会社設立パーフェクトガイド

会社設立の流れや設立のメリットデメリット、登記に必要な費用や会社設立時の助成金・補助金をまとめました。会社設立をを検討している方は是非参考にして下さい。

会社設立のメリット・デメリットとは

会社設立には様々な手間と労力がかかる反面、メリットもたくさんありますが同時に会社設立のデメリットも存在します。これは会社設立をして得をする会社と、むしろ損をする会社とが出るということです。まずは会社設立のメリットとデメリットについて整理します。
会社設立のメリット・デメリット

会社設立のメリット

1.10年分の欠損金(赤字)の繰越控除が認められる

会社設立を行うと「欠損金の繰越控除制度」の適用を受けることができます。これは法人の各事業年度開始の日から10年以内に開始された事業年度中に発生した欠損金額(赤字)を、各事業年度の損金として算入できるというものです。この制度は2015年に見直されており、平成29年4月1日以後に始まる事業年度中の欠損金額は繰越期間が9年から10年となりました。それ以前の事業年度中の欠損金額については、従来通り繰越期間は9年です。

また控除限度額の見直しも行われ、従来は控除前所得の金額の100分の80相当額が限度額であったのに対し、平成27年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する事業年度については100分の65相当額、それ以降に開始する事業年度については100分の50相当額が限度額とされています。限度額は引き下げ傾向にあるとはいえかなりの額の欠損金額を相殺することができるため、大きな節税効果が期待できるでしょう。

2.所得税と住民税の節約ができる

個人事業主として事業を運営している場合、所得税と住民税の計算をする際に「給与所得控除制度」の適用が受けられません。その場合の所得はあくまで「事業所得」だからです。しかし会社を設立して会社から自分に対して給与を支払うという形をとれば、それは「給与所得」となります。給与所得控除額は所得金額によって変動しますが、個人事業のまま運営を続けるよりも会社として運営したほうが所得税と住民税が節税できる可能性があります。

3.1期目と2期目の消費税が免除される場合がある。

消費税は前々事業年度の課税売上高が1,000万円を超える場合に納税の義務が課せられることになっています。しかし新しく設立された会社の場合、設立1期目と2期目に関しては課税売上高が1,000万円を超えていても「前々事業年度」の課税売上高が存在しないため、消費税が免除されるのです。ただし前年の1月1日から6月30日までの課税売上高が1,000万円を超えている場合や、事業年度の開始日の資本金額又は出資金額が1,000万円以上である場合は免除が受けられません。

4.個人資産の確保がしやすくなる

会社設立を行うと個人資産の確保の面でもメリットがあります。事業の借金や負債について全ての責任を負う個人事業主と違い、会社の場合は「会社自体」と「会社の代表者」は法的に別の人格として扱われます。会社の借金や負債を経営者が負う必要がないので、個人資産を確保しやすくなるのです。

5.助成金が利用しやすくなる

国や地方自治体が提供している助成金制度の多くは、支給対象を会社に限定しています。そのため会社設立を行うと個人事業主のままでは適用されなかった助成金制度を利用しやすくなるのです。

6.資金集めがしやすくなる

会社設立を行った場合の大きなメリットの1つが「社会的信用が得られる」という点です。金融機関等から融資を受ける際、個人事業主なら第三者保証人が必要でも、会社になると不要な場合もあります。融資以外の資金調達でもこの「社会的信用」は大きな武器となるでしょう。また採用面や他社との取引においても大きなメリットとなります。

会社設立のデメリット

1.事務負担の増加

会社設立をすると、事務負担が大きく増加します。所得税の確定申告とは違い、法人税の確定申告は必要書類や記載内容も複雑です。その他にも社会保険や労働保険の手続き、登記事項変更などの会社組織に関わる手続きなどが必要になります。助成金制度を利用する場合には、各制度に応じた事務手続きも必要です。

