- 更新日 : 2024年9月3日
内定通知書とは?無料テンプレート付き!記入例、採用通知書との違い
内定通知書とは、求人に対する応募者のうち選考の結果採用が内定した者に送付する通知書のことです。内定通知書に対する内定承諾書を受け取ると労働契約が締結されたことになり、会社から一方的に取り消すことはできなくなります。内定通知書には、希望通りの人材確保が可能になる、内定者のモチベーションアップを図れるというメリットがあります。
目次
内定通知書とは?
採用選考後は、応募者に結果を知らせる必要があります。内定通知書は、採用が内定した入社志望者に対して、その旨を通知するために送付する書類です。内定通知書とは何か、目的や送付するタイミング、送付方法について説明します。
内定通知書の法的効力
内定通知書を作成し、採用が内定した者に対して交付することを規定している法律はありません。義務として課せられていないため、内定通知書の作成・交付を行わない会社もあります。会社が内定通知書を交付し、内定通知書を受け取った者が内定承諾書を会社に提出した場合は、内定が成立します。労働契約(始期付解約権留保付労働契約)が結ばれたことになり、会社が一方的に取り消すことはできなくなります。
内定通知書を送付するタイミング
内定通知書は法律の規定によって作成・交付されるものではないため、いつまでに送付しなければならないという期限はありません。しかし、遅すぎると内定者が他企業に入社する恐れがあるため、一般的には採用が決定したら直ちに送付します。多くの場合、最終選考から10日以内に送付します。
内定通知書の送付方法
内定通知書は郵便事故で不達とならないよう、一般的には書留や簡易書留、配達記録といった証拠が残る手段で送付します。他の手段で送付しても問題はありませんが、電話連絡した場合は相手にすぐにつながるとは限らない、会話の内容が残らないために言った・言わないでトラブルになる恐れがあります。メール連絡とする場合も未読のままになったり、誤送信したりする可能性があるため、あらかじめメールで連絡する旨を伝えておくといった対策が必要です。
内定通知書と採用通知書、雇用契約書との違い
採用・入社の際に用いられる書類には、内定通知書の他に採用通知書や雇用契約書があります。採用通知書は採用が決定したことを通知する書類で、入社に向けて内定より進んだ状態になったことを示す書類です。採用通知書も内定通知書と同じように、法律で作成・交付が規定されている書類ではありません。そのため省略したり、内定通知書を兼ねた書類で代用したりする会社もあります。
雇用契約書は、雇用契約を採用・入社の条件の提示に用いる書類です。雇用契約書は契約書であるため、会社・入社志望者の合意が求められます。それぞれが内容に合意した場合は署名し、1通ずつ保管します。
内定通知書の書き方や注意点
内定通知書はどのように、どんな点に気をつけて書かなければならないのでしょうか。内定通知書の書き方や注意点を説明します。
内定通知書の書き方
内定通知書の書き方に決まりはないため、自由な形式・フォーマットで作成しても問題ありませんが、一般的には以下の事項を記入します。
- 日付
内定した日や、内定通知書を送付する日を記載します。 - 氏名
採用内定者の氏名を記載します。 - 社名・代表者氏名正式名を記載します。
- 入社日
入社する日付を記載します。 - 就業場所
入社後、就業する場所を記載します。 - 準備書類
入社までにそろえておく書類を記載します。 - 内定取り消し事由
内定が取り消しになる可能性がある行為を記載します。 - 内定承諾書について
送付期限や送付先を記載します。 - 連絡先
連絡事項があった場合の連絡先・担当者氏名を記載します。
内定通知書の注意点
内定通知書は、書き間違いに十分注意して作成しましょう。氏名はもちろん、入社日や就業場所、給料といった条件を記載する場合は、それらについても正確に記載しなければなりません。特に、複数人に対して同時に内定通知書を出す場合は取り違えのないように、慎重に確認しながら作業を行ってください。郵便がきちんと届けられるよう、宛先も正しいものをしっかり書きましょう。
内定通知書の記入例
内定通知書は以下のように記入します。
内定通知書のテンプレート・ひな形
この記事で紹介した内定通知書のテンプレートは、以下からダウンロードすることができます。
内定通知書を送付するメリット・デメリット
内定通知書を採用予定者に交付することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。メリットと併せて、デメリットも紹介します。
内定通知書を送付するメリット
内定通知書の作成交付には、以下のメリットがあります。
- 希望する人材を確保できる
- 内定者のモチベーションアップを図れる
内定通知書を交付することによって、採用内定となった入社志望者に対して入社を促す効果が期待できます。内定通知書は入社を歓迎するメッセージであるため、他の企業への流出を防ぐことができるでしょう。
きちんと内定通知書を送付することは、さまざまな手続きを丁寧に行う会社であることのアピールにもつながります。入社までの日々を安心して過ごしてもらうことができ、モチベーションアップも図れます。
内定通知書を送付するデメリット
内定通知書を送付するデメリットは、事務作業の増加です。内定通知書を出す際は、採用内定者一人ひとりに氏名などを記載した通知書を作成し、郵送などの手続きを行わなければなりません。新卒採用などで一度に多数の人員を採用する場合は、かなりの手間がかかります。
内定通知書を正しく出し、人材の社外流出を防止しよう
内定通知書は入社が内定した者に対し、その旨を知らせるために送付する通知書です。求人に応募した者のうち、採用選考の結果入社が内定した者に対して出します。法律で出すことが規定されている書面ではないため、出す・出さないは会社の任意で決められます。出さなくても問題はなく、またメールで通知しても問題ありません。一般的には、最終選考から10日以内に郵便で送付します。
内定通知書の送付には事務作業が必要になるというデメリットがありますが、希望する人材を確保できるというメリットもあります。また、内定者に安心感を与えることができ、モチベーションアップを図れます。内定通知書を出す目的や書き方、注意点を理解し、きちんとしたものを出しましょう。
よくある質問
内定通知書とは何ですか?
採用選考の結果、入社が内定となった者に送付する通知書です。詳しくはこちらをご覧ください。
内定通知書と採用通知書との違いを教えてください。
内定通知書は内定したことを通知する書類で、内定承諾書が提出されたあとに採用通知書を作成・送付します。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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