• 作成日 : 2022年9月9日

月の途中で退職した従業員の社会保険料は控除できる?

月の途中で退職した従業員の社会保険料は控除できる?

退職日が月末の場合とその前日の場合では、社会保険料の算定が1ヶ月分変動します。また15日付けの退職の場合、その月分の控除はできません。今回は月の途中で退職した際にいつまで社会保険料を控除できるか、また退職した後の社会保険の資格喪失の手続きのポイントについて解説します。実務でミスしやすい項目のためぜひ参考にしてください。

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月の途中で退職した従業員の社会保険料は控除できる?

従業員が月の途中で退職した場合、社会保険料は退職日ギリギリまで控除できるのでは?と考える方もいるでしょう。しかし結論からいうと、月の途中で会社を辞めた従業員の社会保険料を、最後の月からは控除することはできません。

社会保険料は日割りではなく月を単位として徴収され、「被保険者となった月」から「被保険者でなくなった月の前月」までの分が徴収されるルールのためです。うっかり最後の月の給料から控除しないように注意が必要です。

たとえば9月20日付で退職した場合、社会保険料は8月の給与から控除されるのが最後になります。

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退職日と社会保険料控除の関係は?

社会保険料の徴収は「被保険者の資格を喪失した月の前月」までであることは、すでにお伝えしたとおりです。さらに社会保険の資格の喪失日については、「退職日」がそのまま資格喪失日になるのではなく、「退職日の翌日」に資格を失うことになる点に注意が必要です。

この点をおさえていないと、実務でもミスが発生してしまいます。ここからは以下の3つの事例において、それぞれいつまで社会保険料を控除する必要があるのかを見ていきましょう。ケース別の対応をお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてください。

月末に退職した場合

たとえば月末である10月31日に退職した場合、翌日の11月1日に被保険者の資格を失うことになります。被保険者が資格を失った月の保険料は算定しないため、資格喪失日が含まれる11月の社会保険料を控除する必要はありません。

しかし、退職日が存在する10月までは社会保険料が発生するため給与からの控除が必要です。

社会保険料の保険料は、退職した月の分とその前月の分を退職月の給与から控除するという決まりになっています。このケースでは、9月と10月の2ヵ月分の社会保険料を、退職月である10月の給与からまとめて控除します。

30日付け(月末1日前)で退職した場合

一方、月末の1日前に退職した場合はどうでしょう。ここでは、10月30日付で退職したケースを考えてみます。

10月30日付けで退職した場合、被保険者の資格を失うのはその翌日、10月31日です。この場合、資格を失った月である10月の保険料は算定しないため、前月の9月までを控除することになります。

つまり、退職月の前月分の保険料が、退職した月の給与から控除されるというわけです。月末に退職をするか、月末の1日前であるかというわずか1日の違いで、社会保険料の算定が1ヶ月分変動するという点がポイントです。

15日付けで退職した場合

15日付けで退職した場合も、基本的に前項の「月末1日前」と同じように考えれば問題ありません。9月15日付けで退職した場合、資格喪失するのは9月16日になります。

資格喪失した月の保険料は控除しないというルールを踏まえ、その前月の8月までの保険料が算定されます。

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従業員退職後の社会保険の資格喪失手続きは?

従業員が退職したら退職日の翌日から5日以内に、事業所を管轄する年金事務所に行き、社会保険の資格喪失手続きをしましょう。毎日がせわしないと、5日はあっというまに過ぎるため、資格喪失の手続きの期限を過ぎないように注意しなければなりません。

年金事務所へは「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届」を提出します。協会けんぽの場合には本人から回収した「健康保険被保険者証」を、扶養者がいる場合はその分もあわせて添付します。

そのほか、「高齢受給者証」や「健康保険限度額適用・標準負担額減額認定証」などが交付されている場合は、一緒に添付しましょう。

健康保険証の紛失によって提出できない場合には、資格喪失届にその理由を記載するか、「健康保険被保険者証回収不能・滅失届」を添付するといった対応が別途必要です。

年金事務所に「健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届」を提出すると、「健康保険被保険者資格喪失確認通知書」が交付されます。通常、退職者に渡す必要はありませんが、退職者が国民健康保険に加入するにあたって請求をした場合は、コピーを渡してください。

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社会保険料は日割りではなく月割りで計算する

社会保険料は日割り計算をせず、月割りで計算を行うことがポイントです。また「被保険者となった月」から「被保険者でなくなった月の前月」までの分が徴収されるため、たとえば15日付けで退職した場合、最後の月から社会保険料を控除することはできません。この場合、退職した月の前の月までが社会保険料の控除の対象になります。

さらに、社会保険の被保険者の資格を失うのは、その翌日です。そのため、15日付け退職のケースでは、資格喪失するのは16日になる点も必ずおさえましょう。

間違えやすい項目であるため、担当者は正しく理解して、ミスが起きないように努めましょう。

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よくある質問

月の途中で退職した従業員の社会保険料は控除できる?

在籍していた最後の月からは、社会保険料を控除することはできません。詳しくはこちらをご覧ください。

15日付けで退職した場合の社会保険料はどうなる?

退職月の社会保険料は控除できません。退職月の前月までの社会保険料を控除します。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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