- 更新日 : 2026年4月1日
有給休暇管理テンプレート15選!エクセルでの作り方や関数も紹介
有給休暇の管理に使えるエクセル・ワード対応の無料テンプレートを目的別にまとめて紹介します。年次有給休暇管理帳・申請書・付与日数の計算シート・付与通知書・就業規則の記載例など、人事労務担当者が実務で使える書式を厳選しました。また、2019年の働き方改革によって義務化された年次有給休暇管理簿の作成方法や、エクセルで有給管理表を作成する際の関数・注意点についても解説しています。
目次
有給管理表の作成は義務?
2019年4月に施行された働き方改革関連法によって、全ての企業において年次有給休暇管理簿の作成と保存が義務付けられました。この義務化の背景には、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、企業が年5日の年次有給休暇を取得させることが義務となったことがあります。
この義務を企業が適切に履行するためには、労働者ごとの年次有給休暇の取得状況を正確に把握し、管理する必要があります。そのために、年次有給休暇管理簿(管理表)の作成が必須となりました。
- 基準日(付与された日)
- 日数(付与日数、残日数)
- 取得時季(取得した日付)
上記の3つは必ず記載しなければなりません。また、実際の作成の際には従業員の氏名なども記載することになります。
有給管理簿を作成しない罰則:
年次有給休暇管理簿の作成・保存を怠った場合の罰則規定はありません。しかし、労働基準法違反として、労働基準監督署から是正勧告を受ける可能性があります。
年次有給休暇管理簿は、労働者の権利を適切に保護し、企業の法令遵守を徹底するために重要な書類です。企業は、適切な管理簿を作成・保存し、労働者の年次有給休暇の取得を適切に管理する必要があります。
【目的別】有給休暇管理テンプレート15選
それぞれの場面ですぐ使える有給休暇のテンプレートを紹介します。エクセルまたはワード対応で、ダウンロードしてそのまま活用いただけます。
1. 年次有給休暇管理帳
有給休暇管理の基本となるワード形式のテンプレートで、法令で定められた項目(基準日・付与日数・取得時季)を網羅しています。従業員ごとに残日数を一元管理でき、年5日取得義務の履行状況を確認する際に活用いただけるテンプレートです。
2. 年次有給休暇管理簿 書き方マニュアル
「管理簿に何をどう書けばいいかわからない」という担当者向けに、記入例つきで書き方を解説したマニュアルです。基準日の設定方法・繰越分の扱い・時季指定の記録ルールなど、実務で迷いやすいポイントを具体例とともに整理しています。管理帳と合わせて活用することで記録の正確性が高まります。有給管理を初めて担当する方や、管理方法を一から見直したい方に特に適しています。
3. 有給休暇 かんたん計算シート
有給休暇の付与日数、平均賃金を自動計算できるシートです。勤続年数ごとの付与日数(最大20日)を自動で算出するため、付与漏れや計算ミスを防げます。
4. 有給休暇は付与される?出勤率の判定チェックリスト
有給休暇の付与要件となる「全労働日の8割以上の出勤」を、チェックリスト形式で判定できるテンプレートです。産休・育休・業務上のケガによる休業などを出勤日数にカウントすべきか迷いやすいケースも整理されており、担当者が付与の可否を自信を持って判断できます。誤った判定による付与漏れは労働トラブルの原因になるため、判断根拠を記録に残す目的でも活用できます。
5. 年次有給休暇申請書(エクセル)
従業員が有給を取得する際に提出する申請書です。取得日・日数の記入欄を備えたシンプルな構成です。そのまま印刷して提出できます。
6. 年次有給休暇申請書(ワード)
エクセルよりもワードに慣れた従業員や、社内書式をWord形式に統一している場合に適した申請書テンプレートです。文言やレイアウトを自由に編集できるため、承認欄の追加や社名の差し込みなど、自社の書式に合わせたカスタマイズが容易です。
7. 有給休暇付与通知書
会社から従業員に対して有給休暇の付与を通知するための書類で、付与日・付与日数・有効期限を明記することで従業員が残日数を把握しやすくなります。従業員が自分の残日数を把握できていないと、年度末に消化できず取得義務違反になるリスクがあります。付与のタイミングで必ず発行する運用にしておくことで、計画的な取得を促せます。
