住民税の計算方法は市町村により異なる?!

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「この町は隣の町より住民税が高い」などを耳にしたことはありませんか?

でも全国のどの都道府県市区町村に住んでいても同じだというのが原則です。ただし、住民税は自治体が税率を変更する権限をもっているものなので、場合によっては例外も出てきます。

ここでは住民税の計算方法と合わせてて、住民税の仕組みを説明します。

住民税とは

住民税とは、地域社会で必要な費用を多くの住民が分担するために徴収される地方税です。市町村民税と道府県民税を合わせたものをいいます。ほとんどの人に住民税は課税されますが、専業主婦、学生などのように所得のない場合や、生活保護受給者、あるいは前年の所得が一定金額を下回った場合には非課税となることもあります。

住民税は、その年の1月1日に居住している場所で課税されます。原則、1月1日に住民票のあった場所ということになります。そのため、1月1日以降に転居し、住民票を移動させても、1月1日の段階で住民票があった地域に納めることになります。

徴収方法は、特別徴収と普通徴収

給与所得者と事業所得者とでは異なります。給与所得者の場合は、給与を支払う会社(事業主)が、その年の6月から翌年の5月までの12回分を給与から天引きし、納税します。これは、特別徴収と呼ばれます。

一方、事業所得者など、給与から住民税を差し引いて徴収できない人を対象としては、普通徴収されます。普通徴収とは、通常、毎年6月に市町村・特別区から納税義務者に送付される納税通知書に従って、年4期の支払月に納税する方法です。

住民税額の計算方法

住民税額の計算方法 住民税額は、【均等割額】と【所得割額】の合計額で算出されます。つぎに、これら2つの内容と計算方法について説明しましょう。

均等割額

均等割とは、その名のとおりすべての住民に等しい額で課せられるものです。所得金額の大小にかかわらず定額で課税されます。 また、平成26年度から平成35年度までの10年間については、東日本大震災復興基本法の定めによって、臨時的に個人住民税の均等割の標準税率が各々500円ずつ引き上げられており、標準税率は、市町村民税3,500円、道府県民税1,500円と定められています(平成29年度時点)。

標準税率とは

標準税率とは、地方自治体が課税する場合に通常よるべき税率です。基本的にはこの金額、と定められているものです。ただし、その地方自治体において、その財政上その他必要があると認める場合においては変更することができます。例えば大阪府では、森林環境税として300円が上乗せされているため(平成29年度)、大阪市に住んでいる個人の均等割は、市区町村税3,500円、都道府県税1,800円となります。また、こうした引き上げについては制限税率という上限が定められています。

所得割額

所得割とは、住民税のうち多くの部分を占め、前年の1月から12月までの所得金額に応じて課税されるものです。

計算方法

課税所得金額×所得割税率(10%)− 税額控除額等=住民税の所得割額
この計算式をくわしく説明すると以下になります。

1.総所得金額等を計算する
総所得金額等を計算する 各種所得の金額を合計し、総所得金額を算出します。

2.所得控除額を計算する
所得控除額を計算する 雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、人的控除を計算します。

3.課税総所得金額を計算する(1の金額から2の金額を控除する)

4.税率をかけて税額を計算する
課税所得金額に、市町村民税は6%、道府県民税は4%を乗じて計算します。こちらは標準税率のため、住んでいる地域によって若干の差があります。

5.税額控除額等を計算する
税額控除額等を計算する 調整控除額、配当控除額、住宅借入金等特別税額控除額、寄付金税額控除額及び配当割額・株式等譲渡所得割額の控除額を計算し、算出税額から控除します。

住民税は市町村によって異なるのか?

住民税は、どの市町村に住んでいても同じ方法により算出されます。また、標準税率という制度があるため、基本的にはどの市町村で課税されるとしても住民税額は同じ金額となります。
ただし、均等割額と所得割額の算定において、標準税率ではない税率を使用している市町村があるため、仮に同じ所得であったとしても多少の差が出てくるということになります。

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:山邊 泰匡 (公認会計士)

株式会社ナレッジラボ 取締役
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