• 更新日 : 2024年6月21日

eラーニングとは?最新トレンド、無料から使えるシステム7選を紹介

eラーニングとは、インターネットとパソコンなどのインターネットデバイスを使ったオンライン学習のことです。インターネット環境とデバイスさえあれば受講できるため、資格勉強や研修などに広く使われています。eラーニングの最新トレンドや、無料で使えるeラーニングシステムを紹介します。

eラーニングとは?

eラーニングとは、インターネットと、パソコンやタブレットなどのインターネットデバイスを使った学習方法のことです。なお、「e」とは「electronic」の頭文字で、電子的なものやインターネットを使ったものなどを指しています。

eラーニングでは文字や図表だけでなく、映像やCGなども使って学習するため、講義内容が理解しやすく、学習に対するモチベーションが向上しやすいというメリットがあります。また、インターネットとインターネットデバイスさえあれば場所を問わず学習できるため、学習者の移動時間を節約できるのもメリットです。

オンライン学習との違い

eラーニングとオンライン学習は、同じ意味の言葉として使われます。パソコンやタブレット、スマートフォンなどを使い、オンラインで配信されている教材を使って学習することは、すべてeラーニングやオンライン学習と呼ばれます。

ただし、eラーニングとオンライン研修は、異なる意味の言葉として使い分けられることもあるため注意しましょう。一般的に、eラーニングは録画されたコンテンツを視聴して学ぶこと、オンライン研修は講師による講義をリアルタイムに視聴して学ぶことを指します。

eラーニングは配信期間中であればいつでも視聴できますが、オンライン研修はあらかじめ定められた配信時間のみ視聴可能です。また、オンライン研修は双方向性があるため、研修中に講師に質問したり、学習者の反応に合わせて講義内容を変更したりできます。

eラーニングで受講できる内容

eラーニングでは、さまざまな講義が配信されています。受講できる内容としては、次のものが挙げられます。

  • ビジネススキル
  • ITスキル
  • 資格、専門知識
  • 語学
  • コンプライアンス
  • メンタルヘルス
  • 自己啓発
  • コミュニケーションスキル

それぞれどのような例があるか見ていきましょう。

ビジネススキル

ビジネススキルアップのための社員研修に、eラーニングを活用している企業も増えてきています。eラーニングなら各自のパソコンで講習を受けられるため、会場を準備したり、講師を呼んだりする必要がありません。

例えば、営業や情報管理などのビジネススキル習得のための研修や、リーダー研修や役員研修などの特定の役職・職務にある社員を対象とした研修などを提供しています。多国籍企業では多言語に対応した研修プログラムを作成し、ビジネススキルの均一化を実現している例もあります。

ITスキル

スマートフォンやタブレットなどのタッチパネルディスプレイには慣れてはいても、パソコンはあまり使ったことがないという方もいます。パソコンの使い方や、文書作成・表作成などの基本のITスキルを、eラーニングで教育する企業も少なくありません。

また、eラーニングなら、実践的に習得できるのもメリットです。講義を聞きながらパソコンを操作できるため、プログラミングやWebサイト制作、グラフィックデザインなどのスキルも効率よく学べます。

資格、専門知識

資格学習や専門知識の学習にも、eラーニングを活用できます。eラーニングなら、受講者自身で視聴する講義を選択できるため、レベルに応じた講習を受講することも可能です。

また、模擬テストも受けられるプログラムなら、理解度を確認しつつ学びを進めていけます。近年、オンラインで受験するタイプの資格試験も増えているため、eラーニングを使うことで、より実践的な資格勉強を実現できるでしょう。

語学

語学を学ぶツールとしても、eラーニングを活用することがあります。eラーニングなら音声を使った学びが可能なため、リスニングやスピーキングのスキルアップにも活かせます。

