• 更新日 : 2022年3月18日

給与計算の流れと業務を自動化するメリット

給与計算の流れと業務を自動化するメリット

給与計算の一連の流れは、RPAや給与計算ソフトを用いることで、自動化できます。人の感覚的なチェックができない、イレギュラーに対応できないといった難しい課題があるものの、給与計算を自動化すると業務の著しい効率化が期待できます。今回は、給与計算の流れをあらためて確認しながら、業務を自動化するメリットについて解説します。

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給与計算業務の流れ

給与計算には大きく分けて4つの段階があります。流れをまとめると以下のようになります。

【第1段階】各従業員の人事情報(属性データ)の整備・確認

  • 入社者の登録
  • 異動や昇格といった人事異動による変更
  • 産休や病気による休職の登録
  • 住所や扶養親族の変更
  • 通勤経路や銀行口座の変更
  • 退職の登録

【第2段階】給与計算期間における各従業員の勤務状況(勤怠データ)の収集・確認

  • 出勤日数と欠勤日数
  • 残業や休日出勤といった時間外労働の時間数
  • 有給休暇取得日数

【第3段階】給与計算と支給

  • 各種のデータに基づく支給額と控除額の計算
  • 所得税や社会保険料の計算
  • 支給額の確定
  • 銀行口座振込データ作成と送信
  • 給与明細の作成と配布
  • 賃金台帳の作成

【第4段階】所得税と社会保険料の納付

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給与計算における自動化とは?RPAとソフトの違い

毎月従業員に支給する給与は、各従業員の人事情報(属性データ)、給与計算期間における勤務状況(勤怠データ)を反映させて計算します。

  • 役職についている従業員に対して役職手当を支給する
  • 家族を扶養している従業員に対して扶養手当を支給する
  • 単身赴任中の従業員に対して帰省手当を支給する
  • 残業時間について時間外労働の割増賃金を支払う など

給与計算を手動で行う場合には、属性データや勤怠データを一つひとつ給与計算に反映させるための作業が必要になります。各従業員についてデータに基づいて支給金額を手計算で加えていったり、エクセルに入力したりしなければなりません。

こういった必要なデータの取り込みから支給金額の計算までを、人の手をかけずに行う技術のひとつがRPAです。RPAは「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略で、パソコン入力のような業務を自動で行う技術を指す言葉として使われます。

給与計算では、RPAを必要な属性データ・勤怠データの取り込みから給与計算までの一連の処理を、RPAに任せることが可能です。データの受け渡しといった単調でありながらもミスの許されない業務について、負担を軽減することができます。

給与計算業務にかかる負担軽減の目的で活用できるものには、RPAのほかにソフトがあります。ソフトは該当業務に必要な手順をシステムパッケージ化したもので、給与を計算するものは「給与計算ソフト」、人事情報を管理する「人事ソフト」、各従業員の勤怠を管理する「勤怠ソフト」など、ソフトは業務ごとに製品化されています。そのため、より高度で複雑な処理ができ、業務の大幅な効率化、負担の削減が実現できます。

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給与計算業務において自動化の難しい課題

給与計算は、本来、属性データや勤怠データをきちんと反映させれば正確に行うことができる業務です。支給の対象となる従業員に所定の手当を支給する、残業や休日出勤などをした従業員に定められている割増賃金を支払う、といったことをするだけで、難しい判断は必要ありません。ケースバイケースのような状況に応じた判断を必要としない業務は、それだけ自動化しやすいといえます。しかし、給与計算の自動化には次のような課題があり、難しいことに注意が必要です。

1.人間の感覚によるチェックができない

入社1年目の従業員に役職手当がついていたり、独身従業員に配偶者を対象にした扶養手当がついていたり、異常な金額の時間外労働の割増賃金がついていたりした場合、見た時点で何かおかしいことに気づくことができます。データを確認して間違いがあれば修正することが可能ですが、自動化されている場合はそうした対応ができません。人間であれば勘や経験によって比較的に発見が容易なミスでも、自動化ではそのままスルーされてしまい、間違いが修正されずに給与計算が終了し、誤った結果が計算されてしまいます。

2.イレギュラーな処理ができない

授業員一人ひとりの給与を計算するため、従業員に何かしらの事情がある場合には、給与計算でも対応が必要になるケースがあります。給与計算業務は、定型的なものがほとんどですが、そのような場合は特殊な処理を行うことが求められます。自動化すると、こうした例外的な事情に対応するための、イレギュラーな処理への対応が困難になります。

また、給与計算はエクセルで自動計算させることもできますが、手軽に始められるものの問題も多いことを理解しておく必要があります。エクセルでの給与計算には入力してはいけない場所にデータを打ち込んでしまったり、操作を間違えて計算式を狂わせてしまったり、上書きによって設定を消去してしまうといったトラブルがつきものです。表計算を使用しての自動化も簡単ではなく、操作ミスによって使えなくなってしまう可能性が高いことに気をつけなければなりません。

