いを、表にまとめました。

項目 法定福利厚生 法定外福利厚生
法律による義務 あり なし(任意)
目的 従業員の最低限の生活保障 従業員満足度の向上・差別化
費用負担 労使折半※または企業が全額負担(制度により異なる)
※雇用保険は割合に応じて負担
基本的に企業が負担(一部従業員負担もあり)
具体例 健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険・介護保険 住宅手当・社員食堂・特別休暇・資格取得補助・レジャー施設割引など
柔軟性 なし(法律で決まっている) あり(企業が自由に選択可能)

このように、法定福利厚生と法定外福利厚生は明確に役割が異なります。企業が福利厚生を設計する際は、2つの違いを意識して制度の導入や改善を進めていく必要があります。

2026年の福利厚生トレンドと注目ポイント

働き方や社会環境の変化に伴い、福利厚生も大きく進化しています。2026年に向けて注目される福利厚生の最新トレンドを解説します。

健康経営の浸透

近年注目されているのが「健康経営」という考え方です。健康経営とは、従業員の健康維持・増進を経営戦略として位置づけ、積極的に支援する取り組みです。

健康経営が浸透する背景には、従業員の健康が企業の生産性や収益性に直接影響するという認識が広がっていることがあります。

具体的には、次のような施策が注目されています。

  • メンタルヘルスケアの充実
    定期的なストレスチェック
    心理カウンセラーや産業医による相談窓口
    メンタルヘルスケア研修の実施
  • ウェルビーイングの推進
    フィットネスクラブやスポーツジム利用料の補助
    健康的な食事を提供する社員食堂
    オフィスへのヘルシーなフードデリバリーの導入
    睡眠改善プログラムなど生活習慣の改善支援
  • 予防医療への取り組み
    健康診断や人間ドック費用補助の拡充
    インフルエンザ予防接種や各種ワクチン接種の費用補助

健康経営の浸透により、従業員の心身の健康が保たれ、離職率の低下や生産性の向上が期待できます。

企業ブランドの向上や採用活動にもいい影響を与えるため、今後さらに普及が進むと考えられるでしょう。

柔軟な働き方へのシフト

2020年代以降、多様な働き方を求めるニーズが高まり、テレワークやフレックスタイム制の導入が進んでいます。

2026年もこの動きはさらに加速し、働き方の柔軟性が福利厚生の中でも重要な位置を占めるようになるでしょう。

とくに注目される制度は以下のとおりです。

  • テレワーク・在宅勤務の定着化
    オフィス出社義務の緩和、在宅やサテライトオフィスでの勤務の標準化
    在宅勤務に伴う通信費や光熱費などの手当を整備
  • フレックスタイム制度の拡充
    コアタイムを縮小または廃止し、従業員がライフスタイルに合わせて働く時間を柔軟に選べるよう制度を拡充
    1日単位だけでなく、週単位・月単位で勤務時間を調整できる制度を導入
  • 短時間勤務や週休3日制の導入
    育児や介護、健康上の理由など個人の事情に合わせて、勤務時間や勤務日数を柔軟に調整できるよう制度を整備
    労働時間の短縮を前提とした週休3日制の本格導入

