- 更新日 : 2025年11月19日
年次有給休暇管理簿とは?書き方や作成義務について解説
年次有給休暇管理簿は、各労働者の年次有給休暇取得状況を把握するために使用者が作成・保管しなければならない帳簿です。作成方法は自由ですが、付与日・日数・取得時期の3項目は必ず記入しなければなりません。対象者は「年5日の年次有給休暇の確実な取得」が求められる、年次有給休暇付与日数10日以上の労働者です。
目次
年次有給休暇管理簿とは
年次有給休暇管理簿は労働者の年次有給休暇の取得状況を把握するための帳簿で、以下の点に注意して作成する必要があります。
作成義務がある
年次有給休暇管理簿は、その作成・保管が法律で定められています。労働者を使用する者は、必ず年次有給休暇管理簿を作成しなければなりません。作成・保管しなかった場合でも罰則はありませんが、法律違反として指導される可能性があります。
対象者
年次有給休暇を10日以上付与される労働者を対象に、年次有給休暇管理簿を作成しなければなりません。対象者が年次有給休暇付与日数10日以上の労働者に限られているのは、「年5日の年次有給休暇の確実な取得」との関係によるものです。「年5日の年次有給休暇の確実な取得」が義務付けられているのは、年次有給休暇が10日以上の労働者です。年次有給休暇管理簿は「年5日の年次有給休暇の確実な取得」を目的として作成されるため、対象者は同じく年次有給休暇を10日以上付与される労働者とされています。
この記事をお読みの方におすすめのガイド5選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
労働時間管理の基本ルール【社労士解説】
多様な働き方を選択できる「働き方改革」が世の中に広まりつつありますが、その実現には適切な労働時間管理が欠かせません。
労働時間に関する用語の定義や休憩・休日のルールなど、労働時間管理の基本ルールを社労士が解説します。
有給休暇管理の基本ルール
年5日の有給休暇の取得が義務化され、企業には正確な休暇管理が求められています。
本資料では、有給休暇に関する基本ルールをはじめ、よくあるトラブルへの対処方法を社労士がわかりやすく解説しています。
年次有給休暇管理帳(ワード)
従業員の年次有給休暇の管理は、適切に行えていますでしょうか。
本資料は、すぐにご利用いただけるWord形式の年次有給休暇管理帳です。ぜひダウンロードいただき、従業員の適切な休暇管理にご活用ください。
紙&Excelからの卒業で有給休暇の管理はラクになる!
Excelや紙での有給休暇管理に、限界を感じていませんか?手作業による管理は、転記ミスや更新漏れといったリスクと隣り合わせです。
本資料では、システム化によってそれらの課題をどう解決できるのか、具体的な効率化のポイントを解説します。
時間外労働の管理 労基法違反から守る10のルール
年5日の有給休暇の取得が義務化され、企業には正確な休暇管理が求められています。
本資料では、有給休暇に関する基本ルールをはじめ、よくあるトラブルへの対処方法を社労士がわかりやすく解説しています。
年次有給休暇管理簿の作成方法
年次有給休暇管理簿は紙に書いたりパソコンを使ったりと、自由に作成することが認められていますが、以下の方法で作成するのが一般的です。
紙に記入する
紙への記入は、最もオーソドックスな年次有給休暇管理簿の作成方法といえるでしょう。紙に記入する方法のメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット
・ある物で作成できる
・費用がかからない
デメリット
・手書きの手間がかかる
・日数を計算しなければならない
・次年度には最初から書き直さなければならない
・紛失や破損の可能性がある
エクセルで作成する
エクセルでの作成は、紙に記入する方法に次いでポピュラーな年次有給休暇管理簿の作成方法でしょう。エクセルで作成する方法のメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット
・パソコンがあれば作成できる
・年度更新時も簡単に作表できる
・日数計算を自動でできる
デメリット
・改ざんされる可能性がある
・保存のミスでデータが消える
勤怠管理システムを利用する
年次有給休暇管理簿は、勤怠管理システムを使って作成することもできます。多くの勤怠管理システムには、入力した勤怠データから簡単に年次有給休暇管理簿を作成できる機能が備わっています。この機能を用いる方法のメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット
・ほとんど作業を行うことなく作成できる
デメリット
・勤怠管理システムを導入しなければならない
年次有給休暇管理簿の書き方
年次有給休暇管理簿は書式やフォーマットが定められていないため自由に作成できますが、書かなければならない項目は定められています。年次有給休暇管理簿には、基準日・日数・取得時期の3項目を書かなければなりません。
基準日
年次有給休暇管理簿に書かなければならない項目の1つ目は、基準日です。基準日とは、各労働者に年次有給休暇を付与した日付のことです。労働基準法の定めの通り、雇入日をもとに年次有給休暇付与を行っている場合、労働者ごとに基準日が異なります。一斉付与としている場合は、同一の一斉付与日を記入します。
日数
年次有給休暇管理簿に書くべき日数とは、各労働者が取得できる年次有給休暇の日数のことです。付与された日数から、取得済日数を差し引いた日数を記入します。
