- 更新日 : 2026年3月31日
会社都合退職とは?デメリットや自己都合を会社都合にできる条件を解説
病気 や会社の業績悪化など、さまざまな理由で退職を余儀なくされる場合があります。退職には「会社都合」「自己都合」の2種類があり、それぞれ失業手当の受給や履歴書への記載など多くの違いがあるため注意は必要です。
本記事では会社都合退職の概要や、自己都合退職との違いなどについて解説します。
目次
会社都合退職とは?
会社都合退職とは、会社の倒産による解雇や業績悪化によるリストラなど、従業員本人の希望によらない退職のことです。本人が望まない退職であるため、失業手当の受給や再就職では有利となる場合があります。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
‐入社・退職・異動編‐ 社会保険・労働保険の手続きガイド
企業において社会保険および労働保険の加入・喪失手続きは必ず発生し、手続きを誤れば保険事故が発生した際に従業員が不利益を被る可能性があります。
各保険の基本的な手続き方法を入社・退職・異動のシーン別にギュッとまとめた分かりやすいガイドです。
人事・労務テンプレート集28種類! ‐採用・入社・退職編‐
人事・労務の業務で日常的に使用する、採用・入社・退職に関わる書類のテンプレートを28種類ご用意しました。
Word/Excelの2つのファイル形式でダウンロードできますので、自社で使いやすい形にカスタマイズしてご活用ください。
6つの原因から考える離職防止メソッド
少子高齢化にともなう労働人口の減少が加速する中、従業員の離職は事業継続に影響がでるほど大きな企業課題となっています。
本資料では、従業員の離職につながる6つの原因と、効果的な離職防止策について解説します。
退職勧奨の実務対応と違法リスク防止のガイド
退職勧奨は解雇に比べて手続が面倒ではないという利点がありますが、やり方を間違えると大きなトラブルを引き起こすリスクがあります。
この資料では、退職勧奨をトラブルなく行うために必要な点について解説します。
会社都合退職が認められるケース
退職理由はさまざまですが、会社都合退職となる場合は限定されます。どのような理由でも会社都合となるわけではありません。
会社の倒産
会社の業績が悪化し、倒産に至ったことを理由とする退職は、会社都合退職となります。会社が倒産した場合には、従業員が希望しても雇用を継続することは不可能です。
希望退職制度による退職
希望退職制度による退職も会社都合となる場合があります。希望退職制度は多くの場合、業績悪化など会社の都合による退職勧奨の一面があるためです。ただし、恒常的に設けられている早期退職制度への応募による退職は、会社都合とはなりません。
リストラ、解雇
会社の業績悪化によるリストラは、会社都合となる典型例です。また、従業員に大きな責任がないにも関わらず、解雇する場合も会社都合となります。一方で、犯罪行為など重大な違反があったことによる解雇は、会社都合とはなりません。
会社による不当な未払い
会社が正当な理由がないにも関わらず、賃金の3分の1を超える額の未払いを2ヶ月以上続けた場合など、不当な未払いがあったことによる退職も会社都合となります。
会社都合退職によるメリット
会社都合退職は、倒産や給与未払いなどを理由とする従業員に責任がない退職です。そのため、失業手当の受給では有利に扱われます。
原則として失業手当の受給には、2ヶ月の給付制限期間が設けられています。しかし、会社都合であれば給付制限期間はありません。また、受給期間も最大で330日まで延長されます。
会社都合退職は、本人に責任がないため、再就職においても不利に扱われづらくなっています。再就職の準備期間に受給する失業手当や、再就職において不利にならないことは、会社都合退職のメリットだといえるでしょう。
会社都合退職のデメリット
従業員にとっての会社都合退職は、基本としてメリットが大きくデメリットはほとんどありません。しかし再就職先の会社によっては、リストラの対象となったことを能力の低さと捉える場合があり得ます。
会社にとっての会社都合退職は、従業員からの訴訟リスクというデメリットが発生するため注意しなくてはいけません。解雇された内容に納得できない従業員から、解雇無効や損害賠償請求の訴えを提起される場合もあります。
また、キャリアップ助成金など一部の助成金は、会社都合退職者を出していないことを要件としています。助成金受給の機会を失うことも会社にとってのデメリットといえるでしょう。
会社都合退職と自己都合退職との違い
退職は会社都合と自己都合の2種類に分けられます。会社都合と自己都合の大きな違いは、「本人の意思」です。家族の介護や本人の病気療養などを理由とする退職が自己都合退職の代表例といえるでしょう。
また、更なる待遇アップやキャリアアップを目指しての退職も自己都合退職となります。これらは、本人の自発的意思による退職であり、会社の都合は介在しません。
自己都合退職は、本人の意思による退職であるため、失業手当の受給要件や期間などの優遇が原則としてありません。また、自己都合退職は、再就職においても不利に扱われる場合があります。
多くの場合、自己都合退職は育児や介護などライフプランの変更によるものです。しかし、長期雇用を望む企業からすれば、「また育児や介護の必要性から離職してしまうのではないか」といった印象を抱かれる恐れもあります。自身に非のある理由からの離職ではないとはいえ、不利に扱われる場合もあり得ると留意しておいた方が良いでしょう。
会社都合退職でのよくある質問
退職は滅多に起きることではありません。そのため、会社都合退職においても疑問を持つ方が多くなっています。
会社都合退職での履歴書の書き方は?
