- 更新日 : 2025年12月8日
学習性無力感とは?原因や予防、克服方法を解説!
努力しても報われない場合には「何の意味があるのだろう」と、無力感を覚えることもあるでしょう。無力感を抱いたままでは、モチベーションも上がらず仕事にも悪影響が出てしまいます。
本記事では、仕事のパフォーマンスにも影響を及ぼす「学習性無力感」について解説を行っています。予防法も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
目次
学習性無力感とは?
「学習性無力感」とは、米国の心理学者であるセリグマンが1967年に提唱した概念で、回避できないストレスに長期間さらされると、抵抗さえしなくなるというものです。
ストレスが与えられる状況であれば、回避しようと努力することが通常ではないでしょうか。しかし、学習性無力感となった状態では、回避する努力すら放棄してしまいます。自分が無力であると学習し「抵抗や努力をしても何の意味もない」と判断しがちです。この状態では自発的に行動することが困難となり、さまざまな悪影響が生じます。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
基礎のすべてがよくわかる!タレントマネジメント入門ガイド
タレントマネジメントは従業員一人ひとりの能力を引き出し、限られた人材で成果を最大化するための戦略として注目されています。
本資料では、タレントマネジメントが企業にもたらすメリットや具体的な実践のステップについて解説します。
従業員の見えない不満や本音を可視化し、従業員エンゲージメントを向上させる方法
従業員エンゲージメントを向上させるためには、従業員の状態把握が重要です。
本資料では、状態把握におけるサーベイの重要性をご紹介いたします。
エンゲージメントサーベイを用いて、離職防止を推進する⽅法
離職防止には従業員エンゲージメントの向上が効果的です。そのために、従業員の状態把握が必要です。
本資料では、従業員の状態を把握する具体的な手段としてマネーフォワード クラウドサーベイをご紹介します。
【テンプレート】育成計画書(エクセル)
従業員の育成計画書の準備は進んでおりますでしょうか。
本資料は、すぐにお使いいただける育成計画書のExcelフォーマットです。ぜひダウンロードいただき、貴社の人材育成にご活用ください。
学習性無力感とうつ病の違いは?
学習性無力感と近しい性質を持つものとして、うつ病が挙げられます。両者には、無力感に苛まれるといった共通点もありますが、似て非なるものです。
学習性無力感は、回避が困難となる特定のストレスから発生します。うつ病もストレスが原因となることが多いですが、必ずしも特定のストレスから発症するわけではありません。また、学習性無力感が特定の状況に対する無力感であるのに対して、うつ病は仕事や私生活全般に対して無力感にさいなまれる点にも違いがあります。両者を混同することのないように注意しましょう。
大人が学習性無力感に陥る原因は?
大人が学習性無力感に陥る原因はさまざまですが、自己肯定感の低い方や完璧主義の方が学習性無力感に陥りやすいといえるでしょう。自己肯定感が低い方や、常に完璧な結果を求める方は、どうしても自己評価は低下します。その結果「このまま続けても無駄ではないのか」と疑問を抱き、学習性無力感に陥ってしまいます。
仮に自己肯定感に問題がなく、完璧主義者でなくても、周囲に結果を否定され続けたり、思うような成果が出なかったりする状態が続けば、学習性無力感に陥ってしまう場合もあります。なかなか結果が出ない場合や、出たとしても否定され続けられれば、挑戦自体に嫌悪を感じ、無力感を抱くことになるでしょう。
学習性無力感が職場に与える影響は?
学習性無力感に陥った状態の社員は、モチベーションが著しく低下していることが通常です。モチベーションが低い状態では、生産性も上がらず、所属部署のみならず企業全体の収益性も低下させてしまうでしょう。また、挑戦することに嫌悪感を覚えているため、新しい発想も生まれなくなり、社員の成長も望めなくなります。
学習性無力感は、避け得ないストレスを原因として発生するため、そのまま放置すればメンタル不調につながります。メンタル不調は休職や離職を誘発するため、企業は労働力を喪失する事態に見舞われかねません。少子高齢化の進展により、労働力人口の減少傾向が続く日本において、メンタル不調による休職や離職は避けるべき事態です。
学習性無力感は、本人だけでなく、周囲にも伝播する可能性があります。周囲へ伝播すれば、負の影響はより大きくなってしまうでしょう。そのため、適切な予防策を講じることで、事前にその発生を防ぐことが重要です。
学習性無力感を予防するには?