8. 退職時の有給買取 計算シート
退職時に残った有給休暇の買取金額を自動計算できるシートです。退職者が出るたびに都度計算している担当者は、このシートを参考に手順を標準化してください。
9. 有給休暇の買取ルール 簡単まとめ
有給休暇の買取は原則として禁止されていますが、退職時・法定日数超え分・時効消滅時など限られた条件下では認められています。このテンプレートでは買取が可能なケースと不可能なケースを整理しており、担当者が適法性を素早く判断する際のチェックシートとして活用できます。
10. 有給休暇 平均賃金 就業規則 記載例
有給休暇取得時の賃金計算方法について、就業規則への記載文例を示したテンプレートです。就業規則の新規作成時や改定時に活用いただけます。顧問社労士への確認前の下書きとしても利用いただけます。
11. 有給休暇消化義務 対応チェックシート
年10日以上の有給が付与される従業員に対して、年5日の取得を確実に促せているかを確認するためのチェックシートです。決算期や基準日の切り替え前に定期的に確認する運用にすることで、違反リスクを大幅に低減できます。
12. 休日や祝日に有給を当てても大丈夫?判断ガイド
「祝日に有給をあてて5日のカウントに含めてよいか」「土日を有給扱いにすることはできるか」など、担当者が判断に迷うケースを整理した判断ガイドです。違法になるケースとならないケースを具体例つきで解説しており、社内での回答基準やQ&A資料としてそのまま活用できます。対応を誤ると未払い賃金の問題につながるため、迷ったときに参照いただけます。
13. 代休・振替休日・有給 早わかり比較表
代休・振替休日・有給休暇は制度の仕組みが異なるにもかかわらず混同されやすく、処理を誤ると未払い賃金のリスクにつながります。発生タイミング・賃金の扱い・事前申請の要否などを比較し、担当者が社内ルールの根拠を確認する際や、従業員からの問い合わせに即答するための参照資料として使えます。
14. どちらがお得?傷病手当金と有給 比較表
病気やケガで休む際に「傷病手当金と有給休暇、どちらを使うべきか」と迷うこともあるでしょう。担当者が従業員に説明する際のトークスクリプトや社内FAQの添付資料として役立てられます。なお、個々の状況によって最適な選択は異なるため、最終的な判断は社労士や専門家への相談を促すことも大切です。
15. 産休・育休中の有給休暇 チェックリスト
産休・育休と有給休暇の関係は、担当者が処理を誤りやすいテーマのひとつです。実務で迷いやすいポイントを確認できます。産休・育休取得者が発生するたびに参照することで、対応の属人化を防げます。
エクセルでの有給管理表の作り方
エクセルで有給管理表を作成するには、従業員ごとにシートを分けたうえで、法定の記載項目と自動計算の仕組みを整えることがポイントです。ここでは、基本的な有給管理表の作成手順と、含めるべき項目について解説します。
従業員ごとにシートを作成する
有給管理表は、従業員ごとにシートを作成すると管理がしやすくなります。シートごとに従業員名や入社日などの基本情報を記載し、有給休暇の付与日数や取得日数を記録します。これにより、従業員ごとの有給休暇の残日数を一目で確認できるようになります。
例えば、田中さんのシート、鈴木さんのシートといったように、個人ごとにシートを分けます。そして、各シートには、名前、入社日、付与された有給休暇の日数、取得した有給休暇の日数、残りの有給休暇の日数といった項目を含めます。
有給管理表に必要な項目を記載する
有給管理表には、基準日、取得時季、付与日数、取得日数、残日数などの項目を含めます。基準日は、有給休暇の付与日を記載し、取得時季は実際に取得した日、付与日数は、従業員に付与された有給休暇の日数を記載します。
取得日数は、従業員が実際に取得した有給休暇の日数を記載し、残日数は、付与日数から取得日数を差し引いた日数を記載します。これらの項目を設けることで、従業員の有給休暇の状況を正確に把握できます。特に、残日数は、従業員が有給休暇を適切に取得するために重要な情報です。
時季指定の項目を追加する
