- 更新日 : 2025年9月22日
勤怠管理における法令順守のポイントを詳しく解説
勤怠管理は単なる労働時間の記録ではなく、法令遵守、適正な賃金支払い、そして従業員の健康管理の基盤となる重要な企業活動です。
適切な勤怠管理システムの導入と運用によって、法的リスクを低減するとともに、生産性向上にもつなげることができます。
目次
法律で管理が求められる勤怠管理項目一覧
勤怠管理において、労働基準法等の法令で管理が求められる項目は以下の通りです。
管理項目 | 法的根拠 | 記録・保存義務 |
---|---|---|
労働時間 | ||
始業・終業時刻 | 始業・終業時刻の把握義務は 安衛法66条の8の3 に基づく健康管理目的であり、賃金台帳(労基法108条)は労働時間“数”のみ記載義務です。 | 「5年間保存(経過措置3年) |
休憩時間 | 労働基準法第34条 | 「5年間保存(経過措置3年) |
時間外労働時間 | 労働基準法第36条、第108条 | 「5年間保存(経過措置3年) |
休日労働の有無 | 労働基準法第35条、第108条 | 「5年間保存(経過措置3年) |
深夜労働の有無 | 労働基準法第37条、第108条 | 「5年間保存(経過措置3年) |
休暇・休業 | ||
年次有給休暇の取得状況 | 労働基準法第39条、第109条 | 「5年間保存(経過措置3年) |
その他 | ||
出勤・欠勤の状況 | 労働基準法第109条 | 「5年間保存(経過措置3年) |
労働者の氏名 | 労働基準法第107条、108条 | 「5年間保存(経過措置3年) |
※特別休暇
法定外制度であり、取得状況を労基法109条に基づき保存する法定義務はありません。自社規程で保存期間を定める場合は最新基準(5年)を参考にしましょう。
※育児・介護休業の取得状況
取得状況の記録義務を定める条文はありません。公表義務は第22条の2で、300人超企業(2025年4月~)が年1回男性育休取得率等を公開する仕組みです。
管理における注意点
- 客観的な記録方法の採用
- 2019年4月施行の働き方改革関連法により、労働時間の状況を客観的に把握することが使用者の義務となりました
- ICカード、タイムカード、パソコンの使用時間記録等の客観的な記録が推奨されています
- 記録の保存期間
- 勤怠に関する記録の保存期間は、労働基準法第109条により原則5年間とされていますが、現在は労働基準法附則第143条により、当面の間は3年間の保存が義務付けられています。賃金台帳など他の労務関係書類と合わせて適切に保管する必要があります。この経過措置は将来的に変更される可能性がある点にご留意ください。
- 賃金台帳など他の労務関係書類と合わせて適切に保管する必要があります
- 管理対象者
管理監督者や裁量労働制適用者も含め、高度プロフェッショナル制度対象労働者を除くすべての労働者の労働時間把握が必要です - フレックスタイム制の場合
- フレックスタイム制でも始業・終業時刻などの勤怠管理は必要です
- 清算期間における総労働時間と実労働時間の管理が求められます
- 変形労働時間制の場合
変形労働時間制を採用している場合も、実際の労働時間を適切に把握・記録する必要があります
勤怠管理は、適正な労働時間管理と賃金支払いの基礎となるため、法令に則った正確な記録と管理が求められます。法定記録を正しく管理していない場合、30万円以下の罰金が課される恐れがあります。
なぜ「勤怠管理 × 法令遵守」が重要なのか
勤怠管理と法令遵守の組み合わせが重要である理由について、労務管理の専門家としてご説明します。
法的リスクの回避と企業の社会的責任
適切な勤怠管理は労働基準法をはじめとする各種法令の遵守に直結します。企業には労働時間を適正に把握し管理する義務があり、これを怠ると行政処分や罰則の対象となるだけでなく、訴訟リスクも高まります。また、労働時間の上限規制や年次有給休暇の取得義務化など、労働関係法令の改正への対応も必須となっています。
労働者の健康と安全の確保
