• 作成日 : 2022年9月2日

労働保険番号とは?わからないときの調べ方を解説!

労働保険番号とは?わからないときの調べ方を解説!

労働保険(労災保険、雇用保険)では、適用事業所に労働保険番号が割り振られています。労災事故が発生した場合の保険給付支給請求書に記載が必要になりますが、わからない場合はどうすればよいのでしょうか。また、類似したものに適用事業所番号がありますが、労働保険番号とは何が違うのでしょうか。今回は、労働保険番号の意味、見方、調べ方のほか、取得方法などについて解説していきます。

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労働保険番号とは?

労災保険と雇用保険を総称して労働保険と呼んでいます。事業を開始し、労働者を雇用した場合、一定の要件を満たすと労働保険の適用事業所となるため、労働基準監督署に保険関係の成立届の提出が必要となります。

手続きにより、都道府県労働局から整理番号が振り出されますが、これが労働保険番号です。異なる2つの保険関係が関わるため、制度はややわかりにくく、番号の名称も正確に使用されないことも少なくありません。

労災保険番号との違い

労働保険番号ではなく、労災保険番号と称する人もいるようです。しかし、正確には労災保険番号というものはありません。

労働保険では、保険料の徴収等については両保険を労働保険として、原則一体の一元適用として取り扱われています。

しかしながら、例外として建設業については、労災保険用の労働保険番号(元請としての現場労災や事務所の労災など)と雇用保険の労働保険番号を分け、二元適用として取り扱うことになっています。労働保険番号でありながら、労災保険だけの番号となっていることから、労災保険番号と呼ぶ人がいるものと思われます。

適用事業所番号との違い

雇用保険については、適用手続として保険関係成立届とは別の手続きもしなければなりません。公共職業安定所に雇用保険適用事業所設置届の提出も必要になります。

その際、整理番号として事業所番号が振り出されます。雇用保険適用事業所番号と呼ばれており、以後、雇用保険の各種給付の手続きの際に請求書等に記載します。雇用保険適用事業所番号は11桁(4桁-6桁-1桁)の番号で構成され、「1234-567890-1」のような形式で付与されます。

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労働保険番号がわからないときの調べ方

労災事故が発生した場合、労災保険では、治療費に当たる療養補償給付、休業中の休業損害に当たる休業補償給付などが支給されます。その際、各保険給付支給請求書には労働保険番号を記載しなければなりません。

しかし、労災事故は本来、発生させてはならないものであり、事業を開始して長年、事故が発生したことがないというケースもあるでしょう。労働保険番号がわからない、ということも考えられます。

こうした場合、どうすればよいのでしょうか。残念ながら、労働局のホームページなどで労働保険番号を検索することはできません。

電話で労働局や労働基準監督署で確認することになるのでしょうか。おそらく、電話で問い合わせても、次のように回答されると思います。

「毎年の労働保険料の年度更新の際の申告書の控を確認してください」

労災保険と雇用保険の保険料である労働保険料は、毎年6月1日から7月10日までの間に前年度に概算で納付したものを清算し、併せて次年度の保険料を概算で納付する方法で納付します。

毎年、更新するため、労働保険の年度更新と呼ばれています。年度更新申告書は、所轄の労働局から納付時期の前に送付されます。前年度に概算納付した保険料額と労働保険番号や事業所名などが印字されています。申告納付した場合、控えが返されますので、そちらを確認すれば、印字された労働保険番号がわかるわけです。

なお、事業所によっては、厚生労働大臣から認可を受けた労働保険事務組合の会員として、事業主を含めて労災保険に特別加入しているケースもあるでしょう。

原則として、労災保険は労働者だけしか加入できない制度です。しかし、働き方が一般の労働者に近い中小企業の経営者、一人親方などについては、例外的に労災保険に加入できる仕組みが特別加入制度です。

その場合、労働保険番号は会員となって事務を委託している労働保険事務組合に振り出されます。会員事業所には枝番号が付与され、労働保険事務組合で管理しています。

したがって、会員となっている労働保険事務組合に問い合わせればよいでしょう。

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労働保険番号の見方

労働保険番号は、府県番号、所掌、管轄、基幹番号、枝番号の14桁で構成されています。それぞれについてみていきましょう。

労働保険番号の11桁と14桁の違い

前述のように、事業主も含めて特別加入している場合は、枝番号も振り出されて14桁になります。

しかし、個別の事業所で労災加入している場合の労働保険番号は、基幹番号までの11桁です。ちなみに年度更新の際の労働保険料申告書の労働保険番号記載欄は下記のようになっています。