また、双方向性のあるeラーニングなら、実際の会話を通して語学力アップが可能です。講師と直接会う必要はないため、外出先や移動中でも生きた言葉を学べます。

コンプライアンス

企業人として、そして社会人として守るべきルールを正しく守るためにも、コンプライアンス研修は必須です。講師を呼んで研修するのも一つの方法ですが、社員全員に受講してもらうには、会場探しだけでも大変です。

eラーニングなら、各自のパソコンで受講できるため、会場を準備する必要がありません。また、アーカイブ型のプログラムなら、各社員が都合のよい時間に受講でき、本業の妨げになりません。

メンタルヘルス

メンタルヘルスの不調は、社員個人の問題だけではなく、企業全体の生産性の低下にもつながります。企業成長の実現のためにも、すべての社員がメンタルヘルスを健康な状態に維持できるようにサポートすることが必要です。

eラーニングは、メンタルヘルス研修の受講や、メンタルヘルスのセルフチェックにも活用できます。メンタルヘルスの重要性に気付き、心身共に健康な状態で働ける環境を構築するためにも、eラーニングの利用を検討できます。

自己啓発

自己啓発セミナーは、資格取得や特定のスキルアップの講座と比べると、結果が見えにくく、モチベーションが続かないという特徴があります。場所や時間を問わず利用できるeラーニングを使えば、対面セミナーよりは受講のハードルが下がるでしょう。

また、自己啓発セミナーは、社員のモチベーションの高さを把握する際にも用いられることがあります。

コミュニケーションスキル

ほとんどの業務において、コミュニケーションスキルは必要です。チームでプロジェクトを遂行していくことや、営業で取引先や顧客と会うことも多いため、適切な研修を通して社員のコミュニケーションスキルを高めることが求められます。

eラーニングなら、映像や音声を通して豊富な事例を学べるため、コミュニケーションの実践力を養えます。新人研修や営業職向けの研修にも、コミュニケーション研修を含めてみてはいかがでしょうか。

eラーニングを受講するメリット・デメリット

eラーニングには、以下のメリットがあります。

eラーニングのメリット

  • 時間や場所を問わず学べる
  • 講師の質を確認できる
  • 繰り返し学べる
  • 映像や音声を使って学べる

オンデマンド型のeラーニングなら、時間や場所を問わず学習できます。デモ授業などで講師の質を確認できるケースもあり、対面式のセミナーに比べて当たりはずれが少ない傾向にあるでしょう。

プログラムによっては1回の料金で、何度でも繰り返し視聴できるものもあります。語学や資格勉強など、反復学習が望ましいジャンルを学ぶときにも、eラーニングが適しています。また、eラーニングは映像や音声を使って学べるため、テキストだけで学ぶよりも印象に残りやすいのもメリットです。

eラーニングのデメリット

  • モチベーションを維持しにくい
  • インターネット環境がない場所では学べない
  • 実技の習得は難しい

メリットも多いeラーニングですが、受講するかどうかは学習者に任されているため、モチベーションを維持しにくく、継続学習が難しいと感じるかもしれません。オフラインでダウンロードできるプログラムを除き、基本的にはインターネット環境がない場所では学べない点にも注意が必要です。

また、映像や音声を活用できるeラーニングですが、対面で講師の指導を受けるわけではないため、実技の習得には向きません。習得したい内容に合わせて、学習方法を選ぶことが大切です。

【無料から利用】eラーニングシステム7選

eラーニングシステム会社を7社紹介します。無料プログラムや無料プランに対応しているシステムもあり、クオリティや使いやすさをチェックしてから本格的な利用を検討できます。

SmartBrain

SmartBrainは、パソコンやタブレット、スマートフォンなどのマルチデバイスに対応したシステムです。コンテンツは自作できますが、販売もしているため、登録してすぐに利用できます。

また、上限なしでアカウントを作成して視聴できることから、研修コストを抑えられる点も特徴です。利用料金は1人あたり月200円(税別。人数によって増減)~、無料コースは20人まで利用でき、使い心地を確かめてから導入できます。

参考:SmartBrain

learningBOX

learningBOXは、eラーニングの教材作成からテスト作成、配信などをトータルで対応できるシステムです。社員ごとに成績を管理できるため、学習の効果を可視化できます。

