• 更新日 : 2023年3月24日

源泉徴収票の発行はいつ?作成方法やタイミングを解説!

源泉徴収票の発行はいつ?作成方法やタイミングを解説!

源泉徴収票は、従業員の1年間の収入や納税額、扶養控除社会保険料控除など各種控除額が記載された書類であり、作成と交付が企業に義務付けられています。
従業員が転職するときや確定申告をするときなどで源泉徴収票が必要となり、ときには再発行を依頼されることもあります。作成方法や発行のタイミングについて解説します。

源泉徴収票はいつ発行される?

源泉徴収票を発行する時期は所得税法226条に定めがあります。最初に源泉徴収票を発行する代表的なケースと発行期限について確認しましょう。
参考:所得税法 | e-Gov法令検索

毎年の年末調整の終了後

年末調整の業務の流れの中で、給与支払報告書として作成されるのが「給与所得の源泉徴収票」です。年末調整の業務の最後に必要となる法定調書の作成と提出の期限が毎年1月31日までとなっているため、源泉徴収票は年末調整が終わった1月末までに作成して交付することが法律で定められています。

年末調整は、毎月の給与から源泉徴収した所得税と、1月1日から12月31日までに支払った給与による確定した所得税額を精算し、年税額を一致させる大切な手続きです。年末調整の業務では、従業員ごとに各種所得控除額を確認した上で年税額の確定と過不足の精算を行い、法定調書と呼ばれる給与支払報告書や報酬・料金・契約金・不動産使用料などの支払調書を必要に応じて作成し、税務署や市区町村へ提出することが必要となります。

企業の人事労務を担当する方は、毎年11月から翌年1月にかけて年末調整の業務で忙しくなります。それは、1月末までに年末調整の手続きを終わらせて、従業員に源泉徴収票を発行しなければならないからです。

参考:法定調書の種類及び提出期限|国税庁
参考:令和4年分 給与所得の源泉徴収票等の 法定調書の作成と提出の手引|国税庁

社員から発行依頼を受けたとき

従業員が源泉徴収票を紛失してしまうことや、退職した従業員が再度源泉徴収票が必要となる理由があって、再発行を依頼してくることがあります。そのような場合には、過去に発行しているからという理由で断るようなことはせずに、再発行に応じるようにしましょう。
先に説明したように、所得税法では源泉徴収票の発行を企業に義務付けています。源泉徴収票は、確定申告、再就職、ローンを組むとき、子供を保育園に入れるときなど、さまざまな場面で使われることが多いため、再発行を依頼されるケースが多くあります。
再発行を拒否すると税務署から指導を受けることもありますので、年度ごとに種類やデータは整理し、スムーズに発行できるようにしておきましょう。

社員が退職したとき

社員が退職した際にも源泉徴収票の発行が必要です。所得税法では、年の途中で退職した者については、退職日以後1ヵ月以内に源泉徴収票を発行するように定めています。
企業が年末調整をする際、転職により入社した従業員がいる場合には、前職の源泉徴収票がなければ正確な所得税額を計算することができません。退職した従業員が再就職したときには転職先に源泉徴収票を提出する必要があるため、パートやアルバイトなどで所得税を源泉徴収していなかった場合でも、必ず発行するようにしましょう。
参考:所得税法 | e-Gov法令検索

源泉徴収票の作成方法

給与所得の源泉徴収票の様式は国税庁のホームページからダウンロードすることが可能です。税務署提出用の源泉徴収票には従業員のマイナンバーを記載しますが、従業員へ交付する源泉徴収票についてはマイナンバーを記載しない様式となっています。
源泉徴収票の作成に必要な項目の中から主な10項目について解説します。

給与所得の源泉徴収票

出典:[手続名]給与所得の源泉徴収票(同合計表)|国税庁
「【手書用】令和 年分 給与所得の源泉徴収票(令和4年分以後用)」
を加工して作成

①支払金額(給与の総支給額)

1月1日から12月31日までの間に支払いが確定した給与の総額を記載する欄です。中途採用の従業員など、前職の企業の給与を通算して年末調整を行った場合は、前職の企業が支払った給与の金額を含めます。また、通勤手当など非課税の手当については、給与の支払い総額に含みません。

②給与所得控除後の金額

①支払金額(給与の総支給額)から次の表で計算した給与所得控除額を差し引いた金額を記載します。

給与所得控除後の金額

引用:No.1410 給与所得控除|国税庁
毎年国税庁で作成している「年末調整のしかた」にある早見表(「年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表」)を利用すれば、電卓などで計算することなく簡単に金額を求めることができます。

参考:令和4年分の年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表|国税庁

③所得控除の額の合計額

年末調整で最終的な源泉徴収税額を計算する際、②給与所得控除後の金額から各種所得控除の金額を差し引くことができます。ここに記載するのは、年末調整で行う以下の各種所得控除の合計額です。

