- 更新日 : 2025年6月23日
確定拠出年金の節税効果
目次
確定拠出年金の節税効果
確定拠出年金の加入メリットについては、「確定拠出年金の10のメリット」の項で税制上の優遇があることを紹介しました。では、確定拠出年金には実際にどのような節税効果があるのでしょうか?
今回は具体例とともに、ほかの金融商品にはない確定拠出年金ならではの大きな節税効果について掘り下げていきます。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
算定基礎届の手続き完全ガイド
算定基礎届(定時決定)の手続きは、社会保険に加入する全従業員が対象になるため作業量が多く、個別の計算や確認事項の多い業務です。
手続きの概要や間違えやすいポイントに加え、21の具体例を用いて記入方法を解説します。
社会保険・労働保険の実務完全ガイド
これ1冊でしっかり網羅!社会保険および労働保険は、従業員の生活上・労働上のリスクに備えるための公的保険制度です。
本資料では社会保険・労働保険で発生する各種手続き方法を、入社・退職時や妊娠・出産時などのシーン別にまとめました。
健康保険・厚生年金保険 実務ハンドブック
健康保険・厚生年金保険の基本ルールをはじめ、手続きの仕方やよくあるミスへの対処方法について解説した実用的なガイドです。
年間業務スケジュール一覧も掲載しているので、ぜひご活用ください。
社会保険の手続きでよくあるミス 対処方法と防止策10選
社会保険の手続きは、ひとたびミスが生じると適切な対処方法がわからず対応に苦慮するケースが多いものです。
本資料では社会保険手続きでよくあるミスをシーン別に取り上げ、対処方法をステップにわけて解説しています。
優遇税制には3つの種類がある
確定拠出年金の3種類の優遇税制について確認しましょう。
1.掛金は非課税
確定拠出年金で拠出する掛金は非課税となります。企業型確定拠出年金における企業の拠出分は全額が損金算入、個人の拠出分および個人型確定拠出年金の拠出分は全額が所得控除扱いとなります。個人の場合、拠出した掛金の額に応じて所得税・住民税の節税になります。
2.運用益は非課税
預貯金や投資信託などの金融商品の利子や配当などの運用益は一般的に源泉分離課税(※)がありますが、確定拠出年金による運用益には源泉分離課税は発生しません。また、年金資産そのものに課税される特別法人税(年1.173%)もありますが、平成28年度まで凍結中です。
(※)源泉分離課税・・・利子所得等に年率20.315%(所得税15.315%+住民税5%)を課税(一部割引債を除く)
3.老齢給付の場合の所得控除
確定拠出年金には、老齢給付金、障害給付金、死亡一時金としての給付があります。そのなかで、60歳から受け取る老齢給付金には、年金として受給する場合は「公的年金等控除」が、一時金で受給する場合には「退職所得控除」があります。
どれだけの節税効果があるのか
では実際に、具体例を挙げながら確定拠出年金の節税メリットについて見ていきましょう。
4.掛金の拠出による節税メリット
例えば、年間の給与所得から社会保険料などの所得控除を差し引いた課税所得金額が450万円の人がいます。この人が確定拠出年金に加入し、掛金として毎月15,000円を拠出、年間18万円を支払っている場合を考えてみましょう。
確定拠出年金ではこの18万円が非課税となり、課税対象額から除くことができます。課税所得金額が450万円の場合、所得税率(※)は20%、住民税は一律10%なので、非課税分18万円の30%が節税となります。
18万円 × 30%(所得税20%+住民税10%)= 54,000円
つまり、確定拠出年金に毎月15,000円の掛金を拠出することで、加入をせずに毎月同額を貯金した場合と比べて、節税された年間54,000円分を手元に多く残すことができます。もし、このまま確定拠出年金に20年間加入し続けた場合、実に108万円もの節税メリットを享受することができるのです。
(※)所得税率表

5.運用益による節税メリット
今度は、月額1万円で、運用利回りが複利で年率3%の投資信託を運用したと考えてみましょう。確定拠出年金では運用益に対する源泉分離課税(年率20.315%)は発生しません。
このケースの場合、一般の投資信託では10年後には約135万円の積み立て資産となりますが、確定拠出年金で運用すると約139万円となります。最初の差は4万円とわずかなものですが、投資信託が複利で運用される場合、その年の運用で得た利益をそのまま元本として組み入れて翌年の運用に回すことができるため、利益は雪だるま式に増加します。
そのため、
・20年後には約20万円(一般の投資信託306万円/確定拠出年金での運用326万円)
・30年後には約54万円(一般524万円/確定拠出年金578万円)
・40年後だと約120万円(一般799万円/確定拠出年金917万円)
もの差が発生します。上記のケースはあくまで一例ですが、掛金と利回りの設定次第でより大きな節税メリットを得ることが可能です。
まとめ
確定拠出年金の節税効果について、おわかりいただけましたか? もちろん、実際には運用していく上で色んな手数料や投資リスクなどを考慮しなくてはいけないので、これまでに述べた金額をそのまま得られるわけではありません。
しかし、確定拠出年金に加入せずに通常の貯金をする場合に比べて、掛金の拠出時・運用時とダブルで節税効果のある確定拠出年金の方が資産形成上のメリットが大きいことは確かです。確定拠出年金への加入を検討する方は、節税上の観点からも加入メリットを検討してみると良いでしょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
基本給の決め方に種類はある?内訳や平均金額、最低ラインなども解説
基本給は、毎月の給与やボーナスの計算の土台となる非常に重要です。そのため、基本給の種類や決まり方を正しく理解することは、ご自身の働き方が正当に評価されているかを知り、将来のキャリアプランを考える上で欠かせません。 この記事では、基本給の定義…
詳しくみる給与袋(給料袋)に適した封筒とは?書き方や印刷する方法も解説!【無料テンプレ付き】
給与袋(給料袋)に適した封筒選びは、給与の受け渡しをスムーズに行うために重要です。本記事では、給与袋の選び方のポイントや、手書き・印刷それぞれの作成方法について解説します。サイズや色、紙質などを考慮し、用途に合った封筒を選びましょう。手書き…
詳しくみる役員に退職金は支払う?規定の必要性や作成するポイントを解説
会社と役員の雇用契約において、退職金を支払う契約になっていなければ役員は退職金を得られません。そのため、会社により支給額の算定方法が異なり、場合によってはトラブルにつながることもあります。 本記事では、役員が退職する際に退職金を支払われるか…
詳しくみる【図解】住民税決定通知書とは?入手方法や見方、再発行について解説
地方税である住民税では、自治体から毎年5〜6月頃に「住民税決定通知書」が交付されます。普通徴収は納税者の自宅宛に、特別徴収は納税者が勤める会社宛に、納付書と合わせて送付されます。 住民税決定通知書は、決定したその年の住民税額を通知する書類で…
詳しくみる所得税で認められる寄付金控除の範囲とは?
納税者である個人が、国や地方公共団体などに対して寄付をした場合、つまり特定寄付金を支出した場合は、所得税の所得控除(寄付金控除)を受けることができます。 また指定寄付金のうち、政治活動関連への寄付金や、認定NPO法人、公益社団法人などへの寄…
詳しくみるエクセルで15分単位の給与計算をするには?関数や無料テンプレートを紹介
表計算ソフトのエクセルは、給与計算にも活用できます。関数の使用により、15分単位の勤怠管理や日をまたぐ勤務時間なども迅速な計算が可能です。しかしエクセルでの給与計算には注意点もあります。本記事では、エクセルを使った給与計算シートの作り方、よ…
詳しくみる



