- 更新日 : 2025年1月14日
入社手続きのメールに返信する時のマナーは?新卒・転職・アルバイトの例文や注意点も解説
入社手続きのメールは、新しい職場への第一歩を踏み出すための大切な連絡手段です。正しいマナーを守ることで、これから一緒に働く方々に良い印象を与えるだけでなく、スムーズに入社手続きを進められます。
この記事では、入社手続きのメールを返信するときのマナーや、新卒・転職・アルバイト入社の場合の例文、相手に悪印象を与えないための注意点などを解説します。
目次
入社手続きのメールに返信する時の基本的なマナー
まずは、入社手続きのメールを返信するときに押さえておきたい基本的なマナーを解説します。
返信のタイミングは24時間以内
入社手続きに関するメールが届いたら、なるべく早めに返信することが大切です。企業担当者の多くは複数の新入社員や入社手続きを同時進行で管理しているため、レスポンスが遅くなると「本当に入社する意思があるのか」「連絡をきちんと行える人材なのか」といった不安を与えかねません。基本的には受信後24時間以内、遅くとも翌営業日までには返信しましょう。
やむを得ず返信が遅れてしまうときは、「ご連絡が遅れてしまい申し訳ございません」といったお詫びをメールの文言に入れるようにしましょう。理由も簡潔に伝えておくと、相手の理解を得やすくなります。
原則として件名は変更しない
入社手続きに関するメールの件名は、変更しないのが原則です。件名を変えてしまうと、やり取りの内容や文脈がわかりにくくなり、担当者が見落とすリスクが高まります。特に、社名や人事担当者の名前などが件名に入っている場合は、企業側が情報をスムーズに仕分けるためにも、その情報を消さずに残しておくことが望ましいです。
ただし、入社手続きから別の連絡事項に話題が変わる場合や、新しい件名に書き換えることもあります。変更が必要かどうかを慎重に判断した上で、わかりやすい件名を設定しましょう。
入社手続きのメールに返信する時の例文
ここでは、入社手続きのメールに返信する時の例文を紹介します。メールの冒頭や結びの挨拶、署名などを参考にしながら、ご自身の状況に合わせて例文をカスタマイズいただくと、スムーズかつ丁寧な返信が可能です。
新卒の入社手続きの場合
新卒入社の場合は、まだ社会人経験が浅いことから、「どの程度ビジネスマナーが身についているか」「礼儀や敬意を払った文章かどうか」が見られます。以下の例文を参考に、必要事項を加筆・修正してご利用ください。
件名:Re: 【入社手続きのご案内】○○大学 ○○(氏名)
○○株式会社
採用担当 ○○様
お世話になっております。○○大学の○○(氏名)です。
この度は、入社手続きに関するご連絡をいただき誠にありがとうございます。
ご教示いただいた書類や手続きにつきまして、下記の通り準備を進めております。
・提出書類:履歴書、成績証明書、卒業見込証明書
・提出方法:貴社指定のメールアドレスへのPDF添付
・提出期限:○月○日(○)
万が一追加で確認が必要な事項が出てきた際には、改めてご連絡を差し上げます。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
────────────────────
○○大学 ○○学部 ○○学科
○○(フルネーム)
TEL:000-0000-0000
Email:××××××@××××.com
────────────────────
転職の入社手続きの場合
転職の場合は、即戦力として見られることも多いため、ビジネス文書としての書き方や情報の正確さ、手続きの素早さを意識する必要があります。以下の例文をもとに修正・追加してお使いください。
件名:Re: 【入社手続きのご案内】○○(氏名)
株式会社○○
人事部 ○○様
お世話になっております。○○と申します。
この度は、中途採用の入社手続きに関してご連絡いただき誠にありがとうございます。
必要書類については、下記の通り確認いたしました。
・雇用契約書(要署名・捺印)
・身分証明書のコピー(運転免許証、住民票 等)
・前職の源泉徴収票
ご指定の到着期限までに必ず提出いたします。
その他、入社日までに提出すべき書類や注意点がございましたら、ご教示いただけますと幸いです。
お忙しいところ大変恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
────────────────────
○○(フルネーム)
