- 更新日 : 2025年11月20日
社員紹介で「報酬金50万円」ゲット 税金は引かれる?
近年、にわかに注目を浴びている「リファラル採用」。社員が自社に適任だと思う知人に声を掛け、人事に紹介し、選考へつなげる採用活動です。「採用氷河期」の今、採用コストを抑え、定着率の高い人材が採用できるなどの理由から導入を検討している企業も少なくありません。
あわせて、ベンチャー企業などでよく聞かれるのが、知人を紹介した社員への「紹介報酬」です。中には入社1名につき50万円以上を支給する企業もあります。この報酬金、税金は引かれるのでしょうか。
入社1名で「50万円以上」の高額支給も
人材紹介のエン・ジャパンが501社を対象に2017年8月~9月に行った調査では、過半数を超える62%の企業が「リファラル採用」を実施していると回答しました。

エン・ジャパンのプレスリリースより引用(以下同)
実施理由の第1位は「入社後に定着・活躍しやすいため」(59%)、第2位は「採用コストを下げるため」(56%)、第3位は「採用成功の確率が高いため」(51%)と、採用難の今、効率的な人材確保の一助になっていることが分かります。

また、実施企業のうち44%が、紹介した社員へインセンティブを支給しています。支給額は「3万円~10万円」が52%で最多、次に「3万円以内」(28%)が続きます。中には「50万円以上」と高額支給している企業も1%あります。入社1名につき報酬金50万円もらえるならば、優秀な知人を人事に紹介しようと社員のモチベーションも高まるでしょう。

この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
年末調整で従業員がやりがちな8つの間違い
年末調整で従業員の方々がやりがちな8つのミスをとりあげ、正しい対応方法についてまとめました。
年末調整業務をスムーズに完了させるための、従業員向けの配布資料としてもご活用いただけます。
扶養控除等申告書 取り扱いガイド
扶養控除等申告書は、毎月の源泉徴収事務や年末調整の計算をするうえで必要不可欠な書類です。
扶養控除等申告書の基礎知識や具体的な記入方法、よくあるトラブルと対処方法などをわかりやすくまとめたおすすめのガイドです。
年末調整業務を効率化するための5つのポイント
「毎年年末調整のシーズンは残業が多くなりがち…」、そんな人事労務担当者の方に向けて年末調整業務をスムーズに行うためのポイントをまとめました。
スケジュールや従業員向け資料を作成する際の参考にしてください。
年末調整のWeb化、業務効率化だけじゃない3つのメリット
年末調整のWeb化=業務効率化のイメージが強いかもしれませんが、実際には労務担当者にしかわからない「もやもや」を解消できるメリットがあります。
この資料ではWeb化により業務がどう変わり、何がラクになるのかを解説します。
ところで税金は引かれる?
ところでこの50万円、勘定科目は何費として処理されるのでしょうか。また課税対象なのでしょうか。ITやベンチャー企業の会計事情に詳しい、公認会計士で税理士の浅利圭佑さんに聞きました。
――社員紹介の報酬金は、勘定科目は何費として処理されますか。
浅利さん:会社側の勘定科目は、以下のいずれかとなるのが一般的です。
②従業員としての業務に直接関係しない場合:支払手数料(紹介手数料)
①②のいずれに該当するかは、以下のポイント等を勘案して総合的に判断することとなります。人事担当者など業務の一環として採用活動を行っていれば給与手当、業務時間外に本来の業務とは全く関係なく採用活動したケースについては紹介手数料となる可能性が高いです。
・紹介者の通常の業務と当該紹介活動が関係するか
・紹介活動にかかったコストが会社負担か否か
・勤務規定における紹介制度の整備状況
――報酬金は課税対象になるのでしょうか。また課税対象の場合の税率を教えてください
浅利さん:当該報酬が給与である場合は「給与所得」として、支払手数料である場合は「雑所得(あるいは一時所得)」としていずれも所得税及び住民税の課税対象となると考えられます。
なお、税率は対象者の所得金額によって変動し、2018年8月現在、所得税と住民税を合わせると約15%~55%の税率で累進的に課税されることとなります。
給与の場合 :給与所得として所得税及び住民税の課税対象
支払手数料の場合:雑所得として所得税及び住民税の課税対象
――知人を紹介して報酬金を手に入れた社員が、その知人と報酬金を山分けする場合、贈与税がかかるのでしょうか。
浅利さん:はい、社員から報酬金の山分けを受けた知人に対して贈与税が課税されます。贈与税の計算順序は以下の通りです。
②続いて、その合計額から基礎控除額110万円を差し引きます
③次に、その残りの金額に、以下の贈与税速算表(一般贈与財産用)の税率を乗じて税額を計算します(※国税庁ホームページより引用)