企業には、従業員に対して年5日の年次有給休暇を確実に取得させることが義務付けられています。そのため、有給管理表には、従業員が時季指定をした日を記録する項目を追加する必要があります。
時季指定とは、従業員が希望する有給休暇の取得日を会社に伝えることです。時季指定の項目を追加することで、会社は従業員の有給休暇の取得状況を把握し、適切な管理を行うことができます。例えば、「時季指定日」「取得日」「取得日数」などの項目を設け、従業員が希望する休暇日と実際に取得した休暇日を記録します。
自動計算を設定する
エクセルの関数を活用することで、有給休暇の残日数を自動的に計算できます。例えば、付与日数から取得日数を差し引く計算式を設定することで、手動で計算する手間を省けます。
また、条件付き書式を利用することで、残日数が一定の日数を下回った場合に、自動的に色が変わるように設定することも可能です。これにより、残日数が少ない従業員を視覚的に把握し、有給休暇の取得を促すことができます。
エクセル有給管理表でよく利用する関数
エクセルで有給管理表を作成する際、関数を活用することで、入力作業の自動化や正確性の向上を図れます。ここでは、有給管理表でよく利用する関数とその使い方について解説します。
- SUM関数:残日数を自動計算する
- IF関数:残日数が少ない場合に警告を表示する
- TODAY関数・DATE関数:基準日・付与日を自動入力する
- DATEDIF関数:勤続年数から付与日数を算出する
SUM関数:残日数を自動計算する
有給休暇の残日数を自動計算するには、「SUM関数」が便利です。SUM関数は、指定した範囲の数値を合計する関数で、付与日数から取得日数を差し引く際に使用します。
| ケース | 数式の例 | 説明 |
|---|---|---|
| 取得日数が1行の場合 | =C2-D2 | 付与日数(C2)から取得日数(D2)を引く |
| 取得日数が複数行の場合 | =C2-SUM(D2:D10) | D2〜D10の取得日数をまとめて合計して差し引く |
残日数のセル(例:E2)に上記の数式を入力するだけで、付与日数から取得済み日数を自動で差し引いた残日数が表示されます。
IF関数:条件によって表示を変える
「IF関数」は、指定した条件に応じて異なる値を表示する関数です。有給管理表では、残日数が一定の日数を下回った場合に、警告メッセージを自動表示する際に活用します。
| 設定したい動作 | 数式の例 | 表示結果 |
|---|---|---|
| 残日数5日以下で警告を出す | =IF(D2<=5,”残日数わずか”,””) | 5日以下→「残日数わずか」/それ以外→空白 |
条件付き書式と組み合わせると、残日数が少ないセルを自動で色付けすることもでき、取得が必要な従業員を視覚的に把握しやすくなります。
TODAY関数・DATE関数:日付を自動で表示する
「TODAY関数」は今日の日付を、「DATE関数」は指定した年月日に対応する日付を自動表示する関数です。基準日の自動入力や、入社日からの付与日計算に活用できます。
| 関数・使用場面 | 数式の例 | 説明 |
|---|---|---|
| TODAY関数 基準日を今日の日付にしたい |
=TODAY() | 常に最新の日付を自動表示 |
| DATE関数 入社日から6ヶ月後の付与日を出したい |
=DATE(YEAR(B2),MONTH(B2)+6,DAY(B2)) | B2の入社日から6ヶ月後の日付を自動計算 |
DATEDIF関数:勤続年数から付与日数を算出する
「DATEDIF関数」は、2つの日付の間の期間を計算する関数で、勤続年数に応じた付与日数の自動算出に活用できます。
| 使用場面 | 数式の例 | 説明 |
|---|---|---|
| 入社日から今日までの勤続年数を出したい | =DATEDIF(B2,TODAY(),”Y”) | B2の入社日から現在までの年数を表示 |
算出した勤続年数をもとにIF関数と組み合わせることで、勤続年数に応じた法定付与日数(6ヶ月→10日、1年6ヶ月→11日…)を自動で切り替えて表示する仕組みも作れます。手動で付与日数を確認・入力する手間がなくなり、入力ミスの防止にもつながります。
エクセルで有給管理をする際の注意点
