- 更新日 : 2024年10月30日
採用広告の書き方は?応募したくなる書き方・文案・無料テンプレートも
採用広告の効果的な書き方を知りたいという方もいることでしょう。本記事では、採用広告の概要や、応募者の心に響く文案作成のコツ、記載すべき重要項目を解説します。さらに、テンプレートや応募したくなる広告作成の8つのポイントにも触れているので、適切な採用広告作成の参考にしてみてください。
目次
採用広告とは?
採用広告とは、企業が従業員を募集し、最終的な目的を採用とする際に用いる広告です。ここでは概要について解説します。
採用広告の定義
採用広告とは、企業が新たな従業員を募集するために作成するものであり、求人情報を効果的に伝え、適切な人材を引き寄せることを目的としています。なお、採用広告の役割は、企業の魅力や仕事内容、求める人材像などを明確に示し、潜在的な応募者の興味を引き出すことです。
求人票・求人広告との違い
採用広告は、求人票や求人広告と似ていますが、いくつかの点で異なります。
- 求人票:主に必要最低限の情報を記載した公式文書であり、求人広告はより広範囲に情報を発信するもの
- 採用広告:企業の魅力や仕事の意義をより詳細に伝え、応募者の心に響くような表現を用いることが特徴
採用広告は、単なる企業の情報提供だけでなく、企業のブランディングや人材獲得戦略の機能も含まれています。
採用広告の書き方・記載すべき項目は?
求人を行う際には、自社の雇用条件や仕事内容を求職者へ正確に伝える必要があります。
また、同時に自社がどのような人物を求めているか、というニーズの部分についても記載しておけば、自社と応募者の効果的なマッチングが期待できます。
仕事内容
採用広告における仕事内容では、以下のことを明記します。
- 具体的な業務内容
- 責任範囲
- プロジェクトの概要
応募者が自分の適性を判断できるよう、日々の業務や期待される成果を具体的に説明することが重要です。
例えば、「新規顧客の開拓と既存顧客の維持管理を担当し、月間売上目標1,000万円の達成を目指します」など、内容が具体的であるほど、応募前から人物像をある程度は絞ることができます。
求める人材
求める人材では、以下の3点を記載します。
- 必要なスキル
- 経験
- 資格
他にも、企業文化に適合する人格特性も記載しておきましょう。例えば、「コミュニケーション能力が高く、チームワークを重視する方」や「新しい技術に対する学習意欲が高い方」などを入れておきます。
歓迎スキル
歓迎スキルとは、あれば望ましいスキルや経験を列挙します。以下のような内容を盛り込むことで、応募者の幅を広げつつ、より適した人材に焦点を当てることが可能です。
- 英語でのビジネスコミュニケーション能力があれば尚可
- 関連業界での経験者歓迎
労働条件
職業安定法第5条の3に基づき、「労働条件」には具体的な労働条件を明記します。
- 給与
- 勤務時間
- 休日
- 福利厚生 など
応募者が知りたい情報を明確に提供することで、応募者の信頼を得やすくなります。
例えば、「月給25万〜35万円(経験・能力による)、年間休日120日、各種社会保険完備」といった具体的な記述が望ましいでしょう。
募集背景
「募集背景」には、なぜこのポジションを募集しているのかを伝えます。
- 事業拡大のため
- 新規プロジェクト立ち上げのため
- 組織再編のため
募集の背景を明確にすることで、応募者に仕事の重要性や将来性を理解してもらいやすくなるでしょう。
起業の魅力
「起業の魅力」には、企業の強み、ユニークな文化、成長機会などを強調します。
- 業界トップクラスの研修制度
- フラットな組織構造による迅速な意思決定
上記は一例ですが、応募者が「この会社で働きたい」と思えるような魅力的な要素を考え、提示しましょう。。
選考プロセス
「選考プロセス」では、応募から内定までの選考ステップを明確に説明します。
- 面接の回数
- 適性検査の有無
- 課題提出の要否
上記のようなプロセスを提示することで、応募者が心の準備を配慮しましょう。「書類選考→一次面接→適性検査→最終面接」といった流れを示すのが適切です。
エントリー方法
「エントリー方法」では、応募の具体的な手順を明確に示します。以下のように、応募方法を記載しましょう。
- オンライン応募フォーム
- メール
- 郵送
- 電話
また、必要書類(履歴書、職務経歴書など)も忘れずに入れます。
会社概要
「会社概要」は、企業の基本情報を簡潔に記載します。主に以下の4つを盛り込みましょう。なお、会社概要をまとめておくことで、応募者が企業の規模や安定性を判断しやすくなります。
- 設立年
- 資本金
- 従業員数
- 事業内容
採用広告の無料テンプレート・文案
採用は、企業にとって重要な施策の一つです。応募者が求める情報が網羅されていることはもちろん、企業側が応募者に伝えたい情報も盛り込まなくては効果が期待できません。
以下の無料のテンプレートや文案を参考に、応募者を引きつける採用広告を作成しましょう。
エクセル:https://biz.moneyforward.com/payroll/templates/4116/
ワード:https://biz.moneyforward.com/payroll/templates/4121/
応募したくなる採用広告を書くポイントは?