このような柔軟な働き方が普及する背景には、従業員がワークライフバランスを重視し、自律的な働き方を求めていることがあります。

また、企業にとっても多様な人材の採用や定着・生産性向上・オフィスコスト削減などのメリットが期待できます。

育児・介護支援の強化

少子高齢化が進む中、仕事と育児・介護の両立支援は福利厚生の重要課題です。2025年の法改正により、企業の対応が求められる内容が具体的に広がっています。

たとえば、2025年4月・10月施行の育児・介護休業法改正では、以下のような変更がありました。

  • 子の看護等休暇(旧:子の看護休暇)の対象が小学校第3学年修了までに拡大
  • 感染症に伴う学級閉鎖等の場合も取得可能
  • 残業免除の対象が小学校就学前までに拡大
  • 短時間勤務制度の代替措置にテレワークを追加
  • 介護休暇を取得できる労働者の要件緩和
  • 介護離職防止のための雇用環境整備として、研修の実施や相談窓口の設置などの措置を講ずることが義務化
  • 介護離職防止のため、介護休業制度や介護休業給付金などについて個別に周知・意向確認することが義務化
  • 育児・介護のためのテレワークの導入が努力義務化
  • 妊娠・出産等の申し出時や、子どもが3歳になる前に、仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取と配慮が事業主に義務化
  • 育児期の柔軟な働き方を実現するための措置として、テレワークや短時間勤務などの選択して講ずべき措置の中から2つ以上を選んで講ずべきことが義務化
  • 男性労働者の育児休業取得状況の公表義務が、従業員数300人超の企業にも拡大

企業としては、これらの法改正を踏まえた制度整備を進めるとともに、法定を超える独自の育児・介護支援を充実させることが、採用競争力の強化につながります。

リスキリング支援の推進

急速なデジタル化や技術革新に伴い、従業員のスキルアップ支援(リスキリング)が福利厚生として強化されます。企業が従業員の学び直しを支援することにより、生産性向上や競争力強化につながることから、2026年もさらに注目されるでしょう。

具体的には次のとおりです。

  • 社外研修やセミナー、オンライン学習プラットフォームの提供・費用補助
  • 資格取得費用の全額または一部補助、資格取得報奨金の支給
  • AIやデジタル技術、語学力向上のための社内勉強会の開催や外部講師招致

企業が積極的に従業員のスキルアップを支援することは、従業員のモチベーション向上やキャリア形成にも役立ち、企業と従業員双方にとって重要な施策となります。

個人のニーズに応じた福利厚生の多様化

従業員の価値観やライフスタイルが多様化する中、従来の一律的な福利厚生ではなく、個人が自分のニーズに合った福利厚生を自由に選択できる制度が主流になると予想されています。

その代表的なものとして、カフェテリアプランが挙げられます。

  • 企業が従業員にポイントを付与し、従業員はポイントを利用して自分が希望する福利厚生を選択できる仕組み
  • レジャー、教育、健康、介護など幅広いカテゴリーの福利厚生メニューを用意

カフェテリアプランなど選択型の福利厚生は、さまざまなニーズを持つ従業員一人ひとりの満足度を高め、効率的な予算管理も可能にします。

【2026年最新】従業員に人気の福利厚生ランキング

企業が福利厚生の制度を設計するうえで、従業員が実際にどのような制度を求めているのかを把握することは重要です。

以下の表は、従業員からの人気が高い福利厚生をまとめたものです。福利厚生の制度を検討・見直しする際に、ぜひ参考にしてください。

順位 福利厚生の種類 人気の理由 主な導入形態
1 住宅手当・家賃補助 月々の家賃・住宅費負担を直接軽減でき、生活の安定感につながる
若手・中堅層を中心に採用競争力の向上に効果が高い
現金支給、家賃補助、社宅・寮提供、借り上げ社宅
2 特別休暇 誕生日・創立記念日などの特別休暇は従業員のエンゲージメントを高め、リフレッシュによる生産性向上が期待できる リフレッシュ休暇、アニバーサリー休暇、病気休暇など
3 食堂・食事補助 毎日利用できる実感の高い制度で、健康維持・コミュニケーション活性化にも寄与する
コストパフォーマンスが高い
社員食堂、食事代補助、弁当提供、食事券配布
4 レジャー・宿泊施設割引 日常的に使える優待として満足度が高く、福利厚生代行サービスを通じて低コストで幅広い特典を提供できる 提携施設の割引利用、福利厚生代行サービス
5 健康診断・人間ドック補助 予防医療への関心の高まりを背景に人気が上昇
健康経営の取り組みと連動しやすく、企業イメージ向上にもつながる
法定外健診費用の補助、人間ドック費用補助
6 柔軟な働き方 テレワーク・フレックスタイムは通勤負担を軽減して自律的な働き方を後押しする
多様な人材の確保・定着に貢献する
フレックスタイム制度、リモートワーク制度・手当
7 スポーツクラブ利用補助 従業員の体力づくりとストレス緩和に効果が期待される
健康経営の取り組みの一環として導入する企業も多い
ジム会費補助、提携ジム割引、社内ジム設置

