• 更新日 : 2023年7月21日

ハラスメントの種類を紹介!最新の定義や用語について

ハラスメントの種類を紹介!最新の定義や用語について

職場においてはセクシャルハラスメント、パワーハラスメント、マタニティハラスメントが3大ハラスメントとされています。セクハラは異性間で相手を不快にさせる性的言動、パワハラは主に上司が部下に対して行う嫌がらせ、マタハラは妊娠・出産に関する差別的な言動を指します。他にも会社には多くの種類のハラスメントが存在しています。

ハラスメントとは?

ハラスメントは「嫌がらせ」や「いじめ」という意味で用いられている言葉です。語源である英単語の「harassment」も「嫌がらせ」や「いじめ」と訳され、日本でもカタカナ語として同じ意味で用いられています。相手を不快にさせたり脅威を与えたりする行動や言動がハラスメントに該当します。

会社内では性的な言動による「セクシャルハラスメント」、上司が部下に対して行う「パワーハラスメント」、育児・介護休業を取得している従業員に対して引き起こされる「マタニティハラスメント」がよく知られています。

ハラスメントになる条件

ハラスメントは相手を不快な気持ちにしたり、相手に恐怖を与えたりする行動・言動を言います。基本的に相手がハラスメントと受け取ること全てが、ハラスメントになります。しかし職場において、業務に必要な行動・言動は、いくら相手が嫌だと感じても、ハラスメントだとは認められません。上司が部下に対して業務上の命令をした場合、快く思わなかったとしても部下は命令に従って業務を遂行する必要があるからです。

ハラスメントにはセクシャルハラスメントやパワーハラスメント、マタニティハラスメントをはじめとして多くの種類があり、ハラスメントの定義もさまざまです。厚生労働省で定めるパワーハラスメントの定義は「①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害される」の3つとされています。

ハラスメントの種類

職場で起こる代表的なハラスメントはセクシャルハラスメント・パワーハラスメント・マタニティハラスメントの3つです。この3大ハラスメントについては、現在、労働施策総合推進法、男女雇用機会均等法や育児・介護休業法などで禁止されていますが、職場には他にもさまざまなハラスメントがあります。どのような種類があるのか、どんなことがハラスメントに該当するのかをご説明します。

セクシャルハラスメント

性的な言動によるハラスメントがセクシャルハラスメント、略して「セクハラ」です。男女雇用機会均等法第11条の規定では以下のように定義されています。

第11条 事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

パワーハラスメント

パワーハラスメントとは、前述の3つの要素を満たす職場の上下関係を利用して行われるハラスメントを指し、略して「パワハラ」と呼ばれます。

ジェンダーハラスメント

ジェンダーハラスメントとは性別を理由としたハラスメントのことです。セクハラが外面的・身体的な特徴を理由にしたハラスメントであるのに対し、ジェンダーハラスメントは「男らしさ」や「女らしさ」といった内面的・精神的・社会的な特徴を理由にしたハラスメントを指します。担当業務を性別で限定することなどの他、LGBTといった性的マイノリティに対するハラスメントも広い意味でのジェンダーハラスメントに該当します。

アルコールハラスメント

アルコールに関して行われるハラスメントをアルコールハラスメントと言います。アルコールが飲めない人に無理に飲酒させる以外に、お酌を強要したり、飲み会へ強制的に参加させたりすることがアルコールハラスメントに該当します。

マタニティハラスメント

妊娠・出産に関して行われるハラスメントをマタニティハラスメント、略して「マタハラ」と言います。解雇をはじめとして不利益な取り扱いをすること、またそれらを思わせるような言動を取ることがマタニティハラスメントに該当します。

テクノロジーハラスメント

ITツールの取り扱いを苦手とする人に対して馬鹿にするような態度を取ったり嫌がらせをしたりするハラスメントが、テクノロジーハラスメントです。

スメルハラスメント

スメルハラスメントとは匂いで相手を不快にさせるハラスメントを指し、略して「スメハラ」と呼ばれます。身体の清潔を保たずに口臭や体臭を発する他、香水をつけすぎたり衣類から柔軟剤の匂いが強くしたりすることがスメルハラスメントに該当します。

