• 作成日 : 2015年9月10日
  • 更新日 : 2018年9月3日
  • 年末調整

年末調整の訂正の仕方や年末調整後の修正について

年末調整の訂正の仕方や年末調整後の修正について

年末調整の訂正の仕方や年末調整後の修正について

会社員の場合、11月~12月初旬頃に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」と「給与所得者の保険料控除申告書」「配偶者特別控除申請書」(以下、年末調整書類とする)が配布され、記入・提出を求められます。

※2017年までは「給与所得者の保険料控除申告書 兼 配偶者特別控除申告書」という1つの様式でしたが、2018年からは税法改正に伴い「給与所得者の保険料控除申告書」と「配偶者特別控除申告書」が別の様式となりました。

この書類に記載された内容を基に、会社は「年末調整」を行っています。

年末調整書類の中の「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、前年の年末にその時の現状を記載した書類を一度提出しており、実際に年末調整をする際、再度、記載が求められます。
1年の中で、お子様が就職されて扶養でなくなった / お子様を出産されて扶養家族が増えた 等の事情により、扶養状況が変わっていることを考えて、再度、訂正ができるようにしています。

今回は、この時の年末調整書類の修正の仕方 および 実際の年末調整が完了してしまった後、年末調整書類に記載した内容が間違っていたと気が付いた場合の対処についてお話します。

年末調整書類の修正方法

年末調整書類の修正に際しては、修正液の使用は認められていません。

正しい訂正方法は以下のようになります。

1.間違えた個所に二重線を引く
2.二重線の上部(または下部)に訂正分を記載
3.二重線と重ねて訂正印を押印

修正が必要なケースは?

修正が必要なケースについて、いくつか事例を紹介します。

扶養家族の人数が変わった

前年末に一度、年末調整書類を提出してからの1年間に結婚・出産などで家族が増えたり、別居していた両親と同居し扶養家族が増えたりした場合には、扶養家族の人数を変更修正しなければなりません。

年末調整の基準日は、その年の12月31日です。
その為、年末調整書類の提出が11月頃だったりすると、12月31日までに出産する予定のある子供がある場合等、記載が漏れてしまいがちですので、気をつけましょう。

配偶者の年収が変わった

収入が一定額以下の配偶者は世帯主に扶養されているとみなされ、世帯主の所得税が軽減される制度が「配偶者(特別)控除」です。

配偶者控除の対象となるための条件は、1年間の所得の合計が38万円以下であるということです。対象となる配偶者が給与所得者であれば、これに給与所得控除の65万円を加えた「年収103万円以下」ならば配偶者控除の適用対象となります。

しかし、前年末の年末調整書類記載時は見込み額となる為、1年の間に配偶者の収入が増えた場合には103万円を超えてしまうこともありえます。その場合は修正が必要です。

※配偶者控除については「配偶者控除」と「配偶者特別控除」(MFクラウド会計用語集より)ご覧ください

年末調整完了後に間違いに気づいたら…

会社が年末調整をする際、配布された書類に正しい情報を記載することが望ましいですが、実際の年末調整が完了してしまってから、記載した内容の間違いに気づくということもあるかもしれません。
その場合の対処方法を見ていきましょう。

年末調整完了後、会社側で内容を修正できる期間は、翌年1月31日までとなります。会社の経理等に報告し、修正を依頼します。

会社に迷惑をかけずに修正したいという方、もしくは1月31日を過ぎてしまった方には、確定申告で修正するという選択肢があります。

確定申告による修正

「年末調整と確定申告は何が違うの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。どちらも税務署へ申告するという点は同じです。

税務署への申告を、会社に行ってもらうのが年末調整で、自身で行うのが確定申告です。申告方法は源泉徴収票と所定の用紙(国税庁のサイトより入手可能)があれば比較的容易に行うことができます。

修正が必要なケースは?

年末調整完了後に、修正が必要となるケースについても事例を紹介します。

生命保険料控除や介護保険控除等を忘れていた

単純に記載を忘れた場合や、保険会社から届く保険料控除のハガキが見つからなかったため申告をあきらめたにもかかわらず、提出後にハガキが発見された場合には、修正が必要です。

年末調整後に保険に加入した

これは、新たに保険に加入した場合です。年末調整書類の提出後に新たな保険に加入した場合には、当然修正が必要となります。

なお、加入は10月だったが保険会社からの証明書が届かず記載できなかった場合も修正により控除を受けることができます。

まとめ

1年に1回、年末に行われる年末調整ですが、会社から配布された年末調整書類について、なんとなく提出しているという方も多いのではないでしょうか。
この年末調整書類は、実は年末調整を行う為の情報が詰まっている、とても大切な書類です。
内容が間違っていたということになると、後から、経理担当者等による年末調整作業のやりなおし または 自分での確定申告 という作業が発生します。
そんなことにならないよう、今年の年末調整の際には、どんな内容を記載しているのか、是非、注目して頂き、記入要領等を参照し、正しく記載することを心がけて頂ければと思います。

HRプラス社会保険労務士法人 監修

HRプラス社会保険労務士法人
東京都渋谷区恵比寿を拠点に、HR(人事部)に安心、情報、ソリューションをプラスしていくというコンセプトのもと、全国の顧問先に対し、人事労務に関するコンサルティングを行っている。企業が元気にならないと雇用は生まれない、賃上げはできないとの思いから「人事労務で疲弊する日本中の経営者・人事マンを元気にする!」をミッションに掲げ、人事労務担当者の立場に立った人事労務相談、就業規則や諸規程の整備、IPO支援、海外進出支援、社会保険事務のアウトソーシングなどを展開。