④源泉徴収税額

年末調整で計算した1年間の確定した給与に基づく最終的な源泉所得税及び復興特別所得税の合計額を記載します。年末調整では、以下の流れで年税額を計算していきます。

源泉徴収税額

引用:令和4年分 年末調整のしかた|国税庁

⑤控除対象配偶者の有無等

年末調整を行っている場合に控除対象配偶者がいるときや、年末調整を行っていない場合で源泉控除対象配偶者がいるときに、「有」に〇をします。

  • 控除対象配偶者
    合計所得金額が 1,000万円以下の受給者(この場合自社の従業員)と生計を一にする合計所得金額が 48万円以下の配偶者
  • 源泉控除対象配偶者
    合計所得金額が 900万円以下の受給者(この場合自社の従業員)と生計を 一にする合計所得金額が 95万円以下の配偶者

従業員が他社で配偶者控除の適用を受けている場合には「従有」に〇をします。また、控除対象配偶者や源泉控除対象配偶者が老人控除対象配偶者である場合には、「老人」にも〇をします。
「給与所得者の配偶者控除等申告書」で計算した配偶者控除の額や配偶者特別控除の額の記載も忘れないようにしましょう。

⑥控除対象扶養親族の数

「特定」の欄には19歳以上23歳未満の特定扶養親族の人数を記載します。左の欄は、主たる給与を支払う企業がその支払う給与の控除対象となる特定扶養親族の数を記載し、右の欄には、従たる給与を支払う企業がその支払う給与の控除対象となる特定扶養親族の人数を記載します。

「老人」の欄には、70歳以上の老人扶養親族の人数を記載します。左の欄のさらにまた点線の右側は、主たる給与を支払う企業がその支払う給与の控除対象となる老人扶養親族の人数を記載し、点線の左側には、そのうち従業員またはその配偶者の直系尊属で同居している老人扶養親族の人数を記載します。一番右側は、従たる給与を支払う企業がその支払う給与の控除対象となる老人扶養親族の人数を記載する欄です。

「その他」の欄には、特定扶養親族や老人扶養親族以外に控除対象となる扶養親族がいる場合に記載します。主たる給与を支払う企業か、従たる給与を支払う企業かによって記載する欄が左の欄と右の欄とではなりますが、考え方は特定扶養親族のときと同じです。

⑦16歳未満扶養親族の数

16歳未満の扶養親族は扶養控除の適用を受けられませんが、人数を記載する必要があります。

⑧障害者の数

「特別」の欄の右側には、同一生計配偶者や扶養親族の中から特別障害者の人数を記載し、その内同居している人の人数を左側に記載します。

⑨社会保険料等の金額

給与から控除した社会保険料、従業員が「給与所得者の保険料控除申告書」で申告した社会保険料や小規模企業共済等掛金の金額の合計を記載します。

中途採用の従業員の前職の企業が支払った給与を通算して年末調整を行った場合には、前職を退職した際に発行された源泉徴収票を確認し、合計するのを忘れないようにしましょう。

⑩生命保険料の控除額・地震保険料の控除額

生命保険や個人年金保険、地震保険の保険料について、従業員が「給与所得者の保険料控除申告書」で申告した控除額をそれぞれの欄に記載します。

源泉徴収票を発行できるのは誰?

源泉徴収票を発行できるのは、従業員を雇用して給与を支払う企業です。所得税法では、「給与等を支払う者」、つまり、従業員の給与を支払う企業に源泉徴収票の発行と交付を義務付けています。発行する回数にも制限はありません。

源泉徴収票について理解を深め、適切な発行手続きを行いましょう!

毎年の年末調整の終了後、社員から発行依頼を受けたとき、 社員が退職したときには、企業は源泉徴収票を作成し、従業員に交付しなければなりません。源泉徴収票は、確定申告、再就職、ローンを組むとき、子供を保育園に入れるときなど、従業員が収入を証明しなければならないさまざまな場面で必要となります。
源泉徴収票は従業員の収入を証明する重要な書類です。発行する用途や目的について理解を深め、金額に間違いがないよう、適切に作成しましょう。

よくある質問

源泉徴収票はいつ発行されますか?

企業は、毎年の年末調整の終了後の1月31日まで源泉徴収票を作成し、従業員に発行します。そのほか、社員が退職したときや従業員から発行依頼を受けたときにも発行されます。詳しくはこちらをご覧ください。

源泉徴収票は誰が発行できますか?

所得税法では「給与等を支払う者」、つまり従業員の給与を支払う企業に源泉徴収票の発行と交付を義務付けています。そのため、従業員を雇用する企業が発行します。 詳しくはこちらをご覧ください。


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