- 更新日 : 2025年10月31日
育児休業給付金はどう申請する?2回目以降の流れや支給申請書の記入例を解説
育児休業を取ると、雇用保険から育児休業給付金が支給されます。ハローワークへの支給申請は原則事業主が行いますが、申請者が直接申請することも可能です。
本記事では、育児休業給付金の2回目以降の支給申請手続きについて解説します。申請の流れや申請書の記入例、申請に必要な書類なども紹介しますので、給付金申請時の参考にしてください。
目次
育児休業給付金とは
育児休業給付金は、会社員などが育児のために休業したときに支給される社会保険の給付です。最初に、育児休業給付金の概要について確認しておきましょう。
対象者
育児休業給付金の支給対象者は、「原則1歳未満の子どもを養育するために育児休業を取得した雇用保険の被保険者」です。子どもを産んだ母親だけでなく、要件を満たせば父親も支給対象です。また、特別養子縁組や里親として子どもを養育する者も含まれます。
受給資格
育児休業給付金を受給するには、雇用保険に加入している人が次の要件を満たす必要があります。
- 休業開始日前2年間に賃金支払基礎日数が11日以上(または賃金支払の基礎となった時間数が80時間以上)ある月が12ヶ月以上あること
- 一支給単位期間(育児休業開始日から1ヶ月ごとの期間)中の就業日数が10日以下(または就業時間数が80時間以下)であること
つまり、育児休業を取る前に一定期間雇用保険に加入していることと、育児休業中の就業が一定範囲内であることが要件です。また、有期雇用労働者については、次の要件も満たさなければなりません。
- 養育する子どもが1歳6ヶ月になる日までの間、労働契約期間が満了することが明らかでないこと
子どもが1歳6ヶ月になる前に有期雇用契約が満了する場合でも、「更新される」または「更新されないことが明らかでない」ときは要件を満たすことになります。
支給期間
育児休業給付金の支給期間は、原則子どもが「1歳になる日までの1年間」です。子どもが1歳時に保育所が見つからない場合などは、「1歳6ヶ月になる日」まで期間延長されます。さらに、子どもが1歳6ヶ月時に同様の場合、「2歳になる日」まで再延長可能です。
また、「パパ・ママ育休プラス制度(※)」を利用する場合、支給期間は「子どもが1歳2ヶ月になる日」までです。
※両親がともに所定の要件を満たす育児休業を取得する場合、休業可能期間と育児休業給付金の支給期間の延長が認められる制度です。
支給額
育児休業給付金の支給額は、「休業開始時賃金日額(原則ボーナスを除いた直近6ヶ月間の賃金総額を180日で割った金額。以下、賃金日額)」を使用して次の通り計算します。
- 支給開始後180日目まで:支給額=賃金日額×休業日数×67%
- 支給開始後181日目以降:支給額=賃金日額×休業日数×50%
つまり、当初6ヶ月の給付額は休業前の2/3、後半の半年は半分です。ただし、賃金日額には、上限額(1万5,690円)と下限額(2,869円)が設けられているので注意しましょう。また、休業中に就業すると給付金が削減されることもあります。
育児休業給付金の支給申請手続き
次に、育児休業給付金の支給申請手続きについて解説します。手続きをするのは、勤務先の事業主(実際には総務や人事の担当者)または請求者本人です。
受給資格確認手続きは、原則として事業主が行う
育児休業給付金を受給するには、「受給資格確認手続き」と「支給申請手続き」の2つの手続きが必要です。受給資格の確認手続きは、原則として事業主が行います。また、初回の支給申請を同時に行うことも可能です。
支給申請手続きは労働者自身が手続きをすることも可能
支給申請手続きは勤務先が行うのが一般的ですが、労働者自身がすることも可能です。必要書類を準備して、勤務先の所在地を管轄するハローワークに申請書類を提出します。
ただし、申請内容を確認するための賃金台帳や出勤簿などを勤務先から取り付けなければならないため、勤務先の方が手続きは早くできるでしょう。
育児休業給付金の申請の流れ
育児休業給付金の申請は、次の手順で行います。
- 申請者が総務や人事に書類を提出する
- 会社宛てに支給決定通知書および次回支給申請書が届く
- 約1週間で、申請者の指定口座に振り込まれる
- 申請者が2ヶ月ごとに支給申請を行う
各手順について解説します。
申請者が総務や人事に書類を提出する