なお、年齢層やライフステージによって重視される制度が異なります。そのため、自社の従業員構成に合わせて優先度を判断することが大切です。

福利厚生を充実させることで得られる企業と従業員のメリット

福利厚生制度を充実させることは、企業と従業員の両方にさまざまなメリットをもたらします。ここでは双方の視点から詳しく解説します。

企業側のメリット

企業側のメリットは、以下のとおりです。

採用力・定着率アップ

福利厚生が充実した企業は、求職者にとって魅力的な働き先となり、人材獲得において有利になります。

また、働きやすい環境が整っているため、離職率が低下し、人材の定着が促進されます。その結果、採用コストや人材教育にかかる負担が軽減されます。

生産性向上

従業員の健康管理やメンタルヘルス支援、柔軟な働き方支援といった福利厚生の導入により、従業員の心身の健康状態が改善されます。

健康で働きやすい職場環境が整備されることで、従業員が仕事に集中できる時間が増え、企業全体の生産性向上につながります。

従業員満足度の向上

従業員に対する福利厚生の充実は、「企業が従業員を大切にしている」というメッセージとして伝わります。

経済的なサポートや健康への配慮、プライベートの充実支援などを通じて従業員の満足度が高まり、職場への帰属意識(エンゲージメント)が強化されます。

企業イメージの向上

福利厚生が充実している企業は、社会から好意的なイメージを持たれる傾向です。

とくに働き方改革や健康経営などの分野において注目されることで、企業ブランドが向上し、採用市場における優位な立場の構築につながります。

また、顧客や取引先からも「信頼できる企業」としての評価を高める効果があります。

従業員側のメリット

従業員側のメリットは、以下のとおりです。

経済的・心理的安心感

住宅手当や食事補助、育児支援などの経済的な支援制度により、従業員は生活費の負担が軽減され、経済的な安定を得られます。

また、充実した福利厚生があることで、「企業に守られている」という心理的な安心感が生まれ、仕事に取り組みやすくなります。

モチベーションアップ

福利厚生制度の充実は、従業員に「自分は企業にとって重要な存在だ」というメッセージとして伝わります。

従業員の企業への愛着や意欲が高まりに貢献し、仕事へのモチベーションが向上します。結果として、自発的に仕事に取り組む姿勢が生まれ、職場全体の活気も増します。

健康増進・ストレス軽減

健康診断やスポーツジム補助、メンタルヘルスケア支援などの健康関連の福利厚生は、従業員の健康維持・促進に直接貢献します。

健康状態が良好であれば従業員の心身のストレスは軽減され、病気や怪我による休職リスクも低下します。

職場における長期的なキャリア形成や持続可能な働き方の実現にも役立つでしょう。

ワークライフバランスの向上

フレックスタイム制度やリモートワーク、特別休暇などの柔軟な働き方を可能にする福利厚生制度は、従業員が仕事とプライベートを両立させることをサポートします。

家庭や個人的なライフスタイルを尊重した働き方が可能になることで、従業員が仕事にもより集中でき、生活満足度が向上します。

福利厚生を充実させる際の企業と従業員のデメリット

福利厚生の充実はメリットが大きい一方で、企業・従業員それぞれの視点から把握しておくべきデメリットもあります。

導入前にリスクを把握しておき、運用上の問題を未然に防ぎましょう。

企業側のデメリット

企業側のデメリットは、コストと管理運用の負担に集約されます。具体的には以下のとおりです。

導入と運用にコストがかかる

福利厚生の導入にあたり、制度設計コンサルティング費用やシステム導入費などの初期費用が発生します。また、運用開始後も毎月の支給費や運営費が継続的にかかります。

たとえば、カフェテリアプランなどのアウトソーシング型福利厚生サービスでは、1人あたり月額500〜1,500円程度の費用が相場です。

一般的に福利厚生費の予算は人件費の3〜5%程度を確保することが目安とされており、その水準を維持しながら制度を設計する必要があります。

管理工数と税務処理の負担が増える

