• 更新日 : 2026年10月5日

勤務証明書とは?在籍証明書との違いや必要なケース、書き方を解説

Point勤務証明書とは何か?

勤務証明書とは、従業員が企業に在職している(またはしていた)事実を証明する書類です。

  • 在職証明書・就業証明書と同義で使われる
  • 保育園申請・住宅契約などで必要になる
  • 発行は総務・人事部門が担当する

Q. 勤務証明書と在籍証明書の違いは?

A. 名称が異なるだけで、記載内容・役割に実質的な違いはありません。

勤務証明書とは、従業員が企業に就労していることや過去に就労していた事実を証明する書類です。また、保育園や保育所への入園時や住宅の購入時、賃貸契約時に必要となる重要な書類でもあります。

しかし、あまり目にする書類ではないため、勤務証明書の発行を求められた際にどう対応してよいかわからない可能性があります。この記事では勤務証明書について詳しくまとめたので、いざというときにスムーズに対応できるように内容を理解しておきましょう。

勤務証明書とは?

勤務証明書とは、現在企業に在職していること/在職していたことを証明する書類です。勤務証明書には、従業員の氏名や住所、生年月日のほか、雇用期間や雇用形態、仕事内容などが記載されます。

勤務証明書と似た用語に在籍証明書がありますが、違いはあるのでしょうか。ここでは、勤務証明書と在籍証明書の違いや勤務証明書をもらう場所などについて解説します。

勤務証明書と在籍証明書の違い

勤務証明書と似た用語に、在職証明書があります。在籍証明書も会社に在籍していることを証明したり、勤務状況を証明したりする書類です。そのため、両者は名称が違うだけで、記載内容や役割に大きな違いはありません。

勤務証明書のその他の呼び方

在籍証明書以外にも、勤務証明書と類似する用語は存在します。例えば、在職証明書、雇用証明書、就業証明書などです。これらも呼び方が違うだけで、勤務証明書と同じものであると考えて問題ありません。

勤務証明書や在籍証明書は、法令で定められた書類ではなく、呼び名も企業によって異なるため注意しましょう。

ただし、勤務証明書という用語はあまり一般的ではありません。在職証明書や就業証明書という用語のほうがよく使われているため、従業員から勤務証明書に関して問い合わせがあった場合に困惑しないようにしておきましょう。なお、保育所等の入園申請で使われる書類については、後述のとおり「就労証明書」という名称と様式が国により標準化されています。

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勤務証明書はどこでもらえる?

一般的に勤務証明書の発行は、企業内で従業員の人事情報や個人情報を管理している総務部や人事部などの部署で行います。記載事項に給与金額がある場合は、給与計算を担当している部署も関係してくるため、注意しましょう。

依頼方法としては、部署へ直接出向いての依頼や社内メールによる依頼が考えられます。いずれにせよ、問い合わせに対してしっかり対応できるように用語の整理をしておくとよいでしょう。

勤務証明書が必要になるケースとは?

実際に勤務証明書が必要になるのはどういったときなのでしょうか。従業員が勤務証明書を必要とするタイミングを把握しておくと、あらかじめ業務の想定ができるため、スムーズな対応につながるでしょう。

保育園・保育所・児童クラブ(学童)への入園申請

勤務証明書は、働きながら子育てをしている親が未就学児を保育所や保育園・児童クラブ(学童)に預ける際の申請書類として必要になります。また、すでに保育園などに通園していたとしても、提出は毎年行うことになるため、把握しておきましょう。

自治体では世帯や児童の状況などから保育の必要性を判断し、保育の必要性が高い順に入園者を決めます。その判断材料として使う資料が、勤務証明書です。

就労証明書の標準様式化・電子申請への対応

以前は自治体ごとに独自の書式を使用するケースが大半でしたが、現在は国が示す共通様式への統一が進んでいます。2024年9月30日施行の内閣府令(令和6年内閣府令第84号)により、こども家庭庁が示す「就労証明書(標準的な様式)」の原則使用が法令上位置づけられました。

これにより、従業員が自治体の窓口へ原本を取りに行くか、自治体ホームページなどからダウンロードして会社に渡す従来の流れに加え、標準様式に沿った書類であれば複数の自治体への提出にも対応しやすくなっています。あわせて、マイナポータルを通じたオンライン提出への対応も自治体ごとに順次進められているため、従業員から書式について問い合わせがあった場合は、提出先の自治体が案内する最新の様式・提出方法を確認するよう伝えるとよいでしょう。

参考:「就労証明書」に関する情報|こども家庭庁

一部私立小学校、中学校、高校の入学願書申請

一部の私立学校や中学校、高校でも入学願書の申請時に勤務証明書の提出を求めるところがあります。主に保護者の就業時間や収入、そのほか入学要件を満たしているかどうかなどが、確認されるポイントです。

住宅の購入、賃貸契約、ローン申請時

住宅の購入時や、賃貸契約時、ローン申請時にも勤務証明書の提出を求められます。「会社に本当に在籍しているか」「安定した収入があるかどうか」を確認するためです。

また、住宅ローンを申請する場合は年収や勤続年数などから住宅ローンを返済できる能力があるかどうかが確認されます。

転職活動時

転職活動の際にも、多くはありませんが応募先の企業から勤務証明書の提出を求められることがあります。履歴書や職務経歴書に記載されている職務内容や経験、役職などが本当にあっているか照合するためです。