エクセルでの有給管理は手軽に始められる一方で、いくつかの注意点があります。適切な対策を講じることで、エクセルでの有給管理をより安全かつ効率的に行えます。
複数人での同時編集に注意する
エクセルは、複数人で同時に編集すると、データの競合や上書きが発生する可能性があります。特に、従業員数が多い企業では、複数人が同時に有給管理表を編集するケースが考えられます。
ファイルの共有方法や編集権限を適切に設定し、データの整合性を保つ必要があります。例えば、ファイルの共有は閲覧専用とし、編集は特定の担当者のみに許可する、もしくは、編集する時間帯をずらすなどの対策を講じます。
情報漏洩のリスクを減らす
有給管理表には、従業員の個人情報が含まれるため、情報漏洩のリスクに注意が必要です。特に、ファイルをメールで送信したり、クラウド上に保存したりする場合は、セキュリティ対策を講じる必要があります。
例えば、ファイルにパスワードを設定したり、アクセス権限を適切に設定したりすることで、情報漏洩のリスクを低減できます。
法令改正に柔軟に対応する
労働基準法は頻繁に改正されるため、常に最新の情報を把握し、有給管理表を適切に更新する必要があります。特に、有給休暇の付与日数や取得義務に関する規定は、定期的に見直される可能性があります。
厚生労働省のウェブサイトなどで最新情報を確認し、必要に応じて有給管理表を修正する必要があります。
バックアップを徹底する
エクセルファイルは、誤って削除したり、破損したりする可能性があります。そのため、定期的にバックアップを作成し、万が一の場合に備える必要があります。
例えば、毎日ファイルのコピーを作成し、別の場所に保存したり、クラウドストレージにバックアップしたりする方法があります。
入力ミスに気をつける
手入力による有給管理では、入力ミスが発生しやすい点が課題です。入力ミスは、従業員の有給休暇の残日数に誤りが生じる原因となります。
入力規則機能を活用して、休暇の種類や日付など入力内容を制限したり、入力後のダブルチェックを徹底したりする対策が考えられます。
エクセル以外で有給管理を効率よく行うには
エクセルでの有給管理は手軽に始められる一方で、従業員数が増えたり、管理が複雑になったりすると、限界を感じることもあります。より効率的に有給管理を行いたい場合は、専用のシステムやソフトウェアの導入を検討すると良いでしょう。
クラウド型の勤怠管理システムを導入する
クラウド型の勤怠管理システムは、インターネット環境があればどこからでもアクセスでき、リアルタイムでの情報共有ができます。有給休暇の申請や承認もオンラインで完結するため、ペーパーレス化や業務効率化につながります。また、法改正にも自動で対応するため、常に最新の法令に準拠した管理が可能です。
有給管理に特化したシステムを導入する
有給管理に特化したシステムは、有給休暇の残日数管理や取得状況の把握に特化しており、より高度な管理が可能です。例えば、従業員ごとの有給休暇の付与日や取得日、残日数を自動で計算したり、有給休暇の取得状況をグラフで表示したりする機能があります。
会計ソフトと連携する
会計ソフトと連携することで、給与計算や年末調整などの業務と有給管理を連携させることができます。これにより、データの二重入力や転記ミスを防止し、業務効率化を図れます。例えば、給与計算時に有給休暇の取得日数を自動で反映させたり、年末調整時に有給休暇の取得状況を自動で集計したりすることが可能です。マネーフォワード クラウドのような会計ソフトでは、勤怠管理システムとの連携もスムーズに行え、有給管理をより効率的に行えます。
エクセル有給管理を自社に合わせて効率化しよう
この記事では、有給休暇の管理に使える無料テンプレートと、エクセルでの有給管理方法について解説しました。管理帳・申請書・計算シートなどのテンプレートを場面に応じて使い分けることで、管理業務の手間を大幅に削減できます。
また、従業員数や管理の複雑さに応じて、専用のシステムやソフトウェアの導入を検討することも大切です。エクセルでの有給管理を自社に合わせて効率化し、従業員のワークライフバランスを向上させましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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