- 更新日 : 2023年7月21日
シンパシーとは?エンパシーとの違いやビジネスでの活用例
シンパシーとは、相手と同じ感情・気持ちになることを指す言葉で、よく「シンパシーを感じる」と用いられます。エンパシーもシンパシーと同じ意味の共感や共鳴を指す言葉ですが、シンパシーはネガティブな意味で使用し、エンパシーはポジティブ意味で用いるという違いがあります。ビジネスでのコミュニケーションの1つとして活用できます。
シンパシーとは?
シンパシーは英単語のsympathyに由来する言葉で、他人と同じ感情・気持ちになる意味で使われます。相手の感情を理解して自分も同じ気持ちになることを指し、そういった感情を持ったことを「シンパシーを感じる」や「シンパシーを覚える」、「シンパシーを抱く」と表現します。
自然と同じ感情・気持ちになることをシンパシーと言い、意図的に相手の感情と同じ気持ちになるものはシンパシーとは言えません。「感じる」や「覚える」、「抱く」の動詞が続くことからわかるように、無意識に相手と同じ感情・気持ちが湧き上がってくることがシンパシーだと言えます。英単語のsympathyはギリシャ語の「syn(ともに)」と「pathos(苦しむ)」を組み合わせた言葉で、同情や共感、憐れみ、思いやりなどと訳されます。
ビジネスで使用されるシンパシーの例
シンパシーは、厳密に言うとポジティブな意味では用いません。同情や憐れみの感情共有を指す言葉で、英語圏では特に大切な人を失った相手に弔意を示したり、不幸な出来事に遭遇した相手にお見舞いの言葉をかけたりする場合にシンパシーを用います。このためビジネスシーンでシンパシーの言葉が使用されることはあまりありませんが、コミュニケーションの1つとしてプライベートな会話には時々、用いられます。
使用例
- あの小説の主人公にシンパシーを覚えるなんて、気が合うね。
- 今まではとっつきにくい相手だと思っていたけど、話してみたら意外と似ているところがあって、シンパシーを感じたよ。
- 私も大切なものをいっぺんに失った経験があるから君の今の状況にはシンパシーを感じる、一緒に頑張ろう。
- こんな風にシンパシーを抱く人とは滅多に巡り会えないだろう、これからよろしく頼むよ。
シンパシーとエンパシーの違い
エンパシーもシンパシーと同じように英単語のempathyから用いられるようになったカタカナ語で、共感や共鳴の意味を持っています。シンパシーと同じように相手と同じ感情・気持ちになることを指しますが、シンパシーがネガティブな意味で用いられるのに対し、エンパシーはポジティブな意味で用いられます。同情する、憐れむといった場合はシンパシーを使い、エンパシーは使いません。
またエンパシーとシンパシーには、相手と同じ感情・気持ちになるまでの過程も異なっています。シンパシーは自分の意志によらずに自然と湧き上がる思いを指すのに対し、エンパシーは積極的に相手に寄り添おうとして想像できる思いを指します。
ビジネスにおいてシンパシーを活用する方法
シンパシーはビジネスシーンにおいて、これから親しくなりたいという意思表示に活用できます。まだ付き合いは浅いけれども今後は親密性を高めて良好な関係を築いていきたい相手に対し、共感を得て親しみを持ってもらう目的でシンパシーを使用します。
活用例
- 同じような境遇で育ったなんて、お互いに何かシンパシーのようなものを感じますね。
- シンパシーを感じるような、ひどい体験を最近私もしました。何か縁があるのかも知れませんね。
シンパシーを上手に用いて、円滑なコミュニケーションを図ろう
シンパシーは相手と同じ感情・気持ちになることを指す言葉で、「シンパシーを感じる」や「シンパシーを覚える」、「シンパシーを抱く」などと用いられます。ギリシャ語の「syn(ともに)」と「pathos(苦しむ)」が語源で、ネガティブな感情の共有に使用します。
同じく相手との感情共有を意味する言葉にエンパシーがありますが、エンパシーはポジティブな感情共有に用いられます。シンパシーを上手に使うことで円滑なコミュニケーションが図れ、良好な人間関係がつくれるようになります。使い方には注意が必要なため、十分に理解を深めましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
20代で2回目の短期離職は厳しい?転職活動での注意点も解説
20代で短期離職を2回経験してしまい、今後のキャリアに不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。この記事では、短期離職を繰り返してしまう理由やキャリアへの影響、転職活動で気を付けるべきポイントなどを解説します。この記事を読めば、短期離職…
詳しくみるノマドワーカーとは?働き方の新しいスタイル!メリット・デメリットを紹介!
ノマドワーカーとは最近注目されている新しいの一つ働き方です。そんなノマドワーカーの意味はご存じでしょうか。「カフェなどでパソコン作業をしている人」というイメージの方も多いと思います。そこで本記事では、ノマドワーカーの概要と向いている人・仕事…
詳しくみるCoEとは?組織の名称としての意味や機能を解説!
目的や目標を達成するために、会社に点在している優れた人材、技術やノウハウなどを集めた組織・グループのことをCoEといいます。 今回は、CoEとはどのようなものか、CoEが活用される場面、導入のメリット・デメリット、導入の流れ、企業での導入事…
詳しくみるアダプティブラーニングとは?アダプティブの意味や使い方を解説!
「アダプティブラーニング(Adaptive Learning)」とは、個人の能力や適性、習熟度に合わせ、学びを進める学習スタイルをいいます。人材の早期即戦力化や研修内容の強化といった点で、教育関係者だけではなく、企業からも注目されています。…
詳しくみるアウティングの意味は?具体例や違法性、企業の対応・防止策を解説
アウティングとは、性のあり方について本人の同意を得ずに第三者が暴露することを意味する言葉です。性のあり方について自分自身で他者に伝える「カミングアウト」と対になる言葉としても使われています。事例や問題点、アウティングされたら、あるいは、して…
詳しくみるメンバーシップ型雇用とは?向いている企業やジョブ型との違い、企業事例
メンバーシップ型雇用とは、労働条件を限定しない雇用方法です。日本では一般的に採用されていますが、近年では海外で採用されているジョブ型雇用に移行する企業も出てきています。 この記事では、メンバーシップ型雇用の概要やジョブ型雇用との違いとともに…
詳しくみる