例えば、地方公務員の社会人採用枠では、一定年数以上の職務経験を要件としている場合もあるため、勤務証明書を職務経験の証明として提出させることがあります。

退職時

会社を退職した従業員が転職する際にも、勤務証明書の提出が必要になります。これも、提出済みの履歴書に間違いがないかを確認するためです。

厳密に言うと、この場合は退職証明書が適切な書類となるため、発行依頼があれば速やかに対応するようにしましょう。

外国人労働者のビザ申請・更新時

外国人労働者のビザ申請・更新時にも勤務証明書を提出します。外国人労働者は、日本で働くうえでビザの申請と在留資格が必要です。勤務証明書は、それらの申請に欠かせない書類で、在留資格が証明されれば、日本に在留できます。

入国管理局に提出する際に指定の書式はないため、在職している会社で作成する必要があります。職務内容や所属部署など証明すべき項目がいくつか存在するため、不明な場合は管轄の地方入国管理局などへ確認するとよいでしょう。

技能実習制度から育成就労制度への移行(2027年4月施行予定)

技能実習生を受け入れている企業は、制度の移行動向にも注意が必要です。技能実習制度は令和9年(2027年)4月1日に廃止され、人材育成と人手不足解消を目的とする「育成就労制度」へ移行することが、出入国在留管理庁により正式に決定・公表されています。

制度移行後も、在籍や職務内容を証明する書類を求められる基本的な流れは変わらないと考えられますが、施行前後は運用や様式が見直される可能性があるため、勤務証明書の発行依頼を受けた際は最新の入管庁の発表を確認しておくと安心です。

参考:育成就労制度の制度概要・関係法令|出入国在留管理庁

勤務証明書の記載項目は?

ここでは、勤務証明書の記載項目について解説します。

勤務証明書の必須項目

勤務証明書に記入する主な必須事項は、以下のとおりです。

  • 在職者(もしくは退職者)の氏名・性別
  • 在職者の住所
  • 在職者の生年月日
  • 在職者の入社年月日
  • 証明する内容(従業員の勤続年数や勤務時間、職種など)
  • 日付
  • 会社の所在地・事業者名・代表者名

勤務証明書の書式

勤務証明書の書式は、法律で規定されていません。従業員の提出先に指定フォーマットがある場合は、従業員が入手した指定用紙に記載します。指定がない場合は、フォーマットに規定がないため、自社にあるフォーマットか、インターネットでダウンロードしたフォーマットなどをもとに作成しましょう。

勤務証明書の記入例

勤務証明書の記入例は、以下のとおりです。

勤務証明書

氏名:○○ △△

住所:東京県墨田区×××××××

生年月日:1995年2月15日

入社年月日:2018年4月1日 入社

勤続年数:6年1ヶ月

勤務時間:10時00分 ~ 18時00分

職種:営業

備考

2024年4月30日

所在地:東京都品川区××××××

事業主名:株式会社 ○○○○

代表者名:○△ ○△ 印

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勤務証明書の書き方のポイントは?

勤務証明書を書く際のポイントとして、勤務証明書の用途が挙げられます。

例えば保育園や保育所に提出する場合、保育園側では「日中の家庭保育が困難」かどうかという観点で勤務証明書を確認します。そのため、1ヶ月の労働時間や勤務日数が重要な数字です。また、住宅ローンや賃貸住宅の契約においては、契約者の月収や年収などを確認します。

従業員が提出する先によって勤務証明書に求められる要素が変わるため、勤務証明書の発行を依頼されたら、従業員に書類の用途をまず確認することが重要です。

勤務証明書を交付する際の注意点は?

最後に、勤務証明書を交付する際の注意点についてご紹介します。注意したいポイントは、以下の2つです。

  • 情報漏洩に注意する
  • 作成に時間がかかることを伝えておく

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

情報漏洩に注意する

勤務証明書へ記載する内容は、従業員の個人情報です。メールや電話、郵送で勤務証明書発行の依頼を受けた場合、すぐに受けずに本人確認書類の写しを求めるなどして、慎重に受け渡しましょう。

また、記載する情報は、現在の情報ではなく在職時の情報です。住所が在職時の住所と変わっていたり、結婚して姓が変わっていたりする場合もあり得ます。細心の注意を払って勤務証明書を作成してください。

作成に時間がかかることを伝えておく

勤務証明書の作成時は、数多くの事項を確認する必要があります。そのため、従業員へ作成に時間を要する可能性がある旨を伝えておきましょう。

スムーズに対応できるように、日頃から人事情報を管理したり、自社の勤務証明書のフォーマットを作成したりしておくと、作業効率化に役立ちます。

勤務証明書の書き方を把握しておこう

勤務証明書とは、現在企業に在職していること/在職していたことを証明する書類です。在籍証明書や在職証明書、雇用証明書などの用語と同じ意味で使用されているため、従業員から作成の依頼があった場合に困惑しないようにしてください。

従業員が勤務証明書を提出するケースとしては、保育園や保育所、一部私立の学校のほか、住宅の購入時や契約時、外国人労働者のビザ申請時などが挙げられます。特に保育園向けの就労証明書は様式の標準化が進んでいるため、記載項目とあわせて最新の提出ルールも把握し、スムーズな対応ができるようになりましょう。


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