さらに経営に関する重要事項はその都度株主総会・取締役会で決議をしなくてはなりません。しかもその際は議事録の作成と、10年間の保管も必要です。会社を設立すると、こうした「利益の出る業務以外の業務」が大幅に増えるというデメリットを覚悟しなくてはなりません。

2.「法人住民税均等割」「消費税」の存在

会社に対して課せられる税金のうち、「法人住民税均等割」「消費税」の2つに関しては利益に関わらず課せられるため、たとえ赤字でも支払わなくてはなりません。法人住民税均等割は資本金・従業員数によって課税される税額で、資本金1,000万円以下・従業員50人以下の場合の年額は7万円となっています。対して消費税は前述の通り課税される会社とそうでない会社はあるものの、課税対象になる場合は利益に関わらず納税義務が生じます。

3.社会保険加入による負担増

会社設立をした場合、社会保険加入は義務となっています。健康保険と厚生年金保険に関しては保険料の半額、労働災害保険は保険料の全額が会社負担です。雇用保険に関しても一部を会社が負担しなくてはなりません。

4.交際費が必要経費にならないケースがある

個人事業主の場合には事業と関係があれば、接待にかかる飲食代等の交際費は必要経費として計上できます。しかし会社になると交際費として計上できる金額には限りがあるのです。交際費の出費が多い場合は、デメリットの1つとなるでしょう。

会社設立手続きの流れ

次に会社設立手続きの流れを見ていきましょう。会社設立手続きの流れは大きく会社設立準備、定款作成・認証、登記書類の作成、会社設立登記、会社設立後の各種届出の5つのステップとなります。

会社設立手続きの流れ

①会社設立準備

会社設立準備は以下の10の項目について準備しておきましょう。

1.会社名(商号)の検討
会社名は基本的に自由に決めることができますが、最低限のルールは存在します。

2.事業目的の検討
事業目的とは「不動産業」などを指します。

3.本店所在地の検討
本社の住所のことです。自宅や賃貸オフィスのほか、レンタルオフィスなども本店所在地として登録できます。

資本金額の検討
資本金額は1円から可能です。資本金額によっては税法上の特例が受けられたり、創業融資の金額に制限がかけられる場合もあるため注意が必要です。

5.株主・出資者の検討・募集
日本では発起人が出資し合う「発起設立」が一般的です。

6.機関設計の検討
代表取締役や取締役、監査役などを「機関」と呼び、各発起人がどの役職に就くかを決定するのが「機関設計」です。

7.事業年度の検討
何月を期首とし、何月を期末とするかを決定します。

8.会社印鑑の作成
会社設立手続きには「代表者印」「銀行印」「社印」「ゴム印」の4種の印鑑が必要です。

9.発起人各人の印鑑証明書の作成
会社設立手続きの書類には各発起人の押印のほか、印鑑証明も必要です。

10.会社設立のための費用の準備
会社設立手続きには登録免許税などの費用がかかります。

②定款作成・認証

会社設立の準備が整ったら、定款の作成と認証を行います。定款は「会社の組織・運営の根本規則」です。定款で定めるルールは大きく以下の3つに分類されます。

・絶対的記載事項
・相対的記載事項
・任意的記載事項

絶対的記載事項は文字通り定款に必ず記載が必要な項目です。会社設立の準備で決定した「会社名(商号)」「事業目的」などが含まれます。相対的記載事項は「必須ではないが、記載されていなければ効力が認められない項目」です。株式の譲渡制限などが含まれます。任意的記載事項は各社が法律に反しない程度で自由に定められる項目です。

自社で定款作成を行う場合、費用はかかりませんが、定款の認証には費用がかかります。ただしPDFで作成する電子定款の場合はこの費用を節約することも可能です。定款の認証は全国にある「公証役場」で行います。定款を作成し認証を受けるまでに考えられる方法として、以下の3つの方法があります。

1.自分で定款作成(紙の場合)
2.自分で定款作成(電子定款の場合)
3.専門家に依頼する

1.自分で定款作成(紙の場合)

