- 更新日 : 2026年3月31日
銀行口座へマイナンバーが付番!その理由を分かりやすく解説
国によると、2018年から銀行口座への付番を始める予定です。マイナンバー導入の大きな目的の一つである正確な所得把握を実現には必要不可欠なもののため、先頃マイナンバー法が改正され、銀行口座への付番が決定しました。時期の前後はあるかもしれませんが、スケジュール通りであれば、2018年から行われるようになります。
銀行口座へマイナンバーが付番される理由とは?
銀行口座へマイナンバーが付番される理由は、マイナンバー導入の目的の一つである個人の所得把握のためです。
経緯は、次の通りです。
銀行口座にマイナンバーを付番する議論は、番号関連四法が成立した3ヶ月後には、既に始まっていました。2013年8月の社会保障制度改革国民会議報告書の中に、「社会保障・税番号制度も活用し、資産を含め負担能力に応じて負担する仕組みとしていくべきである」との記載があり、マイナンバーを活用した個人の資産把握が言及されています。
その後、2014年の政府税制調査会マイナンバー・税務執行DG論点整理の中で「社会保障について所得・資産要件を適正に執行する観点や、適正・公平な税務執行の観点からは、国民の多くが保有する預金が把握の対象から漏れている状態は改めるべきであり、預金口座へのマイナンバーの付番について早急に検討すべき」との意見が出されました。
続く2014年のマイナンバー等分科会中間とりまとめにおいては「預金保険法や犯罪収益移転防止法等に基づく金融機関による顧客の名寄せ、本人確認及び口座名義人の特定・現況確認に係る事務について、マイナンバーの利用範囲に追加すること」などが言及されています。平成27年通常国会で銀行口座への付番に必要な法整備に向けて、関係府省が協力することで一致しました。これを受け、先頃、銀行口座への付番を認めるマイナンバー法改正案が可決されました。
つまり、日本人の多くが持っている預金資産を把握しないことには個人の正確な所得把握は不可能である、とのことです。
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銀行口座にマイナンバーを付番する具体的な手続
預金口座への付番は2018年を目処になりそうです。その間、銀行では、新規口座開設時、既存口座については来店時などに顧客にマイナンバーの告知を求めていくことになります。
具体的な手続はあまり変わらないと思われますが、マイナンバーの通知が必要になってくるので、銀行口座開設時には個人番号カードなどが必須になるかもしれません。
休眠口座の取り扱い
これから銀行口座への付番が始まると、大きな問題になりそうなのが休眠口座の問題です。休眠口座とは長い間預金の出し入れがなされていない口座のことですが、このような口座の持ち主とは連絡を取ることが困難であることが予想されています。また取引があっても連絡先の変更等により、連絡が付かないケースの口座も相当数存在することが予想されています。
今回の法改正においては、マイナンバーが付番された銀行口座については利子課税の優遇措置や、付番されていない口座の取引制限などが検討されましたが、どちらも大きな影響を及ぼす可能性があるため、盛り込まれないことになりました。今回の改正では銀行口座へのマイナンバー登録は任意となったため、銀行への通知は少数にとどまってしまうのではないか、と予想されています。ただし、2021年以降は義務化することも目指しており、その際にはATMの利用制限などの罰則を設ける可能性も指摘されており、今後の議論の推移を見守る必要がありそうです。
まとめ
銀行口座への付番が始まると、預金資産が複数の口座に分散されていても、税務当局が預金総額を把握しやすくなるという利点があります。一方、プライバシー侵害や、口座情報が万が一漏洩してしまった場合、大きな社会的損害が発生する可能性があります。
一方、近年、生活保護の不正受給に対して、国民の厳しい目が向けられているのも事実です。そういった生活保護の不正受給に対して、銀行口座へのマイナンバー付番は、非常に大きな効果を発揮することは間違いありません。マイナンバーが、銀行口座という情報を持つことになることで、情報保護が一層重要となり、マイナンバーを取り扱う国、自治体、企業などの責任も大きくなることが予想されます。特に中小企業にとっては大きなリスクを背負うことになってしまうのではないか、という不安もあります。
今回は義務化が見送られたといっても安心することはできません。マイナンバー導入の大きな目的である正確な所得把握を実現するためには、銀行口座の把握が必要であることは明らかです。いずれは銀行口座へのマイナンバーの付番は義務化されることが強く見込まれています。銀行口座へのマイナンバーの付番は、脱税や生活保護の不正受給などに対し、かなり効率的な対策になることが期待される一方、国による資産把握が強まるといったデメリットもあることを理解しておいてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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