- 更新日 : 2025年10月31日
離職票が届かない場合はどうすべき?届くまでの通常日数や届かない原因も解説
離職票は失業保険を申請するときに必ず提出しなければならない書類です。通常であれば退職してから10日~2週間ほどで届きます。
ただ失業手当を受給しようと考えている人の中には「なかなか離職票が届かない」「離職票が届かない場合はどうすればいい?」と困っている人もいるでしょう。
そこで本記事では、離職票が届かない4つの原因や届かないときの対処法などを中心に解説します。離職票が届く目安の日数や離職票が届く前に行える手続きの内容もまとめています。
目次
離職票が必要なタイミング
離職票が必要となるのは、主に失業保険を申請するときです。失業保険に申し込む際に、身元確認書類や個人番号確認書類と一緒に離職票を持参する必要があります。
一方、転職先が決まっている場合は基本的に離職票は必要ありません。ただ、転職してすぐに退職したときは前職の離職票を提出しなければならない可能性があるため、万が一に備えて発行してもらう人もいます。
転職先を決めずに退職した人や念のためにもらっておきたい人は、前職に離職票の発行を依頼しましょう。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
‐入社・退職・異動編‐ 社会保険・労働保険の手続きガイド
企業において社会保険および労働保険の加入・喪失手続きは必ず発生し、手続きを誤れば保険事故が発生した際に従業員が不利益を被る可能性があります。
各保険の基本的な手続き方法を入社・退職・異動のシーン別にギュッとまとめた分かりやすいガイドです。
人事・労務テンプレート集28種類! ‐採用・入社・退職編‐
人事・労務の業務で日常的に使用する、採用・入社・退職に関わる書類のテンプレートを28種類ご用意しました。
Word/Excelの2つのファイル形式でダウンロードできますので、自社で使いやすい形にカスタマイズしてご活用ください。
6つの原因から考える離職防止メソッド
少子高齢化にともなう労働人口の減少が加速する中、従業員の離職は事業継続に影響がでるほど大きな企業課題となっています。
本資料では、従業員の離職につながる6つの原因と、効果的な離職防止策について解説します。
退職勧奨の実務対応と違法リスク防止のガイド
退職勧奨は解雇に比べて手続が面倒ではないという利点がありますが、やり方を間違えると大きなトラブルを引き起こすリスクがあります。
この資料では、退職勧奨をトラブルなく行うために必要な点について解説します。
離職票は通常いつ届く?
離職票は、通常10日~14日ほどで自宅に届きます。離職票は会社での手続きだけで完結するわけではなく、以下のようなハローワークとのやり取りを経て発行されます。
- 退職の旨を伝える際に離職票の発行を依頼する
- 前職がハローワークへ離職証明書を提出する(退職日の翌々日~10日以内)
- ハローワークが離職票を前職へ送付する(1~5日ほど)
- 前職が退職者の自宅へ離職票を送付する(1~3日ほど)
通常であれば10日~2週間ほどで届きますが、発行に時間がかかる場合もあるため2~3週間ほどは待ってみましょう。
もし3週間以上待っても離職票が届かない場合は、会社へ連絡するかハローワークで相談することをおすすめします。届かない場合の対処法については、本記事の「離職票が届かないときの3つの対処法」をご参照ください。
離職票が届かない場合に考えられる4つの原因
離職票がなかなか届かない場合に考えられる主な原因を4つ紹介します。
1. 離職票の発行を申請していない
離職票が届かない原因として、離職票の発行を申請していないことが考えられます。
一般的には退職時に離職票が必要か聞いてくれる会社が大半ですが、何も確認せずに退職者が自ら離職票の発行を希望しない限り発行の手続きをしてくれない会社もあります。
また、退職の意向を伝えたときに「転職先は決まっています」と言った場合も、失業保険を申請しないため離職票は不要と会社が判断している場合もあるでしょう。
もしくは、退職者が自分で「離職票は不要です」と伝えてしまったことも考えられます。離職票の発行を依頼していなかったり不要と伝えてしまったりした場合は、そもそも離職票の発行手続きを会社がしていない可能性が高いです。
2. 会社の発行手続きが遅れている
会社での発行手続きが遅れているために、離職票がなかなか届かない場合もあります。
離職票は、会社側が離職証明書を作成してハローワークへ提出しないと発行されません。よって、離職証明書を作成するのに時間がかかっていたり、添付資料の取得に時間がかかっていたりすると、離職票が発行されるのも遅くなります。
また、会社の繁忙期と重なっている場合、離職証明書の提出や発行された離職票の送付が後回しになっていることも考えられるでしょう。
ただ、離職証明書は退職日の翌々日から10日以内に提出することが義務付けられているため、遅くとも退職してから11日以内にはハローワークへ提出されます。
3. ハローワークの発行手続きが遅れている
ハローワークでの発行手続きが遅れていることも原因として考えられます。
ハローワークでの手続きが通常より遅くなる可能性があるのは、たとえば繁忙期と重なったときです。3月~5月の年度替わり、ボーナス支給の翌月にあたる1月や7月などは、退職者が増えることから窓口の利用者や失業保険の申込者が急増することが予想されます。
また、ゴールデンウィークや年末年始などは営業していないハローワークが大半です。
よって、繁忙期や連休と被った場合、発行までに時間がかかったり手続き自体が止まったりして離職票が届くのが遅れている可能性があります。
4. 離職票発行の対象外となっている
