• 作成日 : 2022年9月9日

転職で空白期間がある場合の健康保険や年金の手続きは?保険証切り替えについても解説!

転職で空白期間がある場合の健康保険や年金の手続きは?保険証切り替えについても解説!

退職してから転職まで期間が空く場合、任意継続や家族の扶養に入ることを選択しない場合は、一度国民健康保険に切り替える必要があります。国民健康保険加入の手続きは14日を過ぎても行えますが、退職日翌日までさかのぼって保険料を徴収されます。今回は、空白期間における健康保険や年金の切り替えの手続きや注意点について、解説します。

広告

転職で空白期間ができる場合の健康保険の手続きは?

就職して健康保険に加入した場合、退職時はその健康保険の被保険者としての資格を失います。必ず、それまで使っていた保険証を前の会社に返却しましょう。

新しい会社で働き始めるまでの期間における選択肢としては、以下の3つが挙げられます。
日本はすべての国民が何らかの公的医療保険に加入する、「国民皆保険」制度が導入されているためです。

  • ケース1.国民健康保険に加入する
  • ケース2.任意継続を選択する
  • ケース3.家族の扶養に入る

それぞれの手続きを見ていきましょう。

退職時に保険証を必ず返却する

退職日の翌日以降、それまで使っていた保険証は失効し、使えなくなります。転職する際は、保険証を退職日前に必ず会社に返却しておきましょう。

退職日までに保険証を返却し忘れていた場合は、後日速やかに宅配便や郵便を使って返却することが重要です。誤って失効した保険証を使用して医療機関を受診した場合、当該の健康保険組合または協会けんぽから返還請求を受けます。

返還請求を受けたら、一時的に健康保険の負担分を立替払いし、別途新しく加入する健康保険の保険者に療養費の申請をする必要があり、手間がかかります。それだけでなく、新旧の健康保険の保険者に迷惑をかけることになるため、失効した保険証を使ってしまわないように注意してください。

失効した保険証を繰り返し使用すると、詐欺罪で処罰される可能性があることも覚えておきましょう。

ケース1.国民健康保険に加入する

退職から転職先への入社が15日以上空くケースで、任意保険への加入を選択しない場合や家族への扶養に入らない場合には国民健康保険に切り替えて加入しなければなりません。国民健康保険への加入の手続きは、退職日の翌日から14日以内に、居住地を管轄する役所の窓口で手続きを行う必要があります。

国民健康保険とは、地方自治体が運営する、自営業者や無職の方など健康保険に加入していない方が加入する保険のことです。国民健康保険には扶養の概念がないため、たとえば自営業を営む夫婦は、夫も妻も国民年金の保険料を支払う必要があります。

国民健康保険への加入手続きは14日を過ぎても行えますが、退職日翌日までさかのぼって保険料を支払う必要があることを覚えておきましょう。

手続きの際、加入していた健康保険の資格喪失日がわかる書類や、本人確認書類などが必要です。それ以外に退職証明書や離職票などの提示が求められることがあるため、事前に役所の担当窓口に問い合わせをしておくと安心です。

保険証が発行されるまでに通院の予定がある場合

国民健康保険の手続きをしても、すぐに保険証を受け取れるわけではありません。そのため、通院中である、あるいは直近で医療機関にかかる予定があるときは役所の窓口でその旨を伝えましょう。保険証が発行されるまでの間に代わりとして使用できる証明書を発行してもらえる場合があります。

転職先で新しい保険証が発行されたら

転職先で新しい保険証が発行されたら、国民健康保険の脱退手続きを行わなければなりません。その際、新しい保険証と国民健康保険の保険証の両方を持参しましょう。

ケース2.任意継続を選択する

転職によって空白期間が発生する場合、それまでの健康保険の任意継続を選択するという選択肢もあります。任意保険で継続できるのは、最長2年間です。任意継続のためには以下の2つの要件を満たしている必要があります。

  1. 退職日以前に継続して2ヶ月以上、被保険者であった
  2. 退職日の翌日から20日以内に手続きを行う

さらに、会社員として加入していた健康保険の保険料は基本的に会社と個人で折半していたのに対し、任意継続ではすべて自分で負担しなければなりません。それでも、保険料は国民健康保険よりも安いケースが多いといえるでしょう。

また原則、任意継続の途中で国民健康保険に切り替えたり、家族の扶養に入ったりすることはできない点もおさえておきましょう。

ケース3.家族の扶養に入る

転職先での勤務まで期間が空いてしまう場合、条件をクリアしていれば、親や配偶者が加入している健康保険に被扶養者として加入することも可能です。

健康保険によって「年収130万円以下、かつ被保険者の年収の2分の1以下」など条件が決められているため、自分が条件を満たすかどうかを確認する必要があります。失業給付を受給している場合も、被扶養者に切り替えできない場合があるため事前に確認することが重要です。

広告

転職で空白期間ができる場合の年金の手続きは?