紙の定款の認証手続きでは、定款の原案が必要になります。この原案を公証人に一度確認してもらい、間違いなどがないかを確認してもらいましょう。事前のチェックをしてもらったら、定款をホチキスなどで袋とじにして、3部ほど作成します。

定款の最後のページには、発起人の記名と押印の箇所に、発起人全員分の実印を押印し、その周辺に捨印を押印しておきます。定款提出の際には、事前に公証人役場に連絡をしておきます。加えて当日の持ち物は以下の4点です。代理人に依頼する場合には、委任状を作成して持って行きます。

・定款3通
・印鑑登録証明書(発起人全員分)
・定款認証代 約5万円
・収入印紙4万円

紙で定款を作成する場合は無料登記ドットコムを利用すると無料で定款が作成できます。

無料登記ドットコム

2.自分で定款作成(電子定款の場合)

電子定款を作成する場合、事前にいくつか用意しなければならないものがあります。手続きをスムーズに進めるためにも、予め用意すべきものをチェックしておきましょう。

定款をPDFファイルに変換するソフト『Adobe Acrobat』
電子定款とは、PDFファイル化された定款のことをいいます。そこで電子定款を作る際はPDFファイル作成ソフト『Adobe Acrobat』を用意し、定款をPDF化しておく必要があります。ファイルをPDF化するソフトは無償のものから有償のものまで様々なものが出回っていますが、法務省は『Adobe Acrobat』で作成したPDFファイルのみ、電子定款として利用できるとしています。そのため電子定款を作成する際は、必ずこのソフトを用意しておくようにしましょう。
※定款の電子認証を受けるにあたっては、PDFファイルにする前に公証役場でチェックしてもらうことをおすすめします。そうすることで、訂正や再申請の手間を省き手続きをスムーズに進めることができます。

電子証明書
紙の定款には実印や署名をしますが、電子定款の場合は「電子署名」をします。そして電子署名をするためには、「電子証明書」を用意しておく必要があります。この電子証明書は、実印でいうところの印鑑証明のようなものと考えて頂ければわかりやすいかと思います。電子証明書はお住いの市区町村役場の窓口で所得できます。

ICカードリーダライタ
取得した電子証明書は、住民基本台帳カードのICチップ内に保管されることになります。そのためその情報を読み込むための「ICカードリーダライタ」を用意しておく必要があります。ICカードリーダライタには【接触型】【非接触型】【共用型】の3種類がありますので、お手持ちの住民基本台帳カードがどのタイプに対応しているのか、予め確認しておきましょう。

電子署名プラグインソフト
取得した電子証明書を電子定款に埋め込む際は、「電子署名プラグインソフト」が必要になります。このソフトについてはメーカーから有料のものも販売されていますが、『法務省オンライン申請システム』から無料でダウンロードすることも可能です。

準備が揃ったら、いよいよ電子定款の作成です。電子定款の作成は以下の手順で行います。

「法務省オンライン申請システム」への登録
定款の電子認証は、『法務省オンライン申請システム』を利用して行います。
そこでまずは法務省のホームページにある「オンライン申請」にアクセスし、<ご利用方法>の内容に従ってユーザー登録をしたうえで、電子認証をするために必要なシステムをインストールしましょう。

認証日等に関する打ち合わせ
公証役場に連絡をし、手数料の支払い方法や嘱託・請求の内容、認証日などに関する打ち合わせをします。

認証の申請
PDFファイル化した定款に電子署名をし、「法務省オンライン申請システム」から定款の電子認証を申請します。

公証役場で定款の謄本を受領
公証役場に行き、本人確認を済ませたうえで手数料を支払い、公証人に定款の認証をしてもらいます。このとき、持参したCD-RやUSBメモリに認証済みの電子文書が格納されます。

