• 更新日 : 2024年4月19日

リクルーターとは?役割や選定基準、制度の導入方法、企業事例を解説

リクルーターとは? 役割や選定基準、制度の導入方法、企業事例を解説

リクルーターとは、主に現場で業務にあたる社員が採用活動を行う採用活動です。求職者に直接アプローチして面談を実施し、コミュニケーションを取りながら自社の魅力を伝える活動を行います。

本記事ではリクルーターの概要や役割、制度のメリットやデメリットな点を解説します。導入方法も紹介するため、参考にしてください。

リクルーターとは?

リクルーターとは、企業の採用活動を支援する人材です。求職者と直接接触しながら採用活動を成功に導きます。企業によって、リクルーターになる社員の属性や役割は異なります。

ここでは、リクルーター制度やリクルーター面談(リク面)について解説します。

リクルーター制度

リクルーター制度とは、新しい人材を採用するため、求職者と直接コンタクトを取って採用活動を行う制度です。自社の魅力を伝え、応募につなげることを目的としています。

少子化高齢化により採用競争が激化し、企業は積極的に求職者へアプローチする必要があります。競合他社に人材が流れてしまわないよう、リクルーター制度は早い段階で求職者と接触し、他社への流出を防ぐ狙いもあります。

リクルーター面談(リク面)

リクルーター面談は、堅苦しくない場所で面談することで、略して「リク面」と呼ばれます。面接のようにかしこまらず、カフェやオフィスの一室などを利用し、リラックスした雰囲気で行うのが特徴です。

面接では聞き出せないような求職者の本音を聞くこともでき、会社側も求職者の質問に答え、率直に伝えることで相互理解を深めることを目的としています。お互いの理解を深めることは、採用のミスマッチを防止する役割もあります。

リクルーターの役割

リクルーターには、次のような役割があります。

  • 母集団を形成する
  • 自社への理解を促す
  • 内定辞退を防止する

それぞれ、詳しくみていきましょう。

母集団を形成する

リクルーターは企業と求職者をつなぎ、母集団形成をする役割があります。母集団形成とは、自社で採用できる可能性のある求職者の認知を獲得するステップのことです。

新卒採用であれば、就活シーズンが始まる前から学生と接触を図り、自社の存在を知ってもらうことに注力します。例えば、出身校のOB・OGとして後輩に連絡を取り、就職活動の相談に乗るなどして候補者となる人材を集めるのも活動のひとつです。

母集団形成の過程で候補者を見極め、特別な選考フローを案内して採用を目指す場合もあります。

自社への理解を促す

リクルーターは、自社への理解を促し、求職者の入社意欲を高める役割もあります。企業説明会は企業側の一方的な情報発信であるため、求職者は十分に理解できないこともあるでしょう。

面談でゆっくり対話ができるリクルーターであれば、相手の知りたい情報や会社の魅力をしっかりと伝え、選考応募へとつなげられます。

内定辞退を防止する

内定辞退を防ぐのも、リクルーターの役割です。新卒採用では内定から入社までの期間が長く空くため、入社に不安を感じて内定辞退する人も出てくるでしょう。そのため、リクルーターは内定者に定期的な連絡を取ってフォローし、内定辞退を防ぐ役割も期待されています。

面談を行って内定者の悩みや不安に寄り添ったり、現場社員との交流を企画したりするなどの活動を行います。

リクルーター制度のメリット

リクルーター制度の導入により、企業は自社が求める人材に早い段階でアプローチでき、双方の理解を深めてミスマッチを防止できるなどのメリットがあります。

ここでは、リクルーター制度が企業にもたらすメリットを解説します。

早期にアプローチできる

リクルーター制度は、求職者に早期アプローチできるというメリットがあります。採用競争が激化していることで、多くの企業は人材獲得のために早くから活動を開始します。就活ルールに沿って解禁日から活動を始めても、求職者の多くは内定が決まっていることも珍しくありません。

リクルーター制度では解禁日前にリクルーター面談を行えるため、求職者と早期に接触し、アプローチできるのがメリットです。

相互理解を深められる

リクルーター制度では求職者一人ひとりと直接対話するため、人柄や価値観などを知ることができます。リクルーター面談を通して求職者の本音を聞き、理解を深められるでしょう。企業は求職者の価値観や適性を見極め、採用のミスマッチを防止できます。

採用面接だけでは、限られた時間で求職者の意欲や価値観、人柄をすべて把握することは困難です。しかし、リクルーターは候補者に直接会って話す機会も多く、面接だけではわからない人柄や考え方に触れられます。

リクルーター制度のデメリット

リクルーター制度にはデメリットな側面もあります。採用活動を成功させるにはリクルーターの能力・質に左右されることと、早期アプローチできる対象が限られるという点です。

ここでは、リクルーター制度のデメリットを解説します。

リクルーターの能力に左右される

リクルーター制度が成果を上げられるかどうかは、リクルーターの能力に左右されます。
リクルーターの対応が良くなければ学生に悪い印象を与え、企業のイメージも損なうでしょう。

しつこく連絡をしたり、質問に丁寧に答えなかったりするような対応では、良い印象を与えられません。自社に興味を持っていた場合でも、不信感により入社意欲をなくしてしまう可能性があります。

また、リクルーターが適切に人材を見極める能力がなければ、採用のミスマッチを起こす可能性もあるでしょう。

リクルーターの選定は、基準を設けてしっかり行うことが大切です。

アプローチできる対象が限られる

リクルーター制度でアプローチの対象にするのは、リクルーターの出身大学の後輩やインターン参加者などが一般的です。また、リクルーター面談は基本的に1対1で行うため、対応できる求職者の数は限られます。