転職で空白期間ができる場合、年金の手続きも必要です。前の会社を退職後、その月のうちに次の会社に入社する場合は厚生年金に継続して加入することになるため、切り替えの手続きはそれぞれの会社が行ってくれます。

しかし退職してから次の会社に入社するまでの期間が空く場合、具体的には入社日が退職日の翌月以降になるケースでは、自分で手続きを行い、一時的に国民年金に切り替える必要があります。このケースでは、厚生年金保険の被保険者期間に空白が発生するためです。

14日以内に手続きをするというルールになっているものの、14日を過ぎてしまったとしても手続きは可能です。手続きを忘れてしまった場合、退職後しばらくすると自宅に「国民年金未納分納付案内書」が届くため、期限内に支払うようにしましょう。

国民年金の保険料未払いに注意する

厚生年金は保険料を会社と本人が折半し、本人負担分も給料天引きをして会社が負担してくれますが、国民年金は自分で保険料を支払います。未払いがあると老後に受け取る年金額に影響があるだけでなく、重い障害を負ったときに支給される障害年金や、遺族に支給される遺族年金が受け取れなくなる可能性があります。

経済的な事情で年金の保険料を支払えないという方に対しては、納付の「猶予」や「免除」といった制度があるため、役所の年金窓口で相談してみましょう。

これらが認められると、年金の保険料を支払える状況になったときに、過去10年までさかのぼって納付することが可能です。そのときに納付すれば、将来的に受け取る年金額が減額されることもありません。 

広告
広告

転職で空白期間ができる場合の注意点は?

転職で空白期間ができる場合の注意点は、主に次の2点です。

  • 健康保険未加入の場合、医療費が全額自己負担となる
  • 保険料が遡って徴収されるケースもある

ここからは、転職で生まれる空白期間に関する注意点について解説していきます。

健康保険未加入の場合、医療費が全額自己負担となる

たとえ短期間の空白期間であっても、健康保険には加入しなければなりません。

通常、病院の窓口に健康保険の保険証を提示することで、受診料負担が3割に軽減されます。しかし、健康保険に未加入のままいると、その間に病気やけがで通院や入院することになった場合、医療費が全額自己負担になります。

病気やけがのタイミングは、予測がつかないものであるため、転職先が決まるまでの期間が短い場合でも、必ず国民健康保険に加入するなどの対応をしましょう。

保険料が遡って徴収されるケースもある

転職で空白期間が生じる場合、健康保険に未加入のままでいたとしても、最長2年前まで遡って健康保険料を徴収されるケースがあります。なお、健康保険未加入の期間分の保険料を遡って支払ったとしても、その期間の医療費は保険が適用されず自己負担のままであることを覚えておきましょう。

広告
広告

転職による空白期間も健康保険への加入を忘れずに

転職による空白期間が生じた場合、その期間が14日以内であれば、前の会社への健康保険証の返却と転職先の健康保険への加入のみで済みます。

一方で、退職後の空白期間が15日以上になるケースで、任意継続や家族の扶養に入ることを選択しない場合は、一度国民健康保険に切り替えなければなりません。転職によって空白期間が生まれる際も、健康保険未加入の日数ができるだけ短くなるように対応しましょう。

広告

よくある質問

転職で空白期間ができる場合の健康保険の手続きは?

退職後の空白期間が15日以上になるケースで、任意継続や家族の扶養に入ることを選択しない場合は、一度国民健康保険に切り替える必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。

転職で空白期間ができる場合の年金の手続きは?

次の会社の入社日が退職日の翌月以降になるケースでは、一時的に国民年金に切り替えなければなりません。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

【監修】マネーフォワード クラウド給与

給与計算に関するお役立ち情報をマネーフォワード クラウド給与が提供します。マネーフォワードクラウドは会計から人事労務までクラウドでDXを推進、バックオフィスの業務効率化を応援します。

関連記事