長時間労働は従業員の健康に悪影響を及ぼし、過労死や過労自殺などの深刻な問題につながる可能性があります。適切な勤怠管理により、従業員の労働時間を把握し、長時間労働を防止することで、従業員の健康と安全を守ることができます。定期的な労働時間の見直しは従業員の健康を守るために不可欠です。
適正な人件費管理と生産性向上
勤怠管理と法令遵守の徹底は、残業代の適正な計算と支払いを可能にします。これにより不要な残業の削減や業務の効率化が促進され、人件費の適正化と生産性向上につながります。勤怠データを分析することで、業務量や人員配置の見直しなど、職場環境の改善にも役立ちます。
労使トラブルの防止とモチベーション向上
明確な勤怠ルールを設け、それを適正に運用することで、残業代未払いなどの労使トラブルを未然に防止できます。また、公平で透明性の高い勤怠管理は従業員の信頼を獲得し、モチベーション向上にもつながります。
企業イメージと採用競争力の向上
法令を遵守した適切な勤怠管理を行う企業は、社会的評価が高まり、人材採用においても優位性を持ちます。特に近年は働き方や労働環境に対する求職者の関心が高まっており、適正な勤怠管理は優秀な人材を惹きつける重要な要素となっています。
勤怠管理と法令遵守の両立は、単なる法的義務ではなく、従業員の健康と企業の持続的成長を支える基盤であると言えます。
働き方改革・労基法改正の背景
働き方改革は、日本社会における長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、そして労働生産性の向上を目指した政策パッケージです。2018年に成立した「働き方改革関連法」は、労働基準法をはじめとする労働関係法令の大幅な改正をもたらしました。
改革の主な背景
- 長時間労働の是正の必要性
- 過労死・過労自殺の社会問題化
- 日本の労働生産性の国際的な低さ
- 少子高齢化による生産年齢人口の減少
- 多様な働き方の実現
- 女性・高齢者の労働参加促進
- ワークライフバランスの実現
- 柔軟な働き方による人材確保
労働基準法改正の主なポイント
- 時間外労働の上限規制
- 原則:月45時間、年360時間
- 特別条項でも年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)、複数月平均80時間(休日労働含む)
- 2019年4月大企業、2020年4月中小企業に適用。建設業など一部の業種には猶予期間が設けられていましたが、2024年3月末でその猶予は終了し、2024年4月1日からはすべての業種に適用されています。
- 年次有給休暇の取得義務化
- 年10日以上の年休が付与される労働者に対して、使用者は5日間の年休取得を確実に行わせる義務
- 時季指定や計画的付与など、確実に取得させる方法を講じる必要あり
- 高度プロフェッショナル制度の創設
- 高度プロフェッショナル制度は、一定の年収要件(年1,075万円以上)と職種要件を満たす労働者を対象とします。
- この制度では、労働時間や休憩、休日に関する規定は適用除外となり、深夜労働に対する割増賃金も適用されません。
- 勤務間インターバル制度の導入促進
- 終業時刻から次の始業時刻までの間に一定時間の休息を確保
- 努力義務として導入を促進
適切な勤怠管理の重要性
これらの法改正に伴い、企業には以下の勤怠管理体制の整備が求められています。
- 労働時間の正確な把握
- 客観的な記録による労働時間管理(タイムカード、ICカード、PCログなど)
- 「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」の遵守
- 36協定の適正な締結・運用
- 法定上限に適合した協定内容
- 特別条項の適正な運用と管理
- 年次有給休暇管理の徹底
- 付与日数・取得日数の管理
- 計画的付与や時季指定による5日間の確実な取得
- 同一労働同一賃金への対応
- 正社員と非正規社員の間の不合理な待遇差の解消
- 待遇差の内容・理由の説明義務
これらの労働関係法令はすべての企業に適用されるため、企業規模にかかわらず、適切な勤怠管理体制の構築が不可欠です。
そもそも勤怠管理とは何か?─法令との関係性
勤怠管理の基本的な意味