自社運用の場合、申請受付・支給管理・社内案内などの事務工数が増加します。

年末調整や社会保険手続きとの整合確認も必要となり、人事労務担当者の実務負担につながります。

また、福利厚生費として損金算入するか、給与として課税扱いするかの税務上の判断も必要です。

要件を満たさない場合は税務リスクにつながる可能性があるため、税理士や社会保険労務士への相談も視野に入れて設計する必要があります。

制度の見直し・廃止に時間がかかる

一度導入した制度、とくに住宅手当や退職金制度などは既得権益化しやすく、廃止や変更には社員の反発が強くなるため、見直しの判断に時間と労力がかかります。

代替案の提示や経過措置の設定など、移行プロセスの設計も必要です。

労使協議が必要な制度は、組合との調整に数ヶ月単位の時間を要する場合もあります。

導入時に「見直しの条件・タイミング」を就業規則等であらかじめ定めておくことが、長期的なリスク管理に有効です。

従業員側のデメリット

従業員側のデメリットは、制度設計の質によって大きく変わります。具体的には以下のとおりです。

利用率の偏りで不公平感が生まれやすい

特定の制度が一部の従業員にしか利用されない場合、利用していない従業員から不公平感が生まれやすくなります。

たとえば、賃貸物件に限定して支給する住宅手当は賃貸居住者にだけ恩恵があり、持ち家社員からは不満が出るケースがあります。

また、育児支援制度は子育て世代に偏るため、独身社員からの不公平感も生まれやすくなるでしょう。

不公平感を緩和するためには、カフェテリアプランなど個別ニーズを満たす設計が求められます。

申請手続きの煩雑さで使われない場合がある

申請手続きが煩雑だと、利用ハードルが上がり、制度が活用されないままになる場合があります。

とくにポイント制やカフェテリアプランは選択肢が多すぎると、使ってもらえない可能性があります。

また、申請窓口や利用方法がわかりにくいと、せっかく導入してもほぼ使われない制度になりかねません。

利用ガイドの整備・社内チャットでの周知・申請のオンライン化など、利用しやすい環境づくりが欠かせません。

福利厚生を導入する5つのステップ

福利厚生の導入は、目的や手順を整理したうえで段階的に進めることが大切です。以下の5つのステップを参考に、自社に合った制度を設計してみましょう。

1.導入目的を明確にする

まず、福利厚生を導入することで何を解決したいのかを明確にしましょう。

採用力・定着率の強化や健康経営の促進、コミュニケーションの活性化など、目的によって優先すべき制度が異なります。

目的が曖昧なまま制度を設計すると判断軸がぶれ、導入後の効果測定も困難になります。

経営層と人事部で優先順位をひとつ定め、「今もっとも解決すべき課題は何か」を起点に検討する方法がおすすめです。

採用課題が大きい企業なら採用力強化、離職が多い企業なら定着率向上を主目的に置くと、制度選定の方向性が定まりやすくなります。

2.従業員のニーズを把握する

社内アンケートやヒアリングを実施し、従業員が本当に求めている制度を把握しましょう。

年齢層・ライフステージ・職種・家族構成によってニーズは大きく異なるため、属性別に分析すると精度が高まります。

経営側の思い込みで制度を設計すると、利用率が低い制度になりかねません。新制度の優先度が判断しやすいよう、既存制度の利用率データと組み合わせましょう。

3.制度を設計しコストを試算する

対象範囲・適用条件・上限額などを具体的に設計し、自社運用かアウトソーシングかをコストを踏まえて比較検討しましょう。

年間コストに加え、福利厚生費として計上できるかどうかといった税務上の取り扱いの確認も必要です。

一部の部署や職種のみで先行導入するパイロット運用から開始し、効果を検証したうえで全社展開する方法も有効です。

試験導入によってニーズとのズレを早期に発見し、制度をブラッシュアップする時間を確保できます。

4.従業員へ周知し利用方法を案内する

社内ポータル・メール・説明会・社内チャットなど複数のチャネルで従業員に周知します。

