- 更新日 : 2025年11月6日
厚生年金における標準報酬月額表について見方を解説!
標準報酬月額表は、報酬額に応じた厚生年金の保険料をまとめた一覧表です。「給料ごとの保険料の早見表」とも言い換えられます。
標準報酬月額表を参照すれば、被保険者と企業の負担額を一目で確認することが可能です。ここでは、厚生年金における標準報酬月額表の概要や見方について詳しく解説します。
厚生年金における標準報酬月額表とは?
標準報酬月額表とは、厚生年金の保険料を計算するために用いられる表です。
厚生年金や健康保険の保険料は、被保険者が受け取る報酬額によって変動します。その際の基準となるのが「標準報酬月額」です。
標準報酬月額は、各種手当てを含めた4月から6月の3ヶ月間の報酬をもとに決定されます。そして、この標準報酬月額に応じた保険料を表にまとめたものが、標準報酬月額表です。
32の等級に分けられている
厚生年金の保険料は、標準報酬月額によって32段階に分けられています。例えば一番下の第1等級では88,000円、一番上の第32等級では650,000円が保険料の月額です。この区分のことを、標準報酬の「等級」といいます。
標準報酬月額および等級は、保険料の計算を簡略化するために用いられる指標です。そのため、被保険者が毎月受け取る報酬と標準報酬月額の間には、若干の差が生まれる可能性がある点に注意が必要です。詳細については、標準報酬月額表の見方の項目で後述します。
日本年金機構の厚生年金保険料額表に記載がある
厚生年金の等級や保険料は、日本年金機構のホームページにアップロードされている厚生年金保険料額表で詳細を確認することができます。2022年時点での最新の標準報酬月額表は32等級目が追加された「保険料額表(令和2年9月分~)」です。保険料率は、平成29年を最後に引き上げが終了したので、現在は18.3パーセントで固定されています。
厚生年金における標準報酬月額表の見方
ここからは、標準報酬月額表の実際の見方を確認していきましょう。以下が最新の標準報酬月額表です。
表を見るときに最初に着目するのは「報酬月額」の列です。被保険者の報酬月額が含まれている範囲を確認します。例えば報酬月額が290,000円の場合には、「290,000円~310,000円」が対象の範囲です。
次に、その欄の左側にある「標準報酬」から、標準報酬月額と等級を確認しましょう。「290,000円~310,000円」の左隣を見ると、標準報酬月額が「300,000円」の「第19等級」であることがわかります。
標準報酬月額表と等級を確認したら、最後に、右の欄で厚生年金の保険料額を確認します。今回の例では、保険料の全額は54,900円です。保険料は被保険者と企業で折半するため、それぞれの負担額は「折半額」に記載されている27,450円になります。
それでは、報酬月額が310,000円の被保険者の場合には、保険料額はいくらになるのでしょうか。
310,000円に対応する範囲は「290,000円~310,000円」のため、標準報酬月額と等級は、先ほどの例と同じ「300,000円」と「第19等級」です。つまり、報酬月額が290,000円の被保険者と310,000円の被保険者では、負担する保険料の額は同じになります。
このように厚生年金の保険料は、「報酬額」ではなく「標準報酬月額」をもとにして計算されます。保険料は報酬額に比例して増えていきますが、実際の報酬額と完全に一致するわけではないという点を押さえておいてください。
標準報酬月額表を使えば厚生年金の保険料が一目でわかる
標準報酬月額表は一見すると複雑にも思えますが、基礎知識さえ押さえれば見方はシンプルです。自社の労働者の保険料をスムーズに計算するために、等級や標準報酬月額といった基準を把握しておきましょう。
よくある質問
厚生年金における標準報酬月額表とはなんですか?
標準報酬月額表は、厚生年金の保険料を計算するために用いられる表です。被保険者の報酬月額によって32の等級に分けられています。詳しくはこちらをご覧ください。
厚生年金における標準報酬月額表はどこで確認できますか?
日本年金機構のホームページで確認できます。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
労働基準監督署の労災調査では何を聞かれる?質問内容や対応方法を解説
労災(労働災害)が発生すると、労働基準監督署(労基署)による調査が行われることがあります。この調査は、労災保険給付の適用判断に加え、再発防止策の検討という重要な役割を担っています。人事労務担当者としては、調査でどのようなことを聞かれるのか、…
詳しくみる厚生年金基金の8つのメリット
厚生年金基金とは、企業年金の一種であり、厚生年金保険料の一部を「代行部分」として運用し、その運用益による「プラスアルファ部分」を公的年金に上乗せ支給する制度です。厚生年金基金の仕組みや給付について詳しく知りたい方は、「厚生年金基金と厚生年金…
詳しくみる【テンプレ付】産休申請書とは?書き方や変更があった場合の対応をわかりやすく解説
産休申請書は、従業員が産前産後休業を取得する場合に必要になる書類です。提出することで、産前産後休業開始月から終了予定日の翌日の月の前月までの期間の社会保険料が免除されます。産前産後休業期間に変更があった場合や、産前産後休業終了予定日前に産前…
詳しくみる雇用保険と社会保険の違いとは?どちらかのみ加入でOK?
会社員や公務員の多くは、雇用保険や社会保険に加入しています。雇用保険は失業時などに必要な給付を受けられる制度で、社会保険は健康保険と厚生年金保険が含まれる保険制度の総称です。雇用保険のみ加入するのと、セットで同時加入するのではどっちがいいの…
詳しくみる【記入例付き】労災の審査請求書の書き方は?無料ダウンロード可能なテンプレートもご紹介
労働災害(労災)の請求が認められなかった場合でも、諦める必要はありません。 労働者は、労働基準監督署長の決定に不服がある場合、当該署を管轄する都道府県労働局の「労働者災害補償保険審査官」に審査請求できます。 この記事では、労災の審査請求書の…
詳しくみるぎっくり腰は労災認定される?仕事で発症した腰痛の認定基準や休業補償の金額などを解説
職場での何気ない動作や急な負荷によって、突然襲ってくるぎっくり腰。想定外の痛みとともに業務が中断されることも多く、「これは労災になるのか?」と悩まれる方も少なくありません。実は、ぎっくり腰も一定の条件を満たせば、労働災害として認定される可能…
詳しくみる