勤怠管理とは、従業員の労働時間や休暇取得状況などを記録・管理することです。具体的には、出勤・退勤時刻の記録、遅刻・早退の把握、休暇の取得状況の管理、残業時間の把握などが含まれます。これらを正確に記録・管理することで、適正な賃金計算や労務管理の基礎となります。
労働基準法上の義務
勤怠管理は、労働基準法によって使用者(企業)に義務付けられています。特に以下の点が重要です。
- 労働時間の上限規制:原則として1日8時間、1週間40時間を超える労働は時間外労働となり、割増賃金の支払いが必要です。
- 使用者の記録義務:使用者は労働安全衛生法に基づき、客観的な方法によって労働時間を把握する義務を負っています。
- 記録の保存義務:タイムカードや出勤簿などの労働時間の記録は5年間(経過措置により当面3年間)保存する義務があります。
勤怠管理の不備がもたらすリスク
適切な勤怠管理を怠ると、以下のようなリスクが生じます。
- 未払賃金のリスク:実際の労働時間と記録に乖離があった場合、未払賃金として請求される可能性があります。
- 36協定違反:適正に労働時間を把握していないと、36協定で定めた上限を超えた時間外労働が発生するリスクがあります。
- 労災認定リスク:勤怠記録外での労働が常態化し、長時間労働が原因で従業員が健康を害した場合、労災認定される可能性が高まります。
勤怠管理の実務上のポイント
労働時間を適正に把握・管理することは、過重労働による健康障害防止や割増賃金の適正な支払いのために重要です。労働時間の記録は必ず保存し、労働基準監督署の調査時に提示できるようにしておく必要があります。
勤怠管理のあり方
- 正確な記録方法の導入:タイムカードやICカード、勤怠管理システムなどを用いて客観的に記録します。
- 残業申請制度の整備:残業をする際は事前に申請・承認を得る仕組みを整え、無駄な残業を抑制します。申請方法、承認基準、申請締切時間などを明確に定め、就業規則に明記することが重要です。
- 勤怠記録と実態の乖離防止:パソコンのログオン・ログオフ時間と勤怠記録の間に乖離が生じないよう管理体制を整備します。
長時間労働の抑制策
勤怠管理を通じて長時間労働を抑制するための施策としては以下のようなものがあります。
- ノー残業デーの設定
- 残業の事前許可制
- 勤務間インターバル制度の導入
- 一定時間を超えた従業員への指導
労働基準法・関連法令で注意すべきポイント
時間外労働の上限規制
時間外労働の上限規制は、働き方改革関連法により罰則付きで法律に明記されました。以下のポイントに注意が必要です。
- 原則として月45時間・年360時間が上限となります
- 特別条項を設けた場合でも以下の上限を遵守する必要があります
- 年間の時間外労働は720時間以内
- 時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
- 時間外労働と休日労働の合計の2~6か月平均がすべて月80時間以内
- 月45時間を超える時間外労働は年6か月まで
これらの上限に違反した場合、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科される可能性があります。
年次有給休暇の取得義務化
- 年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して、使用者は年5日の有給休暇を取得させることが義務となりました
- 取得時季は、労働者の希望を尊重した上で使用者が指定することができます
- 有給休暇の管理台帳を作成し、取得状況を記録する必要があります
- 義務化の対象は法定の年次有給休暇であり、法定を超える部分や別途設けている特別休暇は対象外です
深夜・休日労働の割増賃金と記録義務
割増賃金率は以下の通りです。
区分 | 割増率 |
---|---|
時間外労働(法定労働時間超) | 25%以上 |
時間外労働(月60時間超の部分) | 50%以上 |
休日労働(法定休日) | 35%以上 |
深夜労働(22時~5時) | 25%以上 |
深夜の時間外労働 | 50%以上(25%+25%) |
深夜の休日労働 | 60%以上(35%+25%) |
