- 更新日 : 2025年11月25日
給与計算の認定試験「給与計算実務能力検定試験」とは?難易度や勉強方法などを解説
給与計算の実務スキルを客観的に証明したいと考えたとき、多くの実務者が目標とするのが「給与計算実務能力検定試験」です。この資格は、給与計算の専門知識と実務能力を社会的な基準で証明するための重要な指標となります。
この記事では、給与計算実務能力検定試験のレベル別の難易度や合格率、2025年の試験日程、具体的な勉強法まで、受験を検討する上で知りたい情報を解説します。
目次
給与計算実務能力検定試験とは?
給与計算実務能力検定試験は、内閣府認可の一般財団法人 職業技能振興会と一般社団法人 実務能力開発支援協会が共同で運営・認定する検定制度です。実務に即した知識が問われるため、合格することで実践的なスキルを持つ人材として客観的な証明が得られます。
参考:給与計算実務能力検定試験 ® とは|実務能力開発支援協会
試験の目的
給与計算実務能力検定試験は、給与計算業務の担当者が持つべき知識とスキルを体系化し、能力レベルを社会的な基準で証明することを目的としています。 試験の主催は実務能力開発支援協会です。ビジネスシーンにおける信頼性が高く、多くの企業で評価の対象とされています。
実務で役立つ理由
給与計算業務は、労働基準法、所得税法、社会保険関連法規など、多岐にわたる法律知識が求められますが、給与計算実務能力検定試験の学習を通じて、これらの法律知識を体系的に学べます。
そのため、日々の業務で発生する疑問点を自己解決できたり、毎年の法改正へスムーズに対応できたりするなど、給与事務の質と効率を大幅に向上させることが可能です。 特に、複雑な年末調整や社会保険料の計算において、自信を持って業務を遂行できるようになります。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
給与計算の「確認作業」を効率化する5つのポイント
給与計算の確認作業をゼロにすることはできませんが、いくつかの工夫により効率化は可能です。
この資料では、給与計算の確認でよくあるお悩みと効率化のポイント、マネーフォワード クラウド給与を導入した場合の活用例をまとめました。
給与規程(ワード)
こちらは、給与規程のひな形(テンプレート)です。 ファイルはWord形式ですので、貴社の実情に合わせて編集いただけます。
規程の新規作成や見直しの際のたたき台として、ぜひご活用ください。
給与計算 端数処理ガイドブック
給与計算において端数処理へのルール理解が曖昧だと、計算結果のミスに気づけないことがあります。
本資料では、端数処理の基本ルールをわかりやすくまとめ、実務で参照できるよう具体的な計算例も掲載しています。
給与計算がよくわかるガイド
人事労務を初めて担当される方にも、給与計算や労務管理についてわかりやすく紹介している、必携のガイドです。
複雑なバックオフィス業務に悩まれている方に、ぜひご覧いただきたい入門編の資料となっています。
給与計算実務能力検定試験のレベル
給与計算実務能力検定試験は、管理者レベルの1級、実務担当者レベルの2級、学生向けの入門レベル3級に分かれています。 自身のキャリアプランや現在のスキルレベルに合わせて、最適な級を選択することが重要です。
1級試験|管理者レベル
経験豊富な実務担当者や、部門のリーダー・管理職を目指す方向けの上級資格です。2級の範囲に加えて、より複雑で専門的な知識が問われます。
- 対象者:経験豊富な実務担当者、部門のリーダー・管理職
- 主な試験範囲:2級の全範囲に加え、退職金、複雑な年末調整、社会保険手続き、労務コンプライアンスなど
- こんな方におすすめ
- 経理・人事部門のリーダーや管理職を目指す方
- 給与計算業務のプロフェッショナルとしてキャリアを確立したい方
- 労務に関する深い知識を身につけ、コンサルティング能力を高めたい方
2級試験|実務担当者レベル
給与計算の実務担当者として必須の、基本的かつ実践的な知識を網羅した資格です。
- 対象者:給与計算の初心者、実務経験1〜3年程度の方
- 主な試験範囲:給与計算の基礎、割増賃金、社会保険料、源泉所得税、年末調整の基本など
- こんな方におすすめ
- 初めて経理・人事部門に配属された方
- 給与計算の基本を体系的に学び直したい方
- 実務に自信を持ち、業務の正確性と効率を向上させたい方
3級試験|入門・学生向け
これから社会人になる学生を主な対象とした入門資格です。給与に関する基本的な仕組みを理解し、就職活動でのアピールにつなげられます。
- 対象者:大学生・専門学校生・高校生など
- 主な試験範囲:労働契約の基礎、給与明細の見方、所得税・社会保険料の基本計算方法など
- こんな方におすすめ
- 就職活動で専門性をアピールしたい学生の方
- 経理や人事の仕事に興味がある方
