- 更新日 : 2026年4月14日
退職月の社会保険料はいくら?月末退職と月途中退職の違いは?2か月分徴収の理由も解説
会社を退職する際、「退職月の社会保険料はいつまで支払うのか」「なぜ最後の給与から2か月分引かれるのか」といった疑問は尽きません。実は、退職日を月末にするか月の途中にするかで、社会保険料の負担が大きく変わります。
この記事では、退職日と社会保険料の関連性や、退職後に発生する手続きについて、具体的なケースを交えながら分かりやすく解説します。
退職月の社会保険料はどのように決まる?
社会保険料(健康保険・厚生年金)がいつまで発生するかは、資格喪失日を基準に決まります。資格喪失日とは、健康保険や厚生年金の資格を失う日のことで、退職日の翌日と定められています。
そして、会社経由で支払う社会保険料は、資格喪失日が属する月の前月分までです。このルールがあるため、退職日が1日違うだけで、支払う社会保険料が変わってくるのです。
退職月の社会保険料を詳しく理解!2つのおすすめ
社労士が監修!この記事をお読みの方によく活用いただいている人気のテンプレートを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
月の途中で退職した場合の社会保険 要点チェックリスト
月の途中で退職する場合、その月の社会保険料は原則として徴収されないというルールがありますが、健康保険証の使用期限・年金の切替え・退職翌日からの加入手続きなど、見落としやすい注意点が複数あります。
「月の途中で退職した場合の社会保険 要点チェックリスト」は、月途中退職に特有の取扱いを項目ごとに整理し、本人と人事担当者の双方が確認すべきポイントを1枚にまとめました。退職処理の漏れ防止と、退職者からの問い合わせ対応にもご活用いただけます。
月末退職の社会保険料!徴収ルールまとめリスト
月末退職の場合、最後の給与から社会保険料が2か月分まとめて天引きされることがあり、退職者から「なぜ?」と問い合わせを受けるケースが多く発生します。
「月末退職の社会保険料!徴収ルールまとめリスト」は、なぜ月末退職だと2か月分の社会保険料が発生するのかという仕組みと、給与計算実務での具体的な徴収方法を整理しました。退職者への説明資料としても、給与計算担当者の確認用としても活用いただける1枚です。
退職月の社会保険料はいくら?
それでは、具体的な日付を挙げて、給与から天引きされる社会保険料がどうなるのかを確認してみましょう。無料でダウンロードできるシミュレーションシートもご用意しましたので、ぜひあわせてご覧ください。
| 月末退職 | 月の途中で退職 | |
|---|---|---|
| 退職日 | 7月31日 | 7月30日 |
| 資格喪失日 | 8月1日 | 7月31日 |
| 会社で払う保険料 | 7月分まで | 6月分まで |
| 退職月の保険料 | 最後の給与から天引きされる | 自身で国民健康保険・国民年金に加入し、7月分を支払う |
| メリット |
|
– |
| デメリット | – |
|
月末退職の場合
月末である7月31日に退職すると、資格喪失日は翌月の8月1日です。この場合、資格喪失日(8月1日)が属する月の前月である7月分までの社会保険料が、会社での支払い対象となります。
したがって、最後の給与から7月分の社会保険料が天引きされます。退職後にご自身で7月分の国民健康保険料などを支払う必要はありません。
月の途中で退職する場合
月の途中である7月30日に退職した場合、資格喪失日は翌日の7月31日です。この場合、資格喪失日(7月31日)が属する月の前月である6月分までの社会保険料が、会社での支払い対象です。
したがって、最後の給与から7月分の社会保険料は天引きされません。その代わり、自身で国民健康保険などに加入し、7月分の保険料を納付する必要があります。
退職後の社会保険料はいくら?
退職後の社会保険料は、どの制度に加入するかで金額が変わります。
国民健康保険に加入する場合
多くの人が選択するのが、市区町村が運営する国民健康保険です。保険料は、前年の所得や世帯の加入者数などに基づいて計算されます。会社負担がなくなるため、在職中の本人負担分に比べて高くなる傾向があります。自治体によって計算方法や料率が異なるため、具体的な金額は住所地の役所の窓口で確認が必要です。
任意継続被保険者制度を利用する場合
退職日までに継続して2か月以上被保険者期間があれば、退職後も最大2年間、それまで加入していた健康保険を継続できます。これを任意継続と呼びます。保険料は、退職時の標準報酬月額に基づいて算出されますが、会社負担分がなくなるため、原則として在職中の保険料の2倍になります。ただし、上限額が設定されているため、詳しくは加入していた健康保険の運営団体に問い合わせましょう。
家族の扶養に入る場合
配偶者や親族が加入している健康保険の被扶養者になる選択肢もあります。被扶養者として認定されるには、自身の年間収入が130万円未満であることなどの条件を満たす必要があります。退職後に配偶者などの健康保険の被扶養者となれば、本人が保険料を支払う必要はありません。
退職後に社会保険料を請求された場合の対応は?
退職後に社会保険料を請求された場合、まずはその請求内容を確認しましょう。
月末退職の場合、最後の月の給与で控除しきれなかった保険料である可能性が高いです。また、住民税の最終徴収分であるケースも考えられます。不明な点があれば、まずは退職した会社の給与・人事担当者に連絡し、請求の内訳を明確にしてもらうことが重要です。
退職月の社会保険料についてよくある質問
ここでは、退職月の社会保険料についてよくある質問とその回答をまとめました。
月末退職で社会保険料が2か月分引かれるのはなぜ?
月末退職で社会保険料が2か月分引かれるのは、給与の締め日と支払日の関係から生じます。
例えば、6月30日に退職した場合を考えてみましょう。「月末締め・翌月20日払い」の会社では、翌月の7月20日に最後の給与を支払います。この場合、6月分の社会保険料は7月20日支給の給与から控除すれば問題ありません。
一方、「月末締め・当月25日払い」の会社では、退職月である6月が最後の給与支給月となるため、6月25日支給の給与から6月と5月分の社会保険料をまとめて控除する必要があります。このように締め日と支払日の関係によっては、社会保険料が2か月分引かれることがあります。
月の途中で退職すると社会保険料が二重に引かれる?
月の途中で退職した場合、任意継続や国保加入まで一時的に社会保険料が二重に感じられることがありますが、制度上の二重負担ではありません。会社の給与天引きと退職後に自身で加入する国民健康保険の納付タイミングが近くなることで、負担が重なったように感じられるだけです。
退職月の社会保険料を考慮して退職日を設定しましょう
社会保険料の観点から見ると、退職日は月末に設定するのが最もシンプルで、経済的な負担感を軽減できる方法です。月末退職であれば、退職月の社会保険料は給与から天引きされ、退職後に国民健康保険料をすぐに支払う必要がありません。一方、月の途中で退職すると、自身で国民健康保険に加入し、その月の保険料を支払う義務が生じます。ご自身の状況や転職先の入社日などを考慮し、最適な退職日を設定してください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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