セカンドハラスメント

ハラスメントに該当しない日常的なやり取りに対してハラスメントであるかのように反応し、相手を不安にさせることをセカンドハラスメントと言います。

リモートハラスメント

リモートワークを行う際にプライバシーを侵害されるハラスメントをリモートハラスメントと言います。ディスプレイに映り込む自室について嫌みなどを言われたり、仕事の進捗状況について必要以上の確認を受けたりすることがリモートハラスメントに該当します。

スモークハラスメント

スモークハラスメントとは、喫煙者による非喫煙者に対するハラスメントを指し、略して「スモハラ」と呼ばれます。喫煙者が非喫煙者を見下したような言動を取ることがスモークハラスメントに該当する他、喫煙者が非喫煙者よりも長く休憩時間を取ることもスモークハラスメントの1つです。また非喫煙者のそばで了承を得ずに勝手に喫煙したり、非喫煙者に喫煙を強要したりすることもスモークハラスメントになります。

2022年4月に改正があったパワハラ防止法とは?

パワハラ防止法とは「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」を正式名称、「労働施策総合推進法」を略称とする法律です。改正が行われ2020年6月1日から、中小企業は2022年4月1日から、事業主に職場におけるパワーハラスメント防止対策を講じることが義務付けられました。

パワハラ防止法では職場において行われる以下の3つの要素を全て満たすものをパワーハラスメントと定義し、事業主に防止措置を取ることを義務付けています。

  1. 優越的な関係を背景とした言動であること
  2. 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであること
  3. 労働者の就業環境が害されるものであること

ハラスメントになりうる行為の具体例

パワーハラスメントに該当するものは6つの類型に分類され、それぞれ具体例には以下のものが挙げられます。

類型具体例
身体的な攻撃
(暴行・傷害)
  • 殴る
  • 蹴る
  • 物を投げつける
精神的な攻撃
(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)
  • 言動で人格を否定する
  • 業務遂行に関して必要以上に、長時間にわたって、厳しく、繰り返して叱責する
  • 他の従業員の前で、大声で、威圧的に、繰り返して叱責する
  • 能力否定や罵倒するような内容のメールを、本人を含む複数人に送信する
人間関係からの切り離し
(隔離・仲間外し・無視)
  • 仕事から外れさせ、長時間にわたって別室に隔離したり自宅研修させたりする
  • 集団での無視を行わせ、孤立させる
過大な要求
(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制・仕事の妨害)
  • 長期間にわたり肉体的苦痛を伴う過酷な環境下で、勤務に直接関係のない作業をさせる
  • 新卒採用者に対して必要な教育を行わないまま到底対応できないレベルの業績目標を課し、未達を厳しく叱責する
  • 従業員に業務とは関係ない私的な雑用を強制的に行わせる
過少な要求
(業務上の合理性なく能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
  • 管理職を退職に追い込むため、誰でも遂行可能な業務を行わせる
  • 嫌がらせのため、仕事を与えない
個の侵害
(私的なことに過度に立ち入ること)
  • 従業員を職場外でも継続的に監視したり、写真撮影したりする
  • 同意を得ずに従業員の機微な個人情報を、他の従業員に漏洩する

ハラスメントの種類や内容をきちんと理解し、必要な防止策を講じよう

セクシャルハラスメント、パワーハラスメント、マタニティハラスメントの3つは職場における3大ハラスメントとされ、労働施策総合推進法や男女雇用機会均等法、育児・介護休業法で事業主に防止対策を講じることが義務付けられています。とくにパワハラは2019年6月1日(中小企業は2022年4月1日)からのパワハラ防止法の改正施行にあたり、きちんと防止対策を講じることが求められています。

また企業には職場における3大ハラスメント以外にもさまざまなハラスメントがある点に留意し、きちんとした対策をとることが求められています。職場で起こるハラスメントの種類や内容を十分に理解し、必要な防止措置を講じるようにしましょう。


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