履歴書には退職理由も記載しなければいけません。そのため、会社都合退職の場合は「会社都合により退職」と記載しましょう。この記載により、相手にはやむを得ない理由による退職であったことが伝わります。
自己都合の退職を会社都合にしてもらうことはできる?
自己都合退職となっている場合でも、会社都合退職に変更できる可能性があります。例えば、給与の未払いがあったにも関わらず、自己都合退職とされているような場合です。このような場合には、証拠となる資料をハローワークに提出して修正してもらいましょう。
パワハラが原因の退職を会社都合にできる?
会社から就業環境を著しく害されたことによる退職の場合には、会社都合退職となります。パワハラもこの理由に該当する場合があるため、会社都合となる可能性があります。
会社から「自己都合退職にしてほしい」と言われたら?
自己都合と会社都合は、客観的な事情から総合的に判断し、最終的にはハローワークが決定します。そのため、会社に事実と異なる退職理由に変更する権限はなく、そのような申し出に応じる義務もありません。
会社都合と自己都合の違いを理解しよう
会社都合退職と自己都合退職には、失業手当の受給期間をはじめ、さまざまな違いが存在します。再就職にも影響するため、退職理由の違いを理解することは大切です。是非当記事を参考に両者の違いを理解してください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
-
# 人事管理
【図解あり】派遣の3年ルールとは?3年を過ぎた場合の対応や、例外についてわかりやすく解説
「派遣の3年ルール」とは、派遣社員の受け入れは同一事業所の同一部署で3年を超えてはいけないという労働者派遣法の定めです。企業の人事労務担当者としては、詳しく知っておきたいルールとい…
詳しくみる -
# 人事管理
外国人雇用において遵守すべき労働関係法規と注意点を解説
外国人雇用に関する労働関係法規は多く、法改正もあるため、理解しにくいと感じる人もいます。法令違反などのトラブルを避けるためにも、入管法や雇用対策法など、外国人特有の法律についても理…
詳しくみる -
# 人事管理
在籍証明書とは?必要なケースや記載項目など解説【テンプレート付き】
在籍証明書とは、対象従業員が会社に在籍していることを証明する書面のことです。住宅ローンや賃貸契約だけでなく、保育園の入園申し込みやビザの申請など、用途によって求められる記載項目が異…
詳しくみる -
# 人事管理
人事異動とは?種類・・タイミング・進め方を解説
人事異動とは? 組織の活性化と人材育成を目的に、従業員の職務内容や勤務地を変更する施策です。 目的: 適材適所の配置による組織力強化と個人の能力開発 法的範囲: 就業規則に基づき命…
詳しくみる -
# 人事管理
テレワーク勤務導入で場合によって就業規則は必要!作成手順やポイントを解説
働く環境や働き方が多様化する現代において、職場のルールを明文化した「就業規則」の重要性はますます高まっています。 とくに、テレワークやフレックスタイム制、副業解禁などの新しい働き方…
詳しくみる -
# 人事管理
高年齢雇用継続基本給付金のデメリットとは?2025年改正や年金併用、企業の対応を解説
高年齢雇用継続基本給付金は、60歳以降の再雇用や再就職時に賃金が減少した場合、その差額を補填する制度です。しかし、制度の複雑さや年金との関係、2025年の支給率変更など、注意すべき…
詳しくみる