育児休業給付金の申請は原則事業主が行いますが、申請書には申請者自身が記載する項目(署名や振込先の指定など)もあるため、申請者が申請書に必要事項を記入して、総務や人事に提出します。申請書や添付書類は次のとおりです。
- 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
- 育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書
- 賃金台帳
- 出勤簿またはタイムカード
- 母子健康手帳などの写し
- 給付金振込口座の通帳の写し
申請者が勤務先に提出するのは、支給申請書と母子健康手帳や給付金振込口座の通帳などの写しです。ハローワークへの申請は「育児休業開始日から4ヶ月を経過する日の属する月の末日まで」と定められていますが、産休前に提出しておけば送付の手間が省けます。
申請書は、総務や人事の担当者から入手するか、ハローワークインターネットサービスからダウンロードしましょう。
会社宛てに支給決定通知書および次回支給申請書が届く
勤務先が支給申請すると、ハローワークでは給付金の受給資格確認と支給手配をします。確認などが終わると、会社宛に「支給決定通知書」と「次回支給申請書」が送付されます。2回目以降の申請は、次回支給申請書を使用しましょう。
約1週間で、申請者の指定口座に振り込まれる
育児休業給付金の振り込みは、ハローワークで支給決定した日から約1週間後です。支給申請書で指定した口座に振り込まれます。支給金額や支給対象期間については、支給決定通知書で確認できます。
事業主または申請者が2ヶ月ごとに支給申請を行う
2回目以降の支給申請は、原則事業主が2ヶ月に1度行います。ただし、申請者が希望すれば申請者自身が請求手続きをしたり、1ヶ月単位で支給申請したりできます。
2回目以降の育児休業給付金支給申請書の記入例
2回目以降の育児休業給付金支給申請書には、次の内容を記載します。申請書はハローワークから送付された申請書を使用します。
- 支給単位期間
- 就業日数
- 就業時間
- 支払われた賃金額
- 職場復帰年月日(育児休業を終了して職場に復帰した場合は記載)
- 事業主の証明
- 申請者の署名
支給単位期間は前回申請以降の1ヶ月単位の期間で、申請書の上部に印字されています。申請者が直接申請する場合でも、事業主の証明の取り付けが必要です。
(支給申請書の記入例)

引用:育児休業給付金支給申請書(2回目以降)の記入例|厚生労働省
育児休業給付金の2回目以降の申請に必要な書類
2回目以降の申請に必要な書類は次の通りです。
- 育児休業給付金支給申請書
- 申請書の記載内容を確認できる賃金台帳や労働者名簿、出勤簿、タイムカード など
支給申請書は、ハローワークから送付された2回目以降の申請書を使用します。
育児休業給付金の2回目以降の申請期限
2回目以降の支給申請は、ハローワークから送られてくる「育児休業給付次回支給申請日指定通知書」に記載された指定日にします。ただし、指定日に申請できなくても、「支給対象期間の初日から4ヶ月を経過する日の属する月の末日まで」なら大丈夫です。
たとえば、2024年4月5日から同年6月4日までの申請をする場合、2024年8月末日が申請期限となります。
育児休業給付金の2回目以降の申請漏れが発生したら
雇用保険の給付金は、2年の時効の期間内であれば申請可能です。育児休業給付金の2回目以降の申請を忘れても、2年以内なら申請して給付金を受けられます。
申請できるのは、「支給単位期間の末日の翌日から起算して2年を経過する日」までです。2024年4月5日から同年6月4日までの給付金は、2026年6月4日まで申請できます。
勤務先と連携して漏れなく育児休業給付金を申請しましょう
育児休業給付金の申請は、原則事業主が2ヶ月に1回行います。ただし、申請者が希望すれば申請者がハローワークに直接申請できます。
申請書には申請者の署名欄と事業主の証明欄があるため、申請者と勤務先(総務や人事の担当者)の連携が重要です。手続きの手間を減らし期限内に申請できるように、産休前に申請者と勤務先が連絡を取り合って請求の流れを決めておきましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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