さまざまな負の影響をもたらす学習性無力感は、百害あって一利なしといえる状態です。そのため、学習性無力感に陥る前に予防しなくてはなりません。以下のような方法を取ることが有効な予防策となるでしょう。
風土を変える
学習性無力感を予防するには、まず企業や職場の風土を変えることが必要です。新しい挑戦を否定せず、失敗を許容する風土を形成すれば、学習性無力感も生まれにくくなるでしょう。
意見を述べやすい環境構築
予防には、意見を述べやすい環境づくりも重要です。意見を述べられない、または述べても却下され続けるような状態では、どうしても自分に無力感を覚えてしまうでしょう。
声掛けを行う
積極的に声掛けを行うことも予防策として有効です。上司が部下に対して積極的に声を掛けていれば、悩みも相談しやすく、原因となるストレスを軽減できます。
行動に対する結果の反映
学習性無力感の予防では、自分の行動を無駄と思わせないことが重要です。そのため、自分の行動は意味があり、自分次第で周囲にも影響を与えられると認識させなければなりません。
学習性無力感の克服方法は?
十分な予防策を講じたとしても、学習性無力感に陥ってしまう場合もあり得ます。そのような場合には、以下のような方法を取ることで、学習性無力感の克服を図りましょう。
小さな成功体験
大きな成果ではなく、小さな成功を積み重ねることで学習性無力感を克服できる場合があります。小さな目標を立てて、着実に成果を積み重ねていけば、自身の行動に肯定的な評価を下せるようになるでしょう。
安易に励まさない
学習性無力感に陥った社員を前にすると、どうしても叱咤激励してしまいがちです。しかし、本人の状況がわからないまま、励ましてしまえば逆効果となる場合もあります。時には見守ることが克服にもつながります。
環境を変えてみる
学習性無力感はストレスを原因として発生しますが、そのストレス原因が環境にある場合も珍しくありません。そのため、配置転換などを行うことで、心機一転し、新しい挑戦を始めるポジティブさを取り戻せる場合もあります。
適切な運動と休息
過度ではない適切な運動は、健康状態を改善し、精神にも良い影響を与えます。そのため、適切な運動を行うことで、ストレスが軽減され学習性無力感の克服につながる場合もあります。また、休息を取って心身をリフレッシュさせることも、状態の改善につながる有効な対策となるでしょう。
学習性無力感の発生を予防し離職を防ごう
学習性無力感は、生産性を減少させるだけでなく、休職や離職にもつながりかねないものです。少子高齢化の進展により、労働力人口の減少傾向が続く日本では、採用競争も激化の一途をたどっています。そのような状態において、学習性無力感に端を発する離職は、どの企業においても避けたい事態となるでしょう。
本記事では、学習性無力感の概要や予防策、克服方法などについて解説を行ってきました。学習性無力感でお悩みであれば、ぜひ参考として克服につなげてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
キャリア教育とは?定義や背景、習得できる能力、具体的な施策について解説!
キャリア教育は子供や若者の成長過程で行われる、キャリア形成にまつわる教育です。人間関係形成・社会形成能力、自己理解・自己管理能力、課題対応能力、キャリアプランニング能力が習得できま…
詳しくみる正常性バイアスとは?意味や具体例、企業のリスク、対処法を解説
人は物事を判断するときに、思い込みや先入観などに支配されてしまうことがあります。目の前で起こった事象を過小評価してしまい、的確な対応を行えなくなる「正常性バイアス」が企業の活動に悪…
詳しくみるキャリアカウンセラーとは?資格は必要?仕事内容や役割を解説
仕事を続けていると、自身の「キャリア」について考えることも多いでしょう。キャリアカウンセラーは、相談者にとって望ましいキャリアの選択や開発を手助けしてくれるキャリア形成の専門家です…
詳しくみるエクスターンシップとは?インターンとの違いや目的・プログラム事例を解説
エクスターンシップは、主に法学部・法科大学院の学生が企業の法務部・法律事務所・官公庁などで「実務を観察しながら学ぶ」短期型の職場体験プログラムです。 インターンシップよりも負担が少…
詳しくみる【テンプレート付】人事評価シートとは?書き方や記入例を紹介
人事評価シートは人事考課シート・行動評価シート・成果評価シートなどとも呼ばれ、人事評価を行う際に意欲・スキル・成果などを管理するためのシートです。あらかじめ評価項目を定めておき、評…
詳しくみるATS(採用管理システム)とは?意味や選び方を解説!
企業における人材採用の効率化は、競争優位を築く鍵となります。最近、注目されているATS(採用管理システム)は、そのための最先端のツールといえるでしょう。 この記事では、ATSの基本…
詳しくみる


-e1761040031323.png)