電子定款とは電子認証された定款のことで認証の申請自体はインターネット経由で行えますが、定款の謄本については、ネット経由で受け取ることができません。公証役場に足を運ぶ必要がありますので注意してください。

3.専門家に依頼して定款作成(電子定款の場合)

上記のように自分で電子定款を作成すると、かなりの手間+5,000円程度の費用(ICカードリーダライタが2,000円~5,000円、Adobe Acrobatが月額1,380円、住基カード500円、電子証明書500円)がかかってきます。

紙の定款作成に比べて電子定款は印紙代4万円が不要になるため、機材購入費用を引いても約3.5万円コストを削減できますが、初めて電子定款を作成する場合は、意外と時間がかかります。

専門家に頼むと電子定款の認証だけで1万円程度で引き受けてくれるところもあるため、多少のコストをかけてもアウトソースしてしまったほうが本業に時間を使うことができ、かつ会社設立や設立後に関する不明点や不安も相談できるメリットがあります。

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③登記書類の作成

会社設立登記を申請する場合に必要な書類及び提出物は以下の11点です。会社によって必要な書類が変わる場合があること、書類によって必要な署名や印鑑が変わる点に注意しましょう。

1.登記申請書
2.登録免許税の収入印紙(4万円分)を貼付した台紙
3.登記事項を保存したCD−R又はフロッピーディスク
4.定款
5.発起人の決定書
6.取締役の就任承諾書
7.代表取締役の就任承諾書
8.監査役の就任承諾書
9.取締役全員の印鑑証明書
10.資本金の払込証明書
11.印鑑届出書

11種類の書類及び提出物のうち、「発起人の決定書」「代表取締役の就任承諾書」「監査役の就任承諾書」「取締役全員の印鑑証明書」は不要な場合があります。「定款」と「発起人の決定書」は発起人の署名捺印が、各就任承諾書では承諾する役職者の署名捺印が必要です。それ以外の署名捺印は代表取締役が行います。また「登記申請書」「資本金の払込証明書」以外の書類は会社の実印ではなく個人の実印を使います。

④会社設立登記

会社設立登記とは、法的に会社の設立を申請する手続きです。そのため会社設立登記日が法的な会社設立日となります。会社設立登記の手続きは原則として代表取締役及び代表社員(合同会社の場合)が行います。

申請先は本店所在地を管轄する法務局です。申請方法には「法務局での登記」「郵送での登記」「オンラインでの登記」の3つがあります。どの方法でも「申請書類及び提出物を提出する」「必要な場合は法務局からの指示に従って補正・修正を行う」「登記が完了する」という流れとなります。

全部で11種類ある登記書類を準備したら、法務局またはそのオンラインスシテムに提出します。書類に不備がない場合は10日前後で登記完了となりますが、書類に不備がある場合は法務局の担当者(登記官と言います)から補正の指示がされます。この場合、登記官が定めた期間中に補正手続きをすれば問題ありません。

補正箇所が多く、始めから書類を作成し直した方が早い場合は申請の「取り下げ」を行うこともできます。取り下げを行った場合は再度「登記申請」のステップからやり直しです。

登記完了後に取得しておくべき2つの書類

会社設立の手続きは会社設立登記で終わりではありません。その後も税務署や各自治体への開業届などを提出する必要があります。その際に提出を求められる書類が以下の2つです。

・登記事項証明書
・印鑑証明書

この2つは取得方法によって手数料が異なります。どちらの場合も法務局の窓口で書面請求した場合が一番高く(登記事項証明書600円、印鑑証明書450円)、オンラインで請求し窓口で交付を受ける場合が一番安くなっています(登記事項証明書480円、印鑑証明書390円)。会社設立登記完了後の手続きにも期限があるため、登記完了後はできるだけ早く登記事項証明書と印鑑証明書を取得しておきましょう。

会社設立登記の3つの方法

法務局で直接手続きする
メリット:提出前に職員に書類の事前チェックをしてもらます。簡単な不備などであればその場で補正して提出できるので、別の日に補正手続きをする手間が省けます。
デメリット:直接足を運ぶ必要があります。