離職票の発行対象外となっている場合は、いくら待っても離職票は届きません。
離職票が発行されるのは、雇用保険に加入していた人です。雇用保険に加入するためには、以下の条件をどちらも満たさなければなりません。
- 31日以上にわたって雇用される見込みがある
- 週の所定労働時間が20時間以上である
上記の条件を片方だけ満たしていても、雇用保険には加入できません。たとえば、1年間の雇用契約を締結しても、パート・アルバイトの人で週の所定労働時間が20時間未満である人は雇用保険の加入対象外です。
なお、自身が雇用保険に加入していたかどうかは、給与明細で確認できます。雇用保険料が引かれている=加入していた、引かれていない=加入していなかったという判断になります。
また、「雇用保険被保険者証」が自宅にあるかどうかも併せて確認しましょう。被保険者証は雇用保険に加入していたことを証明する書類であるため、もし自宅にあれば雇用保険に加入していたと判断できます。
参考:雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか! |厚生労働省
離職票が届かないときの3つの対処法
2~3週間待っても離職票が届かない場合は、以下より紹介する対処法を試してみてください。
1. 会社に確認する
まずは前職に連絡してみて、担当者に離職票の手続きがどうなっているのか確認すると良いでしょう。どの段階まで手続きが進んでいるのか、何日ぐらいで離職票を送付できそうかなど詳しく聞いてみてください。
もし「最後の給与が支払われてから対応する」「まだ手続きしていない」などと担当者に言われたら「本来であれば退職日の翌々日から10日以内に提出する必要があるはず」と催促した方が良いです。
また前職に連絡するときは、メールよりも電話で確認することをおすすめします。電話の方が確実であり、離職票が届かなくて困っていることも伝わりやすいためです。
2. ハローワークで相談する
事情があって前職に連絡したくない場合や前職が発行手続きをしてくれない場合は、ハローワークへ相談してみてください。
会社の住所を管轄するハローワークへ行くと、離職票の手続き状況を確認してもらえます。また前職に対して、離職票の発行手続きを進めるように催促してくれることもあるでしょう。
なお、ハローワークで相談する場合は、雇用保険番号を事前に調べておくかマイナンバーカードを持参するとスムーズに対応してくれます。雇用保険番号は雇用保険被保険者証やマイナポータルなどで確認可能です。
3. 労働基準監督署へ相談する
もしハローワークからの催促を無視し続けているようであれば、労働基準監督署へ相談するという方法もあります。
離職票の発行を依頼しているのに対応しないのは違法にあたります。労働基準監督署は違法の疑いがある企業に対して調査を行う権限を持っているため、相談すれば前職へ催促や指導などを実施してくれるでしょう。
参考:労働基準監督官の仕事|法令・制度のご紹介|確かめよう労働条件|厚生労働省
離職票が届かない場合はハローワークで仮手続きを行ってもらえる
2~3週間ほど待っても離職票が届かない場合は、自身が住んでいる市区町村にあるハローワークに行って先に仮手続きを進めておくと良いでしょう。
失業保険を申請する際は原則として離職票が必要ですが、離職票がなくても仮手続きを行ってもらえます。ただ、失業手当を受給するためには、最初に失業の認定を受ける日までに離職票を用意しなければなりません。初回の認定日は、失業保険の申請から約2~3ヶ月後です。
なお、仮手続きが可能となるのは、退職の翌日から12日目以降です。たとえば、6月10日が退職日である場合は、6月22日から仮手続きができるようになります。すでに退職してから2週間ほど経っている人は、ハローワークにて失業保険の申請をすることをおすすめします。
仮手続きをしてから失業手当を受給するまでの流れ
仮手続きをしてから失業手当を受給できるまでの流れを紹介します。
- ハローワークへ行って失業保険の仮手続きを行い、受給資格を決定してもらう
- 指定された日に雇用保険受給者初回説明会に出席する
- 原則として2回以上の求職活動を行う
- 失業の認定を受ける
- 失業手当が口座に振り込まれる
上記の流れで失業手当を受給できますが、全額が1回で振り込まれるわけではありません。所定給付日数のうち原則28日分ずつが振り込まれるため、4の認定と5の振り込みを数回にわたって繰り返すことになります。
また、失業保険を申請する際と失業の認定を受ける際は、以下の書類を用意する必要があります。
| 失業保険を申請するとき | 失業の認定を受けるとき |
|---|---|
|
|
各手続きをする際は、上記の書類を忘れずにハローワークへ持参してください。「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」のみハローワークから交付されます。
参考:ハローワーク留萌の雇用保険受給手続きについて|ハローワーク留萌
離職票の発行を希望したのに対応してもらえないのは違法
雇用保険法の第76条の第3項により、離職票の発行を求められたら会社は対応しなければなりません。
もし対応しなければ法律違反となり、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられると同法の第83条の第4項にて定められています。
会社がなかなか離職票の発行手続きを行ってくれない場合は、労働基準監督署へ相談すると指導を行ってくれる可能性があります。
離職票に関するよくある質問
最後に、離職票に関するよくある質問をいくつか紹介します。
ハローワークで仮手続きをする場合、離職票はいつ提出する?
