• 更新日 : 2026年9月4日

リワーク支援とは?職場復帰支援プログラムの内容・種類・費用を解説

Pointリワーク支援とは何か?

リワーク支援とは、休職中の労働者が職場復帰できるよう生活リズム改善やセルフケアスキル習得を行う支援プログラムです。

  • 種類は医療・職リハ・職場・福祉の4つ
  • 費用は種類により無料〜健康保険適用
  • 期間は3〜4か月が目安

Q. リワーク支援はどこで受けられる?
A. 医療機関・地域障害者職業センター・勤務先企業・障害福祉サービス事業所の4つの窓口で受けられます。

リワーク支援とは、うつ病や適応障害などの精神的な不調で休職した労働者が、職場復帰に向けて受ける支援プログラムのことです。復職支援プログラムや職場復帰支援プログラムとも呼ばれ、実施主体によって医療リワーク・職リハリワーク・職場リワーク・福祉リワークに分かれます。本記事では、支援内容やメリット・デメリット、費用、利用の流れまでを解説します。

リワーク支援とは?

リワーク支援とは、精神的な不調で休職している労働者が職場復帰できるよう、生活リズムの立て直しやストレス対処法の習得などを行う支援プログラムです。「リワーク」は英語のreturn to workに由来する略称で、復職支援プログラム・職場復帰支援プログラムとも呼ばれます。

休職から復職への移行は負担が大きく、無理に復帰して症状が再発し、再び休職に至るケースも見られます。リワーク支援では、体力・集中力の回復訓練や、休職に至った要因を自己認識するためのプログラムが提供されており、段階的に復職の準備を進められる点が特徴です。

参考:心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き|厚生労働省

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リワーク支援を受けるメリットは?

リワーク支援の主なメリットは、スムーズな職場復帰、生活リズムの安定、セルフケアスキルの習得の3つです。職場に近い環境で作業訓練を行うことで、復職後のギャップを小さくできます。

スムーズに復職しやすい

リワーク支援では、休職前の業務に近い軽作業やオフィスワークなどの作業課題に取り組みます。これにより集中力や作業ペースの感覚を取り戻しやすくなり、復職後の業務にスムーズに移行しやすくなります。

生活リズムが整う

決まった日時に通所することで、休職中に崩れがちな生活リズムを整えられます。JEED(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)が実施するリワーク支援でも、生活リズム表や活動記録表を用いて睡眠・食事・気分などを記録し、定期的に振り返る取り組みが行われています。

参考:リワーク支援(メンタルヘルス不調により休職している方の職場復帰)|独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構

セルフケア・再発防止のスキルを習得できる

専門スタッフの支援のもと、体調を崩した原因を客観的に把握し、自分に合ったストレス対処法を学べます。このセルフケアスキルは、復職後の再発防止・再発予防に役立ちます。

リワーク支援のデメリット・注意点は?

リワーク支援には、通所期間が数か月にわたる点と、プログラムによっては金銭的な負担が生じる点というデメリットがあります。事前に期間や費用の目安を把握したうえで検討することが重要です。

数ヶ月の通所が必要になる

リワーク支援の標準的な期間は、実施機関によって差はあるものの3〜4か月程度が目安とされています。通所している間は休職扱いとなるため、会社の休職可能期間によっては、プログラムを最後まで受けられないケースもあります。

参考:リワーク支援|独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構

金銭的な負担が生じる場合がある

リワークプログラムでは、利用費用に加えて交通費や昼食代などの負担が発生することがあります。自分にとって通いやすい場所・時間帯を、金銭的負担も含めて検討することが大切です。

リワーク支援にはどんな種類がある?

リワーク支援には、実施主体の違いにより医療リワーク・職リハリワーク・職場リワーク・福祉リワークの4種類があります。それぞれ目的や費用負担、対象者が異なるため、自分の状況に合わせて選ぶ必要があります。

種類・実施主体 主な目的 費用負担
医療リワーク
精神科クリニックなどの医療機関
病状の回復・安定化、再休職の予防 健康保険適用で一部自己負担
職リハリワーク
地域障害者職業センター(JEED)
職場復帰に向けた本人・雇用主への支援 雇用保険財源のため自己負担なし
職場リワーク
休職前の勤務先企業
試し出勤など段階的な復職準備 企業負担
福祉リワーク
障害福祉サービス事業所
生活面の支援を含めた復職準備 所得に応じた自己負担(上限あり)

医療リワーク

医療リワークとは、精神科クリニックなどの医療機関が、医師や看護師、作業療法士、心理職などの専門職により提供する復職支援プログラムです。病状の回復・安定化を通じて再休職を防ぐことを目的としています。

診療報酬上の精神科デイケアやショートケアの枠組みで実施され、健康保険制度に加え、自立支援医療制度を利用することで自己負担割合を抑えられる場合があります。

職リハリワーク(職業リハビリテーション)

職リハリワークとは、地域障害者職業センターが実施する職業リハビリテーションサービスで、休職者本人・雇用主・主治医の三者の合意形成を専門の職業カウンセラーが支援します。地域障害者職業センターは各都道府県に1か所以上設置されています。

