- 更新日 : 2024年10月8日
交通事故の始末書の書き方は?無料テンプレート・例文つき
交通事故の始末書は、事故の状況や経緯、反省点、再発防止策を詳細に記載する文書です。適切な始末書を作成するには、事実関係を正確に記し、誠実な謝罪と具体的な改善策を示すことが重要です。
本記事では、交通事故の始末書の書き方や構成、例文、無料テンプレートをご紹介します。始末書を作成したい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
交通事故が発生したときに提出する始末書とは?
交通事故が発生したときに提出する始末書は、事故の当事者が事故の経緯や状況、反省点、再発防止策を詳細に記載する文書です。
主に会社や上司に提出され、事故の報告と謝罪、今後の改善に向けた意思表明の役割を果たします。
始末書には、事故の日時や場所、関係者の情報、事故の詳細な状況、事故の原因、被害状況、反省点、再発防止策などが含まれます。単なる事実の報告だけでなく、自分の責任を認め、誠実な謝罪の意を示すことが重要です。なお、始末書の作成は、会社の規定や上司の指示に従います。手書きでもパソコン入力でも署名と捺印が必要です。
交通事故の始末書の書き方は?
交通事故の始末書は、以下の項目を含めて作成します。
発生日時
「令和○年○月○日○時○分頃」のように、事故が発生した日時を具体的に記入します。曜日も併記すると、発生現場の状況がより明確になるでしょう。
状況内容
事故の詳細な状況を記載します。場所、天候、道路状況、自車と相手車両の動き、衝突の瞬間の状況などの具体的な記載が必要です。客観的な事実を中心に、自分の主観的な解釈は最小限にとどめておきましょう。
反省など
事故の原因について深く考察し、自分自身の過失や判断ミスを率直に認めます。例えば、「安全確認が不十分だった」「スピードの出し過ぎだった」など、具体的な反省点を挙げてみましょう。こちらは、謝罪の言葉も含めます。
今後の防止策
同様の事故を二度と起こさないための具体的な対策を記載します。具体例として、「安全運転講習の参加」「毎朝の車両点検の徹底」「ゆとりを持った行動計画の立案」が挙げられます。なお、実行可能で具体的な対策を示すことが重要です。
備考
その他の補足情報や、会社や上司への提案事項などがあれば記載します。
例えば、今回の事故を教訓に、社内の安全運転研修の充実を提案したいといった建設的な意見を述べることも可能です。
交通事故の始末書の無料テンプレート
交通事故の始末書作成に役立つ無料テンプレートは、以下のURLからダウンロードできます。
このテンプレートを活用することで、必要な項目を抜け漏れなく記入可能です。テンプレートには基本的な構成や文例が含まれていますので、適宜カスタマイズして活用しましょう。
ただし、テンプレートはあくまで参考です。実際の始末書はご自分の言葉で誠実に作成することが重要です。
交通事故の始末書の例文は?
ここでは、交通事故の始末例の例文を紹介します。
①追突事故の例文
始末書 私は、令和○年○月○日午前10時30分頃、○○市○○町1-2-3の国道○号線において、前方不注意により追突事故を起こしてしまいました。 赤信号で停車中の前方車両に気づくのが遅れ、ブレーキが間に合わず追突してしまいました。幸い大きな怪我はありませんでしたが、相手車両に損傷を与えてしまい、大変申し訳ございません。 事故の原因は、完全に私の前方不注意にあります。スマートフォンの操作に気を取られ、前方の安全確認を怠ってしまったことを深く反省しております。 今後は、運転中のスマートフォン操作を絶対に行わないことを誓います。また、安全運転講習に自主的に参加し、安全運転の重要性を再認識いたします。二度とこのような事故を起こさないよう、細心の注意を払って運転することを誓い申し上げます。 令和○年○月○日 ○○部 ○○課 氏名 ○○ ○○ 印 |
②右折時の事故の例文
始末書 私は、令和○年○月○日午後3時15分頃、○○市○○町4-5-6の○○交差点において、右折時の安全確認不足により、対向車と衝突する事故を起こしてしまいました。 右折の際、対向車線の直進車両を見落とし、交差点内で衝突してしまいました。幸いにも双方に負傷者はおりませんが、両車両に大きな損傷を与えてしまい、誠に申し訳ございません。 事故の原因は、私の安全確認の不徹底です。焦りから十分な安全確認を怠り右折してしまったことを深く反省しております。 今後は、交差点での右折時には必ず一時停止し、十分な安全確認を行うことを徹底いたします。また、社内の安全運転研修に積極的に参加し、運転技術の向上に努めます。 このような事故を二度と起こさないよう、安全運転に対する意識を高め、常に慎重な運転を心がけることをお誓いいたします。 令和○年○月○日 ○○部 ○○課 氏名 ○○ ○○ 印 |
交通事故の始末書を作成する時の注意点は?
交通事故の始末書を作成する際は、以下の点に注意しましょう。
事実を正確に記載する
事故の状況や経緯を正確に記載することが重要です。日時、場所、天候、道路状況など、客観的な事実を詳細に記述します。推測や憶測は避け、確実な情報のみを記載しましょう。
事故の原因を説明する
事故の原因について、自身の過失や判断ミスを率直に認めます。「前方不注意だった」「スピードの出し過ぎだった」など、具体的な問題点明確に説明します。ここで大切なのは、言い訳や責任転嫁は避け、自分の責任を素直に認めることです。
被害者への配慮と謝罪を記載する
事故の相手方や被害者への配慮を示し、「大変申し訳ございません」「心よりお詫び申し上げます」など、誠実かつ真摯な態度で謝罪の意を記載し、表明します。このときに、被害者の状況や、事故後の対応についても触れおくとよいでしょう。
再発防止策の提示
同様の事故を二度と起こさないための具体的な対策を記載します。「安全運転講習への参加」「車両点検の徹底」「ゆとりを持った行動計画の立案」など、実行可能で効果的な対策を示しましょう。単なる決意表明ではなく、具体的な行動計画を示すことが重要です。
法的責任と保険の対応について記載する
事故に関する法的責任の所在や、保険での対応状況について簡潔に記載します。「警察への届出を行い、保険会社とも連携して対応しております」など、適切な手続きを行っていることを伝えましょう。ただし、詳細な法的見解や保険金の具体的な金額などは記載を避けるのを忘れてはなりません。
交通事故の始末書作成はポイントを押さえる
交通事故の始末書は、事故の報告と謝罪、再発防止への決意を示す重要な文書です。適切な始末書を作成するには、事実関係を正確に記述し、誠実な謝罪と具体的な改善策を示すことが重要です。
交通事故は決して起こしてはいけませんが、万が一事故を起こしてしまった場合は、適切な始末書を作成し、誠実な対応を心がけましょう。始末書を通じて反省と改善の意思を示すことで、信頼回復への第一歩となります。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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