申請方法・利用条件・問い合わせ窓口をまとめた利用ガイドを作成し、いつでも参照できるようにすることが大切です。

周知が不十分だと、制度が存在しても利用されないという状況につながります。

たとえば、新入社員向けのオンボーディング資料にも福利厚生の解説ページを組み込んでおくと、入社直後からの活用につながります。

5.利用状況を測定し定期的に見直す

利用率・満足度・採用や離職への影響を定期的に測定し、効果を可視化します。

効果が薄い制度は廃止・統合を検討し、新たなニーズに対応する制度を追加する柔軟な運用が重要です。

たとえば、年1回の見直しをルール化することで、継続的に最適化できる運用体制を作れます。

さらに経営層へと定期的に報告し、福利厚生を経営戦略の一部として位置づけることで予算確保もしやすくなります。

福利厚生を導入する際の注意点

福利厚生制度は、適切に導入・運用することで従業員満足度の向上や企業の競争力強化につながります。しかし、制度を導入する際には、注意すべきポイントも多数あります。

ここでは、福利厚生を効果的に導入・運用するための注意点を詳しく解説します。

トレンドや競合企業の状況を調査する

市場の動向や他社の状況を定期的に調査し、自社の制度を常にアップデートすることが必要です。

  • 他社の導入事例を参考にする
    競合企業や同規模の企業が導入している制度を調査し、自社の制度改善に役立てます。
  • 最新のトレンドを把握する
    社会情勢や労働市場の変化に伴う福利厚生の最新トレンドを把握し、自社の制度をタイムリーに改善しましょう。

市場環境に合わせた継続的な調査と改善が、長期にわたって競争力のある福利厚生制度の維持につながります。

最低ラインの法定福利厚生は必ず提供する

企業には法律で定められた法定福利厚生を提供する義務があります。以下のポイントに留意し、最低限の制度を必ず確保しましょう。

  • 法令遵守を徹底する
    健康保険・厚生年金保険・雇用保険・労災保険など、法定福利厚生の未加入や加入漏れは法令違反となります。手続きミスや加入漏れがないよう、定期的なチェックを行いましょう。
  • 対象者を正確に把握する
    正社員だけでなく、労働時間や勤務条件によってはアルバイトやパートタイマーも加入対象となります。加入条件を十分理解し、対象者を漏れなく加入させることが重要です。

法定福利厚生は企業規模や業種を問わず義務であり、適切な加入管理は法令遵守の土台となる取り組みです。

大手企業の制度をそのまま真似しない

規模や予算の大きな大手企業の福利厚生制度をそのまま導入することはリスクを伴います。たとえば、以下のようなポイントに注意が必要です。

  • 自社の予算や人材に合わせて制度を選ぶ
    大手企業の制度をそのまま取り入れると、中小企業では予算や運用体制が追いつかず、運用負担が大きくなります。自社の経営状況や従業員規模に応じて制度をカスタマイズしましょう。
  • 無理なく継続可能な制度を選ぶ
    継続的に提供できる範囲で、効果の高い制度を選択することが大切です。規模が小さい企業ほど柔軟性を活かし、自社に最適な制度設計を心がけましょう。

自社の実情に合った制度設計こそが、長期的に持続可能で効果的な福利厚生の実現につながります。

ユニークな制度は慎重に導入を検討する

ユニークな福利厚生制度を導入すると、話題性や企業イメージの向上が期待できますが、以下の点に注意しましょう。

  • 従業員のニーズに合致しているか確認する
    話題性を狙っただけの制度では利用率が低くなり、コスト負担だけが増えるおそれがあります。従業員アンケートやヒアリングを実施し、本当に望まれている制度を把握してから導入を決定しましょう。
  • 不公平感が生じないように配慮する
    特定の従業員だけが恩恵を受ける制度は、不公平感を招く可能性があります。利用条件や対象範囲を明確に設定し、すべての従業員が公平に利用できるよう制度設計を行う必要があります。
  • 長期的な運用コストを想定する
    ユニークな制度は運用に手間や予算がかかるケースが多いため、導入時には継続可能性を慎重に検討しましょう。