郵送で手続きする
メリット:法務局に出向く手間を省くことができます。
デメリット:会社設立日をコントロールできません。郵送での提出の場合、法務局が申請書類を受理した日が会社設立日として登録されます。場合によっては想定よりも受理が遅れたり、早まったりして予定していた会社設立日とは違う日で登録される可能性があります。

オンラインで手続きする
メリット:法務省オンライン申請システムを利用すれば、法務局に出向く手間も省けるうえに会社設立日もコントロールできます。また補正手続きもオンライン上で行うことが可能です。
デメリット:申請用のソフトウェアを別途ダウンロードする必要があります。

会社設立登記の5つの注意事項

①登記申請には期限がある
登記申請は設立登記申請書の「登記の事由」にある日付から2週間以内に行う必要があります。2週間を過ぎてから登記申請を行っても期間を過ぎたことを理由に登記が却下されることはありませんが、登記申請後に100万円以下の過料徴収が行われる可能性があるので注意しましょう。

本店所在地の管轄法務局で
申請先の法務局が本店所在地の管轄でない場合は、申請を却下される可能性があります。あらかじめ法務局のこちらのページで管轄の法務局を確認しておきましょう。

登記申請は代表取締役(代表社員)の仕事
登記申請は原則代表取締役(合同会社の場合は代表社員)が行うことになっています(ただし法律上では代理人も認められています)。

申請書には電話番号を忘れずに
提出した書類に不備があった場合の登記官からの連絡は、オンラインでの手続き以外は電話で行われます。書類に電話番号の記載がない場合、この連絡をすることができません。申請書には必ず電話番号を書くようにしましょう。

登記申請日=会社設立日
登記申請をした日が会社設立日となります。郵送での手続きの際に申請書類の受理日が会社設立日になるのはこのためです。会社設立日を特別な日付にしたい場合は、その日が法務局の休業日に当たる土日祝日や年末年始期間に該当しないかを事前に確認しておきましょう。

⑤会社設立後の各種届出

会社設立の手続きは設立登記までで終わりではありません。設立後も税務関係、社会保険関係、労働保険関係の手続きが残っています。税務関係手続きは主に税務署で行いますが、地方税に関しては自治体への届け出が必要です。

税務署に提出する書類
・法人設立届出書
・青色申告の承認申請書
・給与支払事務所等の開設届出書
・源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
・棚卸資産の評価方法の届出書
・減価償却資産の償却方法の届出書

労働基準監督署に提出する書類
・労働保険保険関係成立届
・労働保険概算保険料申告書

ハローワークに提出する書類
・雇用保険適用事業所設置届
・雇用保険被保険者資格取得届

年金事務所に提出する書類
・健康保険・厚生年金保険新規適用届
・健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
・健康保険被扶養者(異動)届

会社設立にかかる費用

会社設立に係る費用

会社設立にかかる費用をまとめました。電子定款を自分で作成する場合、機材を安く購入すると最も安く定款を作成することができます。

専門家に依頼する場合の費用は事務所によって千差万別ですが、定款作成から定款認証まで一括して依頼するサービスや電子認証の部分のみ依頼するサービスなどがあり、提供されるサービスによっても費用が異なります。

また専門家に依頼するメリットとして、定款に関する情報を共有することができることが挙げられます。行政機関や金融機関などで申請手続きする際に、公証人の署名が入った定款の提出を求められる場合があります。

原則として定款は会社の本支店と公証役場で原本を保存することになるため、自社で保管している定款の原本で対応することができますが、定款を紛失してしまったり公証役場での原本保存機関10年を経過してしまったりした場合においても、定款認証を依頼した専門家がいれば、すぐに対応してもらえる可能性が高くなります

