• 更新日 : 2026年8月4日

内定ブルーとは?原因・チェックリスト・解消法から人事のフォロー方法まで解説

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Point内定ブルーの原因と解消法とは?

内定ブルーとは、内定後に多くの学生が経験する漠然とした不安・憂鬱状態で、放置すると内定辞退や早期離職につながります。

  • 経験者は全体の約65%と過半数
  • 原因は社会人への不安・内定先への迷い
  • 人事は研修・交流・実務体験で防止

Q. 内定ブルーを解消するには?

A. 信頼できる人への相談、内定先の社員・同期との交流、入社準備の学習が効果的です。

内定ブルーとは、内定を得た学生が入社や社会人生活に対して漠然とした不安を抱き、気分が落ち込む状態のことです。内定後うつや内定後不安と呼ばれることもあり、内定辞退や早期離職につながるリスクがあるため、企業の人事担当者にとっても軽視できない課題です。本記事では内定ブルーの原因、なりやすい人の特徴、本人ができる解消法、そして人事側の防止策までを網羅的に解説します。

内定ブルーとは?

内定ブルーとは、企業から内定を受けたにもかかわらず、その企業に就職することや社会人になることへの漠然とした不安感が高まり、憂鬱な気分になる状態を指します。結婚前後に生じるマリッジブルーや、出産前後に見られるマタニティーブルーになぞらえて名付けられた言葉です。

内定ブルーは特別な現象ではなく、就職活動を終えた多くの学生に共通して見られる心理状態です。以下では主な症状と、実際にどの程度の学生が経験しているのかを解説します。

内定ブルーの主な症状

内定ブルーの症状は、漠然とした不安感を中心に、気分や身体に表れることが特徴です。代表的な症状は次の通りです。

  1. 内定後の漠然とした不安感や、それに伴う不眠
  2. 将来に対する憂鬱な気分
  3. 理由もなく涙が出てしまう
  4. 自分自身に自信が持てなくなる
  5. 友人の内定先を羨ましく感じる

これらは一時的な気分の落ち込みであることが多く、誰にでも起こり得る自然な反応とされています。重要なのは、こうした不安を放置せず、原因を整理して向き合うことです。

内定ブルーになる割合

内定ブルーを経験したことがある学生の割合は約65%に達するという調査結果があります。第一志望企業からの内定者でも58.6%、第一志望以外の企業からの内定者では75.5%にのぼり、志望度にかかわらず多くの学生が内定ブルーを経験していることがわかります。

内定先の志望度 内定ブルー経験率
全体 約65%
第一志望企業に内定 58.6%
第一志望以外の企業に内定 75.5%

この結果は、内定ブルーが特定のタイプの学生に限った現象ではなく、内定獲得後に多くの人が通過する心理的なプロセスであることを示しています。

参考:【調査報告】内定ブルーで2割以上の学生が就活を再開! 対処法は「学生に評価した点を伝える」が効果的|就活の教科書 | 新卒大学生向け就職活動サイト

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内定ブルーが起こる原因は?

内定ブルーの原因は、社会人になることへの不安、内定先選択への迷い、企業イメージとのギャップ、自信の欠如という4つに大別できます。以下でそれぞれを詳しく見ていきます。

社会人になることへの不安

社会人としての責任の重さは、学生であっても感覚的に理解しているものの、実際に求められるスキルや業務内容は未知の領域です。アルバイト経験はあっても、正社員として働くこととの違いに「自分に本当にできるのか」という漠然とした不安を覚えることが、内定ブルーの典型的な原因です。

内定先の選択への不安

第一志望に内定したとしても、他により合った企業があったのではないかと考えたり、逆に第一志望に届かず妥協した結果を後悔したりすることがあります。こうした内定先の選択そのものに対する迷いが、内定ブルーを引き起こす一因です。

企業イメージとのギャップ

就職活動中の企業研究で抱いたイメージと、内定後の懇親会などで実際の社員と接して感じる印象との間にギャップを覚えることも、内定ブルーの原因になります。

入社までの期間に、内定先に関する良くない評判を口コミや友人経由で耳にすることもあるでしょう。就職活動中に持っていたポジティブな企業イメージと現実との差を感じることが、不安や憂鬱を強める要因となります。

入社後に自信が持てない

内定者懇親会や内定後インターンシップなどの場で、優秀でスキルの高い内定者と接したり、実際の業務の一部を体験したりすることがあります。その際、自分が入社後にうまくやっていけるかという自信の欠如を感じることも、内定ブルーの原因の一つです。

自分は内定ブルーかもしれないと感じたらチェックすべきポイントは?

