• 更新日 : 2023年10月20日

CDO(Chief Digital Officer)とは?意味や役割およびCIOとの違いを解説

CDO(Chief Digital Officer)とは?意味や役割およびCIOとの違いを解説

CDO(Chief Digital Officer)とは最高デジタル責任者のことで、社内のDX化などの中心的な役割を果たす役職です。類似する役職にはCIO(Chief Information Officer、最高情報責任者)があります。CDOに求められるスキルやCIOの違いについてわかりやすく解説します。

CDO(Chief Digital Officer)とは?

CDO(Chief Digital Officer)とは最高デジタル責任者のことです。DX(Digital Transformation)戦略の中心的な役割を果たし、社内のDX化を推進します。

CIO(Chief Information Officer)との違い

CIO(Chief Information Officer)とは、最高情報責任者のことです。情報関連の業務においては最高の権威を持つ役職で、社内の情報セキュリティやシステム運用などを担当します。

なお、CIOはIT全般を担当する役職ですが、IT戦略や情報資産の活用などの「攻め」の役割よりは、セキュリティや運用などの「守り」の役割を果たすことが一般的です。「攻め」の役割はCDOが担当するケースも多く、CIOとCDOが両翼となって社内のIT関連の業務を果たすこともあります。

CDOと同じ表記になる役職

最高デジタル責任者と同じく、略称がCDOになる役職はいくつかあります。主な役職としては、次のものが挙げられます。

  • Chief Data Officer
  • Chief Design Officer

それぞれの役割について見ていきましょう。

Chief Data Officer

Chief Data Officer(最高データ責任者)とは、データの管理と活用において社内で最高の権威を持つ役職です。Chief Digital Officerは、データも含めたデジタル全般において最高権威を持つのに対し、Chief Data Officerはデータに特化した責任を負います。

ただし、データの管理・活用に権限の範囲が制限されると、社内のDX化を効率よく推進できません。そのため、Chief Data Officerとしつつも、Chief Digital Officerの権限の一部を担うこともあります。

Chief Design Officer

Chief Design Officer(最高デザイン責任者)とは、社内のデザイン領域において最高の権威を持つ役職です。たとえば、次のような業務を担当することがあります。

  • デザイン戦略の構築・推進
  • デザイナーの雇用、研修教育
  • 社内のデザイン文化の構築

Chief Design Officerは、デザインについての造詣が深く、実務経験が豊富にあることなども求められますが、実際に手を動かすデザイナーとしての仕事を求められることはほぼありません。

CDO(Chief Digital Officer)はなぜ必要?

CDO(Chief Digital Officer)を設置する企業が増えている理由としては、次の2点が挙げられます。

  • DXの重要性が高まっているため
  • DX化に経営陣も関わる必要性があるため

企業存続にDX化は欠かせない要素です。たとえば、業務管理をクラウド化すれば、テレワークに対応でき、幅広い人材の雇用が可能になります。少子高齢化により労働人口が減少する中でも、優秀な人材を確保できるようになるでしょう。

また、取引先とのやり取りやマーケティングなどをオンラインで対応することで、コストを削減できるだけでなく、新しい顧客層にアプローチしやすくなります。企業としての可能性を広げるためにも、専門的にDXを担うCDOが必要です。

CDOがDXを統括すれば、指示系統がシンプルになり、トップダウン方式で社内のDX化を効率よく推進できるようになります。また、経営陣としての裁量を活かし、スピーディなDX化を実現できるのもCDOを配置する利点です。

CDO(Chief Digital Officer)の役割

CDO(Chief Digital Officer)が果たす主な役割として、次のものが挙げられます。

  • デジタル市場への適応
  • 企業内でのデータ活用の促進
  • R&Dの促進

それぞれの役割を解説します。

デジタル市場への適応

企業や社会のデジタル化は今後も進むと考えられます。企業存続のためにも、デジタル市場への適応が必要といえるでしょう。

デジタル市場に適応し、迅速なDX化を実現するためには、DX戦略を系統的かつ大規模に推進できる管理職が必要です。ロードマップの策定や経営陣への説明、具体的なビジネスモデルの考案などの幅広い業務をCDOが担い、包括的にDX化を進めていくことが求められます。