10人までなら無料アカウントを作成でき、すべての機能を無料で確かめられます。利用料金は100アカウントあたり月5,500円(税込。コース・人数によって増減)~です。

参考:learningBOX

エムスタ@ラボ

エムスタ@ラボは、携帯電話やスマートフォンなどのモバイル端末向けのeラーニングシステムです。管理者が問題を作成し、利用者は選択形式で解答するスタイルのため、気軽に学びの習慣をつけられます。

初期費用は無料、利用料金は月額50,000円(税別)で、アカウント数に制限はありません。また、アクセス数や配信問題数にも制限がないため、作成した問題を社内財産として蓄積できます。

参考:エムスタ@ラボ

Cloud Campus

Cloud Campusは、eラーニングのコンテンツの作成や配信・管理をワンストップで対応するシステムです。利用者の人数制限がなく、作成したコンテンツを企業の枠を超えて提供できます。

データ容量10GBまでのエントリープランなら、初期費用100,000円、月70,000円(税別。年払いの場合)で利用できます。コンテンツを作成しなくても、1アカウントあたり年間999円(税別)で利用できる見放題プランもあり、自由度の高いeラーニングが可能です。

参考:Cloud Campus

etudes

etudesは、eラーニングの教材作成や既存教材の視聴、配信に活用できるシステムです。初期費用無料、1アカウントあたり月500円~とシンプルな料金体系で、企業規模に合わせた利用ができます。

オリジナルコンテンツが充実しているのも、etudesの特徴です。受け放題プランもあり、利用者個人の興味や必要スキルに合わせた研修を実施できます。

参考:etudes

Know-baton

Know-batonは教材・マニュアルの作成から配信、理解度チェック、確認・評価までをワンストップで対応するシステムです。社内の知識や業務ノウハウを共有し、強い組織作りを目指します。

料金はアカウント数によって異なり、最小プラン(20アカウント)では月9,900円(税込。年払いの場合)です。コンテンツ保存容量は1GBで、超過するときには別途料金が必要です。

参考:Know-baton

カオナビ

タレントマネジメントサービスを提供するカオナビでは、リスキリング推進のためのeラーニングシステムも提供しています。教材の配布から理解度テストまでを一元管理し、社員のスキル向上を可視化できます。

料金は初期費用と月額料金で決まるシンプルな体系で、利用人数によっても異なるため、見積もりが必要です。eラーニング以外にも、人材データベースやワークフローなどの管理にも活用できるため、社員の管理をまとめてシステム化したいときにもおすすめです。

参考:カオナビ

eラーニングを活用した社内研修のポイント

eラーニングを社内研修に活用するときは、次のポイントを押さえておきましょう。

  • 受講期限や受講目的を明確にする
  • 受講状況を管理する
  • 社員と協力する

各ポイントを解説します。

受講期限や受講目的を明確にする

いつでもどこでも利用できる点がeラーニングのメリットですが、期限を定めておかないと受講を忘れてしまう可能性があります。また、期限だけでなく受講目的も周知し、社員が能動的に受講できるようにしましょう。

受講状況を管理する

受講状況を管理することも重要なポイントです。積極的でない社員に利用を促すだけでなく、コンテンツの改善にも活かしましょう。

社員と協力する

コンテンツ制作は、社員と協力して行いましょう。現場の声を反映することで、より即戦力のあるコンテンツが完成します。

eラーニングの最新トレンド

VR技術を活かし、実際に体験したかのような研修を受けられるeラーニングも登場しています。また、AI技術により、受講者の学習パターンを分析し、適切なコンテンツを提供するeラーニングも増えてきました。最新トレンドもチェックしつつ、自社に合うシステムを選びましょう。

社員研修にeラーニングを活用しよう

パソコンとインターネット通信さえあれば、時間や場所を問わず利用できるeラーニングなら、社員に学びやすい環境を提供できます。企業規模や使いやすさ、既存コンテンツの有無などに注目してシステムを選び、研修やリスキリング、スキルアップなどに活用しましょう。


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