仮手続きをする場合、失業保険を申請するときは離職票は必要ありません。離職票以外の必要書類を持参すれば仮手続きができます。
離職票を提出しなければならないのは、初めて失業の認定を受ける日です。初回の認定日に離職票がないと失業手当を受給できません。
初回の認定日は失業保険の申請から約2~3ヶ月後です。仮手続きをするときに初回の認定日について案内してもらえるため、日にちを必ず確認しておきましょう。
離職票の発行対象外となるケースはある?
雇用保険に加入していなかった人は、離職票の発行対象外となります。
雇用保険に加入できるのは前述の通り、31日以上の雇用期間の見込みがあり、かつ週の所定労働時間が20時間以上である人です。
どちらか一方でも該当していなければ、雇用保険には加入できません。たとえば、1年間の雇用契約を締結していたとしても、週の所定労働時間が15時間であった人は雇用保険の加入対象外となります。
よって、雇用保険に加入していなかった場合は、離職票も発行されず失業保険も受給できません。
参考:雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか! |厚生労働省
転職先が決まっている場合、離職票は不要?
転職先が決まっている場合でも、離職票はもらっておいた方が良いでしょう。転職してすぐに退職した場合に、前職の離職票が必要となる可能性があるためです。
なお、すでに退職している人も離職票の発行を依頼できます。ただ、離職票の発行に必要な離職証明書の保管期限が4年であるため、退職から4年を過ぎると発行できなくなる点には注意してください。
離職票をなくしてしまった人も再発行が可能です。再発行の回数制限もありません。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
雇用保険被保険者証の再発行に必要なものガイド!手続きや費用、期間を解説
雇用保険被保険者証は、雇用保険の各種手続きで必要になります。もし紛失しても、再発行できますのでご安心ください。ここでは、再発行の手続きに必要なもの、費用、期間についてわかりやすくご説明します。 雇用保険被保険者証がないとどうなる? 雇用保険…
詳しくみる退職勧奨はパワハラになる?該当する事例と3つの対処法
「退職勧奨をしなければならないが、パワハラにならないだろうか」「パワハラにならないための対策を知りたい」 このように悩む方もいるのではないでしょうか。 退職勧奨自体は違法ではありませんが、方法や状況によってはパワハラととられる場合があり、従…
詳しくみる正社員の雇用契約書は義務ではない!作成方法や注意点を解説
「雇用契約書ってどうやって作成すればいいんだろう?」「必須の記載事項が何かわからない…」 はじめて雇用契約書を作成する際、上記の疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。 雇用契約書は、労働条件を明確化し、労使間のトラブルを未然に…
詳しくみる再雇用制度とは?導入メリットや定年後の契約の流れ、注意点や助成金を解説!
働き手の確保が企業にとって大きな課題となっています。そこで注目されているのが「再雇用制度」です。定年後も引き続き優秀な人材を活用できるだけでなく、技術やノウハウの継承にも役立つ制度です。 この記事では、導入メリットから運用上の注意点、関連す…
詳しくみる雇用保険に入ってないパートは産休が取れる?給付金も解説
雇用保険に入っていないパートでも、産休は法律で認められているため取得可能です。ただし、条件や給付金に関しては制約があるため注意が必要です。 本記事では、産休を取得する際の具体的な条件や雇用保険未加入でも利用できる支援制度について詳しく解説し…
詳しくみる管理職は育休を取れない?取得推進に向けて企業が取り組むべきことを紹介
育児休業(育休)は労働者に与えられた、法律で認められている権利です。企業として従業員の育休取得を促進しているものの、管理職の育休取得が進まずに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。 この記事では、管理職が育休を取得しにくい理由や、取得する…
詳しくみる