定款作成から認証、設立登記まですべて自分で行なうことはもちろん可能ですが、労力や費やされる時間、金銭面での費用負担など、細部まで考慮したうえで包括的に判断する必要があります。自分が何をもっとも優先したいのかを明確にすれば、自ずと選択する方法が決まってくるはずです。

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会社設立時期の助成金・補助金

国や都道府県などの公的機関は、経済を活性化させるために起業しやすい環境づくりに力を入れており、起業に活用できる助成金・補助金を用意しています。

助成金・補助金は融資とは異なり、支給されると返済する必要はありません。ただし、起業に使ったお金についてすべて支給されるわけではなく、一部だけが援助される点には注意が必要です。また、事業で使ったことを申告した後に支給されるため、はじめは自己資金で立て替える必要があります。

助成金と補助金の違い

助成金と補助金は、同じような意味で使われることが多いですが、細かい点で違いがあります。

助成金は、定められた要件を満たして申請すれば支給されます。いつでも申請できるか、比較的長い申請期間が設定されています。

一方、補助金は、一定の予算枠の中でより優れた事業者に対して支給されるものです。そのため、補助金を受けるには審査を通過しなければなりません。また、申請できる期間が短く、1年に1回程度しかないことが一般的です。予算の上限に達した場合や予定件数に達した場合は、申請期間内であっても受付が締め切られます。

会社設立時期に活用できる助成金:トライアル雇用奨励金

トライアル雇用奨励金は、経験や技能が不十分で安定的な就職が困難な求職者を、ハローワークまたは職業紹介事業者を通じて3か月間試行的に雇用した場合に、事業者に対して支給されるものです。支給される金額と対象期間は次のとおりです。

・支給される額:1人あたり月額4万円
(対象者がひとり親家庭の親である場合や、若者雇用促進法に基づく認定事業主が35歳未満の対象者を雇用する場合は1人あたり月額5万円)
・支給対象期間:最長3か月(まとめて1回で支給)

支給されるためには、雇用者と事業主のそれぞれに要件が定められています。詳しくは、厚生労働省のトライアル雇用奨励金のページで確認してください。

会社設立時期に活用できる補助金:創業・第二創業促進補助金

「創業・第二創業促進補助金」は、新たに創業する人や第二創業(事業承継を契機に業態転換や新事業に進出すること)をする人に対して、創業のための経費の一部を補助するものです。新たな需要や雇用の創出を促し、経済を活性化させる目的があります。

支給の対象者は、創業・第二創業を行う個人または中小企業・小規模事業者です。認定支援機関(金融機関、税理士、会計士など)の支援を受ける必要があるほか、地域によっては支給の対象にならない場合もあります。

補助金の内容は次のとおりです。
・創業促進補助金
新たな需要や雇用を創出する創業者に対して、創業費用の一部が支援されます。補助される金額は補助対象となる経費の3分の2以内で、100万円以上200万円以内です。

・第二創業促進補助金
事業承継を契機に新たな分野に進出する第二創業者に対して、人件費、設備費、法手続費用などの一部が支援されます。補助される金額は補助対象となる経費の3分の2以内で、100万円以上200万円以内です。既存事業を廃止する場合は廃止費用として800万円が補助されます。

「創業・第二創業促進補助金」は補助金であるため、申し込めば必ず支給されるものではなく、審査を経る必要があります。また、受付期間が限られており、平成27年分は5月までに受付が終了しました。平成28年以降に実施されるかどうかはその都度発表されるので、創業・第二創業促進補助金事務局で最新の情報を入手するようにしましょう。

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こんな場合は専門家にご相談下さい

・会社設立の必要書類に記載すべき内容がよくわからない
・事務手続きの手間を削減して本業に集中したい
・事業契約や資金調達、補助金・助成金申請の相談に乗ってほしい
・とにかく節税したい
・決算や申告まで、まとめてお願いしたい
・社会保険事務、給与計算、年末調整等もアウトソースしたい
・クラウドサービスを活用して安価にバックオフィス業務を効率化したい

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