効果的な採用広告にはいくつかのポイントがあります。ここでは、多くのポイントの中から、つかんでおきたい8つのポイントをご紹介します。
魅力的なキャッチコピー
応募者の目を引く印象的なキャッチコピーを作成します。企業の特徴や仕事の魅力を端的に表現し、読者の興味を喚起しましょう。キャッチコピーの例として、「未来のモビリティを創造する、あなたの技術力を求めています」などがあります。
明確なミッションやビジョン
企業の目指す方向性や価値観を明確に示します。応募者が自分のキャリアビジョンと照らし合わせられるよう、具体的かつ魅力的なミッションの提示がおすすめです。
例えば、「持続可能な社会の実現に向けて、革新的な環境技術を開発しています」など、将来をイメージできる文章に仕上げてみましょう。
具体的な仕事内容がわかる
日々の業務内容や期待される成果を具体的に説明します。抽象的な表現を避け、応募者が自分の役割をイメージできるような記述を心がけましょう。
たとえば「新規顧客の開拓から契約締結まで一貫して担当し、月間売上目標の達成を目指します」など、具体的な説明になるよう意識しましょう。
応募者に求めるスキルや経験を明確にする
必要なスキルや経験を明確に列挙します。ただし、過度に高いハードルを設定せず、潜在的な応募者を排除しないよう注意が必要です。
たとえば「プログラミング経験3年以上、チームリーダーとしての経験があれば尚可」など「尚可」をうまく活用してみるとよいでしょう。
福利厚生や企業の雰囲気を強調
給与以外の魅力的な待遇や働きやすい環境について説明します。ワークライフバランスや社内の雰囲気など、応募者が重視する要素を洗い出し、強調しましょう。
例えば、「フレックスタイム制度あり、社内コミュニケーションを促進するイベントを定期的に開催」など、仕事中と仕事以外の時間について触れると魅力的に受け取ってもらいやすくなります。
写真や動画などビジュアルを意識
オフィスの様子や社員の働く姿を写真や動画で紹介します。視覚的な情報は、文字情報以上に強い印象を与えますが、実際の職場環境と大きく乖離しないよう注意が必要です。
応募を促す明確な呼びかけ
広告の最後に、明確な行動喚起(Call to Action)を入れます。「今すぐエントリー」「詳細はこちら」など、具体的なアクションを促す文言を入れましょう。応募のハードルを下げるよう、気軽に問い合わせできる方法も提示するとよいでしょう。
信頼してもらえる要素を加える
企業の実績、受賞歴、メディア掲載情報などを記載し、信頼性を高めます。また、現役社員の声や成功事例を紹介することで、より具体的かつ信頼できる情報を提供できるでしょう。
採用広告は「伝える」よりも「伝わる」が重要
採用広告の最終目的は、適切な人材を引きつけることです。そのためには、単に情報を「伝える」だけでなく、応募者の心に「伝わる」内容を作成することが重要です。
企業の魅力や仕事の意義を、応募者の視点に立って表現し、共感を得られるような広告を心がけましょう。
また、定期的に採用広告の効果を測定し、応募者からのフィードバックをもとに改善を重ねることで、より効果的な採用活動につながります。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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