- 月60時間超の時間外労働部分は 2023年4月1日以降、中小企業を含むすべての事業主で50%以上 とされています
- 賃金台帳その他の割増賃金計算根拠書類は 5年間(経過措置3年間)が保存義務です
- 36協定の締結・届出なしに時間外・休日労働をさせることはできません
客観的な労働時間の把握義務
- 2019年4月から、すべての事業場において、労働安全衛生法に基づき、労働者の労働時間の状況を客観的に把握することが義務化されました。労働基準法上の労働時間規制の適用外とされる管理監督者も含め、すべての労働者がこの把握義務の対象となります。これは主に健康管理の観点から求められるものです
- 管理監督者や裁量労働制適用者も含め、高度プロフェッショナル制度の適用者を除いたすべての労働者が対象です
- 客観的な把握方法の例
- タイムカード
- ICカード、IDカードによる入退室管理システム
- パソコンの使用時間の記録
- 事業場外労働やテレワークの場合は、労働者の自己申告制(ただし実態を適正に把握できる措置が必要)
法令順守に必要な勤怠管理フローとは
勤怠管理は労働時間の適正な把握と記録が基本となります。法令順守の観点から、以下のような流れで管理することが重要です。
打刻 → 記録 → 集計の流れ
- 打刻(労働時間の把握)
- 客観的な記録による把握が原則(タイムカード、ICカード、生体認証など)
- 出勤・退勤時刻を正確に記録する仕組みを整える
- 使用者の現認による確認も可能
- 記録(労働時間の記録)
- 記録された時間を労働時間として適切に管理
- 残業時間、深夜労働、休日労働などを区分して記録
- 休憩時間の確保と記録
- 集計(労働時間の管理)
- 日々の労働時間を適切に集計
- 法定労働時間(1日8時間、週40時間)の超過管理
- 36協定の限度時間との照合
- 割増賃金の計算基礎資料としての活用
これらの各段階で適正な労働時間管理を行うことが、労働基準法の遵守につながります。
手動管理の落とし穴とリスク
手動による勤怠管理には以下のようなリスクがあります。
リスク | 内容 | 対策 |
---|---|---|
記録漏れ・改ざん | 勤務実態と記録の乖離が発生 | 客観的記録方法の導入、定期的な監査 |
申請漏れ | 残業申請未提出や事後申請の常態化 | 明確な申請ルールの策定と周知、システム化 |
記録不備 | 労基法違反の証拠として不利に働く | 記録の適切な保存(原則5年間、経過措置により3年間)、統一フォーマット化 |
集計ミス | 割増賃金の計算誤り、過少支払い | ダブルチェック体制、システム化 |
管理者の負担 | 人的ミスの増加、管理コストの増大 | 管理体制の見直し、管理者教育の徹底 |
特に、残業申請未提出(未承認)でも実際に業務を行った場合は、黙示の指示があったと判断され、労働時間として残業代の支払いが必要になる可能性があります。残業申請制を導入する場合は、申請ルートや承認基準を明確にし、締切時間を設定するなど、運用ルールを就業規則に明記して従業員に周知することが重要です。
テレワーク時の管理ポイント
テレワークでは対面での現認ができないため、以下のポイントに注意が必要です。
1. 労働時間の把握方法
- 客観的記録による把握:PC稼働時間、ログイン/ログアウト記録など
- 自己申告制の場合の措置:適正な申告方法の説明、実態との乖離がある場合の補正
- 始業・終業時刻の明確な報告ルール:メールでの報告など
2. テレワーク特有の事象への対応
- 中抜け時間の取扱い:休憩として扱うか、年次有給休暇として扱うかを明確にする
- 移動時間の取扱い:勤務時間の一部をテレワークする場合の移動時間の考え方
- 時間外・休日労働の管理:36協定の遵守、割増賃金の適正な支払い
3. 長時間労働対策
- メール送付等の抑制:時間外の業務連絡に関するルール設定
- システムアクセス制限:所定時間外のアクセス制限
- 時間外労働の手続明確化:事前申請制の徹底
- 長時間労働者への注意喚起:管理者による定期的なチェックと声掛け
4. テレワーク導入時の準備
- 就業規則・テレワーク規程の整備