労働保険料申告書

引用:継続事業者用2022|厚生労働省

① 府県の番号

最初の2桁の数字が都道府県を表記しています。北海道の「01」から沖縄県の「47」まで47の数字があります。東京都は「13」、大阪府は「27」となっています。

➁ 所掌(しょしょう)の番号

所掌は、府県番号に続く1桁の数字です。取り扱う行政機関が労働基準監督署なのか、公共職業安定所なのかを表記するものです。

「1」は労働基準監督署、「3」は公共職業安定所になります。

③ 管轄の番号

管轄は、所掌に続く2桁の番号です。都道府県管内に複数ある労働基準監督署または公共職業安定所のどこが管轄するかを表記しています。

例えば、神奈川県の労働基準監督署は12カ所ありますが、横浜南労働基準監督署は「01」、横浜西労働基準監督署は「12」となっています。

④ 基幹番号

基幹番号は、管轄に続く6桁の番号であり、事業所、労働保険事務組合ごとに付与されています。末尾番号に意味があり、「0」は一元適用の一般の事業所、「2」は二元適用事業所の雇用保険、「4」は二元適用事業所のうち林業等の労災保険、「5」は二元適用事業所のうち建設業等の労災保険、「6」は二元適用事業所の事務部門の労災保険、「8」は建設業の一人親方を意味します。

なお、基幹番号の冒頭番号が「9」の場合は、労働保険事務組合に振り出されたものです。

⑤ 枝番号

基幹番号に続く3桁の番号は枝番号と呼ばれています。労働保険事務組合の場合、複数の「9」で始まる基幹番号を有することが少なくありませんが、同じ基幹番号で複数の委託事業所を有するのが一般的です。その場合、基幹番号に枝番号を付けることになります。

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労働保険番号の取得方法と変わるとき

労働保険番号はどのように取得するのでしょうか。また、一度、取得した労働保険番号が変わることはあるのでしょうか。

労働保険番号の取得方法

労働保険番号を取得するには、まず労働保険の適用事業所として保険関係成立届を労働基準監督署または公共職業安定所に提出することになります。

労災保険と雇用保険の保険料の申告・納付等を両保険一本として行う一元適用事業であれば、労働者を雇用し、保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内に所轄の労働基準監督署に保険関係成立届を提出します。

建設業などの二元適用事業の場合は、労災保険と雇用保険の保険関係は、別個のものとして成立させる必要があります。したがって、労災保険に係る保険関係成立届は、保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内に所轄の労働基準監督署に保険関係成立届を提出します。

これとは別に、雇用保険に係る保険関係成立届を上記の期限内に所轄の公共職業安定所に提出しなければなりません。

労働保険番号は、以上の手続きによって取得できますが、一元適用事業の場合も二元適用事業の場合も、併せて概算保険料申告書(保険関係が成立した日の翌日から起算して50日以内)、雇用保険適用事業所設置届(設置の日の翌日から起算して10日以内)、雇用保険被保険者資格取得届(資格取得の事実があった日の翌月10日まで)の手続きを行います。

労働保険番号の変更

なお、労働保険番号が変更されることもあります。事業所の移転によって所管の出先機関である労働基準監督署または公共職業安定所が変わる場合です。

例えば、同一都道府県内での移転によって出先機関の所管が変わるときには、次のような手続きになります。

一元適用事業では、移転後の所在地を管轄する労働基準監督署へ労働保険名称・所在地等変更届を提出後、移転後の所在地を管轄する公共職業安定所へ、その控を添付して雇用保険事業主事業所各種変更届を提出します。

二元適用事業の場合は、移転後の所在地を管轄する公共職業安定所へ労働保険名称・所在地等変更届、雇用保険事業主事業所各種変更届を提出します。

以上の手続きによって新しい労働保険番号が付与されます。

労働保険番号の意味と調べ方を知っておこう!

労働保険番号の意味、調べ方、取得方法などについて解説してきました。

労働保険制度が複雑であることや、類似した紛らわしい番号もあるため、労働保険番号の詳細な意味を理解しているのは、行政の担当者くらいではないでしょうか。

とは言え、労災事故が発生した場合は、給付請求書に記載が必要であり、調べ方については、知っておくことが大切です。

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よくある質問

労働保険番号とは何ですか?

適用事業所の労働保険関係が成立したときに振り出される整理番号です。詳しくはこちらをご覧ください。

労働保険番号の確認方法について教えてください。

申告済みの労働保険の年度更新申告書の控えで確認できます。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:坪 義生(社会保険労務士)

じんじ労務経営研究所代表(社会保険労務士登録)、労働保険事務組合 鎌ヶ谷経営労務管理協会会長、清和大学法学部非常勤講師、「月刊人事マネジメント」(㈱ビジネスパブリッシング)取材記者。社会保険診療報酬支払基金、衆議院議員秘書、㈱矢野経済研究所、等を経て、91年、じんじ労務経営研究所を開設。同年より、企業のトップ・人事担当者を中心に人事制度を取材・執筆するほか、中小企業の労働社会保険業務、自治体管理職研修の講師など広範に活動。著書に『社会保険・労働保険の実務 疑問解決マニュアル』(三修社)、『管理者のための労務管理のしくみと実務マニュアル』(三修社)、『リーダー部課長のための最新ビジネス法律常識ハンドブック』(日本実業出版社、共著)などがある。

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