• 作成日 : 2022年8月19日

厚生年金の住所変更 – 手続きについて解説!

厚生年金の住所変更 - 手続きについて解説!

厚生年金において、引っ越しをした際の住所変更手続きや結婚などによる氏名変更手続きは必要なのでしょうか。従来は住所変更届・氏名変更届を提出する必要がありましたが、マイナンバー制度の導入に伴い、自分での変更手続きは原則不要です。この記事では、厚生年金における住所変更手続きの要不要と、必要な場合の手続きの流れを紹介します。

厚生年金の住所変更手続きは必要?不要?

引っ越しなどで住所が変更になった場合、厚生年金の住所変更手続きは必要なのでしょうか。

以前は勤務先事業所の所在地を管轄している年金事務所に、「健康保険・厚生年金保険 被保険者住所変更届」を提出する必要がありました。しかし、マイナンバー制度の導入に伴い、平成30年3月以降は住所変更届の提出は原則不要となったのです。

なお、住所変更届の提出を省略するためには、マイナンバーと基礎年金番号がひも付いている必要があります。「ねんきんネット」や所管の年金事務所で「マイナンバーの収録状況」を調べることができるため、気になる方は状況を確認してみましょう。

マイナンバーと基礎年金番号がひも付いていない場合や、下記に該当する被保険者は従来通り住所変更届を提出する必要があります。

  1. 健康保険のみの加入者、海外居住者、短期在留外国人が住所を変更する場合
  2. 住民票住所以外の居所を登録する場合

住所変更届は勤務先の事業所に提出してください。住所変更届には「国民年金第3号被保険者住所変更届」も添付されているため、厚生年金被保険者である「第2号被保険者」の被扶養者「第3号被保険者」の住所変更も同時に行うことが可能です。なお、「第1号被保険者」については市区町村の担当窓口に被保険者住所変更届を提出しましょう。

 第1号被保険者第2号被保険者第3号被保険者
提出書類
被保険者住所変更届
健康保険・厚生年金保険
被保険者住所変更届
国民年金第3号被保険者住所変更届
提出窓口
市区町村(窓口)
所管の年金事務所(郵送)
勤務先事業所
配偶者の勤務先事業所
提出期限
14日以内
なるべく速やかに
なるべく速やかに

健康保険・厚生年金保険 被保険者住所変更届
国民年金第3号被保険者住所変更届

被保険者のみが住所変更を行う場合は1枚目のみを、被扶養者のみが住所変更を行う場合は2枚目のみを、被保険者と被扶養者が同時に住所変更を行う場合は1枚目と2枚目を提出してください。

住所変更対象者提出書類
被保険者
被保険者住所変更届(1枚目)
被扶養者
国民年金第3号被保険者住所変更届(2枚目)
被保険者と被扶養者
被保険者住所変更届(1枚目)と国民年金第3号被保険者住所変更届(2枚目)

参考:ねんきんネット|日本年金機構
参考:年金に加入している方が引越したときの手続き|日本年金機構
参考:被保険者の住所に変更があったとき|日本年金機構
引用:健康保険・厚生年金保険 被保険者住所変更届(国民年金第3号被保険者住所変更届)|日本年金機構

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厚生年金の住所変更について手続きの流れ

マイナンバー未収録などの理由で住所変更手続きが必要な場合は、まず勤務先事業所に申出てください。申出を受けた事業所は、所在地を管轄している年金事務所に対し、速やかに住所変更届を提出しなければなりません。

提出方法は、窓口持参・郵送・電子申請から選択することが可能です。電子申請には「e-Gov」を利用した方法と「届書作成プログラム」を利用した方法があります。e-Govは政府が運営する行政情報のポータルサイトで、各省庁が所管する行政情報の検索や電子申請などを行うことが可能です。

届書作成プログラムは日本年金機構が無料で提供している、電子申請用ファイルを作成するためのソフトウェアです。Windowsを搭載したパソコンにインストールして電子申請用ファイルを作成し、インターネット経由で提出します。電子申請の利用環境が整っていない場合は、CDやDVDなどの電子媒体を利用し提出することも可能です。

ちなみに、退職後に住所変更を行う場合は注意が必要です。転職した場合は新たな勤務先に住所変更届を提出しましょう。独立などで国民年金第1号被保険者となった場合は、自分で市区町村に届け出なければなりません。

定年退職した場合は、退職後の就労状況や年金加入状況によって手続きが異なります。厚生年金保険の適用事業所に再就職し、引き続き厚生年金に加入し続ける場合は、勤務先に住所変更届を提出してください。