したがって、紹介により知人が得る財産の価額と、当年度中に得たその他の贈与の価額の合計が基礎控除110万円以内である場合は、納税は発生せず、贈与税の申告も不要となります。
公認会計士・税理士/IT、ベンチャー特化型の会計事務所「ネクスパート会計事務所」代表
スタートアップからメガベンチャーまで300社を超える企業に対し会計・税務・資金調達支援・VC対応など幅広いサービス提供を行う。会計・税務・FAS・法務のプロフェッショナルを集めたワンストップ型専門家集団、ネクスパート・アドバイザリーグループでグループCEOも務める。
【参考】
・「リファラル(社員紹介)採用」に関するアンケート調査(エン・ジャパン)
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2017/11266.html
・贈与税の計算と税率(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4408.htm
よくある質問
「リファラル採用」を実施している企業はどれくらいある?
人材紹介のエン・ジャパンが501社を対象に2017年8月~9月に行った調査では、62%の企業が「リファラル採用」を実施していると回答しました。詳しくはこちらをご覧ください。
社員紹介の報酬金の勘定科目は?
給与手当もしくは、支払手数料で処理します。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
-
# 給与計算
給与計算ソフトを買う?社労士に依頼する?手段別にメリット・デメリットを解説!
給与計算業務は、給与計算ソフトを導入するほか、社労士に依頼する、もしくはエクセルで行うといった方法があります。今回は、エクセル・社労士への依頼・給与計算ソフトの導入と3種類に分けて…
詳しくみる -
# 給与計算
みなし残業手当とは?超過分の扱いや計算方法、導入手順など解説
企業の人事労務担当者にとって、給与計算の効率化や人件費管理は避けて通れない課題です。その解決策として導入される「みなし残業手当(固定残業代)」ですが、正しい計算方法や契約書の記載ル…
詳しくみる -
# 給与計算
東京都の給与計算代行の料金相場・便利なガイド3選!代表的な社労士事務所も
東京都は日本の首都として企業数が非常に多く、多様な業種が集中しています。そのため給与計算代行サービスの需要も高く、料金相場やサービス内容も幅広いのが特徴です。 しかし、多様な選択肢…
詳しくみる -
# 給与計算
奈良県の給与計算代行の料金相場・便利なガイド3選!代表的な社労士事務所も
奈良県で事業を展開する企業にとって、給与計算は正確性と効率性が求められる重要な業務です。しかし、専門的な知識や時間を確保することは容易ではなく、多くの企業が給与計算代行サービスの利…
詳しくみる -
# 給与計算
源泉徴収の対象とならない給与とは?対象になるものや注意点も徹底解説
源泉徴収の対象とならない給与は、法人への報酬や一定額以下の給与などが挙げられます。源泉徴収の対象外であることを知らずに、誤って徴収・未徴収すると、税務リスクや事務負担が発生するおそ…
詳しくみる -
# 給与計算
手取りアップは副業と節税がポイント!給料が上がっても手取りが増えない理由と対策を解説
毎年昇給しているはずなのに、なぜか生活が楽にならない。そう感じている方は少なくないでしょう。原因は、給与の額面金額と、実際に銀行口座に振り込まれる手取り額の違いにあります。給料が上…
詳しくみる