内定ブルーかどうかは、不安の対象や感情の強さを振り返ることで自分自身でも一定の判断ができます。次のような状態に複数当てはまる場合、内定ブルーの可能性が高いといえます。

チェック項目 当てはまる場合の傾向
内定先のことを考えると気分が沈む 企業イメージや選択への不安が強い
夜眠れない、または涙が出る 不安が身体症状として表れている
同期や先輩と接すると焦りを感じる 自信の欠如が原因になっている可能性
内定先以外の企業が気になる 内定先選択への迷いが残っている
何もしていないのに憂鬱になる 漠然とした不安が支配的になっている

このチェック項目はあくまで一般的な傾向の整理であり、医学的な診断を目的としたものではありません。不安が長期間続き、生活に支障が出ている場合は、大学のキャリアセンターや専門家への相談も検討すべきです。

内定ブルーが悪化するとどうなる?

内定ブルーを放置すると、内定辞退、早期離職、就職活動の再開という3つのリスクにつながる可能性があります。入社への意欲低下は本人にとっても企業にとっても望ましくない結果を招くため、早期の対応が重要です。

内定辞退につながる

内定ブルーによって社会人として働くことへの自信を失った状態が続くと、内定辞退に至る可能性があります。内定の早期化が進み、内定から入社までの期間が長期化している現在、その間の内定者フォローはより一層重要になっています。

参考:採用の内定・内々定について、取消や辞退する場合の注意点|確かめよう労働条件

早期離職の可能性

内定辞退に至らず入社したとしても、内定ブルーの原因が解消されないまま放置されていると、入社後の早期離職につながるおそれがあります。入社前のフォローだけでなく、入社後の継続的なサポートも欠かせません。

就職活動の再開につながる

内定ブルーが続くと、内定先への不安が増幅され、他の企業への入社を望むようになることがあります。一旦終えた就職活動を再開する学生も一定数存在します。

就職活動を再開して納得のいく内定が得られれば、前述の内定辞退に直結します。一方、再開した時点で多くの企業が採用を終えているケースも多く、思うように内定を得られないこともあります。その結果、当初の内定先に入社する場合でも、不安が解消されていなければ早期離職のリスクが残ります。

内定ブルーになりやすい人の特徴は?

内定ブルーになりやすい人には、変化への対応力の低さ、自己効力感の低さ、思考のネガティブ傾向という3つの共通点があります。人事担当者がこれらの特徴を内定者とのコンタクトを通じて把握しておくことは、きめ細かいフォローと内定ブルー防止につながります。

変化に対応しづらい人

社会人になることで生活リズムが大きく変わり、ビジネスマナーや業務スキルなど新たに習得すべきことも多くなります。変化への対応が苦手な人は、こうした環境変化への不安が増幅しやすく、内定ブルーに陥りやすい傾向があります。

自分に自信がない人

自己評価が低く、自分の能力に自信を持てない人は内定ブルーになりやすいといえます。社会人として成果を出すには、指示を待つだけでなく、自ら積極的にスキルや経験を積み上げる姿勢が求められます。

そのため、自信のない人ほど「社会人としてうまくやっていけるか」という漠然とした不安を抱えやすく、内定ブルーにつながりやすくなります。

物事をマイナスに捉えがちな人

ネガティブ思考の傾向が強い人は、社会人になるという人生のターニングポイントを前向きに捉えられず、不安や恐怖心が先行してしまいます。実際に経験してみなければわからないにもかかわらず、入社前から失敗を想像してしまうことが、内定ブルーを引き起こす要因です。

内定ブルーを解消・克服するには?

内定ブルーの解消には、信頼できる人への相談、内定先の人との交流、入社後に役立つ学習という3つのアプローチが効果的です。いずれも漠然とした不安を具体的な行動や情報に変換することで、気持ちを整理しやすくする点が共通しています。

信頼できる人に相談する

信頼できる人への相談は、内定ブルー解消の有効な方法の一つです。社会人経験のある大学の教員や、信頼できるサークルの先輩であれば、自身の経験を踏まえた実践的なアドバイスが得られるでしょう。

経験豊富な相手に不安を言語化して伝えることで、不安そのものの軽減だけでなく、自分の考えを整理する効果も期待できます。これが内定ブルー克服の第一歩になります。

内定先の社員や同期と交流する

内定先企業が開催する内定者懇親会や研修の場を活用し、社員や同期となる学生と入社前の悩みを共有したり、アドバイスを受けたりすることで不安を解消できます。

こうした機会を通じて将来一緒に働く人たちとの関係を築くことができれば、入社への安心感が高まり、内定ブルーの解消につながります。

内定先で役立つことを勉強する

入社後の業務内容がある程度わかっている場合は、関連する資格取得などの学習に取り組むことで自信を育むことができます。準備を積み重ねるという行動自体が、内定ブルーの解消に役立ちます。

内定ブルーを防ぐための人事の対応法は?