- 労働時間管理方法の明確化と周知
- 管理者向け研修の実施
テレワークにおいても労働基準法の規定は適用されるため、適切な労働時間管理が必要です。労働時間の管理方法を明確にし、労使で共有することが重要です。
コンプライアンス強化に役立つ勤怠管理システム、導入のメリット
1. 労働時間の正確な記録と管理
- 出退勤時刻を正確に記録し、労働基準法で義務付けられている労働時間管理を確実に実施できます
- 残業時間や法定休日労働の自動集計により、36協定の遵守状況を容易に確認できます
- 変形労働時間制やフレックスタイム制など、複雑な勤務形態にも対応した労働時間管理が可能です
2. 業務効率化とコスト削減
- 紙の勤怠表やエクセル管理からの脱却により、集計・確認作業の工数を大幅に削減できます
- 人的ミスの削減により、正確な給与計算と労務リスクの低減が図れます
- 承認フローの電子化により、上長の確認や承認作業が効率化されます
3. コンプライアンス強化と経営判断支援
- 36協定超過のアラート機能により、法令違反の未然防止が可能です
- 労働時間の可視化により、長時間労働の是正や適正な人員配置の判断材料となります
- 労働基準監督署の調査時に必要となる各種資料(労働時間の記録等)の迅速な提出が可能です
- 働き方改革関連法への対応(年5日の年次有給休暇取得義務、残業時間上限規制など)をサポートします
4. 従業員満足度の向上
- 自身の労働時間や有給休暇取得状況の確認が容易になります
- スマートフォンやタブレットからの申請・確認が可能になり、テレワーク環境にも対応できます
- 公平で透明性の高い労働時間管理により、従業員の不満解消につながります
システム選定時の注意点
1. 自社の勤務体系への適合性
- 変形労働時間制、フレックスタイム制、裁量労働制など、自社の勤務体系に適合したシステムを選定する必要があります
- 複数の事業所や多様な雇用形態がある場合、それらに対応できるシステムかを確認してください
- シフト制の場合は、シフト作成機能や変更対応の柔軟性を確認しましょう
2. 他システムとの連携性
- 給与計算システムとの連携が可能か確認してください
- 人事システム、ERPなど他の基幹システムとの連携可否も重要です
- APIが公開されているか、データ連携の方法はどのようなものかを確認しましょう
3. セキュリティ対策
- 個人情報や勤怠データを適切に保護する機能が備わっているか確認してください
- クラウド型の場合、データセンターのセキュリティレベルやバックアップ体制を確認しましょう
- アクセス権限の設定が細かく行えるか確認してください
4. 導入・運用コスト
- 初期費用だけでなく、月額費用や保守費用も含めた総所有コストを検討してください
- 従業員数の増減に対応した料金体系になっているか確認しましょう
- カスタマイズの必要性とその費用についても確認が必要です
5. サポート体制
- 導入時のサポート内容と期間を確認してください
- トラブル発生時の対応体制(連絡先、対応時間など)を確認しましょう
- システムアップデートの頻度と法改正への対応方針を確認してください
6. 使いやすさ
- 管理者と一般ユーザー双方にとって操作が直感的で分かりやすいか確認してください
- モバイル対応(スマートフォン、タブレット)の有無とその機能範囲を確認しましょう
- マニュアルや操作説明動画などのサポートツールが充実しているか確認してください
7. 法改正への対応力
- 労働関係法令の改正への対応状況を確認してください
- 今後の法改正に対するアップデート方針を確認しましょう
- 割増賃金率変更など法改正時の設定変更の容易さを確認してください
コンプライアンス強化のためには、単に勤怠管理システムを導入するだけでなく、適切な運用体制を整えることも重要です。導入後も定期的な運用状況の確認や、従業員への教育を継続して行うことをお勧めします。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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