幅広い選択肢の中から自社に合う人材を選べません。限られた範囲からの採用を続けると、人材の傾向は偏る可能性があるでしょう。

リクルーターの選定基準

リクルーター制度を成功させるためには、選定するリクルーターの質が重要です。明確な基準を設け、リクルーターにふさわしい人材を選定しなければなりません。

リクルーターは、自社から選出する場合と、外部に委託する場合があります。

それぞれの選定基準について解説します。

自社で選出する場合

自社の社員からリクルーターを選ぶ場合、社員の年代を基準にする方法が一般的です。

  • 若手社員(入社1~5年目)
  • 中堅社員(入社6~15年目)
  • ベテラン社員(入社16年目以上)

新卒採用や、中途採用でも若い人材を採用したい場合、年齢の近い若手社員から選定されることが多いでしょう。求職者が気軽に質問しやすく、信頼関係を築きやすいのがメリットです。また、年齢が近いことから身近なロールモデルとしてイメージしやすいのも、選ばれる理由です。リクルーターには自社の求める人物像に近く、誠実に対応できる社員が向いています。

中堅社員は現場経験が長く、若手社員よりも業務への理解が深いことから、自社の魅力や会社のビジョンをより具体的に伝えられます。中途採用のリクルーターに適任です。

ベテラン社員は企業理念やビジョンなどの造詣が深く、高度な内容も上手に伝えられるのがメリットです。そのため、初めは若手社員が面談して交流を深め、あとから入社の意思を一押しする役割として、ベテラン社員を選定する企業も少なくありません。

外部に委託する場合

社内にリクルーターとしてふさわしい人材がいない場合、外部のリクルーターに委託するという方法もあります。リクルーターとしての経験を積んだプロが、専門のノウハウで的確にターゲットを絞り、人材獲得をサポートします。

コストが発生するため、自社の状況や委託できる内容などを考え、利用の可否を決めるとよいでしょう。

リクルーター制度を導入するには?

リクルーター制度の導入は、制度の構築とリクルーターの選定・育成という手順で進めます。

ここでは、リクルーターの導入方法を解説します。

制度を構築する

まず、制度の構築から始めます。制度の構築に必要なのは、次の3つです。

  • ルールの策定
  • 全社への共有
  • 求める人物像の明確化

採用人数やスケジュール、求職者に接触する方法などのルールを定めます。また、リクルーター制度は、人事部以外の社員も携わるため、制度の内容や必要性を社内に共有して理解を得なければなりません。

自社に必要な人材を採用するためには、求める人物像を明確にしておくことも大切です。

リクルーターを選定する

採用ターゲットに合わせたリクルーターを選びます。就活生をターゲットにする場合は年齢が近い若手社員を、中途採用の場合は経験を積んだ中堅社員を選ぶなど、状況に合わせて選定しましょう。

リクルーターは通常業務をしながら採用活動に携わることになるため、選出する社員の部署と話し合い、業務の調整も行わなければなりません。

リクルーターを育成する

リクルーターは採用担当以外から選ばれることも多く、リクルーターとしての育成も必要です。学生への接し方や連絡の取り方、アピールする内容など、企業ごとに必要な事項を説明しましょう。

リクルーターの裁量に任せてしまうと、採用活動の品質を落とすこともあるため、研修を行うなどしっかり育成できる環境を整える必要があります。

リクルーター活動を行う

リクルーター活動の開始後は、活動をリクルーターに任せきりにするのではなく、担当者を決めてリクルーターへのフィードバックを行う体制を整えなければなりません。

定期的にミーティングを開いて情報を共有し、進捗状況や疑問点などを聞いてアドバイスを行います。リクルーターに寄り添いながら、適切にフォローしていきましょう。

リクルーター制度を導入している企業事例

近年はリクルーター制度を導入している企業は多く、成功を収めている企業も少なくありません。ここでは、2社の事例をみてみましょう。

株式会社ニトリ

家具およびインテリア用品を販売する株式会社ニトリでは、新卒採用でリクルーター制度を導入しています。インターンシップに参加した学生にリクルーターをつけ、活動を行っています。

リクルーター制度の成功を左右するのは、学生との相性です。そのため、ニトリでは一人ひとりの学生と相性の良さそうなリクルーターを選出したり、面接に特化した人材分析サービスで相性を診断したりするなど、ミスマッチが起きないように工夫しています。

リクルーター活動にあたっては、例え入社に至らなかったとしても、「ニトリの選考を受けて良かった」という体験をしてもらうことが大切だとしています。

その体験を学生の間で広めてもらうことで、高い口コミの効果を発揮するためです。社内から採用PRをするよりも、学生の間で良い評判を広めてもらうことが一番効果的だと実感しているということです。

日本デザイン

インターネットコンテンツ等の企画制作を行う株式会社日本デザインは、前年の内定者によるリクルーター面談を実施しています。実施の背景には、コロナ禍により説明会や面接のオンライン化が進んでいたことがあげられます。

学生の会社に対する不安を取り除くため、選考中の学生に対して前年の内定者が専任リクルーターに選定し、面談や就活のサポートを行うリクルーター制度を開始しました。

自社に入社する上での不安の解消やキャリアプラン作成のサポートを行い、2022年には17名の採用に成功したそうです。

人材獲得にリクルーター制度の導入を検討しよう

リクルーター制度は求職者と直接会ってコミュニケーションを取りながら、企業への理解を促す攻めの採用活動です。人材競争が激化し、優秀な人材の採用が困難になっている現代、多くの企業が注目しています。

導入には制度の構築と適切なリクルーターの選定、育成が必要です。採用活動がうまくいかず人材獲得に悩む企業は、リクルーター制度の導入を検討してみてください。


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