TEL:000-0000-0000
Email:××××××@××××.com
────────────────────
アルバイトの入社手続きの場合
アルバイト入社の場合は、比較的カジュアルなやりとりになりがちですが、社会人としてビジネスマナーを踏まえて返信すると、相手に好印象を与えられます。また、勤務時間やシフト希望などの確認事項があれば、メール内で確認しておくとスムーズです。
件名:Re: 【アルバイト入社手続きのご連絡】○○(氏名)
○○株式会社
アルバイト採用担当 ○○様
お世話になっております。○○と申します。
この度は、アルバイト採用のご連絡をいただき誠にありがとうございます。
ご案内いただきました書類について、以下の通り準備を進めております。
・履歴書
・住民票または運転免許証のコピー
・銀行口座情報
シフト希望につきましては、下記のように考えております。
(例:平日18:00~22:00、土曜10:00~17:00など)
もしご都合に合わせて調整が必要でしたら、ご連絡いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
────────────────────
○○(フルネーム)
TEL:000-0000-0000
Email:××××××@××××.com
────────────────────
これらの例文はあくまでもひとつの参考です。送付先や企業文化によって柔軟に表現を変えつつ、必要事項の抜け漏れがないか最終確認してから送信してください。
入社手続きのメールで悪い印象を与えないための注意点
入社手続きのメールで相手に悪い印象を与えないためには、いくつかの注意点があります。ここでは、具体的にどのような点に気を付ければよいのか、特に注意すべきポイントについて紹介します。
タメ口・略語は厳禁
フランクな言い回しや略語を多用すると、相手に失礼な印象を与えてしまいます。入社手続きという正式なやり取りでは、ビジネスメールにふさわしい敬語表現を心がけましょう。
NG例:
「了解です」「了解しました」
「○○ッス」「○○っすね」
「すぐ連絡ください」
OK例:
「承知いたしました」
「何卒よろしくお願いいたします」
「ご返信いただけますと幸いです」
基本的には「です・ます調」で統一し、敬語表現が正しく使われているかをチェックした上で送信すると安心です。
相手の名前や社名を間違えないよう確認する
メールでよくあるミスとして、社名や担当者名などの表記を誤るケースがあります。これは相手にとって非常に失礼な行為となるため、メールを送信する前に、必ず下記のポイントをチェックしましょう。
担当者名の表記
- 漢字を間違えていないか
- 敬称が正しいか
社名の表記
- 正式名称で記載しているか
- 株式会社・有限会社などを省略していないか
送信先が複数の場合も、それぞれの名前を正しく記載する必要があります。一括送信の場合も、ひな形のコピペミスがないか注意しましょう。
メールの件名や本文に目的を明記する
社手続きのメールは、担当者が数多くの新人や転職者を同時に管理しているため、メールの件名や本文に目的を明記することが重要です。
件名の書き方
- 「Re: 【入社手続きのご案内】○○(氏名)」のように、自分の名前や用件を入れる
- 不要な文字や記号を入れない
本文の書き方
- 冒頭に「この度は、入社手続きに関するご連絡をいただき誠にありがとうございます。」など記載する
- 提出書類、期限、送付方法といった要点を箇条書きでまとめる
- 担当者への確認事項は簡潔にまとめて、相手が返信しやすい配慮をする
メールの要点がまとまっていれば、担当者に余計な手間をかけることなくスムーズなやり取りができ、好印象につながります。
入社手続きのメールの返信でよくある質問
入社手続きのメールに実際に返信していくと、予想外の状況に直面することもあるでしょう。ここでは、よくある質問とその対処法について解説いたします。
メールの返信が遅れてしまったらどうする?
メールの返信が遅れてしまった場合は、「ご連絡が遅れてしまい申し訳ございません」といったお詫びの言葉をメールの文面に必ず入れましょう。「業務が立て込んでいた」などの理由を一言添えると、相手も納得しやすくなります。
また、返信が遅れてしまった場合もすぐに対応する姿勢を見せることが大切です。入社する意思に変わりがないことが伝われば、相手も安心して入社手続きを進められます。
メールに誤字・脱字を発見したらどうする?