治療を目的とせず、職場への適応を目指す点が医療リワークとの大きな違いです。費用は雇用保険を財源とするため自己負担はありませんが、公務員は原則対象外とされています。

参考:リワーク支援(メンタルヘルス不調により休職している方の職場復帰)|独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構

職場リワーク

職場リワークとは、休職前に在籍していた企業内で行われる復職支援プログラムで、試し出勤制度などを通じて段階的に業務へ戻る方法です。実際の職場環境に触れながら準備できるため、復職後のギャップを減らしやすい点が特長です。
企業によっては医療機関と連携した職場復帰訓練制度や、EAP(従業員支援プログラム)と呼ばれる専門部署によるサポートを整備している例もあります。厚生労働省の手引きでも、企業に対し休職から復帰までの流れを社内で策定するよう求めています。

福祉リワーク

福祉リワークとは、障害福祉サービス事業所が提供するリワークプログラムで、生活面の支援と専門的な復職プログラムを組み合わせて提供する形態です。近年、実施主体として広がりを見せています。
自立訓練(生活訓練)などの枠組みで運営されるケースが多く、費用は利用者本人および家族の所得に応じて決定され、月額の上限が設けられています。
参考:Q&A | 自立訓練(生活訓練)事業所ニューロリワーク

リワーク支援プログラムの具体的な内容は?

リワーク支援プログラムは、生活リズムの再構築、体調・体力の回復、職場復帰スキルの習得、コミュニケーション技法の習得という4つの柱で構成されるのが一般的です。

  1. 生活リズムの再構築・自己管理能力の向上
    生活リズム表や活動記録表を用いて睡眠・食事・気分・疲労を記録し、客観的に自己管理する力を養う
  2. 体調・体力の回復
    物品請求書の作成や数値チェック、ピッキングなど、状態に合わせた個人・グループでの作業課題に取り組む
  3. 職場復帰のためのスキル習得
    認知行動療法やストレスマネジメント、リラクゼーションなどの講座を受講する
  4. コミュニケーション技法の習得
    アサーション的なコミュニケーションやロールプレイングを通じ、対人場面での不安軽減を図る

参考:地域障害者職業センターの 精神障害者職場復帰支援(リワーク支援)について|厚生労働省

リワーク支援の期間・対象者はどう決まる?

リワーク支援の期間は実施機関によって幅があり、体験通所を含め10〜14週間程度、または3〜4か月程度を標準とするケースが多く見られます。対象者は主に休職中の本人ですが、企業の担当者や家族が説明会や一部プログラムに参加できる場合もあります。

対象者の範囲は制度ごとに異なり、職リハリワークは民間企業等の雇用保険適用事業所に雇用されている休職者が対象で、国・地方公共団体等の職員は対象外とされています。利用にあたっては、本人・主治医・事業所(企業)の三者の合意が前提となる点も共通しています。

参考:職場復帰(リワーク)支援 ~うつ病等の疾患により休職している方の職場復帰支援~|独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構

リワーク支援にかかる費用はどれくらい?

リワーク支援の費用は種類によって大きく異なり、医療リワークは健康保険の自己負担(通常3割、自立支援医療制度利用で最大1割程度)が発生する一方、職リハリワークは雇用保険財源のため自己負担がありません。福祉リワークは所得に応じた負担で月額上限が設けられ、職場リワークは企業負担で行われます。

自分の状況に応じてどの制度を利用できるかを事前に確認し、主治医や勤務先の担当者に相談することが、費用面での不安を減らす近道です。

リワーク支援を利用するには?

リワーク支援を利用するには、主治医への相談から始め、対象となる制度を選び、説明会・体験利用を経て本格的な通所につなげるという流れが一般的です。

STEP1:主治医に相談する

まずは主治医に、職場復帰に向けてリワーク支援を利用したい旨を相談します。病状の状態や利用可能な制度について、医学的な観点からの助言を得られます。

STEP2:利用する制度を選ぶ

医療リワーク・職リハリワーク・職場リワーク・福祉リワークの中から、費用負担や対象条件を踏まえて利用先を選びます。勤務先の企業に職場リワークの制度があるかどうかも、あわせて確認しておくとよいでしょう。

STEP3:説明会・体験利用に参加する

多くの実施機関では、本格的な利用の前に説明会や体験通所の機会が設けられています。プログラムの内容や通所頻度、雰囲気を事前に確認できます。

STEP4:本人・主治医・事業所の三者で合意する

本格的な通所開始にあたっては、本人・主治医・事業所(企業)の三者で、支援内容やスケジュールについて合意形成を行います。この合意形成は、円滑な職場復帰のコーディネートに欠かせないプロセスです。

リワーク支援を活用して無理のない職場復帰を

リワーク支援は、医療リワーク・職リハリワーク・職場リワーク・福祉リワークという4つの形態があり、それぞれ実施主体・費用・対象者が異なります。自分の状況に合った復職支援プログラムを選び、生活リズムの安定やセルフケアスキルの習得を進めることで、再発を防ぎながら無理のない職場復帰を目指せます。


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