企業内でのデータ活用の促進

データの収集や活用・保管もCDOの役割です。

データを効率的に活用するためにも、膨大なデータから価値のあるものだけを選択し、個人情報などが含まれているデータは社外秘にするなどの事前準備が必要です。CDOが中心となり、データの取捨選択やセキュリティ対策を進めていきます。

R&Dの促進

CDOの役割には、デジタル技術やデータを用いて新しいビジネスモデルを構築するだけでなく、新しい商品やサービスを研究開発(R&D、Research and Development)することも含まれます。

つまり、CDOを配置することで社内の研究開発が促進され、競争力のある企業、将来性の高い企業へと成長できます。デジタルによって企業価値を高めるためにも、CDOは必要といえるでしょう。

CDO(Chief Digital Officer)に必要なスキル

CDO(Chief Digital Officer)には、次のスキルが求められます。

  • デジタル分野の知識
  • 幹部や技術者に説明するためのプレゼンテーションスキル
  • 要件定義スキル

それぞれのスキルが必要とされる理由について見ていきましょう。

デジタル分野の知識

CDOには、デジタル分野の知識が求められます。

デジタル戦略を立てる際にも、戦略が現実的でなければ実行できません。デジタル分野についての幅広い知識がある人物なら、実現可能な戦略を立てられるだけでなく、開発・実行にかかるコストやおおよその期間なども割り出しやすくなります。

幹部や技術者に説明するためのプレゼンテーションスキル

戦略を立てるのはCDOでも、実際に具体化するのは技術者であり、費用を割り振るのは社長などの幹部です。

戦略を技術者や幹部に説明し、納得してもらうためのプレゼンテーションスキルがなければ、素晴らしい戦略を打ち立てても実現できません。DX戦略を実行するためにも、CDOには高いプレゼンテーションスキルが求められます。

要件定義スキル

戦略を技術者に示すだけでは、思い描くDX化を実現できません。道筋を明らかにするだけでなく、戦略を成功に導くための細かな要件を定義することが必要です。

そのためCDOには、大まかな道筋だけでなく細かな要件を定義するスキルも求められます。もちろん、要件はデジタル分野と組織全体の理解に基づいている必要があるため、CDOは幅広い見識を備えていなくてはいけません。

CDO(Chief Digital Officer)の設置状況

平成30年版情報通信白書によれば、CDO(Chief Digital Officer)を設置している企業は5.0%でした。わからないと回答した割合が61.8%いることから、社内でのDXにおける取り組みを把握していない、あるいはCDOに対する認知度が低いと想定されます。

なお、同調査によれば英国では27.4%、米国では16.8%、ドイツでは16.4%の企業がCDOを設置しています。デジタル技術によりビジネスの国境がなくなりつつある今、CDOを設置して包括的にDXを推進していくことは、企業存続のためにも早急に対応すべき課題といえるでしょう。

<CDOの設置状況>

設置済み検討中検討後見送り未検討わからない
日本5.0%8.4%2.4%22.4%61.8%
米国16.8%16.4%9.8%20.2%36.8%
英国27.4%28.2%14.0%16.0%14.4%
ドイツ16.4%26.4%15.6%22.2%19.4%

参考:総務省「平成30年版 情報通信白書」

DXに対する意識を高めよう

DX化に向けて、CDOを設置してトップダウン方式で推進していくことも大切です。しかし、従業員一人ひとりがDXについての知識を深め、社内での取り組みを理解することも大切です。

ますますボーダレス化するビジネスの世界を生き残るためにも、従業員の理解度に応じて研修を実施するなど、DXについての一人ひとりの意識を高める工夫も検討してみましょう。


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