国民年金に任意加入し第1号被保険者となった場合は、市区町村の窓口で手続きが必要です。扶養に入り第3号被保険者になった場合は、配偶者の勤務先に国民年金第3号被保険者住所変更届を提出しましょう。既に年金を受給している場合は、所管の年金事務所に「年金受給権者 住所変更届」を提出してください。

退職後の住所変更は、その後の年金加入状況によって提出書類や提出先が変わるため、十分注意しましょう。

参考:電子申請・電子媒体申請(事業主・社会保険事務担当の方)|日本年金機構
参考:トップ | e-Govポータル
参考:電子申請を利用中の方へ|日本年金機構
参考:年金を受けている方が住所や年金の受取先金融機関を変えるとき|日本年金機構

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厚生年金の住所変更に必要な書類

厚生年金に加入している「第2号被保険者」の住所変更に必要な書類は「健康保険・厚生年金保険 被保険者住所変更届」です。その他の添付書類などは必要ありません。提出先は勤務先事業所です。

住所変更届には「被扶養配偶者の住所変更欄」が設けられており、同時に届け出る様式になっているので、記載漏れが無いよう注意しましょう。被保険者と同居している場合は、住所の記入を省略することができます。

第2号被保険者の被扶養者である「第3号被保険者」が住所変更を行う場合は、「国民年金第3号被保険者住所変更届」を提出してください。提出先は配偶者の勤務先事業所です。こちらも添付書類などは必要ありません。

なお、被保険者住所変更届ならびに国民年金第3号被保険者住所変更届に提出期限はありませんが、転入後なるべく速やかに提出するように定められています。

「国民年金第1号被保険者」が住所変更を行う場合は、転入先の市区町村に被保険者住所変更届を提出しましょう。その際に、下記の書類が必要なので、忘れずに携行してください。

  • 基礎年金番号が確認できる書類(年金手帳や基礎年金番号通知書など)
  • 印鑑
  • マイナンバーが確認できる書類(マイナンバーカードや個人番号通知書など)
  • 本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証など)

第1号被保険者の住所変更手続きは転入後14日以内と定められています。引っ越しが完了したら、なるべく早く手続きを行いましょう。
なお、年金手帳の住所変更は不要です。青い年金手帳については住所の記載がないため、引っ越し後も引き続き大切に保管しておきましょう。

厚生年金の住所変更を忘れた場合

住所変更を忘れていた場合でも、厚生年金加入者は保険料が給与から天引きされるため未納になることはなく、将来の年金受給額に影響することもありません。第3号被保険者は保険料負担が無いので、第2号被保険者と同様です。ただし、住所変更していないと「ねんきん定期便」などの大切な書類が届かなくなってしまうため、引っ越しをしたら早いうちに住所変更手続きを行いましょう。

ちなみに、将来受給開始年齢に達し、老齢年金の受給権が発生した際には「年金請求書」などの書類が郵送されます。しかし、住所変更を行っていないとこれらの書類を受け取ることができません。将来スムーズに年金を受給するためにも、住所変更は非常に大切な手続きです。

また、国民年金第1号被保険者で、保険料を納付書で支払っている場合は未納期間が発生してしまう恐れもあります。納付書は毎年4月上旬に日本年金機構から送付されますが、住所変更を正しく行っていないと受け取ることができません。未納期間があると将来の年金受給額に影響するため、納付書で保険料を支払っている国民年金第1号被保険者は特に注意が必要です。

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住所変更の要不要を確認し確実に手続きを行おう

基礎年金番号とマイナンバーがひも付いている場合は、原則住所変更手続きは不要です。

マイナンバーが未収録の被保険者や、健康保険にのみ加入している被保険者は「被保険者住所変更届」を勤務先に提出しなければなりません。住所変更が正しく行われていないと「ねんきん定期便」などの重要書類を受け取れないばかりか、将来受給開始時にスムーズに手続きを行えない可能性もあります。

マイナンバーの収録状況は「ねんきんネット」などで確認できるため、まずは住所変更手続きの要不要を確認し、必要な場合はなるべく早く手続きを行うようにしましょう。

よくある質問

住所を変更した場合、厚生年金の住所変更は必要ですか?

マイナンバーと基礎年金番号がひも付いている被保険者は原則住所変更手続き不要です。マイナンバー未収録の被保険者や健康保険にのみ加入している被保険者は住所変更手続きが必要です。詳しくはこちらをご覧ください。

厚生年金の住所変更を忘れていた場合、どうすればよいですか?

保険料の納付には影響ありませんが、ねんきん定期便などの重要書類が受け取れなくなってしまうためなるべく早く住所変更手続きを行ってください。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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