労働基準法第39条第2項において、年次有給休暇は継続勤務・8割以上出勤の労働者に対して以下の日数を付与することが定められています。
取得時期
年次有給休暇管理簿には、取得時期として各労働者が年次有給休暇を取得した日付を書く必要があります。
年次有給休暇管理簿の保管期間
年次有給休暇管理簿の保管期間は、現在のところ3年間とされています。労働基準法施行規則第24条の7第1項に規定され、条文上では5年となっていますが、経過措置により当面は3年間とされています。なお。違反した場合の罰則はありません。
・労働基準法施行規則第24条の7
使用者は、法第39条第5項から第7項までの規定により有給休暇を与えたときは、時季、日数及び基準日を労働者ごとに明らかにした書類を作成し、当該有給休暇を与えた期間中及び当該期間の満了後5年間保存しなければならない。
(引用:昭和二十二年厚生省令第二十三号労働基準法施行規則|e-Gov法令検索)
年次有給休暇管理簿を作成しなかった場合の罰則
年次有給休暇管理簿を作成しなかった場合でも、罰則はありません。ただし、年次有給休暇管理簿は「年5日の年次有給休暇の確実な取得」を目的に作成・管理が義務付けられた帳簿で、5日以上の年次有給休暇取得義務を履行しなかった場合は罰則があります。処罰されるのは年次有給休暇を取得しなかった労働者ではなく、取得させなかった使用者です。未達成の労働者1人あたり、30万円以下の罰金が科せられます。
年次有給休暇管理帳のテンプレート(無料)
以下より無料のテンプレートをダウンロードしていただけますので、ご活用ください。
年次有給休暇管理簿を正しく作成し、「年5日の年次有給休暇の確実な取得」につなげよう
年次有給休暇管理簿の作成・保管が、労働者を使用する者に義務付けられています。使用者は各労働者の年次有給休暇取得状況を把握する目的で年次有給休暇管理簿を作成し、付与日・日数・取得時期を記入しなければなりません。作成方法は自由で、紙に記入する方法・エクセルで作成する方法・勤怠管理システムを利用する方法などがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社に合う方法で作成するとよいでしょう。
年次有給休暇管理簿は、「年5日の年次有給休暇の確実な取得」を目的としています。そのため、対象者は「年5日の年次有給休暇の確実な取得」が必要な10日以上年次有給休暇を付与される労働者です。使用者は年次有給休暇管理簿によって各労働者の年次有給休暇取得状況を把握し、未達成の労働者に対して必要な働きかけを行わなくてはなりません。年次有給休暇管理簿を正しく作成して、労働者の年次有給休暇取得につなげましょう。
▶ マネーフォワード クラウド勤怠を使えば有給休暇管理簿の作成を効率化できます。詳しくはこちらをクリック
よくある質問
年次有給休暇管理簿とは?
各労働者の年次有給休暇取得状況を把握するため、使用者に作成・保管が義務付けられている帳簿です。詳しくはこちらをご覧ください。
年次有給休暇管理簿に書くべき項目は?
年次有給休暇管理簿には、付与日・日数・取得時期の3項目を書かなければなりません。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
有給休暇の関連記事
新着記事
雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書(育児)の記入例とポイント解説
従業員が育児休業を取得する際、初回申請書(育児休業給付受給資格確認票)とあわせて提出が必要になるのが「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」です。 この書類の作成は担当者の方に…
詳しくみる役員社宅を賢く経費にする方法は?節税メリットから賃料計算まで徹底解説
Point役員社宅の経費化とは? 役員社宅は、賃料相当額を正しく計算・徴収すれば合法的に経費化でき、大きな節税効果があります。 会社負担の家賃は損金算入可能 賃料相当額の計算が必須…
詳しくみる組織開発とは?人材開発との違いや代表的な手法、成功に導くプロセスを徹底解説
Point組織開発とは、組織全体の関係性と機能を高める取り組み。 組織開発は、人と人の相互作用を改善し、変化に強い組織をつくるプロセスです。 関係性と対話に焦点 個人でなく組織全体…
詳しくみるキャリアパス面談で何を話すべきか?理想の将来を描き自己成長につなげるための完全ガイド
Pointキャリアパス面談とは、将来像を言語化し成長戦略を描く対話です。 キャリアパス面談は、理想の将来と市場価値向上を実現するための戦略設計の場です。 将来像と現状の差を明確化 …
詳しくみるストレスチェック結果の提供同意書とは?取得のタイミングや注意点を徹底解説
Pointストレスチェック結果の提供同意書とは、結果を事業者へ共有するための法定手続きです。 ストレスチェック結果は、本人の明示的同意がなければ会社は取得できません。 事前同意は無…
詳しくみるストレスチェックの方法とは?実施手順から事後措置までの実務を徹底解説
Pointストレスチェック方法とは、労働者の心理的負担を測定し、職場改善につなげる制度。 ストレスチェックは、正しい手順と事後措置まで実施して初めて有効です。 年1回以上の実施が原…
詳しくみる


-e1761054979433.png)