話題性よりも実用性を重視し、従業員が実際に活用できる制度設計を優先することが重要です。

中小企業は柔軟性を活かした制度選びをする

中小企業は限られた予算やリソースで福利厚生を充実させる必要があります。以下のポイントを押さえて、効果的な制度を選びましょう。

  • 低コストで効果的な制度を優先する
    たとえば、食事補助や特別休暇制度、フレックス勤務など、低コストで従業員満足度を高められる制度を積極的に検討しましょう。
  • 税制優遇を活用する
    借り上げ社宅制度や福利厚生代行サービスを利用すると、企業の負担軽減につながります。税制メリットをうまく活用することで、少ないコストで福利厚生を充実させることが可能になります。

中小企業ならではの小回りの利く制度設計と柔軟な見直しの機動力が、大手との差別化につながる強みになります。

福利厚生の利用状況を定期的に検証する

福利厚生の効果を最大限に発揮させるためには、定期的な効果検証が欠かせません。以下の方法で制度の運用状況を把握・改善しましょう。

  • 定期的に利用状況を把握する
    制度の利用率や利用頻度を定期的に調査し、利用されていない制度は改善または見直しを行います。
  • 効果を定期的に検証する
    福利厚生導入後、従業員満足度のアンケート調査やヒアリングを継続的に実施し、制度が期待通りの効果を発揮しているかを検証しましょう。
  • 定期的な従業員満足度調査を行う
    年に1回以上、福利厚生に対する満足度調査を実施し、従業員の率直な意見を集めましょう。
  • 調査結果を制度改善に反映する
    調査結果をもとに改善計画を立て、具体的な制度改善に結びつけることで、従業員が福利厚生の効果を実感できるようにしましょう。

検証と改善のサイクルを定着させることで、福利厚生は形だけの制度から機能する制度へと育っていきます。

福利厚生に関するよくある質問

福利厚生を設計する際の、よくある質問と回答を紹介します。

中小企業も福利厚生の導入は必須ですか?

中小企業であっても、最低限の法定福利厚生は法律上必須です。未対応の場合は法令違反として罰則の適用を受ける場合もあります。

法定外福利厚生については義務はありませんが、採用競争が激しくなる中で大手に比べて認知度が低い中小企業ほど、福利厚生による差別化が有効な場合があります。

大手の派手な制度を真似する必要はなく、慶弔休暇や健康診断補助、カフェテリアプランなど、低コストで効果の高い制度から検討するのが現実的な選択肢です。

採用競争で大手と差別化できる柔軟な制度設計(リモート勤務・育児支援の手厚さ等)が中小企業の強みになりやすいでしょう。

福利厚生の費用相場はどのくらいですか?

2019年の経団連の調査によると、従業員1人あたりの法定外福利費の月額平均は24,125円で、現金給与総額の約3〜4%となっています。

たとえば、カフェテリアプランのアウトソーシング導入費用は1人あたり月額500〜1,500円程度が目安です。

一方、厚生労働省の調査によれば、住宅手当は月額2万円程度が平均的な額となっています。

なお、業種・地域・年度によって変動はあるものの、法定福利費は給与の12〜18%の範囲となります。

料率は毎年改定されるため、協会けんぽや各健保組合の最新情報を確認することが重要です。

参考:第 64 回 福利厚生費調査結果報告|日本経済団体連合会
参考:令和7(2025)年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省

福利厚生倶楽部とリロクラブにはどのような違いがありますか?

リロクラブは福利厚生サービスを運営する会社名であり、福利厚生倶楽部はその会社が提供する福利厚生アウトソーシングサービスの名称です。

会社名とサービス名の違いであり、指しているものは同一企業が提供する同一サービスです。

福利厚生倶楽部は法人の従業員向けに展開されているサービスであり、個人が単独で加入することはできません。

企業が法人契約を結ぶことで、従業員がレジャー・旅行・健康・グルメなど幅広い優待サービスを利用できる仕組みとなっています。

福利厚生の整備を考えているなら、コストをかけずに従業員の手取りを増やせるマネーフォワード クラウド福利厚生賃貸も選択肢のひとつです。

実質無料の運用コストで導入でき、賃貸物件を法人名義に切り替えるだけで従業員の手取りアップが見込めます。


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