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給与計算を自動化するメリット

給与計算の自動化には、課題とともにメリットもあります。

もっとも大きなメリットが業務を効率化でき、負担を軽減できる点です。給与は従業員一人ひとりに対して、個々に計算する必要があります。

支給や控除の項目ごとの金額を当てはめ、差し引きの給料支払額を求めるという計算を、従業員ごとに行わなければなりません。難しい作業ではないものの、従業員の人数分を繰り返さなければならず、間違えないようにというプレッシャーもかかります。自動化すればシステムに任せられ、大幅な業務改善・負担軽減ができます。

また給与計算では、諸手当の支給の基礎となる人事データ、時間外労働の割増賃金支払いの基礎となる勤怠データを整理・収集・把握し、正確に反映させる必要もあります。自動化で用いる給与計算ソフトには連携機能がついていて、ほかのソフトやシステムとデータのやりとりを行うことができます。データ量が多くても労力はかからず、また手入力ではないため、ミスの発生も防ぐことができます。

さらに給与計算の自動化は、ペーパーレス化にもつながります。従来の紙の給料明細をデータ化してWeb上で見られるようにすることを「給料明細の電子化・Web化」といいますが、ほとんどの給与計算ソフトには、給料明細の電子化・Web化を行うための機能がついています。給料明細を電子化・Web化すると印刷が不要になり、専用帳票代やインク代といった費用が削減できます。

さらに給与明細を封筒へ入れ、各従業員に渡すといった手間もかからなくなるほか、出向や在宅勤務などにより直接渡すことができない従業員に郵送する料金もいらなくなります。さまざまな作業・手間・費用が不要になり、業務負担軽減に加え、コストカットを図ることもできるのです。

マネーフォワード クラウド給与で業務負担を少しでも減らそう

多くのメリットをもたらす給与計算の自動化は、給与計算ソフトを導入して行うことをおすすめします。給与計算ソフトは、社内のパソコンにインストールするものや、インターネットで接続するもの、新たにシステムを構築するものなど、いろいろなタイプがあります。それぞれのソフトについて特徴や価格などを比べ、自社に合うものを選ぶことが大切です。

またほかの業務で使用しているシステムや、これから導入予定のシステムと連携できるかどうかも、ソフトを選ぶ際の重要なポイントになります。

「マネーフォワード クラウド給与」はインターネットを介して利用するクラウド型の給与計算ソフトです。給与計算業務のうちの多くの作業・事務処理が自動的に行われ、業務の効率化・負担軽減が実現します。給料明細を電子化・Web化する機能もあり、ペーパーレス化も可能です。

法改正にも自動的に対応し、いつでも給与計算時にあった処理が可能です。金額も自動計算されるため正確で、ミスの防止に役立ちます。

また「マネーフォワード クラウド給与」は他システムとの連携も可能です。複雑な作業を必要とせず、さまざまな業務ソフトと連携させて利用することでさらなる効率化を目指すことができます。

製品の詳しい機能や使い方については、企業担当者さま向けのオンライン個別説明会を行っておりますので、まずは気軽にお問い合わせください。

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給与計算ソフトは業務効率化を手助けする一つの手段

自動化によって給与計算業務は、大幅に効率化することが可能です。人間の目でエラーチェックできなくなる、イレギュラーへの対応が不十分になるといった問題も給与計算の自動化にはあるものの、メリットはこれらのデメリットを大きく上回ります。給与計算の自動化には、ソフトの活用が便利です。自社に合った給与計算ソフトの導入を視野に入れて、給与計算業務の効率化を検討してみてはいかがでしょうか。

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よくある質問

給与計算における自動化とは何ですか?

給与計算を、RPAやシステム、またはソフトなどを用いて自動的に行うことです。詳しくはこちらをご覧ください。

自動化とRPAの違いは何ですか?

RPAは自動化の方法のひとつで、自動化する方法にはほかに給与計算ソフトの連携などがあります。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

執筆:坪 義生(社会保険労務士)

じんじ労務経営研究所代表(社会保険労務士登録)、労働保険事務組合 鎌ヶ谷経営労務管理協会会長、清和大学法学部非常勤講師、「月刊人事マネジメント」(㈱ビジネスパブリッシング)取材記者。社会保険診療報酬支払基金、衆議院議員秘書、㈱矢野経済研究所、等を経て、91年、じんじ労務経営研究所を開設。同年より、企業のトップ・人事担当者を中心に人事制度を取材・執筆するほか、中小企業の労働社会保険業務、自治体管理職研修の講師など広範に活動。著書に『社会保険・労働保険の実務 疑問解決マニュアル』(三修社)、『管理者のための労務管理のしくみと実務マニュアル』(三修社)、『リーダー部課長のための最新ビジネス法律常識ハンドブック』(日本実業出版社、共著)などがある。

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