• 更新日 : 2018年8月21日

健康保険の被扶養者の要件について

日本に在住する人であれば、短期滞在者を除いて国籍にも性別にも年齢にも関係なく、どの人に対しても加入が義務付けられているのが健康保険です。

この健康保険により、病気や負傷、出産や亡くなってしまった際などに保険金の給付が得られます。保険給付は保険金納付義務のある被保険者に対して行われるのはもちろんですが、それ以外にも行われます。

それは被保険者と関係のある一部の人です。それらの人を健康保険の「被扶養者」と呼びます。この被扶養者について見ていきましょう。

健康保険の被扶養者とは

健康保険の被扶養者は、原則として被保険者の収入に頼って生活を営んでいる人です。主に家族と呼ばれる人が健康保険の被扶養者になります。

ただし、家族と呼ばれる範囲にあれば自動的に健康保険の被扶養者になり得るということではありません。

健康保険の被扶養者になるための手続き

健康保険の被扶養者になるには、被保険者が加入する健康保険組合に届け出をする必要があります。この健康保険組合とは、健康保険の被用者医療保険事業を代行している公の法人です。

手続きに必要な書類は以下のとおりです。

1.健康保険 被扶養者(異動)届
2.被扶養者の認定申請をしたい人の収入が確認できる証明書等
3.退職証明書もしくは雇用保険被保険者離職票の写し(職を辞して健康保険の被扶養者としての収入要件を満たす場合)
4.雇用保険受給資格者証の写し(雇用保険失業給付の受給期間中、または給付が終わっている、という収入要件に該当する人)
5.年金額の改定通知書の写し(年金受給中の場合、現在の年金受取額が確認できるもの)
6.確定申告書の写し(農業などを含めた自営の事業による収入や不動産による収入などがある場合で直近に済ませた確定申告のもの)
7.課税(非課税)証明書(4〜6以外の収入がある場合にはそれぞれを証明する書類とともに、ない場合はこれのみ)
8.非課税対象の収入の通知書の複写(受け取っている金額がわかるもの)
9.被保険者との続柄を確認できるもの(被扶養者の戸籍謄本)
10.被保険者の住民票(世帯全体のもの)

1と2は、被扶養者の認定を受けるためには必ず提出しなければならない書類です。

3〜7は、該当する健康保険組合に加入する事業主が証明すれば添付する必要はありません。ただし、届け出を事業主へ提出する日が被扶養者になった日から60日以上経っている場合には、これらの書類を添付しなければなりません。

8は、出産手当金、失業給付、傷病手当金、障害年金、遺族年金などによる収入があった場合が対象となります。

9は、被保険者と違う姓であれば、必要となります。ただし、姓が異なる場合であっても、住民票(被保険者世帯全員分)で確認できれば、その住民票(コピーは不可)で代替できます。

10は、同居であることが被扶養者として認められるための要件である場合に必要となります。コピーしたものは認められません。

また、内縁関係にある人を健康保険の被扶養者とする場合は、被保険者と被扶養者それぞれの戸籍謄(抄)本や被保険者の住民票(世帯全員分、コピーは不可)など内縁関係を確認できる書類の添付が必要になります。

健康保険の被扶養者として認められる条件

健康保険の被扶養者として認定を受けるには、健康保険の被用者医療保険事業を代行している健康保険組合の判断が必要になります。健康保険組合は、以下の項目を審査し、届け出た人の状況が健康保険の被扶養者の条件に当てはまるかを判断します。

・健康保険法で定められている被扶養者の範囲にある
・後期高齢者ではない
・被保険者が扶養しなければいけない理由がある
・被保険者の扶養事実がある
・被保険者の扶養事実が継続できる状態にある
・同居の場合年収が被保険者の年収の半額より少なく、又は別居の場合収入が被保険者からの仕送り額未満でなおかつ130万円未満(60歳以上の場合、または障害年金を受給している59歳以下の場合は180万円未満)である

上記のどれかに該当しないものがあれば、被扶養者とは認められないという判断になります。

健康保険法による被扶養者の範囲は、内縁関係を含めての配偶者、弟、妹、養子を含めての子供、孫、直系尊属(養父母を含めての父母)であれば、同居していなくても被扶養者の条件を満たします。

それ以外の親族(三親等以内の養父母、兄、姉など)、内縁関係の配偶者の父母や連れ子に関しては、同居していれば条件を満たすことになります。内縁関係者の父母や連れ子に関しては、内縁関係者の死亡後も条件を満たします。

まとめ

健康保険では、保険料を納付する被保険者に対して保険給付が行われるだけでなく、被保険者の関係者に対しても保険給付が行われます。この関係者を、健康保険で認められた、被保険者の「被扶養者」と言います。

被扶養者の認可を受けるには、細かい一定の条件を満たしている必要があります。被扶養者に当たるようになった際、あるいは被扶養者に当たらなくなった際には、事業主の元へ、被保険者は「健康保険被扶養者(異動)届」を出します。これを受理した事業主は、日本年金機構へ届出書を提出します。

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※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:川本 祐介 (社会保険労務士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
創業は70年を超え、税務・会計はもちろんのこと経営コンサルティングや法務、労務、ITにいたるまで、多岐にわたる事業を展開し今では4500件を超えるお客様と関与させて頂いております。
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