日時や場所など、入社手続きにおいて重要な内容で誤字・脱字があった場合は、すぐに訂正メールを送信することをおすすめします。
訂正メールを書くときのポイントは、以下の通りです。
- 件名に「訂正のご連絡」と明記する
- 最初にお詫びの言葉を入れる
- 具体的にどの部分が誤っていたのかを説明する
- 必要であれば、訂正内容を記載した本文を再送信する
- 最後に、再度の確認をお願いし、丁寧に締めくくる
送信したメールに後から誤字・脱字や表記ミスを見つけるとつい焦ってしまいますが、慌てずに適切に対処しましょう。
電話連絡が来た場合のメール返信は必要?
企業によっては、メールを送った上で電話でも入社手続きの連絡をしてくれる場合があります。特に追加連絡の必要がなければ、メール返信を省略しても構いませんが、重要な情報や指示を電話で伝えられた場合、「ご指定いただいた書類は○日までに提出いたします」など、次にすべきことを明示すると相手も安心できます。
また、相手が親切に対応してくれた場合は、感謝の意をメールで伝えることが望ましいです。「先ほどはお電話いただきありがとうございました」など、電話の後にお礼のメールを送っておくとよいでしょう。
入社日の変更など特別な事情がある場合の対応は?
入社日や職種、勤務形態などを変更する必要がある場合は、すぐにその旨を連絡しましょう。やむを得ない事情であっても、連絡が遅れると企業側の手続きにも支障をきたします。相手のスケジュール調整の時間を確保するためにも、迅速な行動が大切です。
その際、「○○の都合により、入社日を○日に変更させていただきたく存じます」など、希望日程を示しましょう。どうしても難しい場合は他の案を検討する姿勢を見せると、相手に協力してもらいやすくなります。
会社や担当者が対応策を提案してくれることもあるため、「ご相談の上、柔軟に対応させていただければと思います」といった姿勢を示すとスムーズです。
入社手続きのメールで人事担当者が押さえておくべきポイント
入社手続きにおいては、人事担当者側がメールのやりとりを円滑にすることも大切です。ここでは、入社手続きのメールで人事担当者が押さえておくべきポイントをまとめました。
入社書類を明確に提示する
入社日までにどのような書類をいつまでにどのような形で提出すればよいのか、明確に提示することが重要です。
履歴書、身分証明書(運転免許証や住民票のコピーなど)、源泉徴収票など、入社書類をリスト化してわかりやすく伝えましょう。また、書類をPDFでメールに添付するのか、郵送で送付するのかなど、具体的な提出方法も伝えてください。さらに、返信期限・到着期限を必ず記載し、相手が入社日までの計画を立てやすいようにしましょう。
スムーズな返信と内容確認を徹底する
相手がメールに質問や確認事項を含めて返信してきた場合は、なるべく早めに回答することで信頼関係を築くことができます。複数の入社手続きを同時進行している場合も、素早い対応で安心感を与えましょう。
そして、入社書類を受け取った後は、書類に不備がないかを必ずチェックし、必要であれば速やかに連絡を入れましょう。
丁寧かつわかりやすい言葉遣いを心がける
人事担当者側も、敬語・謙譲語を正しく使い、丁寧かつわかりやすい文面を意識しましょう。
メールの結びには、「お忙しいところ恐縮ですが、ご対応いただけますと幸いです」など、一言添えるだけで印象が格段によくなります。
トラブルにも臨機応変に対応する
入社日が急に変更になったり、提出期限に間に合わなかったりするなど、予期せぬ事態は少なくありません。そのような場合には、柔軟な対応で相手をサポートする姿勢が大切です。
まずは相手が期限に間に合わなかった事情を詳しく聞き、対応可能かどうかを冷静に判断しましょう。代替日程を提案したり、別の手続き方法を案内したりすることで、相手も不安を抱えにくくなります。
入社手続きのメールは第一印象を左右する大切なステップ
入社手続きのメールは、相手に良い印象を与えるための重要なステップです。基本的なビジネスマナーを守ることで信頼関係を築くことができます。新たな職場での手続きがスムーズにできるよう、メールでのやりとりを円滑に進めましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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