- 社会人として必須のお金の知識を早めに身につけておきたい方
給与計算実務能力検定試験の難易度、合格率、勉強時間
給与計算実務能力検定試験は、上位の級ほど難易度が上がり、合格率は下がります。 3級の合格率は90%程度と高めですが、1級になると40%〜50%程度まで下がり、応用力が問われます。
- 1級試験
- 合格率:40%~50%程度
- 勉強時間:50~60時間程度
- 2級試験
- 合格率:60%〜70%程度
- 勉強時間:40~50時間程度
- 3級試験
- 合格率:90%程度
- 勉強時間:10~20時間程度
給与計算実務能力検定試験に合格するための勉強法
給与計算実務能力検定試験は、公式テキストと公式問題集を中心とした学習で、独学での合格が十分に可能です。ここでは、効率的に合格を目指すための学習ステップをご紹介します。
1. 公式テキストを準備する
学習の根幹となるのが、実務能力開発支援協会が監修する公式テキストです。試験はこのテキストの内容に準拠して出題されるため、必ず最新版を手に入れましょう。
2. 公式の過去問題集で出題傾向を掴む
市販で一般的な過去問は販売されていませんが、公式の問題集が過去の試験問題をもとに作成されており、実質的な過去問題集の役割を果たします。これを繰り返し解くことで、出題形式や時間配分、自身の苦手分野を正確に把握できます。
3. 間違えた問題を徹底的に復習する
問題演習で最も重要なのが復習です。なぜ間違えたのか、その原因を必ず公式テキストに戻って確認しましょう。曖昧な知識は、テキストの該当箇所をノートにまとめ直すなどして、確実に自分のものにすることが合格への近道です。このサイクルを最低でも3周は繰り返しましょう。
給与計算実務能力検定試験の日程と会場【2025年度】
給与計算実務能力検定試験は、通常は年2回実施され、2級は3月と11月、1級は11月に行われるのが一般的です。
2025年の試験スケジュール
- 試験日:2025年11月23日(日)
- 第24回 2級試験 10:00~12:00
- 第12回 1級試験 14:00~16:00
- 申込期間:2025年6月16日~10月15日(水)23:59まで(Web出願)※郵送の場合は9月30日(当日消印有効)
- 次回予測:2026年3月に2級試験のみ実施される見込みです。
※正確な日程や申込期間は、必ず実務能力開発支援協会の公式サイトで確認してください。
受験会場
試験会場は、札幌、東京、大阪、福岡など全国の主要都市に設置されます。ただし、申込者数などによって毎回変動する可能性があります。
具体的な試験会場の場所(大学や貸会議室など)は、申込後に送付される受験票に記載されています。申込時に希望の受験エリアを選択できますが、個別の会場を指定することはできません。
申込から受験までの流れ
- 公式サイトから受験申込
- 受験料の支払い
- 受験票の受領(試験日の約2週間前に郵送)
- 指定会場で受験
- 合否通知の受領
給与計算実務能力検定試験に関してよくある質問
最後に、給与計算実務能力検定試験に関してよくある質問とその回答をまとめました。
いきなり1級から受験することは可能ですか?
はい、可能です。 この試験には学歴や実務経験といった受験資格が設けられていないため、3級や2級に合格していなくても、希望する級に挑戦できます。
ただし、1級の試験範囲は2級の知識を土台としているため、注意が必要です。 給与計算の学習が初めての方や実務経験が浅い方がいきなり1級に挑戦するのは、かなりハードルが高いと言えます。 まずは2級で基礎を固めてから1級を目指すか、2級と1級を併願受験するのが着実なステップアップに繋がるでしょう。
給与計算実務能力検定試験が意味ないというのは本当ですか?
いいえ、実務やキャリアにおいて価値のある資格です。
「意味ない」と言われる背景には、弁護士や税理士のような業務独占資格ではないことや、簿記検定などに比べると一般の知名度がまだ低いことが挙げられます。
しかし、実務の現場では高く評価されています。 給与計算業務の正確性は企業の信頼に直結するため、専門知識を持つ人材は常に求められているからです。 この資格は、その専門知識と学習意欲を客観的に証明する強力なツールとなります。
給与計算実務能力検定試験で実務能力を証明しよう
本記事では、給与計算実務能力検定試験について詳しく解説しました。
この試験は、給与計算という専門領域で自身のスキルを磨き、それを客観的な価値へと変えるための最適なツールです。 日々の業務に自信を持ち、転職や昇進といったキャリアの転機で自分を力強くアピールするために、ぜひ挑戦を検討してみてはいかがでしょうか。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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