内定ブルーへの企業側の対応策としては、フォローアップ研修、内定者同士の交流機会、先輩・上司との接点づくり、実務体験の提供という4つが効果的です。人材確保が難しい現在、内定辞退を防ぐことは人事担当者にとって重要なタスクといえます。

内定ブルーの原因に共通するのは内定者の漠然とした不安感であるため、人事側はその解消を具体的な施策として実行することが求められます。以下、代表的な対応法を4点紹介します。

定期的にフォローアップ研修を行う

内定者の不安解消には、企業からの情報発信と内定者同士の交流を兼ねたフォローアップ研修を定期的に実施することが効果的です。カリキュラムに内定者と年齢の近い若手社員を交えた座談会を組み込むなど、企業をより身近に感じてもらう工夫が有効です。

内定者同士でコミュニケーションできる場を作る

フォローアップ研修の機会、またはそれ以外の場でも、内定者同士が交流できる機会を設けることが重要です。内定者懇親会などを通じて同期となるメンバーと不安を共有したり将来を語り合ったりすることで、内定ブルーへの陥りを防げます。

先輩、上司とコミュニケーションできる場を作る

先輩社員や将来の上司にあたる社員との接点を作ることは、内定者が入社後の自分の姿をイメージしやすくし、社風を実感できるため内定ブルー防止に効果的です。

フォローアップ研修時に先輩社員との懇親会を設けるほか、人事担当者による1on1形式の相談機会や、メンター制度を通じた先輩社員からの直接アドバイスといった形も考えられます。会社側が内定者の不安に寄り添う姿勢を示すことが、内定ブルー防止の鍵となります。

実際に仕事を体験してもらう

内定者が業務内容や社風、職場の雰囲気をイメージできないことも内定ブルーの原因の一つです。内定者アルバイトやインターンシップを通じて実際に職場へ足を運んでもらい、仕事を体験してもらうことが有効な対策になります。

入社後に一緒に働く先輩社員の仕事ぶりを見たり、業務の一部を体験したりすることで、入社後の働き方を具体的にイメージできるようになります。また、必要なスキルを把握することで入社前に準備すべきことが明確になり、入社への意識が前向きに変化し、内定ブルーの防止につながります。

フォローアップ研修や懇親会といった施策をより体系的に実施したい場合や、内定者への連絡を効率化したい場合は、具体的な進め方を解説した次の記事も参考にしてみてください。

内定ブルーを未然に防ぐインターンシップ期からの人事フォロー

内定ブルーの主な原因である社会人になることへの漠然とした不安を解消するためには、内定決定後のフォローだけでなく、選考の初期段階であるインターンシップ期からの丁寧な関わりが有効です。

実質的な選考プロセスとしての位置づけ

マネーフォワードでは、新卒採用においてインターンシップが内定出しに与える影響や学生へのフォローについて独自に調査を実施しました。調査の結果、本選考において何らかの優遇措置を設けていると回答した企業は7割以上にのぼりました。その中で、最も多かった優遇措置は本選考のプロセスが一部免除されることで、41.7%でした。

学生との対話を通じた不安解消

インターンシップから本選考、内定へと進む中で、学生との認識の齟齬や不安を取り除くための取り組みも行われています。最も多かった取り組みはインターンシップ終了後に学生一人ひとりに対して具体的なフィードバックを行うことで、35.4%でした。このように早い段階から客観的な評価を伝えるフォローを行うことは、内定ブルーの対処法として効果的です。

出典:マネーフォワード クラウド、新卒採用におけるインターンシップ業務への関与【インターンに関する調査データ】(回答者:855名(有効回答:インターンシップ業務に関与したことがある604名)、集計期間:2026年6月実施)

内定者の不安に寄り添い、大切な人材を確保しよう

内定の早期化により内定から入社までの期間が長くなったことで、内定ブルーは以前より発生しやすい状況にあります。内定者は社会人になることや内定先への不安を漠然と抱えており、それが内定ブルーの主な原因です。放置すれば内定辞退や早期離職につながるおそれもあるため、人材確保がますます難しくなる中、内定者の不安に寄り添ったフォロー体制の構築が欠かせません。

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